JPH0388407A - 圧電共振子 - Google Patents

圧電共振子

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JPH0388407A
JPH0388407A JP18677689A JP18677689A JPH0388407A JP H0388407 A JPH0388407 A JP H0388407A JP 18677689 A JP18677689 A JP 18677689A JP 18677689 A JP18677689 A JP 18677689A JP H0388407 A JPH0388407 A JP H0388407A
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Jiro Inoue
二郎 井上
Masao Gamo
昌夫 蒲生
Hiroshi Nakatani
宏 中谷
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、厚み縦振動の2倍波を用いたエネルギー閉じ
込め型の3端子(二重モード)圧電共振子に関する。
[背景技術] 第4図に示すものは、厚み縦振動(以下、TEモードと
記す〉を用いた従来のエネルギー閉じ込め型の3端子(
二重モード)圧電フィルターである。この圧電フィルタ
ーにあっては、厚み方向に分極した圧電基板51の表土
面に入力電極53と出力電極54を近接させて配置し、
真上面に入力及び出力電極53.54と対向させてアー
ス電極52を形成してあり、TEモード基本波を用いる
構造となっている。なお、第4図の矢印は、分極方向を
示している。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、T” Eモード基本波を用いた圧電フィ
ルターの場合には、エネルギー閉じ込めを実現するため
には、圧電基板用材料としてポアソン比が173以上の
ものを用いる必要があった。つまり、TEモード基本波
の場合には、第5図(a)(b)に示すように、圧電基
板用材料のポアソン比によって分散曲線が変化する。第
5図(a)は(実効)ポアソン比が1/3以上の場合の
TEモード基本波の分散曲線、第5図(b)は(実効)
ポアソン比が173以下の場合のTEモード基本波の分
散曲線であり、それぞれ縦軸は周波数f、横軸は波数k
(右半分はkの実数領域、左半分はkの虚数領域)であ
る。また、それぞれ実線ハは入出力電極やアース電極を
設けられていない無電極部における分散曲線、破線二は
表面に電極を形成された電極部における分散曲線であり
、電極部では圧電反作用や電極の質量負荷効果のために
分散曲線が低周波数側ヘシフトし、電極部における基本
波の遮断周波数f11が無電極部における基本波の遮断
周波数flOよりも低下している(f1+ < fto
)。
第5図(a)に示すように、ポアソン比が1/3以上の
場合には、遮断周波数f1□よりも高い周波数で電極部
における波数kが実数となり、遮断周波数floよりも
低い周波数では無電極部における波数kが虚数となるの
で、f++< f < ftoの範囲の周波数fにおい
ては、電極部で振動の伝搬モードが存在するが、無電極
部では振動が伝わらず減衰し、振動エネルギーの電極部
近傍における閉し込めが実現する。
これに対し、ポアソン比が173以下の場合には、第5
図(b)に示すように、遮断周波数f1□よりも低い周
波数で電極部における波数kが実数となり、遮断周波数
flOよりも高い周波数では無電極部における波数kが
虚数となり、しかも r、、<flOであるので、この
場合には電極部で波数か実数で、且つ無電極部で波数が
虚数となる周波数領域は存在せず、振動エネルギーの閉
し込めは不可能である。
したがって、TEモード基本波を用いた圧電フィルター
においては、エネルギー閉じ込めを実現するためには、
PZT系圧電セラミックスのように(実効〉ポアソン比
が1/3以上の圧電材料を用いる必要があり、圧電基板
として使用可能な材料が限られていた。このため、温度
特性の良好な圧電材料、Qの高い材料、低損失材料、減
衰量の大きな材料なと圧電基板用材料として好ましいも
のがあっても、ポアソン比が173以下の場合には使用
てきす、十分な特性のフィルター等を得難かった。
また、第4図のような構造の圧電フィルターの使用周波
数を大きくするには、素子厚みを薄くすればよいが、高
周波域て使用できるようにすると、素子厚みが薄くなり
過き、製造工程にお(づる加工や取り扱いが困難になる
という問題があった。このため、使用周波数に限界があ
った。
しかして、本発明は軟土の従来例の欠点に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところはTEモード2倍
波の振動を利用可能な構造を備えたエネルギー閉し込め
型の3端子圧電共振子を提供し、それによって上記従来
例の欠点を解消することにある。
[課題を解決するための手段] このため、本発明の圧電共振子は、厚み縦振動モードを
利用したエネルギー閉じ込め型の圧電共振子であって、
圧電基板の厚み方向ほぼ中央にアース電極を形成し、こ
のアース電極と対向させて圧電基板の一方主面に入力電
極と出力電極を形成したことを特徴としている。
[作用] 本発明にあっては、圧電基板のほぼ中央にアース電極を
形成し、一方の主面に入力電極と出力電極を形成したい
て、入出力電極とアース電極の距離が素子厚みの172
となり、3端子圧電共振子においてTEモード2倍波の
振動を励振することができるようになった。
TEモード基本波の場合には、エネルギー閉し込めを実
現する条件として、ポアソン比が1/3以上の圧電材料
を用いる必要があったが、TEモードの2倍波振動を利
用すれば、このような制限を受けない。したがって、ポ
アソン比が1/3以下であるために従来使用することの
できなかった圧電基板用材料も使用可能になり、従来よ
り広い範囲の圧電材料の中から圧電基板用材料を選択で
きるようになる。このため、これまて用いられている材
料よりも例えばQが高く、温度特性のよい圧電基板用材
料を用いることができ、より温度特性か良好で、低損失
かつ減衰量の大きな3端子圧電共振子を製造できるよう
になる。
また、2倍波モードを用いれば、素子厚みを薄くするこ
となく使用周波数を2倍にできるので、基板強度が増し
、高周波用の3端子圧電共振子の製造や加工等か容易に
なる。
さらに、本発明にあっては、圧電基板の内部にアース電
極を設け、一方の主面に入出力電極を設けたので、圧電
基板の入出力電極等のない他方主面に周波数調整用の蒸
着膜等を設けることができ、共振子の共振周波数の調整
を容易に行うことができる。また、圧電基板の入出力電
極のない主面とアース電極との間の部分が質量負荷とな
るので、エネルギー閉じ込めも効果的に行うことができ
る。
[実施例] 以下、本発明の実施例を添付図に基づいて詳述する。
第1図は、本発明の一実施例の圧電共振子を示している
。圧電性セラミックスの焼成品である圧電基板1は、全
体にわたって厚み方向に分極処理を施されており(分極
方向を矢印Pて示す)、電極へ信号を印加することによ
り厚み縦振動を励振されるようになっている。圧電基板
1の内部の厚み方向中央層には、アース電極2が形成さ
れており、圧電基板1の表土面にはアース電極2と対向
させて入力電極3と出力電極4が互いに分離して設けら
れている。この圧電共振子はエネルギー閉し込め型共振
子であるので、アース電極2及び入出力電極3,4は、
圧電基板1の主面よりも小さな面積を有し、圧電基板1
の端縁にまで至らないように設けられている(第2図参
照)。また、アース電極2と対向している入出力電極3
,4は、互いに同じ電極面積を有し、対称的に配置され
ているので、対称モードと反対称モートの振動が励振さ
れる二重モード共振子となっている。さらに、圧電基板
1の素子厚みの中央層にアース電極2を形成しであるの
で、基本波の172の波長を有する2倍波振動を励振す
る。
このようなTEモードの2倍波に対する分散曲線の概略
を第3図に示す。縦軸は周波数f、横軸は波数k(横軸
の右半分は実数領域、左半分は虚数領域〉であり、実線
イは圧電共振子の電極の設けられていない領域での分散
曲線、破線口は電極の設けられている領域での分散曲線
である。TEモモ−1倍波では、TEモード基本波と異
なり、ポアソン比が173以下の場合も 173以上の
場合も同様に第3図のような分散曲線で表される。した
がって、TEモード2倍波の場合には、電極部における
2倍波の遮断周波数f22と無電極部における2倍波の
遮断周波数f20の間の周波数f(f2z< f < 
f2o )では、電極部において波数kが実数となり、
無電極部において波数kが虚数となり、ポアソン比の値
に拘らず振動エネルギーの閉じ込めが実現される。よっ
て、従来用いることのできなかったポアソン比が173
以下の圧電材料(例えば、PbTi0g、 LiTaO
3,LiNbO3,Li2B4O7等)を用いることが
で゛きるようになり、多くの材料の中から用途に適した
ものを選択することができ、例えばQの高い材料や温度
特性の良好な材料を用いることができるようになり、圧
電共振子の温度特性の向上を図ることができる。また、
より低損失の圧電材料や、阻止帯域における減衰量を大
きくてきるような圧電材料を選択することができる。
しかも、2倍波を用いれば、素子厚みが同じであれば2
倍の共振周波数を持つ圧電共振子を製作でき、また同じ
共振周波数であれば素子厚みを2倍にできるので、高周
波用の圧電共振子を容易に実現できると共に、その製造
工程においても加工中の割れや欠けなどが生じにくく、
またグリーンシートの取り扱いも容易になるなど、製造
を容易に行える。
さらに、圧電基板lの下上面には入出力電極3.4等の
電極が設けられていないので、この下主面には周波数調
整用の蒸着膜や導電ペーストを印刷・焼付けした導電膜
等を設けることができ、このような蒸着膜等を下主面に
付加し、あるいはその後除去することにより、容易に周
波数調整を行うことができる。また、アース電極よりも
下上面側の部分が質量負荷として働くので、遮断周波数
f+2がより低くなり、電極部分におけるエネルギー閉
じ込めを効果的に行うことができる。 第2図には、上
記圧電共振子の製造方法の一例を示しである。まず、通
常のドクターフレード法等によって成形された圧電セラ
ミックスの2枚のクリーンシート5,6のうち、一方の
グリーンシート5の上面に電極ペースト7を印刷して入
力電極0 3及び出力電極4となる電極パターン3a、4aを形成
し、他方のグリーンシート6の上面にアース電極2とな
る電極パターン2aを形成する。この後、各電極パター
ン2a、3a、4aの位置を合わせてグリーンシート5
,6を第2図の状態のまま積層し、圧着させ、焼成し、
さらに分極処理を施して素子厚み方向に全体を分極させ
、圧電共振子を製作する。
第1図では、入出力電極の設けられていない主面とアー
ス電極の間の部分も、入出力電極とアース電極の間の部
分と同じ向きに分極処理を施されているが、入出力電極
の設けられていない主面とアース電極の間の部分は、入
出力電極とアース電極の間の部分と逆向きに分極処理を
施してもよい。また、入出力電極の設けられていない主
面とアース電極の間の部分は、分極処理を施していなく
ても差し支えない。
なお、上記の圧電共振子はエレメント状態のものであり
、電子部品として用いられる場合には、両面に保護基板
を貼りきわせで両端に外部電極を形成したチップ型部品
としたり、リート端子を取り付けて外装樹脂により外装
されたりするものである。また、第1図では、入出力電
極やアース電極に外部結線を施したように表しであるが
、外部電極との接続をとるための引き出し電極やリード
端子を半田付けするための電極部は、圧電基板の表面に
入出力電極等と一体に形成されるのが、般的である。さ
らに、上記実施例では、電極パターンは、電極ペースト
の印刷によって形成したが、スパッタリングや真空蒸着
等の方法で形成してもよい。
[発明の効果] 本発明によれば、TEモード2倍波を用いたエネルギー
閉じ込め型の3端子圧電共振子を製作することができる
ようになった。このため、圧電基板用材料としてポアソ
ン比が1/3以下のものを用いることができ、より多く
の材料の中から用途に適したものを選択でき、3端子圧
電共振子の温度特性の向上、低損失化、減衰量の増大等
を図ることができる。また、3端子圧電共振子の限界周
波数を大きくでき、高周波用共振子の製造を容易にでき
る。しかも、本発明によれば、圧電基板の片面には入出
力電極等が設けられていないので、この面に周波数調整
用の蒸着膜等を設けることができ、共振子の共振周波数
等の調整も簡単に行える。また、圧電基板の入出力電極
等の設けられていない側の部分が質量負荷となるので、
電極部分におけるエネルギー閉じ込めを効果的に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す断面図、第2図は同上
の製造過程を示す斜視図、第3図は同上の電極部及び無
電極部の分散曲線を示す概略図、第4図は従来例の断面
図、第5図(a)(b)は同上の圧電共振子のポアソン
比が1/3よりも大きい場合と小さい場合のそれぞれの
分散曲線を示す概略図である。 1・・・圧電基板 2・・・アース電極 3・・・入力電極 3 4・・・出力電極 P・・・分極方向を表すベクトル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) 厚み縦振動モードを利用したエネルギー閉じ込
    め型の圧電共振子であって、 圧電基板の厚み方向ほぼ中央にアース電極を形成し、こ
    のアース電極と対向させて圧電基板の一方主面に入力電
    極と出力電極を形成したことを特徴とする圧電共振子。
JP18677689A 1989-07-19 1989-07-19 圧電共振子 Expired - Lifetime JPH06103823B2 (ja)

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JP18677689A JPH06103823B2 (ja) 1989-07-19 1989-07-19 圧電共振子
US07/555,566 US5084647A (en) 1989-07-19 1990-07-19 Piezoelectric filter
US07/780,795 US5274293A (en) 1989-07-19 1991-10-22 Piezoelectric filter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18677689A JPH06103823B2 (ja) 1989-07-19 1989-07-19 圧電共振子

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05243898A (ja) * 1992-02-28 1993-09-21 Murata Mfg Co Ltd 圧電フィルタ
WO2004038914A1 (ja) * 2002-10-28 2004-05-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 圧電振動子、それを用いたフィルタ及び圧電振動子の調整方法

Cited By (3)

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WO2004038914A1 (ja) * 2002-10-28 2004-05-06 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 圧電振動子、それを用いたフィルタ及び圧電振動子の調整方法
US7414349B2 (en) 2002-10-28 2008-08-19 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Piezoelectric vibrator, filter using the same and its adjusting method

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