JPH0379378B2 - - Google Patents

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JPH0379378B2
JPH0379378B2 JP58003368A JP336883A JPH0379378B2 JP H0379378 B2 JPH0379378 B2 JP H0379378B2 JP 58003368 A JP58003368 A JP 58003368A JP 336883 A JP336883 A JP 336883A JP H0379378 B2 JPH0379378 B2 JP H0379378B2
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toluene
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Hiroshi Hata
Shigeru Komazaki
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は溶媒に可溶であり、耐熱性、耐加水分
解性、電気絶縁性などにすぐれ、かつ機械的強度
の強い絶縁材料、耐熱被覆材料としてすぐれた素
材を提供することを目的とするものである。特に
ラダー型架橋構造を有し、高分子量でかつ溶媒に
可溶であり、流延法などによる製膜性にすぐれ、
膜強度の強いポリオルガノシロキサン共重合体の
製造法に関するものである。 ラダー構造を有するポリアルコキシシロキサ
ン、特にポリフエニルシロキサン中間体(即ちオ
リゴマーまたはプレポリマー)の製造方法は、古
くから知られており、たとえばフエニルトリクロ
ルシランの加水分解法、フエニルトリアルコキシ
シランの加水分解法などがある。 高分子量のラダー型ポリフエニルシロキサン
は、耐熱性のポリマーとして古くから知られてお
り{J.F.Brown Jr.J.Polymer Sci.、C1、83
(1963)}、その末端はシルセスキオキサン構造
(カゴ型)をもつといわれ、その製造方法は、特
公昭40−15989号公報によれば、フエニルトリク
ロルシランの加水分解で得られる中間体より、苛
性カリのごときアルカリ性触媒を用いて、カゴ型
のオクタフエニルセスキオキサンを製造し、この
中間体を再び苛性カリのごときアルカリ触媒によ
り、開環重合を行うことにより、高分子量のラダ
ー型ポリフエニルシロキサンが得られるというも
のである。 本発明者らは該製造方法の追試を行つたが、高
重合反応(開環重合)は85〜95%の高濃度で、し
かも250℃などの高温でないと高重合度のものは
得られず、かかる高濃度の重合系では固相重合に
近く、系はきわめて不均一であり、したがつて常
に均一で安定した製品を得ることはできない方法
であり、とうてい工業的重合法とはなり得ないこ
とが判明した。 また特開昭57−18729号によれば、末端ヒドロ
キシラダー型ポリフエニルシロキサン中間体を、
カルボジイミド類を使用して脱水縮合することに
より、高分子量の末端ヒドロキシポリフエニルシ
ロキサンが製造できるという。この方法は高価な
カルボジイミド類の使用を必要とするのみなら
ず、分子量も105が限界であり、これより得られ
た膜強度は弱いものであり、フイルム状で使用す
るには不適当である。 ラダー型ポリオルガノシロキサンの製造法とし
てはフエニルのみならず、ポリアルキルシロキサ
ンについても知られており、特開昭53−88099号
によれば、メチルトリクロルシランの加水分解を
アミンの存在下に行い、引続きアンモニウム塩の
存在下に高分子量化をする方法がある。また特開
昭54−72300号ではメチルトリアルコキシシラン
とメチルトリクロルシランをアルカリの存在下に
加水分解する方法が提案されている。しかしなが
ら、これらのポリアルキルシロキサン類は、それ
自体を高分子量化した後製膜しようとすれば、高
分子量化の過程でゲル化が起り、溶媒に不溶な生
成物ができ、溶液製膜することができず、また無
理に製膜してもフイツシユアイを含む不均質な膜
しか得られないものとなる。したがつて、これら
ポリアルキルシロキサン類は熱硬化型の焼付塗料
用等の限定された用途にしか使用できず、本発明
の主旨とするフイルムあるいは膜状としての用途
には不向きである。 ラダー型ポリシロキサンの共重合体に関して
は、K.A.Andrianov、N.N.Makarova;
Vysokomol.soyed.、A・12(3)663(1970)の報告
があるに過ぎない。この理由としては加水分解に
つづく高重合化反応工程中にゲル化が起り、溶媒
に不溶な生成物ができるため、溶媒に可溶性の高
分子量ラダー型ポリオルガノシロキサンを高収率
で得ることが困難なためである。 本発明者らは高分子量化について鋭意検討を重
ねた結果、ふつ素系化合物を触媒として重合反応
を行うことにより、目的とする製膜性の良い、膜
強度の強いラダー型ポリフエニルシロキサンの製
造が可能であることを見出し、先に特許出願を行
つた。(特開昭59−108033号公報明細書)。 本発明は、このラダー型ポリフエニルシロキサ
ンの製法を発展的に検討した結果なされたもの
で、高重合度共重合体の製造法として、難点の多
い既知の方法を改良したラダー型ポリオルガノシ
ロキサン共重合体の製造方法に関するものであ
り、製膜性の良いしかも膜強度の強い素材の開発
が可能な方法を提供するものである。 すなわち、本発明の骨子とする処は、フエニル
トリクロルシランの加水分解において、フエニル
トリクロルシランの一部を置換トリクロルシラ
ン、あるいは、ジ置換ジクロルシランで置き換
え、共加水分解を行うことによつて得られる末端
ヒドロキシ型ポリオルガノシロキサン中間体、ま
たはこの中間体をふつ素化合物を触媒として、加
熱することにより得られる末端カゴ型ポリオルガ
ノシロキサン中間体を、適当な溶媒中で、ふつ素
化合物を触媒として、加熱することにより、溶媒
に可溶であつて、かつ、溶液から流延法などによ
り、容易に製膜でき、しかも、得られる皮膜の強
度が大なる、高分子量のラダー型ポリオルガノシ
ロキサン共重合体を得る方法であり、本発明は、
該ポリオルガノシロキサンの原料たるフエニルト
リクロルシランの一部を、置換トリクロルシラン
またはジ置換ジクロルシランで置き換え、次い
で、共加水分解せしめて得られる、ラダー構造を
有するポリフエニルシロキサン部分を持つ、末端
ヒドロキシ型または末端カゴ型(シルセスキオキ
サン型)の中間体を、ふつ素化合物触媒の存在下
に、重合せしめることを特徴とする、ラダー構造
を有するポリフエニルシロキサン部分が60モル%
以上を占める高分子量ラダー型ポリオルガノシロ
キサン共重合体の製造方法を提供しようとするも
のである。 そして、当該触媒として、それぞれ、特定のア
ルカリ金属ないしはアルカリ土類金属のふつ素化
合物、あるいは、第4級アンモニウムフルオライ
ドであるような化合物である。 以下本発明をさらに詳細に説明する。 本発明に使用できるフエニルトリクロルシラン
と共加水分解する置換トリクロルシランの置換基
は、メチル、エチル、ブチルなどのアルキル基、
メトキシ、エトキシなどのアルコキシ基、トリ
ル、ハロゲン置換フエニル基のフエニル基であ
る。共加水分解条件およびそれに続く高重合化工
程は、置換基の種類により最適条件に多少の差は
あるが、本質的には変らない。最終的に得られる
ラダー型ポリオルガノシロキサン共重合体の特性
は変つてくるが、たとえばアルキル基では一般に
耐熱残量の増加すなわち耐熱性が向上すると共
に、硬度も変る。アルコキシ基にあつては可撓性
が向上し、またハロゲン置換フエニル基では密着
性が向上する等、ポリフエニルシロキサンの有す
る特性を改善拡大することが可能である。このよ
うに本発明の方法によるときは、従来法で困難で
あつた共重合体が容易に得れ、目的に応じた性能
素材の提供がきわめて容易となり、工業的に価値
高い製造方法である。 フエニルトリクロルシランと共加水分解する置
換トリクロルシランの使用量は、置換基の種類に
より異なるが、置換基がアルキル基およびアルコ
キシ基の場合は、フエニルトリクロルシラン1モ
ルに対し1モル以下、好ましくは0.5モル以下で
ある。ハロゲン置換フエニル基等の場合は特に制
限はない。メチルトリクロルシランを1モル以上
使用した場合は、溶媒可溶の末端ヒドロキシ型ポ
リシロキサン共重合体、あるいは末端カゴ型ポリ
シロキサン共重合体等の中間体は得らるが、これ
に続く第2段の高重合化反応を行うと、ふつ素系
触媒を使用しても溶媒不溶物が生成し、溶媒可溶
の高重合度の共重合体が得られないか、得られて
もその収得量が減少したり、あるいは製膜したフ
イルムにフイツシユアイを含み均質な膜が得られ
ない等の不都合が生じるため、1モル未満が適当
である。フエニル誘導体を置換基とする場合はこ
のような現象は起らない。 フエニルトリクロルシランと共加水分解し得る
ジ置換ジクロルシランの置換基としては、同一の
置換基であつても、また異なつた置換基であつて
も差し支えない。置換基としてはメチル、エチル
等のアルキル基、メトキシ、エトキシ等のアルコ
キシ基、トリル、ハロゲン置換フエニル等の置換
フエニル基等が使用できる。本法で得られる共重
合体は膜の可撓性を改良するのに有効な手段とな
るものである。 フエニルトリクロルシランと共加水分解するジ
置換ジクロルシランの使用量は、フエニルトリク
ロルシラン1モルに対し1モル以下、好ましくは
0.5モル以下である。ジ置換ジクロルシランの使
用量が1モル以上では、共加水分解につづく第2
段目の高重合反応において、得られる共重合体の
耐熱性を低下させる、高分子量化が困難となる、
あるいはゲル化により不溶物を生成する等の不都
合を生じる。従つてこの意味から本発明の共重合
体は、ラダー構造を有するポリフエニルシロキサ
ン部分が60モル%以上を占めることを要す。 本発明に使用できる共加水分解物は、通常の公
知の方法により製造することができる。また例え
ばフエニルトリクロルシランとメチルトリクロル
シランの共加水分解を行う場合は、これらのトリ
クロルシランを溶媒たとえばトルエンに溶解し、
撹拌しながら水を滴下する、あるいはフエニルト
リクロルシランのトルエン溶液に、メチルトリク
ロルシランのトルエン溶液と、加水分解に必要な
水とを別々に滴下することによつてもよい。 本発明において共加水分解時に使用する溶媒と
しては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジフエ
ニル等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、アセトフエノン等
のケトン類、ジエチルエーテル、ジイソプロピル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エ
チレングリコールジメチルエーテル、ジフエニル
エーテル等のエーテル類、N−メチルピロリドン
等の異節環状化合物等、原料と反応せずまた水に
対する溶解性の低いもの、さらに生成した共加水
分解物オリゴマーを溶解するものが好ましい。ま
たこれらの溶媒は単独でも、あるいは2種以上の
混合物としてでも使用できる。またオリゴマーの
分子量は溶媒の種類により変る。 本加水分解に使用する水の量は原料クロルシラ
ンに対し、3倍モルより20倍モル程度が適当であ
る。また加水分解温度は一般に5〜50℃であり、
好ましくは常温付近である。本加水分解反応は発
熱反応であり、かつ塩化水素が発生するので低温
側で反応するが、水の滴下速度で温度調節を行え
ばよい。 加水分解を行つた後は、生成した中間体溶液
を、洗浄水が中性となるまで充分水洗し、有機層
は無水硫酸カルシウムで乾燥する。その後乾燥剤
を除去し、そのまま高重合反応を原料とするか、
溶媒を除去したものを原料として使用することも
できる。また別の形態の中間体、すなわちふつ素
化合物触媒の存在下に前記各種の置換クロルシラ
ン類を、加熱して得られる末端カゴ型の共重合体
オリゴマーも、高分子量化用の原料として使用す
ることが可能である。かくして得られる共重合体
原料オリゴマーの分子量は、製造条件により異な
るが、一般に1000から20000程度のものである。 本発明に使用できるふつ素化合物触媒とは、
LiF、NaF、KF、CsF、CaF2などのアルカリ金
属またはアルカリ土類金属のふつ素化合物、
(CH34NF、(C2H54NF、(C3H74NF、
(C4H94NF、C6H5N(CH33F、C6H5CH2N
(CH33F等で示される第4級アンモニウムフロラ
イド類であり、好適にはCsFである。触媒ふつ素
化合物の使用量は、原料シランオリゴマーに対し
て0.001〜5.0重量%であり、好適には0.001〜1.0
重量%である。触媒の使用量が多いと、高重合反
応工程において、高重合反応と分解反応の競争反
応が起り、分解反応が速くなり高分子量化した共
重合体が得難くなり、あるいは高重合体中よりの
触媒除去が不充分となり、耐熱性を低下させる等
の不都合を生じる場合があり、また0.001%以下
では触媒能が充分に発揮されず、長時間の反応が
必要となる、あるいは高分子量の共重合体が得難
い等の不都合が生じる。 高重合反応に使用される溶媒としては、加水分
解工程に使用される溶媒が使用できる。これら溶
媒は単独でもまた2種以上の混合溶媒としても使
用できる。原料共重合中間体の濃度は、原料中間
体の構造、触媒の使用量等で異なるが、最終高重
合共重合体として50〜90重量%、好ましくは65〜
85重量%となるようにするのが良い。50重量%以
下の濃度では目的とする高分子量のポリマーが得
難く、また90重量%以上の濃度では固相重合に近
くなり、高重合反応系の均一性が保ち難く、分子
量分布が広くなり再現性に乏しくなるばかりでな
く、例えば流延法により製膜した場合、フイツシ
ユアイが生成する、膜強度が弱い等の不都合が生
じるなど、工業的製造法としては推奨し難い。 本発明の高重合化反応の温度は、150〜300℃で
行うことができるが、使用する溶媒の沸点が反応
温度より低い場合は、加圧下に反応を行わせるこ
ともできる。好ましい反応温度は180〜250℃であ
る。 高重合反応の時間は反応温度、触媒の種類と
量、原料共重合中間体の濃度等により変つてくる
が、一般に1〜8時間程度である。 高重合反応終了後は、適当な溶媒を加えて冷却
溶解して均一溶液とした後、多量の非溶媒たとえ
ばメタノール中に撹拌下に加えることにより、高
重合共重合体が沈澱として容易に得られる。沈澱
物を真空乾燥すれば高分子量のラダー型ポリオル
ガノシロキサン共重合体を得ることができる。こ
こで得られる共重合体の分子量は104〜107の範囲
である。 本発明で得られるラダー型ポリオルガノシロキ
サン共重合体は、有機溶媒たとえばベンゼン、ト
ルエン、キシレン、クロロホルム、トリクロロエ
チレン、テトラヒドロフラン、ジフエニルエーテ
ル等に可溶であり、これら溶媒よりの溶液より流
延法により容易に製膜が可能である。またこれら
の溶液を塗布して耐熱性の塗膜をつくることもで
きる。いずれの方法により得られた薄膜もピンホ
ール、フイツシユアイ等のない均一な膜であつ
た。 本発明で得られる非溶媒より沈澱させて得た共
重合体、およびその溶液などは、空気中に長期間
保存しても性状に変化は認められず、きわめて貯
蔵安定性の高いものであつた。 以下実施例、参考例等をあげて本発明を説明す
るが、本発明の主旨から実施例のみに限定される
ものではない。 参考例 1 末端ヒドロキシラダー型ポリフエニルメチルシ
ロキサン中間体の製造 フエニルトリクロルシラン169.2g(0.8モル)
をトルエン300gに溶解したものを、撹拌機、冷
却器、温度計を有する反応容器に入れ、水浴によ
り20℃以下に調節する。撹拌下に反応温度を20℃
以下に保つように冷却しながら、メチルトリクロ
ルシラン29.9g(0.2モル)をトルエン100gに溶
解した溶液を一定速度で送入する。これと同時に
水を一定速度で送入する。送入水量は100gであ
り送入時間は2時間であつた。さらに20℃で30分
反応をつづけ、さらに水200gを一時に加え完全
に加水分解を行う。加水分解終了後トルエン層を
分離し、中性となるまで水洗し、無水硫酸ソーダ
を加えトルエン溶液を脱水乾燥する。トルエンを
除去して生成物の赤外線吸収スペクトルを測定す
ると、−OH、−CH3、−C6H5の吸収を示し、ヒド
ロキシ末端ラダー構造を有することが確認でき
た。またテトラヒドロフランに溶解してGPC法
で測定した分子量は、ポリスチレン基準の検量線
より5600と算定できた。本参考例で得られた生成
物を末端ヒドロキシラダー型ポリオルガノシロキ
サン共重合中間体と呼ぶ。 参考例 2 参考例1と同様の方法で得られた乾燥トルエン
溶液に、CsF200mgを加え、トルエンの沸点下で
生成する水をトルエンと共に共沸混合物として除
去しながら、2時間反応を行つた。反応後トルエ
ンを留去して得られた生成物の赤外線吸収スペク
トルを測定したところ、−OHの吸収は全く見ら
れず、末端カゴ型ラダー構造を有することが確認
できる。またテトラヒドロフランに溶解して分子
量を測定した結果は5400であつた。本参考例2で
得られた生成物を末端カゴ型ポリオルガノシロキ
サン共重合中間体と呼ぶ。 実施例 1 参考例1で得られた末端ヒドロキシラダー型ポ
リフエニルメチルシロキサン中間体の粉末10g
を、トルエン50gを加えて完全に溶解させた。こ
の溶液を反応フラスコに入れ、ふつ化セシウム20
mgとジフエニルエーテル3gとを加え、トルエン
の還流下に反応を行う。本反応の期間中に生成す
る水は、トルエンと共に共沸混合物として系外に
除く。水の流出が終れば徐々に温度をあげトルエ
ンを系外に留去する。トルエンの留去が終ればさ
らに温度をあげ、250℃で1時間反応を続け反応
終了とする。反応が終れば冷却してトルエン200
gを加えて、反応生成物スラリーを完全に溶解さ
せ、多量のメタノール中に滴下すれば重合物が沈
澱として析出する。沈澱物は濾過、洗浄した後、
真空乾燥器を用いて乾燥する。 本法で得られたものはラダー型架橋構造を有す
るポリフエニルメチルシロキサン共重合体であ
り、ポリスチレンを基準とした分子量は1.2×106
であり、また分子量分布は3.8と比較的狭いもの
であつた。共重合体の分子量が高いにも関わら
ず、トルエンに可溶であり、5%トルエン溶液よ
り流延法により製膜したものの膜の引張り強度は
3.8Kg/mm2と強いものであつた。また熱分解開始
温度は540℃と高い耐熱性を示すのみならず、重
量減少カーブがポリフエニルシロキサンに比し、
ゆるやかで耐熱性の高いことを示した。 比較例 実施例1の方法に於いてジフエニルエーテル2
g、ふつ化セシウムの代りに苛性カリを20mg使用
した以外は、同様の反応および処理操作を行つて
高重合化反応を行つた。反応終了後トルエン100
gを加えて反応生成物を溶解したが、一部に膨潤
した不溶物が生成しており、完全な均一溶液は得
られなかつた。不溶物を除き実施例1の方法にし
たがつて流延法により製膜した膜表面も、不均一
でありフイツシユアイを含むものであつた。 実施例 2 参考例2で得られた末端カゴ型ラダー構造を有
するポリフエニルメチルシロキサン中間体10g
に、ふつ化セシウム20mg、ジフエニルエーテル
3.0gを加え、250℃に1時間反応を行つた。反応
終了後は実施例1と同様にトルエン200gを加え
て完全に溶解させ、メタノールに滴下して沈澱を
析出させ、濾過、洗浄、真空乾燥した。収量は定
量的でありテトラヒドロフラン溶液として測定し
た分子量は9.6×105であり、分子量分布は2.8と狭
いものであつた。トルエン溶液より流延法により
製膜したものの膜強度は3.6Kg/mm2であり、熱分
解開始温度は540℃であつた。 実施例2の結果は本法においては原料中間体と
して末端ヒドロキシ型も、末端カゴ型もいずれも
使用できることを示している。 実施例 3〜9 実施例2の方法において、ふつ化セシウムの代
りに種々のふつ素化合物を使用した以外は、同様
の反応および処理を行つたところ、表−1に示す
結果を得た。
【表】 実施例 10〜17 参考例1の方法において、トリメチルクロロシ
ランの代りに種々の置換クロルシランを使用し、
フエニルトリクロルシランとの共加水分解反応を
行い、同様の処理によつて末端ヒドロキシ型ポリ
オルガノシロキサン共重合中間体を得た。つづい
て実施例1の方法にしたがい、種々の共加水分解
生成物中間体を原料として、230℃で高重合化反
応を行つた。以上の方法で得られた結果は表−2
に示す通りである。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 フエニルトリクロルシランの一部を、置換ト
    リクロルシランまたはジ置換ジクロルシランで置
    き換え、次いで、共加水分解せしめて得られる、
    ラダー構造を有するポリオルガノシロキサン部分
    を持つた末端ヒドロキシ型または末端カゴ型(シ
    ルセスキオキサン型)の中間体を、触媒として
    の、ふつ素化合物の存在下に、重合せしめること
    を特徴とする、ラダー構造を有するポリフエニル
    シロキサン部分が60モル%以上を占める、高分子
    量ラダー型ポリオルガノシロキサン共重合体の製
    造方法。 2 前記した触媒が、LiF、NaFもしくはKFま
    たはCsFもしくはCaF2などで示される、アルカ
    リ金属またはアルカリ土類金属のふつ素化合物で
    ある、特許請求の範囲第1項に記載の製造方法。 3 前記した触媒が、(CH34NF、(C4H94NF
    またはC6H5CH2N(CH33Fなどで示される化合
    物である、特許請求の範囲第1項に記載の製造方
    法。
JP336883A 1983-01-14 1983-01-14 高分子量ラダ−型ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法 Granted JPS59129230A (ja)

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JP336883A JPS59129230A (ja) 1983-01-14 1983-01-14 高分子量ラダ−型ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法

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JP336883A JPS59129230A (ja) 1983-01-14 1983-01-14 高分子量ラダ−型ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法

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Publication Number Publication Date
JPS59129230A JPS59129230A (ja) 1984-07-25
JPH0379378B2 true JPH0379378B2 (ja) 1991-12-18

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ID=11555400

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JP336883A Granted JPS59129230A (ja) 1983-01-14 1983-01-14 高分子量ラダ−型ポリオルガノシロキサン共重合体の製造方法

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EP0652245B2 (en) * 1993-11-05 2005-02-09 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Process for preparing organic functional group-containing organopolysiloxanes, organopolysiloxanes obtained by the process and mercapto group and alkoxy group-containing organopolysiloxanes and preparation thereof
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JPS59108033A (ja) * 1982-12-10 1984-06-22 Dainippon Ink & Chem Inc 高分子量ラダ−型ポリフエニルシロキサンの製造方法

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JPS59129230A (ja) 1984-07-25

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