JPH039043B2 - - Google Patents

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JPH039043B2
JPH039043B2 JP60106825A JP10682585A JPH039043B2 JP H039043 B2 JPH039043 B2 JP H039043B2 JP 60106825 A JP60106825 A JP 60106825A JP 10682585 A JP10682585 A JP 10682585A JP H039043 B2 JPH039043 B2 JP H039043B2
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disc
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Soichiro Nobuoka
Takashi Asai
Kazuaki Ato
Kyoji Oodan
Yasuo Bando
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Ube Corp
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Agency of Industrial Science and Technology
Ube Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気記録用として、特に高密度記録
が可能な垂直磁気記録用磁性粉として有用な六角
盤状バリウムフエライト粉末の製法に関するもの
である。 〔従来の技術〕 近年、この種磁性粉の製造法として、B2O3
如きガラス形成物質と酸化鉄とバリウム化合物と
を含む混合物を高温で加熱浴融した後、急速冷却
して非晶質体(ガラスをつくり、これを高温で熱
処理してバリウムフエライト微粒子を非晶質体内
に析出させ、ついで、ガラス形成物質を酸洗によ
り除去するという方法が提案されている。しか
し、上記方法は、溶融物の急速冷却による非晶質
化の条件が複雑であり、微小で均一な目的物を得
にくいという問題があり、またガラス形成物質の
酸洗工程も面倒であり充分に酸洗しないときには
残存するガラスによつて粒子の凝集が起こる結
果、最終生成物の磁気特性が著しく低下してしま
うなど、必ずしも好ましい方法ではない。 また上記以外の製造法として、各種酸化鉄粉の
アルカリ性懸濁液中にバリウム塩を添加し、これ
をオートクレーブ中で熱処理する方法も知られて
いるが、粒度が均一で微小なバリウムフエライト
は得にくく、また粒子の形状は六角盤状と言い難
いものが多い。 また、六角盤状の水酸化第一鉄を過酸化水素等
の酸化剤で急速酸化を行ないその形状を維持継承
した六角盤状オキシ水酸化鉄(δ型)を得、これ
にバリウム塩を加え、オートクレーブで熱処理す
る方法(特公昭59−164641)が提案されている
が、過酸化水素等を用いることは、実用上好まし
くないうえに、針状粒子が最終生成物に混在する
問題がある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 磁気記録については、記録密度の高密度化が望
まれることは言うまでもないが、高密度記録は通
常の面内磁気記録よりは垂直磁気記録が適してい
るために、垂直磁気記録方式に用いる媒体とし
て、Co−Crスパツタ薄膜と、バリウムフエライ
ト塗布膜が考えられている。このうち、バリウム
フエライト塗布膜は塗布型の従来技術が活用でき
る利点がある。このバリウムフエライト塗布膜に
用いられるバリウムフエライト粉末には六角盤状
で粒度が揃つており分散性の良いことが必要とさ
れる。しかしながら、粒度と分散性の点において
満足できる六角盤状バリウムフエライト粉末はこ
れまでに得られていない。 本発明はこれらの点に鑑みて、粒度の揃つた、
分散性のよい六角盤状バリウムフエライト粉末の
製造法を提供しようとするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らはα−FeOOHの粒子形態、粒度分
布、分散性等の改良について研究を続けた結果、
オキシアルキルアミンの存在下で、第二鉄塩とア
ルカリとを水性媒体中で反応させて、水酸化第二
鉄を生成させ、この水酸化第二鉄を水熱処理する
と、意外にも従来とは全く異なつた粒子形態の六
角盤状ないしそれに近似した形状のα−FeOOH
粒子が生成すること、およびかかる六角盤状ない
しそれに近似した形状のα−FeOOH粒子あるい
はこれを脱水して得られる六角盤状ないしそれに
近似した形状のα−Fe2O3粒子をさらにバリウム
塩を含む水性媒体中で処理した後、600℃〜1200
℃で焼成することにより微小で粒度の揃つた、分
散性の良い六角盤状バリウムフエライトが得られ
ることを発見し本発明に到つた。 本発明は、オキシアルキルアミンの存在下で第
二鉄塩とアルカリを水性媒体中で反応させて水酸
化第二鉄を生成させ、得られた水酸化第二鉄のス
ラリーを水熱処理して六角盤状ないしそれに近似
した形状のα−FeOOH粒子を得、かかる形状の
α−FeOOH粒子あるいはこれを脱水して得られ
る六角盤状ないしそれに近似した形状のα−
Fe2O3をさらにバリウム塩を含む水性媒体中で処
理した後、600℃〜1200℃で焼成する工程を含ん
でなり、微小で粒度の揃つた、分散性の良い六角
盤状バリウムフエライト粉末を得ることを特徴と
する六角盤状バリウムフエライト粉末の製造法に
関するものである。 本発明の六角盤状バリウムフエライト粉末の製
造法についてさらに詳しく説明する。 本発明において、第二鉄塩としては一般に硫酸
第二鉄、塩化第二鉄、硝酸第二鉄等が使用される
が、これらのなかでも塩化第二鉄が好適である。
アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等の苛性アルカリが好適に使用される。水性
媒体中で第二鉄塩とアルカリを反応させる場合、
一般に第二鉄塩水溶液と水酸化アルカリ水溶液を
用いて反応を行なう方法が好適である。その際水
溶液中で、第二鉄塩の濃度は0.1〜1モル/に
なるように調製するのが適当であり、また苛性ア
ルカリの濃度は0.3〜5モル/になるように調
製するのが適当である。また、第二鉄塩に対する
苛性アルカリの使用量は1〜5倍当量程度にする
のが好適である。 本発明は六角盤状バリウムフエライト粉末の前
駆体である六角盤状ないしそれに近似した形状の
α−FeOOH粒子を得るにあたつて、オキシアル
キルアミンの存在下で第二鉄塩水溶液とアルカリ
水溶液を反応させて水酸化第二鉄を生成させるこ
とが効果的である。 オキシアルキルアミンを水性媒体中に存在させ
るには、オキシアルキルアミンを溶媒に溶解させ
て、例えば水の如き溶媒に溶解させて添加しても
アルカリ水溶液に溶解させて添加するか、直接系
内に添加するなどの方法が通常行なわれるが、オ
キシアルキルアミンの量は普通には第二鉄塩に対
して30〜80倍モル、好ましくは35〜75倍モルにな
るようにするのがよい。オキシアルキルアミンの
量が少なすぎると粒状になつたり、粒度分布幅が
広くなつたりする傾向があり、またオキシアルキ
ルアミンを過度に多く用いた場合、α−Fe2O3
生成したりまた経済的でない。 オキシアルキルアミンとしては、アルキル基の
炭素数が、2〜6のものが好適であり、その代表
例としてはエタノールアミン、γ−プロパノール
アミン、β−プロパノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、イソブタノール
アミン等を挙げることができ、なかでもエタノー
ルアミンは好適である。 オキシアルキルアミンの存在下で第二鉄塩水溶
液とアルカリ水溶液と反応させて水酸化第二鉄を
生成させる際の反応温度は50℃以下、好ましくは
0〜45℃にするのが、オキシアルキルアミンの効
果を高め、盤状比、粒子形態等をコントロールす
るうえで好適である。温度が高すぎるとα−
FeOOH粒子が長大化したり、α−Fe2O3がα−
FeOOH粒子に混在したり、α−FeOOH粒子形
態のバラツキが大きくなつたりしやすく、また過
度に低くしても特に利点はない。また反応時間は
特に制限されないが、一般には1〜20時間の範囲
から適宜選択される。 第二鉄塩と苛性アルカリとの反応によつて得ら
れる水酸化第二鉄のスラリーは、これをただちに
水熱処理しても、六角盤状ないしそれに近似した
形状のゲーサイトを生成させることができる水熱
処理にさきだつて水酸化第二鉄を熟成すると、水
熱処理の際形態の揃つた六角盤状ないしそれに近
似した形状のα−FeOOH粒子が得られ易くな
る。熟成方法としては、0〜50℃で、5〜30時間
程度撹拌または撹拌せずに放置する方法が一般に
採用される。 また水熱処理効果を高めるためには、スラリー
のPHを10以上、好ましくは10.5〜14にして水熱処
理するのが望ましい。スラリーのPHを10以上に調
整する方法としては、例えば、水酸化第二鉄を生
成させたスラリーを濾過、洗浄、あるいは上澄液
を除去した後、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリを用いて調整する方法が便利であ
る。 水熱処理温度は、100〜250℃、好ましくは120
〜230℃が好適である。水熱処理温度が低すぎる
と水酸化第2鉄をα−FeOOHに変換させるのに
長時間を要し、また粒子が細長くなつたり、形態
のバラツキが大きくなつたりし、水熱処理温度が
高すぎると、形状が六角盤状もしくはこれに近似
する形状より大きく外れるα−Fe2O3粒子が生成
する傾向が生じる。水熱処理時間は特に制限され
ないが一般には、0.5〜5時間程度である。 また水熱処理には、一般にオートクレーブが好
適に採用される。水熱処理することによつてスラ
リー中の水酸化第二鉄は、従来にない粒子形態を
有する六角盤状ないしそれに近似した形状のα−
FeOOH粒子に変換される。水熱処理後のスラリ
ーから生成した盤状α−FeOOH粒子を回収する
方法としては、水洗、濾過、乾燥等の通常の方法
を採用することができる。得られた盤状粒子がα
−FeOOHの結晶構造をもつことはX線回折によ
り確認される。 またこの六角盤状ないしそれに近似した形状の
α−FeOOH粉末の粒子径(盤径)、盤状比(粒
子径/厚み)等は、製造条件によつてかなり広範
囲にかえることができるが、透過型電子顕微鏡
(TEM)で盤状α−FeOOH粒子を観察、測定す
ると、粒子形態はほとんど六角盤状であり、平均
粒子径は0.03〜1μmの範囲、平均盤状比は3〜10
の範囲でコントロールでき、それぞれ粒度の揃つ
たものである。六角盤状の形態において、六辺の
短辺と長辺との長さの比(長辺/短辺)は4以
下、大部分の粒子は2以下である。 六角盤状ないしそれに近似した形状のα−
FeOOH粒子を脱水してα−Fe2O3を得る際は非
還元雰囲気下に400〜900℃、好ましくは500〜800
℃、で加熱することが適当である。 六角盤状ないしそれに近似した形状のα−
FeOOH粒子あるいはα−Fe2O3粒子をバリウム
塩を含む水性媒体中で処理するにあたつては、バ
リウム塩を含む水溶液中に上記α−FeOOHある
いはFe2O3粒子を分散させ、これにアルカリを添
加し、α−FeOOHあるいはα−Fe2O3粒子の表
面にコロイド状のバリウムを生成沈殿させた後、
洗浄、濾過、乾燥する方法あるいは、六角盤状あ
るいはそれに近似した形状のα−FeOOHあるい
はα−Fe2O3粒子をバリウム塩を含む水溶液中に
分散させた後、アルカリを添加するかあるいは添
加しない状態で水熱処理し、洗浄、乾燥するなど
バリウムを水性媒体から生成沈澱させる各種方法
を用いることができる。 ここで用いるバリウム塩としては水溶性のバリ
ウム塩でありその使用量は、Fe/Ba(原子比)が
5〜12になるような量が適当である。またバリウ
ム塩としては塩化バリウム(BaCl2)、硝酸バリ
ウム(Ba(NO32)が好適である。アルカリとし
ては、バリウムを水溶液から沈殿させるものであ
れば何を使用してもかまわないが、前者において
は沈殿のし易さから、炭酸バリウムとして沈殿さ
せるのが好ましく、炭酸ナトリウム(Na2Co3)、
炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)、炭酸カリウム
(K2CO3)、炭酸水素カリウム(KHCO3)が好適
であり、後者においては水溶液中の溶解度の点か
ら炭酸根を含まない水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムが好適である。アルカリの添加量は溶液の
PHが11以上になるようにするのが好ましい。水熱
処理の温度範囲は100〜350℃でよいが、好ましく
は150〜300℃である。 上記の水熱処理を施すと、六角盤状ないしそれ
に近似した形状のα−FeOOHあるいはα−
Fe2O3粒子の一部または全部は六角盤状バリウム
フエライトに変成され得るが、飽和磁化が小さく
不十分な磁性しかもたない。また、六角盤状ない
しそれに近似した形状のα−FeOOHあるいはα
−Fe2O3粒子の表面にバリウムを生成沈殿させて
得られたものは高温で焼成することによつてはじ
めてバリウムフエライト(BaO・6Fe2O3)にな
る。そこで、いずれの場合についても、バリウム
塩を含む水溶液で処理して得られる微粉末を焼成
することが必要になる。 焼成温度は、通常600〜1200℃であるが、特に、
700〜950℃の範囲で焼成することが好ましい。焼
成温度が低すぎるとバリウムフエライトに変成す
るのに長時間を要し、また飽和磁化の小さなもの
しか得られないし、焼成温度が高すぎると飽和磁
化が高くなるが、粒子が焼結したり、粒子形態が
盤状を示さなくなつたりする。したがつて飽和磁
化の大きな、六角盤状もしくはこれに近似した形
状のα−FeOOHの形態を継承した六角盤状バリ
ウムフエライトを得るには、焼成温度として600
〜1200℃、特に700〜950℃が好適である。 また焼成時にB2O3、P2O5、Bi2O3等の低融点
酸化物を1種または2種以上を少量添加したり、
塩化物等の融剤と混合して焼成すると、六角盤状
微粉末の形態保持の効果が促進される。 焼成前に六角盤状微粉末の表面をSi化合物等で
覆うと粒子間の焼結が防止され、さらに分散性の
よいものが得られる。 こうして得られた、実質的に六角盤状バリウム
フエライト粉は、前駆体である六角盤状もしくは
それに近似する形状のα−FeOOH粒子の形態を
継承した極めて粒度の揃つた分散性の良い粉末で
あり、すぐれた磁気特性を示す。 なお上記六角盤状バリウムフエライト粉の保磁
力は高いため磁気記録用磁性粉として適当な値に
低減するのが好ましい。通常、Feの一部を他の
遷移金属、例えば、Ti、Co、Zn、Mn、Cu、
Ge、Nbなどで置換することで、保磁力を低減さ
せる方法が知られている。金属を置換する具体的
な方法としては、一般には前記工程(b)において六
角盤状ないしそれに近似した形状のα−FeOOH
粒子あるいはα−Fe2O3粒子をバリウム塩と共に
前記遷移金属の塩を溶解した水溶液中に分散させ
た後、アルカリを加え沈殿を生成したり、あるい
は水熱処理する方法が行なわれる。Mn等の添加
金属の種類によつては、前記工程(a)において予め
第二鉄塩水溶液中に加えておいてもよい。前記工
程(c)において、上記の金属塩を高温で容易に酸化
物となるもの(例えば炭酸塩)あるいは酸化物と
して添加しても、目的とする六角盤状バリウムフ
エライト粉末が得られるが、添加金属が偏在し易
いので好ましくは前記工程(a)あるいは(b)で加える
のがよい。 〔発明の効果〕 本発明はこれまでにない、極めて粒度の揃つた
分散性の良い六角盤状バリウムフエライト粉末を
製造する方法である。 本発明によつて得られた六角盤状バリウムフエ
ライト粉末は粒度が揃つており、分散性が良いこ
とから、垂直磁気記録媒体として使用した場合、
表面平滑性に優れ、高充填性を示し、高出力、低
ノイズの優れた記録媒体が期待できる。 〔実施例〕 実施例 1 塩化第二鉄〔FeCl3・6H2O〕50gを蒸留水1
に溶解させて8℃に保持した溶液を、水酸化ナ
トリウム75gおよびモノエタノールアミン500ml
(塩化第二鉄に対して45倍モル)を蒸留水2に
溶解させ、10℃に保持した溶液中に滴下し、約10
℃に保持しながら十分に撹拌して反応させ、水酸
化第二鉄スラリを得た。 このスラリを30℃で約20時間放置して熟成した
後、上澄液を除去し、濃度10%の水酸化ナトリウ
ム水溶液で洗浄してスラリのPHを11に調整し、ス
ラリを内容500mlのオートクレーブに仕込み、150
℃で1時間水熱処理を施し、盤状ゲーサイトスラ
リを得た。 盤状ゲーサイトスラリは、これを水洗、濾過、
乾燥して粉末状で第1図に示すような六角盤状ゲ
ーサイトを得た。 得られた盤状ゲーサイトの粉末の透過型電子顕
微鏡写真10万倍(5万倍を2倍に拡大)を第1図
に示す。またX線回折による分析でこの盤状ゲー
サイトは、α−FeOOH構造であることが確認さ
れた。 得られた六角盤状ゲーサイトは透過型電子顕微
鏡(TEM)により観察し、粒子径(盤径)、盤状
比(粒子径/厚み)等を測定した。これらの結果
を比表面積の測定結果とともに第1表に示す。な
お第1表中平均粒子径および平均盤状比は、粒子
30個についての平均値である。 実施例 2〜6 実施例1の塩化第二鉄に対するモノエタノール
アミンの使用量を45倍モルから55倍モルにかえ
(実施例2)、実施例1の水酸化第二鉄を生成させ
る際の温度を10℃から20℃にかえ(実施例3)、
実施例1の水熱処理温度を150℃から180℃にかえ
(実施例4)、実施例1のモルエタノールアミンの
かわりにβ−プロパノールアミンを使用し(実施
例5)、実施例1のモノエタノールアミンのかわ
りにジエタノールアミンを使用し(実施例6)、
その他の条件は実施例1と同様にして盤状ゲーサ
イトを得た。実施例4で得られた六角盤状ゲーサ
イトの粉末の透過型電子顕微鏡写真(10万倍に拡
大)を第2図に示す。 実施例1と同様にして測定した結果を第1表に
示す。 実施例 7 実施例1で得られた盤状α−FeOOH粉末44.4
gを予めBaCl2・2H2O13.6g、CoCl2・6H2O5.9
gTiCl44.7gを溶解させた水溶液1中に加えて
分散したのち、NaHCO3100gを加えて溶解し
た。得られた沈殿を洗浄、濾過、乾燥したのち、
B2O3を1.0wt%加え900℃で3時間焼成し、焼成
物を15wt%酢酸水溶液で過剰のバリウムとB2O3
を洗浄したのち濾過、乾燥して六角盤状バリウム
フエライト粉末を得た。 この六角盤状バリウムフエライト粉末はX線回
折よりマグネトプランバイド型構造を持つバリウ
ムフエライトであることが、確認された。透過型
電子顕微鏡によりこのバリウムフエライトはα−
FeOOH粉末の形態を継承した六角盤状を有して
おり平均粒子径0.8μm、平均盤状比28の粒度の揃
つた分散性の良い微小な粒子であることがわかつ
た。磁気特性については保持力830Oe、飽和磁化
58.3emu/gであつた。 実施例 8 実施例1で得られた盤状α−FeOOH粉末44.4
gを予めBaCl2・2H2O13.6g、CoCl2・6H2O5.9
g、TiCl44.7gを溶解させた水溶液1中に加え
て分散したのち、NaOH120gを加えて溶解し
た。このスラリーをオートクレーブに入れ250℃
で5時間水熱処理し、ついで洗浄、濾過、乾燥
し、得られた粉末を加熱温度を840℃にした他は
実施例7と同様に焼成した。 実施例 9 B2O3の代わりに融剤としてNaCl−BaCl2(1:
1混合物)を粉末に対して1:1の割合で用いた
他は実施例7と同様にして六角盤状バリウムフエ
ライト粉末を得た。 実施例 10 実施例8において水熱処理したのち洗浄してPH
8.0以下にしたスラリーに1.5wt%Na2SiO3水溶液
をスラリー中の固形物(乾燥物換算等)に対して
SiO2換算で3.0wt%になるように加え、酢酸でPH
8に中和し、洗浄、濾過、乾燥してSiO2被覆処
理を施した他は実施例8と同様にして六角盤状バ
リウムフエライト粉末を得た。 得られた六角盤状バリウムフエライトの特性値
を第2表に示す。
【表】
【表】 μmの範囲であつた。
〔比較例〕 内容3の四つ口フラスコに硝酸バリウム
〔Ba(NO32〕57.9g、硝酸第二鉄〔Fe(NO3)・
9H2O〕581.8g、硝酸コバルト〔Co(NO3)・
6H2O〕33.2g、四塩化チタン〔TiCl4〕24.1g及
び水800mlを入れ、窒素ガス雰囲気下に撹拌しな
がら約80℃に加温し、硝酸バリウムおよび硝酸第
二鉄を溶解させ、撹拌下に水酸化ナトリウム
〔NaOH〕218.3gを水400mlに溶解させた溶液を
徐々に滴下した。水酸化ナトリウム水溶液の滴下
によつて沈澱物が生成した。 沈澱物を含む溶液を撹拌下に80℃で10分間保持
し、オートクレーブに入れ、約1時間で200℃に
まで昇温し、1時間同温度に保持した後、スラリ
ーを2ビーカーに移し、これに塩化ナトリウム
364gを加え、さらに濃度5%の塩酸水溶液を
徐々に加えてスラリーのPHを約8にした。このよ
うにして得られたスラリーをドラムドライヤーに
て乾燥(濃縮乾固)した。 得られた乾燥物は、これを電気炉に入れ、空気
雰囲気下に800℃で10時間焼成した。この焼成物
を水によつて可溶物がなくなるまで洗浄した後ろ
過乾燥し、バリウムフエライト粉末を得た。この
バリウムフエライト粉末について透過型電子顕微
鏡(TEM)で粒子形状(粒径、厚さ)を測定し
た結果(粒子20個の平均値)および振動試料式磁
力計で磁気特性を測定した結果平均粒子径0.09μ
m、平均盤状比3、保磁力860Oe、飽和磁化
56emu/gであつた。またバリウムフエライトの
粒径は0.01〜0.26の範囲であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明の実施例1およ
び実施例4で得られた盤状ゲーサイトの粒子形態
を10万倍に拡大した粒子の透過型電子顕微鏡写真
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) オキシアルキルアミンの存在下で、第二
    鉄塩と、アルカリとを水性媒体中で反応させる
    ことによつて水酸化第二鉄を生成させ、得られ
    た水酸化第二鉄のスラリーを水熱処理し六角盤
    状ないしそれに近似した形状のα−FeOOH粒
    子を得る工程と、 (b) 上記工程(a)で得られた六角盤状ないしそれに
    近似した形状のα−FeOOH粒子あるいはこれ
    を脱水して得られる六角盤状ないしそれに近似
    したα−Fe2O3粒子をバリウム塩を含む水性媒
    体中で処理する工程と、 (c) 上記工程(b)で得られた微粉末を600〜1200℃
    で焼成する工程を含んでなる六角盤状バリウム
    フエライト粉末の製造法。 2 六角盤状バリウムフエライト粉末の酸化鉄の
    一部を鉄以外の金属の酸化物で置換するために上
    記(a)、(b)、(c)のいずれかの工程で他種金属を導入
    する特許請求の範囲第1項記載の六角盤状バリウ
    ムフエライト粉末の製造法。
JP60106825A 1985-05-21 1985-05-21 六角盤状バリウムフエライト粉末の製造法 Granted JPS61266312A (ja)

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