JPH0388884A - 接着剤 - Google Patents

接着剤

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JPH0388884A
JPH0388884A JP13137190A JP13137190A JPH0388884A JP H0388884 A JPH0388884 A JP H0388884A JP 13137190 A JP13137190 A JP 13137190A JP 13137190 A JP13137190 A JP 13137190A JP H0388884 A JPH0388884 A JP H0388884A
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JP
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adhesive
gelatin powder
molded product
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gelatin
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JP13137190A
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Sadao Nishibori
貞夫 西堀
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AIN KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は通気性と透湿性とを有する接着剤層を形成す
る接着剤の提供、就中接着剤に含ませたゼラチン粉を接
着剤層から抜き出すことによって接着剤層に均一の通気
性と透湿性とを付与するようにした接着剤の提供に関す
る。
[従来技術] 一般に接着剤は、接着設計の点から接着剤の流動特性と
し、接着対象物に対する毛管作用にもとづく濡れ特性と
接着強度(剥離強度)特性が考慮され、接着面の透湿性
、通気性については一般社考慮されていない。
特に通気性、吸湿性と共に耐水性等の要請される合成皮
膜等のトップスキン層等の形成においては、このトップ
スキン層をフィルムラ主ネートによることなくグラビア
印刷等の手法を用いて直接ポリウレタン樹脂の湿式微多
孔層の表面C形成するようにしている。
又、このような技法にもとづいて通気性と透湿性とを併
せ有する積層成形品を得ることができない場合、夫々の
積層材料の重ね合せ面に接着剤をシルクスクリーン等を
用いて点状に塗布し、又はスプレーガン等で吹きつけ塗
布して一体の積層成形品を得ていた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、か\る従来の通気性と、透湿性とを有す
る積層成形品は、その有する通気性と透湿性とが良好と
なるようにした場合、各積層材料相互の良好な接着一体
性が阻害され、又、その積層成形品の各積層材料相互の
一体接着性を良好とした場合、この積層成形品の有する
通気性と、透湿性とが阻害される不都合を有していた。
か\る点から基布面等に形成したポリウレタン樹脂の湿
式微多孔層の面(ポリウレタン樹脂皮膜をグラビアコー
ト等の手法で形成することによって通気性、透湿性を有
するトップスキン層を基材に対する塗布密着の方法で形
成することがなされている。
か)る手法においては湿式微多孔層の面に形成されたト
ップスキン層は該湿式微多孔層に強固に付着されており
、塗布形成されたトップスキン層が基材の湿式微多孔層
から剥離する不都合がなく、シかも目的どおりの通気性
と透湿性とを有するトップスキン層とすることができる
利点を有している。
しかしながら、かよるトップスキン層の塗布形成による
通気性、透湿性を有する積層成形品の形成には自ずと限
界かり、積層成形品の中間材ないしは厚目の層の形成に
は不向きとされていた。
又、積層材料を重ね合せ接着することに伴う自然な皮革
様の素材を得るには適していなかった。
そこで、透湿性と通気性とを有する積層材料の夫々の重
ね合せ面に接着剤を吹きつけ塗布することによって、こ
れらの積層材料の有する透湿性と、通気性とを阻害する
ことなく積層材料の張り合せをなすことが試みられてい
る。
しかしながら、か\る手法では接着剤の塗布むらを生じ
易く、部分的に接着不良となったり、通気性、透湿性が
阻害されたりする不都合があり、均一の接着強度と、均
一の通気性、透湿性を有する積層成形品を得ることがで
きなかった。
又、か)る接着剤の吹きつけ塗布に伴う不都合を解消す
る意図で、各積層材料の張り合せ面に接着剤をシルクス
クリーンを用いて塗布することが試みられている。
しかしながら、かよる手法は積層成形品を構成する夫々
の積層材料の有する濡れ特性等から接着設計が難しく、
しかも接着面の形成に多くの設備と、作業手間とを要す
る不都合があった。
又、か)る手法では、接着剤の接着面での透湿性、通気
性は一切なく、又接着剤の接着面以外の面での積層材料
相互の接着がなく、この積層成形品にもkらされる接着
面での剥離強度と、この積層成形品にもたらされる通気
性、透湿性とが、つねにいずれか一方の機能に犠牲を強
いる不都合があた。
本発明にか\る接着剤は接着設計が容易であり、しかも
目的とする均一の通気性、透湿性を積層成形品に確実に
もたらすと共に、これらの通気性、!湿性をもたらすこ
とによる接着強度の劣化を極力回避するようにした接着
剤の提供を目的としている。
[課題を解決するための手段] 本発明にか)る接着剤は叙上の目的を達成すべく、接着
剤にゼラチン粉を配合し、しかも、このゼラチン粉と接
着剤との反応にもとづくゼラチン粉の水不溶化を回避し
、接着強度のある接着面の形成と、この形成された接着
面からのゼラチン粉の抜き出しによる接着面の多孔質化
をはかったものであって、ゼラチン粉を、アミン基、カ
ルボキシル基、OH基と反応する未反応の基を有しない
接着剤に配合して接着剤を形成した。
又、請求項2の発明では、硬化剤としてイソシアナート
基、エポキシ基をもたない接着剤にゼラチン粉を配合し
て接着剤を形成した。
[作用] 接着剤に配合されるゼラチン粉のゼラチンは末端にアミ
ン基、カルボキシル基、OH基をもっていることから、
これらのアミン基、カルボキシル基、OH基と反応する
未反応のイソシアナート基、エポキシ基を持つ接着剤と
混合された場合、共有結合をして縮合物を形成し、水と
不溶になる。
又、ゼラチン粉の、アミン基並びにカルボキシル基、O
H基と反応する未反応の反応基を末端に有する接着剤、
例えば硬化剤としてイソシアナート基、エポキシ基を有
する接着剤とゼラチン粉とを混合することにより、ゼラ
チン粉のゼラチンと先の硬化剤とが反応し、接着剤の硬
化が阻害される。
そこで、アミン基、カルボキシル基、OH基と反応する
未反応の基をもたない接着剤にゼラチン粉を混入して接
着剤を形成することにより、接着剤は接着硬化し、しか
も接着硬化した接着剤層からゼラチン粉が抜き出される
[実施例] 以下、本発明にか)る接着剤の典型的な一実施例を詳細
に説明する。
用いられる接着剤は張り合せられる積層素材の特性等に
合せた接着設計を前提として選択されるいずれの種類の
接着剤でも良く、アセン基、カルボキシル基、OH基と
反応する未反応の基を持つ接着剤を除いた接着剤が用い
られる。
か)る接着剤は、より具体的には硬化剤としてイソシア
ナート基、エポキシ基を有しない接着剤を用いる。
これに反して硬化剤としてイソシアナート基、エポキシ
基を有する接着剤としては三液タイプのポリウレタン樹
脂接着剤、エポキシ樹脂接着剤がある。この二液タイプ
のポリウレタン樹脂接着剤は前記硬化剤の反応基と反応
する基を末端に有し、又、エポキシ樹脂接着剤も同様に
前記硬化剤の反応基と反応する基を末端に有しており使
用に通しない。
か\る要件を満たす限り、その種別、性状を問わずいず
れの接着剤も使用可能である。
従って、その使用接着剤が溶液タイプの接着剤であって
も、エマルシ曹ンタイブの接着剤であっても、重・縮合
タイプの接着剤、熱融解タイプの接着剤であっても良い
かよる接着剤にゼラチン粉を混配合する。
この接着剤に配合されるゼラチン粉は水に可溶の接着剤
であり、しかもその配合量は接着剤の接着強度をそこな
わない範囲で配合されることを要する。又、一方におい
て、形成された接着剤層からゼラチン粉を抜き出した後
に該接着剤層に目的とする通気性と透湿性とがもたらさ
れる配合量であることを要する。
従って、接着剤に配合されるゼラチン粉の量は、使用さ
れる接着剤の種類、性状と共&:接着剤層の形成厚さ等
が総合的に勘案された状態で設定されるのが好ましい。
か\る接着剤に対するゼラチン粉の混配合は、使用する
接着剤の性状等を前提として適宜の手法でなされる0例
えば溶液タイプの接着剤においては、この接着剤の溶剤
に事前にゼラチン粉を混入攪拌しておき、このゼラチン
粉を含む溶剤を用いて接着剤を形成する。
又、エマルシ日ンタイプの接着剤では、その溶媒を用い
て同様にゼラチン粉の懸濁液を作り、この懸濁液を用い
て接着剤を形成する。又、溶剤揮散タイプの接着剤では
、その揮散溶剤中にゼラチン粉を含ませておき、この揮
散溶剤を用いて接着剤を形成する。
このようにして接着剤中に取り入れられたゼラチン粉の
ゼラチンは、その母材である接着剤がアセン基、カルボ
キシル基%OH基と反応する未反応の基を持っていない
ことから何等変性することなく接着剤中に安定に維持さ
れる。又、か)る接着剤の硬化過程においても、この接
着剤に含まれているゼラチンは変性することがないため
硬化された接着剤層から水、渇又はアルコール等の溶剤
を用いて該混入ゼラチン粉を溶解除去又は抜き出すこと
ができる。
以下本実施例で用いられるゼラチン粉をより具体的に説
明する。こSで用いられるゼラチン粉は水で膨潤し、し
かも水に可溶の性質を有するものが好ましい、そして用
いられるゼラチン粉は、その粒径が小さいほど都合が良
く、基本的には25ミクロン(以下μmと表現する。〉
未満の粒径(揃えて用いるのが好ましい。こ\で用いら
れるゼラチン粉の粒径は形成される接着剤層の厚さと密
接に関係しており、この形成される接着剤層が厚い場合
、この厚さに相当した大きさの粒径からなるゼラチン粉
を用いることができ、形成される接着剤層が薄い場合、
この接着剤層内に納まる径のゼラチン粉を用いるのが好
ましい。
か)る点から形成される接着剤層が20μmである場合
、これに含められるゼラチン粉の粒径は12μm未満で
あることが好ましい。
又、この接着剤C含められるゼラチン粉の粒径は、微細
であればあるほど形成される接着剤層に微細な孔を形成
することができ、接着強度を落すことなく通気性と透湿
性とを接着剤層にもたらすことができる。
か\る接着剤層にもたらされる接着強度と、透湿性並び
に通気性との点から、接着剤に含められるゼラチン粉の
粒径が3μm前後に揃えられることが好ましく、極力1
0μm未満で、しかも3μm前後の平均粒径に揃えられ
ているようなゼラチン粉であるのが好ましい。
しかしながら接着剤に含められるゼラチン粉が特に微細
である場合、特に1μm未満の粒径からなるゼラチン粉
は硬化した接着剤層から、溶出すること又は抜き出すこ
とができなくなることが認められた。
かSる点から接着剤層に含められるゼラチン粉の粒径は
1μm以上であって10μm未満の範囲内で揃えられる
ことが好ましく、特に平均粒径が3μm前後に揃えられ
ることが好ましい。
このような特異な粒度分布からなるゼラチン粉は、分子
量が18.000より小さいザラ4ンをジェットミル等
の乾式粉砕の方法で分級しながら粉砕して得るのが好ま
しい、特に分子量が10,000未満、理想的Cは1 
、Goo〜5.000の分子量のゼラチンを乾式粉砕し
ながら風量分級して得たゼラチン粉は粒径を略3μm前
後に集めることができ、しかも10μmオーバー、1μ
mアンダーの粒径のゼラチン粉を極端に少なくすること
ができる。
ところで、分子量が18,000以上のゼラチンを用い
て、これをジェットミル等の乾式粉砕の方法で粉砕した
場合、その粉砕効率が極端に悪く、又長時間に亘る粉砕
に伴ってゼラチン自体が変性することから、使用ゼラチ
ンは、その分子量が16,000未満のものが好ましい
このように分子量の小さいゼラチン粉を用いる利点は、
この粉砕ゼラチン粉を接着液に混入した際にも認められ
る。この低分子量のゼラチン粉は高分子量のゼラチン粉
に比較して接着液中で懸濁状態を維持し易く、分離、沈
降する不都合が少ない特徴を有している。
又、このように分子量の小さいゼラチン粉を用いる利点
は、硬化した接着剤層から、これに含まれているゼラチ
ン粉を溶出又は抜き出す際にも認められ、分子量の大き
いゼラチン粉に比較して、接着剤層からの溶出又は抜き
出しが容易である特長を有している。
次いで、この接着剤に含まれるゼラチン粉は、その含有
水分を1031量%未満、好ましくは8重量%未満に調
整して用いる。
この接着剤に含まれるゼラチン粉の含有水分が10重量
%を超えている場合、接着剤又は接着剤の希釈溶剤等と
ゼラチン粉との攪拌中にゼラチン粉相互が融着し合って
接着剤等の液中に分散せず、接着剤等の液と分離した凝
集物を形成することが認められた。又、これ以上の含有
水分、特に、8〜9重量%の水分含有のゼラチン粉と接
着剤又は接着剤の希釈溶剤等との混合攪拌に際しても、
この攪拌時間が長い場合にはゼラチン粉が接着剤等の液
と分離し、互に融着し合った凝集物となることが認めら
れ、いずれも使用に通していなかった。
次いで接着剤に含まれるゼラチン粉の配合量は多すぎて
も少なすぎても好ましい接着剤層を得ることができない
こ)で接着剤に含まれるゼラチン粉の配合量を増した場
合、硬化された接着剤層の透湿性と通気性とが増す反面
、接着剤としての剥離強度が減殺される。又、配合され
るゼラチン粉の量を減じた場合、接着剤層の剥離強度が
増す反面、透湿性、通気性が劣ることSなる。
そこで一般的には、積層成形品に要請される各素材間の
剥離強度を損うことがない範囲で、接着剤中にゼラチン
粉を含ませるのが好ましい。
この接着剤に含まれるゼラチン粉の量を適宜変更しなが
ら、その透湿性、通気性及び接着強度と配合量について
検討した。
この実施例では通気性、透湿性の良好な基布面に、透湿
度(JIS z−ozoaニよる)が6000g/m”
・24時間の20μm厚みの多孔質透湿性ウレタン樹脂
フィルムを積層接着し、次いで渇洗いの方法で、この積
層成形品を形成する接着剤層中のゼラチン粉を洗い出し
、その接着強度と透湿性、通気性と、ゼラチン粉との配
合量の検討を行ったもので、接着剤として、25%濃度
の一液型ポリウレタン樹脂接着剤を用いた。
このポリウレタン樹脂接着剤の固形分100重量部に対
し、ゼラチン粉の配合量5〜201!量部として得た接
着剤を用いたところ、基布面のフィルムにおける剥離強
度には全く問題が無かったものシ透湿度は期待できず、
積層されたフィルム自身が有していた透湿度そのものが
極端に劣る傾向を示した。
かよる点から、ポリウレタン樹脂接着剤の固形分loo
 重量部に対し、ゼラチン粉を30〜120重量部の範
囲で配合して得た接着剤を用いたところ、前記の基布面
とフィルムとの剥離強度には殆ど難が無く、しかも基布
面に積層されたフィルムの透湿度がはyそのま〉の状態
で積層成形品にもたらされた。
そこで、ポリウレタン樹脂接着剤の固形分ioo 重量
部に対し、ゼラチン粉を120重量部以上配合して得た
接着剤を用いたところ、前記の基布面に積層されたフィ
ルムが本来有していた透湿度が、そのまS積層成形品に
もたらされたもの)、フィルムが基布面から剥離し易く
、特に洗濯処理で、この積層成形品におけるフィルムの
剥離が生じた。
か)る点から25%濃度の一液型ポリウレタン樹脂接着
剤を用いた前記事例の積層成形品では、その接着剤に含
まれるゼラチン粉の量を、接着剤のウレタン固形分10
0重量部に対し20〜12G !!重量部するのが好ま
しく、ポリウレタン樹脂固形分100重量部にゼラチン
粉70!量部とするのがより好ましい。
か\る接着剤に対するゼラチン粉の配合量は、用いられ
る接着剤の種類、性状等と、その用い方、並びに接着さ
れる素材の種類、性状等と、その接着目的等により異な
る、か)る接着の対象とされる素材には織、綿布類、シ
ート、フィルム類、ツキ板、板材の類、皮革及び合成皮
革の類、不織布、不織紙の類等のいずれのものであって
も良い。
次いで前記の接着剤を用いて接着した各種の積層成形品
を水、湯を用いて洗い、接着剤層に含まれているゼラチ
ン粉の溶出をする。
又は、これらの積層成形品の接着剤層に有機溶剤を含浸
させた後、この接着剤層を水中に浸漬して、この接着剤
層に含まれているゼラチン粉の抜き出しを行う。
先ず積層成形品の接着剤層中に含まれているゼラチン粉
を水又は湯を用いて溶出する場合、この積層成形品を構
成している各素材の耐水性、耐熱性、耐薬品性等と、こ
)で用いられた接着剤のもつ耐水、耐熱、耐薬品特性等
を考慮した上で、積層成形品を漬は込む水の温度、浸漬
時間、揉み洗い等の処理方法を設定する。この場合に、
処理温度を高く設定すればするほど短かい処理時間での
ゼラチン粉の溶出が可能である反面、積層成形品の素材
の劣化又は接着特性の劣化等の問題を生ずることがある
ので注意を要する。
次いで積層成形品の接着剤層中に含まれているゼラチン
粉を有機溶剤を用いて抜き出す場合、先ず、この接着剤
層に 、水との溶解性が良く、しかも分子量が小さく、
この接着剤層を溶解しない有機溶剤を含浸させ、この接
着剤層を充分に膨潤させた後に、この接着剤層を水中に
浸漬することによって、接着剤層に含まれているゼラチ
ン粉の抜き出しを行う、この方法によるゼラチン粉の抜
き出しは、接着剤層が使用有機溶剤によって溶解されず
、しかも充分に膨潤することが前提とされており、一般
的には、ポリウレタン樹脂接着剤層から、これに含まれ
ているゼラチン粉の抜き出しを行うのに都合の良い方法
である。この場合、使用される有機溶剤は水との溶解性
が良く、ポリウレタン樹脂接着剤層を溶解せず、しかも
分子量が80よりも小さいメチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、アセトン等を用いるのが好ましい。
か\る有機溶剤で膨潤された接着剤層を水中に浸漬した
場合、この接着剤層を膨潤していた有機溶剤が水の方向
に移行し、これに伴って接着剤層に含まれていたゼラチ
ン粉も水の方向に追随移行する。又、この接着剤層の水
中への浸漬により、該接着剤層が適宜の水圧を受け、こ
れに含まれていたゼラチン粉を膨潤接着剤層から水の方
向に押し出すように機能し、接着剤層に含まれていたゼ
ラチン粉が抜き出される。
このようにゼラチン粉の溶出又は抜き出しのなされた接
着剤層は微細な多孔質構造とされ、しかも、その形成さ
れた孔が均一の粒径で、且つ均一に分布されている特長
がある。
この結果、本実施例にもとづく接着剤を用いた積層成形
品には、その接着強度を減することなく、均一の透湿度
、通気度を有する接着剤層がもたらされること)なる。
実施例1 不揮発分30重量%の一液型ポリウレタン樹脂溶液10
0!量部に、ゼラチン粉を30重量%含むゼラチンの分
散有機溶剤100重量部を配合して得た接着剤を不織布
上に20μmの厚さに塗布した後、不織布を重ね合せて
加熱、圧着して不織布の積層成形品を得た。
次いで、この不織布を100℃の熱水に漬は込み揉み処
理を施して不織布間の接着剤層に含まれているゼラチン
粉を溶出して、この接着剤層を微多孔質構造とした。
こSで得られた透湿性の接着剤層を有する積層成形品で
は、この積層成形品を形成する不織布相互の接着が良好
で、連続して、洗い処理を施した場合にも接着面の剥離
が無かった。又、この接着剤層の透湿度は8100g/
m”・24時間と良好であった。
実施例2 ゼラチンの分散有機溶剤100重量部に含まれるゼラチ
ン粉を9重量%とした以外の他の条件を実施例1と同一
にして積層成形品を得た。
二工で得られた積層成形品は、この積層成形品を構成す
る不織布相互の接着力が実施例1で得られた積層成形品
よりも良好であったが、接着剤層の透湿性が稍々劣る傾
向を示した。
比較例1 ゼラチンの分散有機溶剤100重量部に含まれるゼラチ
ン粉を61量%とした以外の他の条件を実施例1と同一
にして積層成形品を得た。 こ\で得られ九積層成形品
は、この積層成形品を構成する不織布相互の接着力が実
施例1で得られた積層成形品よりも良好であったが、接
着剤層の透湿性が極端に悪く、透湿性積層成形品として
は不向きであった。
実施例3 ゼラチンの分散有機溶剤100重量部に含まれるゼラチ
ン粉を36重量量%とした以外の他の条件を実施例1と
同一として積層成形品を得た。
こ\で得られた積層成形品の接着剤層は透湿度が850
0.g/+”・24時間と良好であった反面、積層成形
品を形成する不織布相互の接着力に精々難が認められた
。比較例2 ゼラチンの分散有機溶剤100重量部に含まれるゼラチ
ン粉を401i量%とした以外の他の条件を実施例1と
同一にして積層成形品を得た。
こ\で得られた積層成形品は、その透湿度が実施例3と
路間−であったが、積層成形品を形成する不織布相互の
接着力に難があり、頻度の高い洗濯実験で剥離が認めら
れた。
比較例3 ナイロンタックの基布面に濃度40%のゼラチン粉を含
まない二液タイプのポリウレタン樹脂接着剤を22μm
の厚さとなるように塗布し、厚さ10μmのフィルムを
トップ層として積層、接着して積層成形品を得た。
こ)で用いられた接着剤はゼラチン粉を含んでおらず、
固形分50重量%の主剤と、固形分751i量%の硬化
剤をジメチルフォルムア主ドと調合して得られた40%
濃度の二液型ポリウレタン樹脂溶液で、塗布厚が22μ
mとなるように用いた。
又、ナイロンタックの基布面に接着したトップ層のフィ
ルムは25%濃度の一液型ポリウレタン樹脂で10μm
の厚みに形成して用いた。
接着は、塗布接着剤を90℃で一分間乾燥した後110
℃、4 kg/cm”の条件で数秒間ホットプレスをし
て積層成形品を得た。
こ\で得られた積層成形品は、乾燥状態で3630kg
/cm”の剥離強度(JIS−L−1089により測定
)があり、濡らした状態で5850kg/cm”の剥離
強度があり、この範囲では衣料用の積層成形品を形成す
る接着剤に適していた。しかしながら、ナイロンタック
に22μmの厚みとなるように前記の接着剤を塗布、乾
燥した状態で、この形成された接着剤層の透湿度を調べ
たところ、その透湿性が816mに悪く透湿性積Fl戒
形品を得るに適するものではなかった。
比較例4 使用接着剤100重量部に対しゼラチン粉10重量部〜
90重量部を配合した以外の他の条件を比較例3と同一
にして積層成形品を得た。
こ)で得られた積層成形品の剥離強度は次の通りであり
衣料用に用いることができなかった。(ゼラチンは接着
剤100!量部に対する配合量を重量部で、剥離強度は
積層成形品を乾燥した状態と、充分に濡らした状態の両
方について測定し、夫々kg/c1で表示している。) 尚、接着剤100重量部に対しゼラチン粉を100重量
部〜14OIt量部配合した状態では、塗布接着剤の乾
燥時に粘着性がなくなり、基布(対するフィルムの接着
ができなかった。
又、こ\で得られた積層成形品を400℃の熱水中に浸
漬して揉み処理を施しkが、この積層成形品の接着剤層
中C含まれていたゼラチン粉の溶出は認められず、接着
剤層に含まれていたゼラチン粉がそのま\該接着剤層に
残留しているのが認められた。
か\る状況は、ゼラチン粉のゼラチンが末端に有するア
ミン基、カルボキシル基、OH基と、接着剤のイソシア
ナート基とが反応し、接着剤の硬化を阻害すると同時に
、ゼラチン自体が水不溶となることに起因して生ずるも
のと判断される。
比較例5 用いる接着剤をエポキシ樹脂とした以外の他の条件を比
較例3と同一の条件で積層成形を得た。
こ\で得られた積層成形品は、ゼラチン粉を混入しない
状態で、乾燥した積層成形品の縦方向、横方向ともに剥
離不能、又濡らした積層成形品の縦方向、横方向ともに
#J離不能であり、充分な強度がある反面、透湿性が殆
ど認められず、透湿性の積層成形品を得る社は適してい
なかった。
次いで、この積層成形品を形成する接着剤にゼラチン粉
を配合して積層成形品を得て、その剥離強度を測定した
ところ次のとおりであった。(ゼラチン粉は接着剤1o
o 1!量部に対する重量部数を、剥離強度は形成した
積層成形品の乾燥状態での縦方向と横方向並びに濡らし
た状態での縦方向と横方向とで測定しkg/cm”で表
示している。) こ\で得られた積層成形品は、その接着剤にゼラチン粉
が配合された状態で極端に、その剥離強度を減じ、実用
に供することがでなかった。
か)る点は、ゼラチン粉のゼラチンが末端に有するアミ
ン基、カルボキシル基、OH基と、接着剤のエポキシ基
とが共有結合によって縮合物を形成し、接着剤の硬化を
阻害した\めに生じたものと判断される。
このことは、この比較例で形成された積層成形品の接1
剤層に含まれているゼラチン粉が、この積層成形品を1
00℃の熱水中で揉み洗いしても溶出せず、積層成形品
の接着剤層中に残留している事実からも裏づけられる。
[効果] 本発明にかSる接着剤は、接着剤中にゼラチン粉を含む
と共に、この接着剤に含まれたゼラチン粉が接着剤との
反応で変性することのないように、このゼラチン粉のゼ
ラチン末端にあるアミン基、カルボキシル基、OH基と
反応する基をもたない接着剤を用いること)した。
この結果、接着剤は、この接着剤中に含まれているゼラ
チン粉によって何等の悪影響を受けることがなく、使用
接着剤固有の接着強度を積層成形品等の接着面にもたら
すことができた。
又、接着剤に含まれているゼラチン粉は、その水可溶性
と水による膨潤性とが損われていないことから、形成さ
れた積層成形品等の接着剤層から溶出、又は抜き出しの
方法で取り除くことができ、形成される接着剤層を徴多
孔賞構造とすることができた。
この結果、本発明にかふる接着剤を用いた場合、積層成
形品等の接着面での充分な剥離強度を維持した状態で、
′J!i湿性に優れた接着剤層を有する積層成形品を提
供できる利点がある。
又、こ\で形成される徴多孔貢構造の接着剤層は、均一
で、しかも微細な孔を有し、さらに孔の分布が均一とさ
れていることから耐水性等を損うことなく均一の透湿性
を積層成形品にもたらすことができると共に積層成形品
の接着面での接着ムラがなく、均一の接着強度をこれら
の積層成形品等の接着面にもたらす特徴を有している。
以上の点から本発明にか\る接着剤は天然皮革の接着剤
、合成皮革材の成形用接着剤、各種透湿性素材相互の接
着剤等として種々の用途に向けて使用することができる

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、アミン基、カルボキシル基、OH基と反応する未反
    応の基を有しない接着剤であって、該接着剤にゼラチン
    粉が含まれていることを特徴とする接着剤。 2、硬化剤としてイソシアナート基、エポキシ基をもた
    ない接着剤であることを特徴とする請求項1記載の接着
    剤。
JP13137190A 1989-06-30 1990-05-23 接着剤 Pending JPH0388884A (ja)

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JP1-166734 1989-06-30
JP16673489 1989-06-30

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JPH0388884A true JPH0388884A (ja) 1991-04-15

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ID=15836761

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JP13137190A Pending JPH0388884A (ja) 1989-06-30 1990-05-23 接着剤

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9500234B2 (en) 2013-05-08 2016-11-22 Harmonic Drive Systems Inc. Fastening friction plate, and fastening and fixing structure for strain wave gearing and output member

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9500234B2 (en) 2013-05-08 2016-11-22 Harmonic Drive Systems Inc. Fastening friction plate, and fastening and fixing structure for strain wave gearing and output member

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