JPH0378627B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は加熱型の定着器を有する電子複写機
の定着器異常検出装置に関する。

従来この種の定着器を有する電子複写機では、
定着器が過熱した場合溶断される温度ヒユーズや
サミスタ断線検出回路を設けて、定着器の異常検
温を検出し、定着器へ供給される電力を遮断する
などの手段を講じている。しかし前者の温度ヒユ
ーズは周囲の温度の影響を受けることから、許容
溶断温度を予め高く設定しており、従つて温度ヒ
ユーズが溶断する時期には定着器をはじめ、その
周辺部に設けられた各種機器も高温となり、熱に
よる悪影響があるなどの欠点があつた。また後者
のサミスタ断線検知回路ではサミスタの設置位置
が不適な場合、正確な温度検知ができず、信頼性
に欠けると共に、上記何れの検出手段も定着器内
の加熱ヒータの断線による加熱不良は検出できな
い欠点もあつた。

この発明はかかる欠点を改善する目的でなされ
たもので、複写機の電源投入後定着温度制御装置
から出力される複写準備完了信号（以下単にレデ
イ信号という）モニタし、一定時間以上上記モニ
タ信号が出力されない場合これを異常として検出
する電子複写機の定着器異常検出装置を提供し
て、定着器の異常が簡単な装置で確実に検出でき
るようにしたものである。

以下この発明の一実施例を図面を参照して詳述
すると、図において１は図示しない電子複写機の
定着器に設けられた加熱ヒータで、後記する定着
温度制御装置２の出力によりオンオフされるリレ
３の常開接点３ａ及び異常検出装置４の出力によ
りオンオフされる電源遮断用リレ５の常閉接点５
ｂを介して電源６に接続されており、電源遮断用
リレ５の常開接点５ａ側には電源遮断時点灯する
異常表示器７が接続されている。上記定着温度制
御装置２は入力側に上記加熱ヒータ１の温度を検
出する温度検出器８が接続されていて、この温度
検出器８が検出した温度信号にもとずいて出力側
のリレ３をオンオフすることにより、加熱ヒータ
１の温度が第３図に示す定着可能範囲（斜線部
分）内となるよう加熱ヒータ１への供給電力を制
御するようになつていると共に、複写機の電源投
入後加熱ヒータ１が定着可能温度に達すると、図
示しない複写機全体の制御回路にレデイ信号を出
力するようになつている。また９は上記レデイ信
号によりオンされるリレで、このリレ９の常開接
点９a₁，９a₂は上記異常検出装置４内の第１タイ
マ１０のリセツト端子及びフリツプフロツ
プ１１に夫々接続されている。異常検出装置４は
第２図に示すように複写機の電源投入後定着器が
定着可能温度に達するまでの時間t₀より長い時間
t₁が予め設定された第１タイマ１０と、初期化回
路C₂，R₂により電源投入時リセツトされ、リレ
９の常開接点９a₂でセツトされるフリツプフロツ
プ１１と、フリツプフロツプ１１の出力により動
作する第２タイマ１２及び第１、第２タイマ１
０，１２の出力側に接続されたリレ駆動用のトラ
ンジスタTr₁，Tr₂とよりなり、第２タイマ１２
は定着器が過熱した場合、定着器自体が耐えるこ
との出来る時間、すなわち加熱ヒータの破損およ
び発火等が起こらない範囲の時間が第３図の２本
の点線で挾まれたt₂の様に設定されている。

次に複写機の動作を第２図と第４図を用いて説
明する。

第４図は第２図の異常検出装置４の動作を示す
タイミングチヤートである。第２図、第４図にお
いてＡは第１タイマー１０のRES端子への入力
信号、RESはＡによつて発生するタイマー１０
内部のRES信号、Ｂはタイマー１０のOUT信号、
Ｃはフリツプフロツプ１１への初期化回路C₂，
R₂による入力信号、Ｇはリレ９_a2からの入力信
号、Ｄはフリツプフロツプ１１の出力信号、Ｅは
第２タイマー１２のRES信号、Ｆは第２タイマ
ー１２のOUT信号を示している。

しかして複写機の電源を投入すると、加熱ヒー
タ１の温度を検出する検出器８が低い温度を検出
するため、定着温度制御装置２の出力側に設けた
リレ３がオンされ、加熱ヒータ１に電源６が印加
されるとともに、異常検出装置４も電源投入
（t_start）と同時に動作され、第１タイマ１０はリ
セツト回路C₁，R₁によりRES端子にhigh入力が
ありRES端子がhigh状態となりリセツトされ、
計時を開始する。

また第２タイマ１２は、電源６の投入と同時に
初期化回路C₂，R₂による入力Ｃによりフリツプ
フロツプ１１がリセツトされるため、ウオームア
ツプ中は動作が禁止（Ｄがlow状態）されると共
に、定着温度制御装置２からレデイ信号が出力さ
れるとリレ９がオンしＧがlow状態となりフリツ
プフロツプ１１がリセツトされる。以後第２タイ
マ１２はレデイ信号のみでリセツトされ、計時を
開始する。

次に定着器の加熱が順調に進んで定着可能温度
に達すると定着温度制御装置２よりレデイ信号が
出力され、リレ９がオンされる。これにより第１
タイマ１０のRES端子がlow状態となり、第１タ
イマは計時を中止すると共に、フリツプフロツプ
１１はセツトされ、以後定着温度は定着温度制御
装置２によつて定着可能範囲（第３図斜線内）に
制御される。

一方電源投入後第１タイマ１０がタイムアツプ
されるまで定着温度制御装置２よりレデイ信号が
出力されないと、第１タイマ１０のタイムアツプ
と同時に電源遮断リレ５がオンし、加熱ヒータ１
へ印加された電源６を遮断するとともに、異常表
示器７を点灯して異常を警告する。これにより定
着器の過熱により損傷が未然に防止できる。

また、定着器のウオームアツプ後定着温度は定
着可能範囲内に制御されることは前述したが、温
度検出器８の異常や加熱ヒータ１の異常で定着温
度が定着可能範囲を逸脱すると、いままで出てい
たレデイ信号が途絶えリレ９がオフされ、これに
より第２タイマ１２のRES端子にＧに示した
high入力があり第２タイマ１２において計時が開
始される。これにより第２タイマ１２がタイムア
ツプするまでの時間t₂内にレデイ信号が再び出力
されない場合、第２タイマ１２のタイムアツプと
同時にOUT信号Ｆがhighとなり電源遮断リレ５
がオンされ、これによつて加熱ヒータ１への印加
電源６が遮断されると共に、異常表示器７が点灯
されるため、定着器の過熱や定着温度不良が防止
できるようになる。

なお上記実施例では第２タイマ１２の計時時間
t₂を短くしたのはウオームアツプ後は定着温度が
急激に下ることはなく、また復帰を早くするため
である。

この発明は以上詳述したように、複写機の電源
投入後一定時間が経過してもレデイ信号が発生さ
れない場合にこれを異常として検出する手段と、
定着器のウオームアツプ後、一定時間以上レデイ
信号が途切れた場合にこれを異常として検出する
手段により定着器の異常を検出するようにしたこ
とから、従来の温度ヒユーズやサミスタ断線検知
回路などにより検出するものに比べて高い信頼性
が得られると共に、レデイ信号のみで動作するた
め、簡単な回路で実施可能である。またデジタル
信号で処理できるため、マイクロコンピユータな
どへの入力も容易に行なえる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示し、第１図はブ
ロツク図、第２図はこの装置の回路図、第３図は
作用を示す線図、第４図は第２図の異常検出装置
の動作を示すタイミングチヤートである。 ２は定着温度制御装置、１０は第１タイマ、１
２は第２タイマ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 定着器内に設けられた加熱ヒータ１を定着温
   度制御装置２により制御するものにおいて、 定着器の正常ウオームアツプ時間よりやや長い
   時間t₁に予め設定された第１のタイマ１０を有
   し、 かつ、この第１のタイマ１０が時間t₁を計時す
   る間に前記定着温度制御装置２より前記定着器が
   所定の温度範囲にあることを示すレデイ信号が出
   力されない場合これを異常と検出する第１の異常
   検出手段と、 前記第１のタイマ１０よりも短い時間t₂に設定
   された第２のタイマ１２を有し、 かつ、ウオームアツプ後に前記レデイ信号が途
   絶えた時から前記第２のタイマ１２の時間t₂を計
   時する間に前記定着温度制御装置２より前記レデ
   イ信号が出力されない場合異常として検出する第
   ２の異常検出手段とを具備することを特徴とする
   電子複写機の定着器異常検出装置。