JPH0377778B2 - - Google Patents

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JPH0377778B2
JPH0377778B2 JP58104400A JP10440083A JPH0377778B2 JP H0377778 B2 JPH0377778 B2 JP H0377778B2 JP 58104400 A JP58104400 A JP 58104400A JP 10440083 A JP10440083 A JP 10440083A JP H0377778 B2 JPH0377778 B2 JP H0377778B2
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JP
Japan
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vinyl acetate
component
polymer
ethylene
resin
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JP58104400A
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JPS59229338A (ja
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Toshuki Akazawa
Takenori Tanaka
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS59229338A publication Critical patent/JPS59229338A/ja
Publication of JPH0377778B2 publication Critical patent/JPH0377778B2/ja
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は優れたガスバリヤー性を有し、かつ各
樹脂層間の接着力が良好な共押出し積層体に関す
る。更に詳しくはエチレン−酢酸ビニル共重合体
鹸化物樹脂層(A)と疎水性熱可塑性樹脂層、とくに
ポリスチレン系樹脂層(B)とを特定範囲の配合組成
のエチレン−酢酸ビニル系樹脂層(C)を介して積層
した積層体およびこれを共押出しして得られる積
層体の製造方法に関する。
近年の食品包装業界の技術革新はめざましい。
例えば衛生性、美しい外観、運搬コストの低減の
為の軽量化を目的としてポリスチレンなどの熱可
塑性樹脂が食品包装に用いられつつある事は周知
の事である。しかしながらこれらのポリスチレン
系樹脂は酸素とか、炭素ガスなどのバリヤー性が
低く、食品、炭酸飲料などの長期保存には適さ
ず、ガラス瓶、金属缶などが多く用いられてお
り、空缶の路上への投げすてによる公害とか、ビ
ンの回収に要するコストなど多くの問題があり、
代替包装容器材料の開発がまたれている。
エチレン成分が20〜55モル%のエチレン−酢酸
ビニル共重合体鹸化物樹脂は溶融成形性があり、
かつ気体透過性が低く、かつ透明性が高く、ガス
バリヤー性がすぐれた材料として食品容器、包装
材料としてすぐれた特性をそなえている。しかし
ながら他の諸物性、例えば剛性とか、耐湿性など
に欠点があり、充分満足すべきものではない。
これに対し、ポリスチレン系樹脂などの疎水性
熱可塑性樹脂、とくに耐衝撃性ポリスチレン樹脂
は成形性、耐衝撃性と剛性とのバランス、衛生性
などはすぐれているが、酸素や炭酸ガスなどのガ
スバリヤー性が充分でなく、食品類を長期間にわ
たつて保存することができないので食品容器、包
装材料としての使用に制限がある。
そこでエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物の
良好なガスバリヤー性とポリスチレン系樹脂の優
れた力学特性をそなえ合せた食品容器、包装材料
を得るためにこれらの両者の樹脂層を積層するこ
とが考えられる。しかしながら、これらの両樹脂
層は相互にはほとんど親和性がなく、単なる熱接
着により積層物を得ることは不可能である。
相互に接着性のないポリスチレン系樹脂とガス
バリヤー性樹脂とを不飽和カルボン酸またはその
酸無水物の成分濃度が0.001〜10重量%である変
性エチレン−酢酸ビニル共重合体あるいはアイオ
ノマーより選ばれた接着性樹脂を介して溶融共押
出しする事を特徴とする樹脂積層物の製造法は特
開昭54−46281号公報で公知である。該公報には
ガスバリヤー性樹脂としてエチレン−酢酸ビニル
共重合体鹸化物、ポリアミド樹脂、塩化ビニリデ
ン樹脂、熱可塑性ポリエステル等の多くの樹脂を
接着性樹脂を介して、ポリスチレン系樹脂と積層
できる事を示している。接着性樹脂としては不飽
和カルボン酸またはその酸無水物の成分濃度が
0.001〜10重量%である変性エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(変性EVA)あるいはアイオノマー
を用いる事により溶融共押出しして積層できる事
を示し、その優位性を示している。また特開昭51
−76366号公報にはポリオレフインとエチレン−
酢酸ビニル共重合体鹸化物とをエチレン性不飽和
カルボン酸又はこの無水物で変性した変性エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を接着層としてことに加
圧下に溶融状態で積層できる事を示している。そ
して該公報には変性エチレン−酢酸ビニル共重合
体は未変性のエチレン−酢酸ビニル共重合体で希
釈して使用できる事を示してその優位性を主張し
ている。
しかしながら各種の樹脂の組合わせよりなる積
層体の接着性樹脂層としてエチレン成分−酢酸ビ
ニル成分−エチレン性不飽和カルボン酸もしくは
該カルボン酸無水物成分とからなる重合体を用い
た時は(A)、(B)層樹脂の組合わせによつては(A)層樹
脂には強く接着するが、(B)層樹脂には全く接着し
ないとか、逆に(B)層樹脂には接着性がよいが、(A)
層樹脂には接着しないということが通常よくあ
る。そこで接着性樹脂層の品質は被着体層の組合
わせに応じて個々に設定されるものである。
エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物とポリス
チレン系樹脂の組合わせにおいてはホツトプレス
による長時間の加圧、加温による積層であると
か、共押出しにあつても0.5m/分以下の極めて
小さい速度で長時間をかけて積層を行う時はそれ
らの公報に開示された方法により行うことのでき
る場合もある。しかしながら工業的におこなわれ
る様な速度で共押出し積層を行う時はそれらの公
報に開示された方法で実施したのでは、充分な接
着性能を示さず、また成形上のトラブルがあり、
商品としての価値のあるものは得られない。
この様な実情に鑑み、本発明者らは工業的共押
出し時の接着性樹脂の必要特性の考察に基づき、
接着性樹脂の諸物性と共押出し接着性との関係を
鋭意検討を行なつた結果、特定品質の樹脂の特定
範囲の配合組成条件を満たす接着性樹脂組成物を
使用する場合には工業的に共押出しを行なつた時
にも充分な接着性能を有する事を見出し、本発明
に至つたものである。この事は単に酢酸ビニル成
分もしくは酸成分を有する樹脂とか、酢酸ビニル
成分と酸成分の両者を有する樹脂とかそれらを単
にブレンドした樹脂を用いて、疎水性熱可塑性樹
脂層とエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物樹脂
層とを積層するという前述の公報の記載からは全
く予想できない事であり、まさにおどろくべきこ
とである。
すなわち本発明はエチレン成分−酢酸ビニル成
分−エチレン性不飽和カルボン酸もしくは該カル
ボン酸無水物成分からなる重合体(X)およびエ
チレン成分−酢酸ビニル成分からなる共重合体
(Y)を下記式()、()、()および()
を満足するように配合せしめた接着性樹脂層(C)を
介して、エチレン成分含有率20〜55モル%、鹸化
度90モル%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体
鹸化物樹脂層(A)と疎水性熱可塑性樹脂層(B)とを積
層した積層体およびその製造方法である。
0.06<|Vx−Vy|<0.30 ……() 0.15<Vx・Wx+Vy・Wy<0.45 ……() 0.01<Cx・Wx<1 ……() 0.1<Wx/Wy<10 ……() 但し Vx;重合体(X)の酢酸ビニル成分含有率(重
量分率) Vy;重合体(Y)の酢酸ビニル成分含有率(重
量分率) Cx;重合体(X)のエチレン成不飽和カルボン
酸もしくは該カルボン酸無水物成分によるカル
ボキシル基含有率(meq/g) Wx;重合体(X)の配合量(重量分率) Wy;重合体(Y)の配合量(重量分率) 本発明の目的とするところは良好な層間接着性
を有し、かつ疎水性熱可塑性樹脂とくにポリスチ
レン系樹脂のすぐれた力学的特性とエチレン−酢
酸ビニル共重合体鹸化物樹脂のすぐれたガスバリ
ヤー性をあわせてもち、食品容器、包装材料とし
てすぐれた積層体を工業的に得る事である。
本発明の最大の特徴は(C)層の接着性樹脂とし
て、エチレン成分−酢酸ビニル成分−エチレン性
不飽和カルボン酸もしくは該カルボン酸無水物成
分からなる重合体(X)およびエチレン成分−酢
酸ビニル成分からなる共重合体(Y)を下記式
()、()、()および()式を満足するよ
うに配合せしめた樹脂組成物を用いる事である。
0.06<|Vx−Vy|<0.30 ……() 0.15<Vx・Wx+Vy・Wy<0.45 ……() 0.01<Cx・Wx<1 ……() 0.1<Wx/Wy<10 ……() 但し Vx;重合体(X)の酢酸ビニル成分含有率(重
量分率) Vy;重合体(Y)の酢酸ビニル成分含有率(重
量分率) Cx;重合体(X)のエチレン性不飽和カルボン
酸もしくは該カルボン酸無水物成分によるカル
ボキシル基含有率(meq/g) Wx;重合体(X)の配合量(重量分率) Wy;重合体(Y)の配合量(重量分率) 本発明において重要なことはエチレン成分−酢
酸ビニル成分−エチレン性不飽和カルボン酸もし
くは該カルボン酸無水物成分からなる重合体
(X)とエチレン成分−酢酸ビニル成分からなる
重合体(Y)の酢酸ビニル成分含有率の差が重量
分率で0.06から0.30の範囲にある様に選び、それ
らを特定の割合で配合せしめる事が接着性特に共
押出し成形時の接着性に極めて重要な要点である
事を見出した事である。すなわち本発明は接着性
樹脂としてXとYとを上記()、()、()お
よび()式を満足する様に配合した組成物を用
いる事によつて普通の速度の共押出しはもちろ
ん、高速度の共押出しによつても接着性が著しく
向上する事を見出したものである。その理由は必
ずしも明確ではないが、エチレン性不飽和カルボ
ン酸もしくは該カルボン酸成分の有無、酢酸ビニ
ル成分の含有率が特定の範囲だけ異なつている事
などにより、XとYとの相互の親和性に複雑な差
異が生じ、両者の配合時とか、共押出し成形に際
し、接着性樹脂にミクロな相分離が生じ、それが
為に疎水性熱可塑性樹脂とくにポリスチレン系樹
脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物樹脂と
に対し程よい親和性が生じ、両者に対して良好な
接着性を示すのではないかと考えられる。重合体
Xと重合体Yの酢酸ビニル成分の含有率の差が小
さく、|Vx−Vy|が0.06以下であると、XとY
の相互の親和性が大きくなりすぎ、ミクロの相分
離が生じがたくなる為か、XとYとの単なる平均
的なもしくはそれ以下の接着性が得られるのみで
あり、本発明のごとき顕著な効果は得られない。
重合体Xと重合体Yの酢酸ビニル成分の含有率の
差が大きく|Vx−Vy|が0.30以上であるとXと
Yとの相互の親和性が小さくなりすぎてミクロな
相分離が適度でなくなる為か、本発明のごとき顕
著な効果は得られない。
Vx・Wx+Vy・Wyが0.15以下になると相対的
に疎水性熱可塑性樹脂、とくにポリスチレン系樹
脂に対する接着性が低下する傾向にありこのまし
くない。0.45以上になる疎水性熱可塑性樹脂、と
くにポリスチレン系樹脂に対する接着性は飽和し
てしまうばかりでなく、樹脂の凝集力が弱い為
か、エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物に対す
る接着性もむしろ低下する傾向にありこのましく
ない。
Cx・Wxが0.01meq/g以下であると、特にエ
チレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物層に対して長
時間の加熱プレスであるとか、0.5m/分以下の
低速度での共押出しでは接着できる場合もある
が、本発明のごとき工業的な共押出しにおいては
まつたく接着性が悪くこのましくない。Cx・Wx
が1meq/g以上であると共押出し時に樹脂層が
黄変するとか、ブツが発生するなどのトラブルが
発生し易くなり、好適でない。
重合体(X)と重合体(Y)の配合比Wx/
Wyは0.1から10である。0.1以下であるとか10以
上であるとかの一方の成分が多すぎる場合は本発
明の効果が顕著でない。その理由は必ずしも明確
ではないが、一方の成分が多すぎる場合は生成す
るミクロ相分離の存在状態に差があらわれるとか
海島の構造の挙動に差があらわれるためではない
かと考えられる。
重合体Xとして用いるエチレン成分−酢酸ビニ
ル成分−エチレン性不飽和カルボン酸もしくは該
カルボン酸無水物成分からなる重合体は特に制限
はないが、酢酸ビニル成分は重量分率で0.03〜
0.45、エチレン性不飽和カルボン酸もしくは該カ
ルボン酸無水物成分はカルボキシル基として0.02
〜2meq/g、メルトフローレート(MI)が0.2
〜30g/10分(190℃、2160g)のものを用いる
ことが好ましい。重合体Xの製造方法に特に制限
はないが、エチレン−酢酸ビニル共重合体とマレ
イン酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン
酸などのエチレン性不飽和カルボン酸もしくは該
カルボン酸無水物とをグラフト重合するとか、エ
チレン、酢酸ビニルとアクリル酸とかメタクリル
酸などのエチレン性不飽和カルボン酸もしくは該
カルボン酸無水物とを三元共重合するなどの方法
がある。
重合体Yとして用いるエチレン成分−酢酸ビニ
ル成分からなる共重合体も特に制限はないが、酢
酸ビニル成分の含有率が重量分率は0.03〜0.50、
メルトフローレートが0.8〜60g/10分(190℃、
2160g)のものを用いることが好ましい。
次に本発明において(A)層として用いる樹脂はエ
チレン成分含有率20〜55モル%、鹸化度が90モル
%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物で
ある。エチレン成分の含有率が20モル%未満であ
ると得られた鹸化樹脂の溶融成形が困難であり、
55モル%を越えるとガスバリヤー性が低下する傾
向にあるので、好ましくない。酢酸ビニル成分の
鹸化度は90モル%以上である。
90モル%未満であるとガスバリヤー性が低いば
かりでなく耐熱性、耐水性などの諸物性も低下す
る傾向にあり、好ましくない。
(B)層として用いる疎水性熱可塑性樹脂としては
加熱溶融成形可能な樹脂ならばいずれも使用でき
るが、好適にはスチレンの重合体、耐衝撃性ポリ
スチレンとして広く業界で知られている所のブタ
ジエン−スチレンラバー存在下にスチレンの重合
を行うゴム配合ポリスチレン樹脂、さらには
ABSとして広く業界に知られているアクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、透明性の
耐衝撃性のポリスチレンとして知られているスチ
レン成分の多いスチレン−ブタジエンブロツク共
重合体などのポリスチレン系樹脂が用いられる。
その他ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリ
オレフイン樹脂、ポリエチレンテレフタレートな
どのポリエステル樹脂、ナイロンなどのポリアミ
ド樹脂なども使用することができる。
共押出しによる接着性は単なる熱プレス圧着に
よる接着強度測定結果から推定できるものではな
く、殆んどの場合、共押出しすると接着性は極め
て低下する。とくに共押出しし、高速度で引き取
る場合はその低下は激しい。これは成形機通過後
も積層体が短時間のうちに冷却されながら引き伸
ばされる事によるものと思われる。ところが本発
明の接着性樹脂を使用することにより共押出し
し、上記のごとき3m/分以上の速度で引き取つ
ても強い接着性を示すものであり、これによつて
生産性の向上が計られることになり工業的意義は
きわめて大きい。ここで引き取り速度とはポリマ
ーを共押出しし、冷却する過程で、ポリマーの温
度が40℃に降下した箇所での引き取り速度をい
う。
この様にして得られた積層体の各層の厚さに特
に制限はないが、(A)層は5〜70μ、(C)層は5〜
90μ、(B)層は50〜1000μの範囲が好適である。
また得られた積層物は各層間の接着力は充分な
ものであり、かつ疎水性熱可塑性樹脂、とくにポ
リスチレン系樹脂のすぐれた力学的特性とエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体鹸化物のすぐれたバリヤ
ー性能をあわせもち、まことにすぐれた食品容器
(カツプ、ボルトなど)、包装材料として有用なも
のである。
本発明に使用した(C)層樹脂はTダイ法あるいは
リングダイ法による押出し成形法においてすぐれ
た効果を示すものであるが、さらにブロー成形
法、などに用いてもその成形サイクルを短縮し、
より成形速度を速くする事ができるなどその有用
性は卓越したものである。この場合(B)層の疎水性
熱可塑性樹脂層は内層にきてもよいし、また外層
にきても差し支えない。また積層物としては(A)−
(C)−(B)、(B)−(C)−(A)−(C)−(B)、(A)−(C)−(B)−
(C)−
(A)などの多層構造とすることができる。また必要
に応じ、疎水性熱可塑性樹脂層(B)を多層構造、た
とえばポリスチレン層−ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフイン層の積層構造とする
こともできる。またこのようにして得られた本発
明の積層物に他の樹脂層(たとえばポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフイン層)を
積層することもできる。
以下実施例により本発明をさらに説明するが、
本発明はこれらの実施例により限定されるもので
はない。
実施例 1 酢酸ビニル成分の含有率が28重量%、MIが2
g/10分(190°、2160g)のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体100重量部及び無水マレイン酸9重量
部を精製したキシレン500重量部に溶解し、120℃
に保つた。この溶液にベンゾイルパーオキシド
0.8重量部をキシレン20重量部に溶解させた溶液
を撹拌下に1時間にわたつて滴下し、つづいて30
分間撹拌をつづけた。大量の精製アセトン中に反
応溶液を投入し、ポリマーを析出させた。得られ
たポリマーを精製したキシレンを溶剤とし、精製
したアセトンを非溶剤として再沈精製を行なつ
た。このものは酢酸ビニル成分を27.5重量%、カ
ルボキシル基を0.42meq/g含有していた。尚
190℃、荷重2160gで測定したMIは0.9g/10分
であつた。
このようにして得たエチレン成分−酢酸ビニル
成分−エチレン性不飽和カルボン酸無水物成分か
らなる重合体Xと酢酸ビニル成分を39.2重量%含
有し、MIが1.9g/10分であるエチレン成分−酢
酸ビニル成分からなる共重合体YとをX/Y=
52/48に配合した。この組成物は |Vx−Vy|=0.12 Vx・Wx+Vy・Wy=0.33 Cx・Wx=0.22 Wx/Wy=1.1 であり、()〜()式を満足していた。
この接着性樹脂組成物を(C)層樹脂とし、酢酸ビ
ニル成分の含有率が67モル%であるエチレン−酢
酸ビニル共重合体の酢酸ビニル成分の99.6モル%
を鹸化する事によつて得た〔η〕=1.11(フエノー
ル/水=85/15混合溶液中、30℃、dl/g)のエ
チレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物樹脂を(A)層樹
脂とし、耐衝撃性ポリスチレン〔「エスチレンS
−60」出光石油化学社製〕を(B)層樹脂とし、次の
様な方法で積層体を得た。
内径120mmφの押出し機、内径60mmφの押出
し機、内径90mmφの押出し機を備え、押出し
機、にあつては溶融材料が各々二層に分岐
後、押出し機より溶融押出された樹脂層に押出
機よりの樹脂、押出機よりの樹脂と順次合流
されるタイプのフイードブロツク式三種五層共押
出し装置を用い、押出機には(B)層樹脂を、押出
機には(C)層樹脂を、押出機には(A)層樹脂を供
給し、ダイ温度225℃、引取り速度7m/分で共
押出しを行い(B)/(C)/(A)/(C)/(B)の三種五層の積
層体を得た。各層の厚みは(A)層が50μ、(B)層が
200μ、(C)層が20μであり、(A)(B)間の剥離強度
(180°剥離、220mm/分)は2.0Kg/cmと良好であ
つた。
比較例 1 酢酸ビニル成分の含有率が32.5重量%のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を用いる以外は実施例1
の方法と同様にして酢酸ビニル成分を32重量%、
カルボキシル基を0.40meq/g含有しMIが0.7
g/10分の重合体Xを得た。酢酸ビニル成分含有
率が34重量%、MIが2.0であるエチレン成分−酢
酸ビニル成分とからなる共重合体YとをX/Y=
50/50に配合した。
このようにして得た組成物は |Vx−Vy|=0.02 Vx・Wx+Vy・Wy=0.33 Cx・Wx=0.20 Wx/Wy=1.0 であり、()、()、()式を満足していたが、
()式を満足していなかつた。
この樹脂組成物を(C)層樹脂とする以外は実施例
1の方法と同様にして(A)層が50μ、(B)層が205μ、
(C)層が21μの(B)/(C)/(A)/(C)/(B)の三種五層の積
層物を得た。このものの(A)(C)間の剥離強度は
0.8Kg/cmであり、高くはなかつた。
比較例 2 酢酸ビニル成分の含有率が50.2重量%のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を用いる以外は実施例1
の方法と同様にして酢酸ビニル成分を50重量%、
カルボキシル基を0.44meq/g含有しMIが1.0の
重合体Xを得た。酢酸ビニル成分を8重量%含有
し、MIが1.7であるエチレン成分−酢酸ビニル成
分とからなる共重合体YとをX/Y=45/55に配
合した。このようにして得た組成物は |Vx−Vy|=0.42 Vx・Wx+Vy・Wy=0.33 Cx・Wx=0.20 Wx/Wy=0.82 であり、()、()、()式を満足していたが、
()式を満足していなかつた。
この樹脂組成物を(C)層樹脂とする以外は実施例
1の方法と同様にして(B)/(C)/(A)/(C)/(B)の三種
五層の積層物を得た。得られた積層物は梨地状の
小さな凹凸が全面にみられ、全く商品としての価
値の低いものであつた。このものは(A)層厚みは45
〜55μ、(B)層厚みは190〜210μ、(C)層厚みは20〜
25μであつた。又(A)(C)間の剥離強度は0.6Kg/cm
と充分ではなかつた。
比較例 3 酢酸ビニル成分が6重量%、MIが6.0のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を用いる以外は実施例1
の方法と同様にして酢酸ビニル成分含有率5.9重
量%、カルボキシル基0.38meq/gMIが2.7の重
合体Xを得た。酢酸ビニル成分含有率が14重量
%、MIが1.4のエチレン成分−酢酸ビニル成分か
らなる共重合体YとをX/Y=50/50に配合し
た。
このようにして得た組成物は |Vx−Vy|=0.08 Vx・Wx+Vy・Wy=0.10 Cx・Wx=0.19 Wx/Wy=1.0 であり、、、式を満足していたが、式を
満足していなかつた。
この樹脂組成物を(C)層として実施例1の方法と
同様にして(A)層が50μ、(B)層が210μ、(C)層が20μ
の(B)/(C)/(A)/(C)/(B)の三種五層の積層物を得
た。このものの(A)(B)間の剥離強度は0.1Kg/cm
とまつたく低かつた。
実施例 2 酢酸ビニル成分の含有率が14重量%、MIが3.5
g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体を用い
る以外は実施例1の方法と同様にして酢酸ビニル
成分13.5重量%、カルボキシル基0.43meq/gの
重合体Xを得た。酢酸ビニル成分33重量%、MI
が1.0g/10分のエチレン成分−酢酸ビニル成分
とからなる共重合体YとをX/Y=35/65に配合
した。
このようにして得た組成物は |Vx−Vy|=0.19 Vx・Wx+Vy・Wy=0.26 Cx・Wx=0.15 Wx/Wy=0.67 であり、()、()、()、()式を満足して
いた。
この接着性樹脂組成物を(C)層樹脂とし、酢酸ビ
ニル成分の含有率が56モル%であるエチエン−酢
酸ビニル共重合体の酢酸ビニル成分の99.5モル%
を鹸化する事によつて得た〔η〕=0.96(フエノー
ル/水=85/15混合液、30℃、dl/g)のエチレ
ン酢酸ビニル共重合体鹸化物樹脂を(A)層樹脂とす
る。「スタイロン470」(旭ダウ社製 耐衝撃性ポ
リスチレン)を(B)層樹脂とする。
内径60mmφの押出機、内径45mmφの押出機
、内径110mmφの押出機の三台の押出機を備
え、押出機よりの樹脂が中心層となる様に順次
合流するタイプのフイードブロツク式三種三層の
共押出し装置を用い、押出機には(A)層樹脂を押
出機には(C)層樹脂を、押出機には(B)層樹脂を
供給し、ダイ温度225℃、引取り速度7m/分で
共押出しを行い、(A)/(C)/(B)の三層構成のきれい
な積層体を得た。各層の厚みは(A)層が40μ、(B)層
が290μ、(C)層が19μであり(A)(B)間の剥離強度は
1.6Kg/cmと良好であつた。
比較例 4 酢酸ビニル成分の含有率が25重量%、MIが6
g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体を用
い、かつ無水マレイン酸を5重量部用いる以外は
実施例2の方法と同様にして酢酸ビニル成分が
24.9重量%、カルボキシル基が0.15meq/gの重
合体Xを得た。酢酸ビニル成分が6重量%、MI
が25g/10分のエチレン成分−酢酸ビニル成分と
からなる共重合体YとをX/Y=96/4に配合し
た。
このようにして得た組成物は |Vx−Vy|=0.19 Vx・Wx+Vy・Wy=0.24 Cx・Wx=0.14 Wx/Wy=24 であり、()、()、()式を満足していたが、
()式を満足していなかつた。
この樹脂組成物を(C)層樹脂として実施例2の方
法と同様にして共押出しを行い、(A)層厚みが
42μ、(B)層厚みが295μ、(C)層厚みが21μの(A)/
(C)/(B)の三種三層構成の積層体を得た。このもの
の(A)(B)間の剥離強度は0.7Kg/cmであり、充分
ではなかつた。
比較例 5 酢酸ビニル成分含有率が28重量%、カルボキシ
ル基が0.01meq/gの重合体Xと酢酸ビニル成分
が44重量%、MIが2g/10分の共重合体Yとを
X/Y=50/50に配合した。
このようにして得た組成物は |Vx−Vy|=0.16 Vx・Wx+Vy・Wy=0.36 Cx・Wx=0.005 Wx/Wy=1.0 であり、()、()、()式を満足していたが
()式を満足していなかつた。
この樹脂組成物を(C)層樹脂とに実施例2の方法
と同様にして共押出しを行い、(A)層厚みが40μ、
(B)層厚み290μ、(C)層厚み22μの(A)/(C)/(B)の三種
三層の構成の積層体を得た。このものの(A)(B)間
の剥離強度は0.1Kg/cmであり、きわめて低かつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エチレン成分−酢酸ビニル成分−エチレン性
    不飽和カルボン酸もしくは該カルボン酸無水物成
    分からなる重合体(X)およびエチレン成分−酢
    酸ビニル成分からなる共重合体(Y)を下記式
    ()、()、()および()を満足するよう
    に配合せしめた接着性樹脂(C)を介して、エチレン
    成分含有率20〜55モル%、鹸化度90モル%以上の
    エチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物樹脂層(A)と
    疎水性熱可塑性樹脂層(B)とを積層した積層体。 0.06<|Vx−Vy|<0.30 ……() 0.15<Vx・Wx+Vy・Wy<0.45 ……() 0.01<Cx・Wx<1 ……() 0.1<Wx/Wy<10 ……() 但し Vx;重合体(X)の酢酸ビニル成分含有率(重
    量分率) Vy;重合体(Y)の酢酸ビニル成分含有率(重
    量分率) Cx;重合体(X)のエチレン性不飽和カルボン
    酸もしくは該カルボン酸無水物成分によるカル
    ボキシル基含有率(meq/g) Wx;重合体(X)の配合量(重量分率) Wy;重合体(Y)の配合量(重量分率) 2 疎水性熱可塑性樹脂がポリスチレン系樹脂で
    ある特許請求の範囲第1項記載の積層体。 3 エチレン成分−酢酸ビニル成分−エチレン性
    不飽和カルボン酸もしくは該カルボン酸無水物成
    分からなる重合体(X)およびエチレン成分−酢
    酸ビニル成分からなる共重合体(Y)を下記式
    ()、()、()および()を満足するよう
    に配合せしめた接着性樹脂層(C)を介して、エチレ
    ン成分含有率20〜55モル%、鹸化度90モル%以上
    のエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物樹脂層(A)
    と疎水性熱可塑性樹脂層(B)とを共押出しし、3
    m/分以上の速度で引き取る事を特徴とする積層
    体の製造方法。 0.06<|Vx−Vy|<0.30 ……() 0.15<Vx・Wx+Vy・Wy<0.45 ……() 0.01<Cx・Wx<1 ……() 0.1<Wx/Wy<10 ……() 但し Vx;重合体(X)の酢酸ビニル成分含有率(重
    量分率) Vy;重合体(Y)の酢酸ビニル成分含有率(重
    量分率) Cx;重合体(X)のエチレン性不飽和カルボン
    酸もしくは該カルボン酸無水物成分によるカル
    ボキシル基含有率(meq/g) Wx;重合体(X)の配合量(重量分率) Wy;重合体(Y)の配合量(重量分率) 4 疎水性熱可塑性樹脂がポリスチレン系樹脂で
    ある特許請求の範囲第3項記載の積層体の製造方
    法。
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