JPH038730Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案はラス金網の継手装置に関する。

従来技術の問題点 最近の鉄筋コンクリート工事では、型枠の解
体・撤去作業が省略でき、しかも自由な曲面の壁
面をきわめて容易に形成することができることか
ら、型枠の堰板として剛性の高いラス金網が広く
使用されつつある。

ところで、従来、この種のラス金網の使用に際
し、ラス金網同志の継手は結束線によつておこな
われているが、結束線の場合、結束線のもじり不
足により継手部にゆるみができたり、あるいは結
束線のもじりすぎによつて結束線が切れたりする
ことがあり、また結束線の引張り強度にはおのず
と限界があるため、連結強度に大きな問題があつ
た。

しかも、結束線という余分な消耗品を使用する
ため、その分だけ施工費が嵩むだけでなく資材管
理が煩雑になりやすかつた。

考案の目的 この考案は、前記従来の問題点を解消するため
に提案されたもので、ラス金網同志をきわめて簡
単かつ確実にしかも強固に連結することができる
ラス金網の継手装置を提供することを目的とす
る。

考案の構成 この考案は、接合されるラス金網に断面略矩形
状若しくは断面略Ｖ字状のリブを設け、当該リブ
を重ねるとともにリブの重ね合せ部に一個乃至複
数個の切欠部を設け、かつ前記切欠の縁端部にリ
ブの内側若しくは外側に突出する突起を設けてラ
ス金網を連結することにより前記目的を達成する
ものである。

実施例 以下、この考案を図示する一実施例によつて説
明する。

図面の第１図は、サイロ若しくは貯水槽等の円
型構造物の型枠用堰板を示したもので、堰板１は
きわめて剛性の高いメタルラスあるいはワイヤラ
ス等のラス金網より円筒形に形成されている。

堰板１の左右縁端部には、断面略Ｖ字状のリブ
２，２が堰板１の円周方向に連続して形成されて
いる。

また、堰板１のリブ２，２およびラス部分３の
円周方向両端部は所定長さ、重ね合わされてい
る。

そして、リブ２，２の重ね合せ部４の立上り部
２ａ，２ａに略矩形の切欠部５，５を設けるとと
もに当該切欠部５，５の縁端部にリブ２，２の内
側に突出する突起６，６を設けることにより、リ
ブ２，２の両端部は連結されている。

継手方法について説明すると、リブ２，２の重
ね合せ部４の立上り部２ａ，２ａにリブ２，２の
長手方向に所定間隔おきに切りこみを形成し、続
いて立上り部２ａ，２ａの切りこみ間をリブ２，
２の内側に折り曲げて突起６，６を形成する。

第４図および第５図は、この考案の他の実施例
を示したもので、その継手方法について説明する
と、リブ２，２の重ね合せ部４の立上り部２ａ，
２ａにリブ２，２の長手方向に所定間隔おきに切
りこみを形成し、続いて立上り部２ａ，２ａの切
りこみ間をリブ２，２の内側に折りこんで突起
６，６を形成する。また、突起６，６は立上り部
２ａ，２ａの幅方向にずらして突設することによ
つて重ね合せ部４の浮き上りを防止する。

なお、この考案において、突起６，６を重ね合
せ部４の長手方向に所定間隔おきに複数個設ける
かあるいは重ね合せ部４の長手方向に千鳥状に複
数個設けてリブ間の連結強度を自由に高めること
ができる。第６図は断面略矩形状のリブ２，２を
有するラス金網間の継手を示したものである。

考案の効果 この考案は、以上の構成からなり、ラス金綱の
継手に際し、ラス金網のリブの重ね合せ部に簡単
な継手加工をしただけで、ラス金網同志をきわめ
て簡単かつ確実に、しかも強固に連結することが
できる。また、結束線を一切必要としないので、
この点からも作業性が高くかつ結束線をなくした
分だけ施工費の低減化が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、ラス金網からなる円型構造物の型枠
用堰板、第２図は、第１図におけるＡ部拡大側面
図、第３図は第２図におけるＢ−Ｂ線断面図、第
４図、第５図および第６図は、この考案の他の実
施例を示したもので、リブ継手部の斜視図および
断面図である。 １……堰板、２……リブ、３……ラス部分、４
……重ね合せ部、５……切欠部、６……突起、２
ａ……立上り部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 接合されるラス金網にリブを設け、当該リブを
   重ねるとともにリブの重ね合せ部に切欠部を設
   け、かつ前記切欠部にリブの側方に突出する突起
   を設けてなることを特徴とするラス金網の継手装
   置。