JPH1131942A - 弾性表面波モジュール素子及びその製造方法 - Google Patents

弾性表面波モジュール素子及びその製造方法

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JPH1131942A
JPH1131942A JP18484497A JP18484497A JPH1131942A JP H1131942 A JPH1131942 A JP H1131942A JP 18484497 A JP18484497 A JP 18484497A JP 18484497 A JP18484497 A JP 18484497A JP H1131942 A JPH1131942 A JP H1131942A
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Japan
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thin film
surface acoustic
acoustic wave
substrate
film
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JP18484497A
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Hiroshi Ichikawa
洋 市川
Masatoshi Kitagawa
雅俊 北川
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力効率の高い弾性表面波モジュール素子の
構造とその製造方法を提供する。 【解決手段】 基板4の上にLiTaO3 薄膜5を形成
し、その上にLiTaO3 よりも電気機械結合係数の大
きい圧電性薄膜6を積層形成する。さらに、圧電性薄膜
6の上に弾性表面波送信用電極7及び受信用電極8を形
成する。この場合、基板4の上にLiTaO3 薄膜5を
形成した後、直ちに圧電性薄膜6を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体通信などに
広く用いられている弾性表面波モジュール素子の構造、
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、自動車無線などの移動体通信シス
テムにおいては、数10MHz〜数100MHzの周波
数帯域が使用されている。これら移動体通信機器のほと
んどに、固体表面に発生する弾性表面波(Surface Acou
stic Wave;SAW)を利用したSAW素子がフィルターを
中心として使用されている。一般に、SAW素子は、圧
電体基板表面に設けられた櫛型電極に電波が印加される
ことによって基板表面にSAWを励振、発振し、また、
SAWを受信する。市販されているSAW素子において
は、SAWの音速が温度変化に対して安定な水晶や、音
速の大きいLiTaO3 単結晶が基板として用いられて
いる。
【0003】さらに、急増する移動体通信機器の需要を
充すため、1.5GHz以上のさらに高周波帯域でのシ
ステム稼働が主流となりつつある。SAW素子の動作周
波数は、前記櫛型電極の電極周期、基板の音速によって
決定されることから、より音速の大きい基板材料の開発
と、高調波を利用した音速の高速化を企図した圧電薄膜
を用いたSAW素子の開発とが精力的に進められてい
る。特に、圧電薄膜を用いたSAW素子の製造は、シス
テムの集積化、小型化、低価格化に有利である。代表的
圧電材料であるLiNbO3 、LiTaO3 の薄膜化も
多く試みられてきた(特公平2−184599号、特公
平3−179811号、特公平5−90892号等の各
公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記圧電材料には、そ
れぞれ固有の特性がある。電気エネルギーから圧電エネ
ルギーへの変換効率を表す電気機械結合係数k2 は、L
iNbO3 については5〜20%と大きく、LiTaO3
については0.5〜8%である。一般に、k2 が大きい
ほど、電気信号による弾性波が誘起され易くなる。一
方、SAWの伝搬減衰率は、LiTaO3 でほぼゼロで
あるのに対し、LiNbO3 では0.04dB/λと、
水晶の100倍程度大きい。伝搬減衰率はSAW素子の
挿入損失の増大に直接効いてくるものであり、小さいほ
ど有利であることは言うまでもない。従って、LiNb
3 、LiTaO3 の薄膜を基板上に成長させた構造で
あるLiNb1-x Tax 3 の混相系の薄膜では、SA
W素子の変換効率を満たすことができず、未だ十分に圧
電薄膜の利点を活かした素子構造は提供されていない。
【0005】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するためになされたものであり、電力効率の高いSA
Wモジュール素子の構造と、安定なSAWモジュール素
子の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る弾性表面波モジュール素子の構成は、
基板上にLiTaO3 薄膜が形成され、その上にLiT
aO3 よりも電気機械結合係数の大きい圧電性薄膜が積
層形成され、さらにその上に弾性表面波送信用及び受信
用の電極が形成されたことを特徴とする。この弾性表面
波モジュール素子の構成によれば、電気信号が電気機械
結合係数の大きい圧電性薄膜によって高効率に弾性表面
波に変換され、この弾性表面波が減衰率の小さいLiT
aO3 薄膜中を伝搬することとなるので、弾性表面波モ
ジュール素子の電力効率を高めることができる。
【0007】また、前記本発明の弾性表面波モジュール
素子の構成においては、圧電性薄膜が、LiNbO3
Li2 4 7 、ZnO、AlN、Ta2 5 、Pb−
Nd−Ti−Mn−In−O、Pb−Zn−Ti−O、
KNbO3 からなる群から選ばれた1つであるのが好ま
しい。この好ましい例によれば、圧電性薄膜とLiTa
3 薄膜との格子整合性が高くなり、その結果、弾性表
面波モジュール素子の動作を安定させることができる。
【0008】また、前記本発明の弾性表面波モジュール
素子の構成においては、基板が、サファイア、Si、S
iC、GaAs、ガラス、ダイヤモンドからなる群から
選ばれた1つであるのんが好ましい。この好ましい例に
よれば、LiTaO3 薄膜との温度特性の補償が可能と
なり、その結果、弾性表面波モジュール素子の動作を安
定させることができる。
【0009】また、前記本発明の弾性表面波モジュール
素子の構成においては、圧電性薄膜の厚さが、弾性表面
波の波長λよりも薄いのが好ましい。この好ましい例に
よれば、通常の圧電単結晶を用いたSAW素子よりも挿
入損失が小さくなり、弾性表面波モジュール素子の動作
がさらに安定することとなる。
【0010】また、本発明に係る弾性表面波モジュール
素子の製造方法は、基板上にLiTaO3 薄膜が形成さ
れ、その上にLiTaO3 よりも電気機械結合係数の大
きい圧電性薄膜が積層形成され、さらにその上に弾性表
面波送信用及び受信用の電極が形成された弾性表面波モ
ジュール素子の製造方法であって、前記基板上に前記L
iTaO3 薄膜を形成した後、直ちに前記圧電性薄膜を
形成することを特徴とする。この弾性表面波モジュール
素子の製造方法によれば、LiTaO3 薄膜と圧電性薄
膜の界面に不純物層が介在することがないので、弾性表
面波モジュール素子の動作を安定させることが可能とな
る。
【0011】また、前記本発明の弾性表面波モジュール
素子の製造方法においては、基板上への薄膜形成を、少
なくとも2つの蒸発源を用いて行うのが好ましい。この
好ましい例によれば、LiTaO3 薄膜上に圧電性薄膜
をエピタキシャル成長させることができるので、弾性表
面波モジュール素子の動作をさらに安定させることがで
きる。また、この場合には、蒸発源として、スパッタリ
ングターゲットを用いるのが好ましい。この好ましい例
によれば、LiTaO3 薄膜、圧電性薄膜の構成元素の
組成比率、結晶状態を容易に制御することができるの
で、弾性表面波モジュール素子の動作をさらに安定させ
ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を用いて本発明
をさらに具体的に説明する。圧電性薄膜を用いた薄膜S
AW素子の開発を行うに当たって、本発明者らは、種々
の圧電性薄膜を用いて作製したSAW素子と、従来から
幅広く使用されているLiTaO3 、LiNbO3 、水
晶単結晶を用いたSAW素子の特性を比較検討した。
【0013】図1は従来のSAWフィルターの基本構造
を示す概略図である。図1において、SAWは、圧電体
基板1の表面に櫛型に加工された送信用電極2を設ける
ことによって励振され、同じく、櫛型に加工された受信
用電極3を設けることによって検知される。基板1上の
送信用電極2及び受信用電極3の空間周期λ(又は、励
振されるSAWの波長ともいう)、電極指の対数や交差
の度合などにより、種々の周波数特性を有する無線周波
数帯の帯域通過フィルターを作製することが可能であ
る。素子の中心周波数(動作周波数)f0 と空間周期λ
の関係は、基本的に下記(数1)によって表される。
【0014】
【数1】
【0015】ここで、vは基板1に固有のSAW位相速
度(SAW伝搬速度)である。水晶のSAW位相速度が
3158m/sであり、現行の移動体通信機器に使用さ
れている周波数帯域が100MHz〜1GHzであるこ
とから、送信用電極2及び受信用電極3の空間周期λは
3〜30μmに設定される必要があることが分かる。通
常、送信用電極2及び受信用電極3には蒸着されたAl
が用いられる。本発明者らは、中心周波数f0 が315
MHzの水晶SAW素子用の送信用電極2及び受信用電
極3を設けて、SAW素子を作製し、その特性を測定し
た。水晶よりもSAW位相速度vの大きいLiTaO3
やLiNbO3 (v〜5000m/s)を基板1として
用いた場合には、SAW素子の中心周波数f0 は、31
5MHzよりも大きくなる。
【0016】本発明者らが作製したSAW素子は、水
晶、LiTaO3 、LiNbO3 の単結晶基板タイプ、
サファイア(α−Al2 3 )基板上にLiTaO3
膜やLiNbO3 薄膜を堆積した圧電性薄膜/非圧電性
基板タイプ、LiNbO3 単結晶基板上にLiTaO3
薄膜を堆積したものやLiTaO3 単結晶基板上にLi
NbO3 薄膜を堆積した圧電性薄膜/圧電性基板タイプ
である。LiTaO3 薄膜、LiNbO3 薄膜は、ディ
スク状に焼結成形したLi−Ta−O、Li−Nb−O
のセラミックスターゲットを、それぞれ高周波マグネト
ロンでスパッタして、2μmの膜厚で形成した。そし
て、SAW素子の特性として、中心周波数f0 、挿入損
失、中心周波数の温度特性τを測定し、比較した。τ
は、温度範囲−25℃〜+85℃における中心周波数f
0 変化として定義した。
【0017】本発明者らが得た実験結果を下記(表1)
に示す。
【0018】
【表1】
【0019】中心周波数f0 は、各構造のSAW音速に
依存している。また、一般に、単結晶だけからなるSA
W素子に比べて、薄膜構造からなるSAW素子の方が挿
入損失が大きいと言われている。それは、薄膜の表面の
凹凸や、薄膜と基板の界面の不完全性に起因しているも
のと考えられている。LiTaO3 薄膜/サファイア、
LiNbO3 薄膜/サファイア構造のSAW素子は、L
iTaO3 単結晶、LiNbO3 単結晶、LiTaO3
薄膜/LiNbO3 単結晶、LiNbO3 薄膜/LiT
aO3 単結晶構造よりも温度特性τが小さく、また、L
iTaO3 薄膜/LiNbO3 単結晶、LiNbO3
膜/LiTaO3 単結晶構造よりも挿入損失が小さいこ
とが分かった。これらの予備的な実験結果から、LiT
aO3 はLiNbO3 、水晶に比べてSAWの伝搬損失
が小さいことが考えられ、SAW素子の温度特性τは、
薄膜の膜厚等を変えることにより、水晶並に小さくする
ことができると期待される。電気エネルギーから機械エ
ネルギーへのエネルギー変換効率を表す電気機械結合係
数k2 は、水晶、LiTaO3 、LiNbO3 でそれぞ
れ0.1〜0.2、0.5〜8、4〜17%と見積もら
れており、k2 が大きいほど、システム全体での省電力
化が可能である。また、SAW送信用/受信用櫛型電極
の櫛数を減らすことができ、SAW素子そのものの面積
を小さくすることできることから、素子の製造コストを
低減することができる。以上のことから、SAWの伝搬
損失が小さい材料と、k2 の大きい材料を薄膜化して組
み合わせ、積層すれば、k2 が大きく、温度特性τと挿
入損失の小さいSAW素子が得られることを本発明者ら
は見い出した。
【0020】以下に、具体的実施例を挙げて、本発明を
さらに詳細に説明する。 (実施例1)図2は本実施例で作製した積層構造体の断
面概略図である。図2に示すように、基板4の上には、
圧電性薄膜5、6が順次積層されている。圧電性薄膜6
の上には、SAW発振/受信用の電極7、8がそれぞれ
形成されている。本実施例においては、基板4として、
c面カットされた単結晶サファイア(α−Al2 3
を用いた。LiTaO3 圧電性薄膜5は、LiCO3
Ta2 5 粉体をLi:Ta=1:1となるように秤量
し、混合、焼成した後、直径75mm、厚み5mmのデ
ィスク状に成形したターゲットを用いた高周波スパッタ
法で形成した。スパッタは、サファイア基板4を600
℃に加熱し、Ar:O2 =1:1(1Pa)の雰囲気ガ
スの下、高周波(13.56MHz)電力75Wで行っ
た。LiTaO3 圧電性薄膜5を形成した後、LiTa
3 圧電性薄膜5の上にLiNbO3 圧電性薄膜6を形
成した。LiNbO3 圧電性薄膜6は、LiCO3 、N
2 5 粉体をLi:Nb=1:1となるように秤量
し、混合、焼成した後、直径75mm、厚み5mmのデ
ィスク状に成形したターゲットを用い、LiTaO3
電性薄膜5の形成時と同じ条件の高周波スパッタ法で形
成した。基板4の上に、LiTaO3 圧電性薄膜5を
1.5μmの膜厚で、LiNbO3 圧電性薄膜6を0.
5μmの膜厚で形成した表面上に、Al電極7、8を形
成し、SAWフィルターを作製した。上記(表1)に示
した結果と比較するため、本発明者らは、Al電極7、
8を中心周波数f0 が315MHzの水晶SAW素子用
のパターンにして、SAW素子を作製し、その特性を測
定した。その結果、素子ごとのバラツキが多少見られた
が、中心周波数f0 は400MHz〜410MHzであ
り、SAW位相速度も水晶に比べて大きく、挿入損失が
2.20±0.20dB、温度特性がτ〜+2ppm/
℃と良好であった。さらに、電気機械結合係数k2 も5
%以上と水晶に比べてはるかに大きいことを見い出し
た。
【0021】さらに、基板4として、サファイア以外
に、Si、SiC、GaAs、ガラス、ダイヤモンドを
用いた場合にも、同様の効果があることを確認した。ま
た、圧電性薄膜6として、LiNbO3 以外にLi2
4 7 、ZnO、AlN、Ta2 5 、Pb−Nd−T
i−Mn−In−O、Pb−Zn−Ti−O、KNbO
3 を用いた場合にも、同様の効果が得られることを確認
した。
【0022】さらに、圧電性薄膜6の厚さが、電極7、
8の空間周期λ(又は、励振される弾性表面波の波長と
もいう)よりも薄い場合には、同様の効果が再現性良く
得られることも見い出した。
【0023】尚、本実施例においては、SAW発振/受
信用の電極7、8を圧電薄膜6の上に形成したが、電極
7、8を薄膜5の表面上、もしくは基板4上に形成して
も、同様の効果が得られることも確認した。
【0024】また、本実施例においては、SAWフィル
ターを試料として用いたが、SAWフィルターだけでな
く発振器、共振器、遅延器など弾性表面波を利用したモ
ジュール素子すべてについて同様な効果があることも確
認した。
【0025】本実施例においては、図2に示す構造のS
AW素子が良好な特性を示すことを見い出したが、得ら
れる特性にバラツキがあった。そこで、本発明者らは、
図2において、基板4上への薄膜5、6の形成を同一真
空中で行えば、基板4と薄膜5の界面、薄膜5と薄膜6
の界面が、大気で汚染されることなく、安定し、SAW
を散乱させることもなく、さらに高品質化が図られるも
のと考え、第2の発明をするに至った。以下に、具体的
実施例を挙げて説明する。
【0026】(実施例2)図3は本実施例で用いた二元
スパッタ装置の真空部の構造概略図である。図3におい
て、9、10は蒸発源を示し、焼成後にそれぞれ直径7
5mm、厚み5mmのディスク状に成形されたLi−T
a−OターゲットとLi−Nb−Oターゲットである。
基板11として、c面カットされた単結晶サファイア
(α−Al23 )を用い、基板ホルダー12に設置し
た。基板ホルダー12には、基板11を加熱するための
ヒーターが内蔵されている。
【0027】以上のように構成された二元スパッタ装置
を用いて、基板11を600℃に加熱し、真空部にA
r:O2 =4:1の混合ガスを導入し、成膜を行った。
まず、ターゲット9に50Wの高周波電力を注入して、
膜厚1.5μmのLiTaO3膜を形成した後、直ちに
ターゲット9に注入していた高周波電力を0Wにし、ガ
ス雰囲気と基板11の温度を一定に保ったままターゲッ
ト10に同じく50Wの高周波電力を注入して、LiT
aO3 膜上に膜厚0.5μmのLiNbO3 膜を形成し
た。LiNbO3 膜を形成した後、上記実施例1と同様
に、表面上に、Al電極を形成し、図2に示す断面を有
するSAWフィルターを作製した。上記(表1)に示し
た結果と比較するため、本発明者らは、電極7、8を中
心周波数が315MHzの水晶SAW素子用のパターン
にして、SAW素子を作製し、その特性を測定した。そ
の結果、中心周波数f0 、温度特性τ、電気機械結合係
数k2 は上記実施例1と同じく良好であったが、さら
に、挿入損失は2.00dB以下で、上記実施例1に比
べて10%も上昇することが分かった。
【0028】尚、本実施例においては、SAWフィルタ
ーを試料として用いたが、SAWフィルターだけでなく
発振器、共振器、遅延器など弾性表面波を利用したモジ
ュール素子すべてについて同様の効果が得られることも
確認した。
【0029】また、本実施例においては、基板11上へ
の薄膜形成を、2つの蒸発源9、10を用いて行った
が、蒸発源は3つ以上であってもよい。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の弾性表面
波モジュール素子の構成によれば、電気信号が電気機械
結合係数の大きい圧電性薄膜によって高効率に弾性表面
波に変換され、この弾性表面波が減衰率の小さいLiT
aO3 薄膜中を伝搬することとなるので、弾性表面波モ
ジュール素子の電力効率を高めることができる。
【0031】また、本発明の弾性表面波モジュール素子
の製造方法によれば、LiTaO3薄膜と圧電性薄膜の
界面に不純物層が介在することがないので、弾性表面波
モジュール素子の動作を安定させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の弾性表面波フィルターの基本構造を示す
概略図である。
【図2】本発明の一実施の形態の弾性表面波フィルター
の構造を示す概略断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態の弾性表面波フィルター
の製造に用いた二元スパッタ装置を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 圧電体 2、7 送信用櫛型電極 3、8 受信用櫛型電極 4、11 サファイアイ基板 5 LiTaO3 薄膜 6 LiNbO3 薄膜 9 Li−Ta−Oターゲット 10 Li−Nb−Oターゲット 12 基板ホルダー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にLiTaO3 薄膜が形成され、
    その上にLiTaO3よりも電気機械結合係数の大きい
    圧電性薄膜が積層形成され、さらにその上に弾性表面波
    送信用及び受信用の電極が形成された弾性表面波モジュ
    ール素子。
  2. 【請求項2】 圧電性薄膜が、LiNbO3 、Li2
    4 7 、ZnO、AlN、Ta2 5 、Pb−Nd−T
    i−Mn−In−O、Pb−Zn−Ti−O、KNbO
    3 からなる群から選ばれた1つである請求項1に記載の
    弾性表面波モジュール素子。
  3. 【請求項3】 基板が、サファイア、Si、SiC、G
    aAs、ガラス、ダイヤモンドからなる群から選ばれた
    1つである請求項1に記載の弾性表面波モジュール素
    子。
  4. 【請求項4】 圧電性薄膜の厚さが、弾性表面波の波長
    λよりも薄い請求項1に記載の弾性表面波モジュール素
    子。
  5. 【請求項5】 基板上にLiTaO3 薄膜が形成され、
    その上にLiTaO3よりも電気機械結合係数の大きい
    圧電性薄膜が積層形成され、さらにその上に弾性表面波
    送信用及び受信用の電極が形成された弾性表面波モジュ
    ール素子の製造方法であって、前記基板上に前記LiT
    aO3 薄膜を形成した後、直ちに前記圧電性薄膜を形成
    することを特徴とする弾性表面波モジュール素子の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 基板上への薄膜形成を、少なくとも2つ
    の蒸発源を用いて行う請求項5に記載の弾性表面波モジ
    ュール素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 蒸発源として、スパッタリングターゲッ
    トを用いる請求項6に記載の弾性表面波モジュール素子
    の製造方法。
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