JPH0383574A - 細胞破砕装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は細胞や組織を破砕する細胞破砕装置に関するも
のである。

（従来の技術） 酵母菌、バクテリア等の物質生産菌や生産細胞等のスク
リーニング用の細胞破砕装置としては、高速回転刃によ
る破砕、超音波による破砕、圧力による破砕等の種々の
破砕方式を採用したものが知られているが、その中で被
破砕細胞とガラスやセラミックス製の微小ビーズを密閉
容器に収容してこの密閉容器を高速で振動させ、微小ビ
ーズと細胞の衝突を繰り返して細胞を破砕する方式のも
のも知られている。

（発明が解決しようとする課題） ところが、従来の微小ビーズ衝撃方式による破砕装置に
おいては、単一の密閉容器をセットできるように構成さ
れており、多数のサンプルの細胞破砕を行う場合には大
変時間がかかり、能率が悪いという問題があった。

そこで、多数の容器をセットできるように振動体上に多
数の容器ホルダを配置した構成も考えられるが、そのよ
うな振動体に最適な振動形態である８の字状の振動を行
わせようとすると、構成が複雑で大型になるという問題
があった。

本発明は上記従来の問題点に鑑み、多数のサンプルの細
胞破砕を一度に行うことができるとともに、簡単な構成
で振動形態が最適な８の字状となる細胞破砕装置を提供
することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明の細胞破砕装置は、回転駆動可能な回転軸にその
軸心に対して軸心の傾斜した傾斜軸部を設け、この傾斜
軸部に環状体を相対回転自在に外嵌するとともに、この
環状体の回転を阻止する手段を設け、前記環状体の外周
に、被破砕物と微小ビーズを収容した密閉容器を保持す
るホルダを周方向に適当間隔置きに多数配置したことを
特徴とする。

（作　用） 本発明の細胞破砕装置よれば、環状体の周囲に配置した
多数のホルダに密閉容器を保持させることによって一度
に多数のサンプルの細胞破砕を行え、かつ回転軸に設け
た傾斜軸部に共回転しないように嵌合した環状体の外周
に各密閉容器を保持しているので、各密閉容器はそれぞ
れ回転軸が１回転する度に８の字状に移動し、回転軸を
高速回転させることによって各密閉容器を８の字状の最
適な振動形態で振動させることができる。

（実施例） 以下、本発明の一実施例を第１図〜第４図を参照しなが
ら説明する。

１はベースで、その上に防振ゴム２を介して架台３が設
置されている。この架台３上には、一対の軸受ユニット
４ａ、４ｂとモータ５がそれらの軸心が一直線上に位置
するように配置されている。

一対の軸受ユニット４ａ、４ｂは互いに適当な間隔を設
けて配置された軸受台３ａ、３ｂ上に設置されており、
回転軸６の両端部を回転自在に支持している。この回転
軸６の一端６ａはカップリング７を介して前記モータ５
の出力軸５ａに結合されている。前記回転軸６の軸受ユ
ニット４ａ、４ｂ間には、中心軸心に対して軸心が傾斜
した傾斜孔８ａを形成された傾斜軸体８が外嵌されると
ともに、キー（図示せず）にて相対回転不可能に結合さ
れている。この傾斜軸体８は、その両端面に当接配置さ
れた傾斜スペーサリング９ａ、９ｂを介して、回転軸６
の外周に突設された鍔部１０と回転軸６の外周面に形成
されたねじ部１１に螺合された固定ナツト１２とにより
軸心方向にも挟圧固定され、回転軸６と一体的に回転す
る傾斜軸部を構成している。

傾斜軸体８の外周には、一対の軸受１３を介して相対回
転自在に環状体１５が外嵌されている。

１４は傾斜軸体８側の軸受固定ナツト、１６は環状体１
５例の軸受固定ナツトである。環状体１５の外周には、
周方向に所定ピッチで放射状に多数（図示例では１２個
）の突部１７が突設されている。この突部１７の両端面
には、それぞれ径方向外方に突出しかつ互いに対向する
ように弾性板から戒るホルダ片１８ａ、１８ｂがビス１
９にて取付けられ、これらホルダ片１８ａ、１８ｂ間で
チューブ状の密閉容器２０を着脱自在に保持できるよう
に構成されている。

２つの隣合う突部１７．１７間には接続部２１が形成さ
れるとともにその外周面が平坦にされてバネ掛け２２が
取付けられ、このバネ掛け２２と架台３との間に引張バ
ネ２３が介装され、環状体１５が回転軸６と共回りしな
いように回転を阻止している。さらに、接続部２１で互
いに接続されている一方の突部１７とその一側方に隣接
する突部１７との間に形成されている空間の中央部を通
るストッパ軸２４が設けられ、その両端部は軸受台３ａ
、３ｂにて支持されている。

次に、動作を説明する。サンプルとしての各種被破砕細
胞とガラスやセラミックス製の微小ビーズをそれぞれチ
ューブ状の密閉容器２０内に収容し、この密閉容器２０
を環状体１５の外周の各ホルダ片１８ａ、１８ｂ間に保
持させる。前記微小ビーズは、直径０．１〜０．５１の
ガラスピーズやジルコニア等のセラ短ツクスビーズが、
例えば微生物の破砕や真核細胞の破砕等の破砕目的に応
じて選択して使用される。

密閉容器２０の装着が終わると、モータ５を駆動し、回
転軸６を例えば１２００〜１８００ｒｐｍで高速回転さ
せる。すると、環状体１５が回転軸６と一体回転する傾
斜軸体８の外周に相対回転自在に外嵌され、かつ引張バ
ネ２３にて共回転を阻止されているので、第３図に示す
ように、回転軸６の回転が１回転する毎に環状体６が軸
心方向両側に振れ運動する。

このとき、環状体１５の外周の任意の点は、第４図（ａ
）、（ｂ）に示すように８の字状に移動することになる
。即ち、第４図（ａ）に実線で示すように環状体１５が
紙面の上下方向に傾斜した状態を基準位置として、その
ときの環状体１５の外周上におけるａ点位置の挙動を見
てみると、実線状態から回転軸６が矢印方向に９０°回
転すると、環状体１５は仮想線で示すように紙面の表裏
方向に傾斜した状態に移行し、その間ａ点に対応してい
た位置は経路すを経てＣ点に移動する。次に、回転軸６
がさらに９０’回転すると、環状体１５は第４図（ｂ）
に実線で示すように紙面の上下方向でかつ逆向、きに傾
斜した状態に移行し、ａ点に対応していた位置はＣ点か
ら経路ｄを経て元のａ点に戻る。さらに回転軸６が９０
’回転すると、環状体１５は仮想線で示すように紙面の
表裏方向に逆向きに傾斜した状態に移行し、ａ点に対応
していた位置は経路ｅを経てｆ点に移動し、さらに回転
軸６が元の回転位置まで９０”回転すると、ａ点に対応
していた位置はｆ点から経路ｇを経て元のａ点に戻るの
である。

従って、環状体１５の外周に保持された密閉容器２０は
回転軸６の高速回転に伴って８の字状の振動形態で振動
せしめられ、その結果密閉容器２０内で被破砕細胞に微
小ビーズが効果的に衝突し、その衝撃によって速やかに
かつ均一に細胞が破砕される。こうして、多数の密閉容
器２０内に収容された多数のサンプルの細胞破砕を一度
に破砕処理することができる。

尚、環状体１５はその外周位置を引張バネ２３にて弾性
的に引張することによって、上記８の字状の変位動作を
許容しながらその回転を阻止しているため、回転軸６の
回転速度域によっては共振による異常振動を発生する恐
れがあるが、その場合ストッパ軸２４に突部１７が当接
するため、異常振動は確実に防止される。

上記実施例では、回転軸６上に単一の環状体１５を配置
した例を示したが、第５図に示すように回転軸６上に同
−構成の複数の環状体１５を並列配置してもよく、−層
大量のサンプルの細胞破砕を一度に行うことができる。

又第１図に仮想線で示すように開閉可能なボックス５０
で環状体１５の全体を覆いここに冷気５１を送って、破
砕時の振動により昇温する密閉容器２０の内部を冷却で
きるようにすれば好適である。このボックス５０は万が
一密閉容器２０がホルダ片１８ａ、１８ｂから離脱した
場合にも、それが飛び散るのを防止する安全ボックスと
しての作用をも営む。

（発明の効果） 本発明の細胞破砕装置によれば、環状体の周囲に配置し
た多数のホルダに密閉容器を保持させることによって一
度に多数のサンプルの細胞破砕を行え、かつ回転軸に設
けた傾斜軸部に共回転しないように嵌合した環状体の外
周に各密閉容器を保持するので、各密閉容器はそれぞれ
回転軸が１回転する度に８の字状に移動し、回転軸を高
速回転させることによって各密閉容器を８の字状の最適
な振動形態で振動させることができる。しかも、回転軸
に傾斜軸部を設けて環状体を外嵌しただけの簡単な構成
で安価に構成できる等、大なる効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本発明の一実施例を示し、第１図は部
分断面正面図、第２図は側面図、第３図は動作状態を示
す要部の正面図、第４図（ａ）、０）は環状体の外周に
おける振動形態の説明図、第５図は本発明の他の実施例
の要部の正面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）回転駆動可能な回転軸にその軸心に対して軸心の
   傾斜した傾斜軸部を設け、この傾斜軸部に環状体を相対
   回転自在に外嵌するとともにこの環状体の回転を阻止す
   る手段を設け、前記環状体の外周に、被破砕物とビーズ
   を収容した密閉容器を保持するホルダを周方向に適当間
   隔置きに多数配置したことを特徴とする細胞破砕装置。