JPH0376960B2 - - Google Patents
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- JPH0376960B2 JPH0376960B2 JP56214202A JP21420281A JPH0376960B2 JP H0376960 B2 JPH0376960 B2 JP H0376960B2 JP 56214202 A JP56214202 A JP 56214202A JP 21420281 A JP21420281 A JP 21420281A JP H0376960 B2 JPH0376960 B2 JP H0376960B2
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Landscapes
- Irons (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は電子制御式アイロンに関するもので
ある。
ある。
従来の電気アイロンにおけるベース面(掛け
面)の温度制御はバイメタルを用いており、その
弯曲変位の寸法により温度の可変を行なつている
のが大半であつた。しかしながら、このバイメタ
ル方式は構造面では簡便であるが温度制御面では
つぎのような欠点を有している。すなわち、 (1) 設定温度に対しオン動作時とオフ動作時の温
度差(温度の波形)が大きい。
面)の温度制御はバイメタルを用いており、その
弯曲変位の寸法により温度の可変を行なつている
のが大半であつた。しかしながら、このバイメタ
ル方式は構造面では簡便であるが温度制御面では
つぎのような欠点を有している。すなわち、 (1) 設定温度に対しオン動作時とオフ動作時の温
度差(温度の波形)が大きい。
(2) ベース温度のバイメタル受感速度に限界があ
り、入力投入後の初期と安定時に温度差が生じ
る(オーバーシユート)。
り、入力投入後の初期と安定時に温度差が生じ
る(オーバーシユート)。
(3) バイメタル式における温度設定は、一般的に
操作つまみ等を直接回転させて、バイメタルを
連結する介在部品をねじまたはカム板による上
下運動に換え、その変位量により温度設定を行
なつていたが、多くの部品の積み重ねから構成
されるため、誤差が生じやすく、生産者はその
微調整に手間がかかつていた。
操作つまみ等を直接回転させて、バイメタルを
連結する介在部品をねじまたはカム板による上
下運動に換え、その変位量により温度設定を行
なつていたが、多くの部品の積み重ねから構成
されるため、誤差が生じやすく、生産者はその
微調整に手間がかかつていた。
なおとくに前記(1)、(2)においてはアイロンの基
本性能に関するものであり、合成繊維等温度に敏
感なものは繊維を傷つけることにもつながるため
十分管理する必要があつた。
本性能に関するものであり、合成繊維等温度に敏
感なものは繊維を傷つけることにもつながるため
十分管理する必要があつた。
したがつて、この発明の目的は、前記(1)〜(3)の
欠点を解消し、とくにオーバーシユートを完全に
消去することができる電子制御式アイロンを提供
することである。
欠点を解消し、とくにオーバーシユートを完全に
消去することができる電子制御式アイロンを提供
することである。
すなわちこの発明は、ヒータを有するベース
と、このベースの上面側に接触するように取付け
られて前記ベースの温度を検知するサーミスタ
と、このサーミスタの検知した温度情報に基いて
前記ベースの温度を制御する制御手段と、前記サ
ーミスタと前記制御手段を接続するリード線とを
備え、前記リード線の前記サーミスタの近傍を前
記ベースに伝熱接触するように充填材により前記
ベースに固定したものである。
と、このベースの上面側に接触するように取付け
られて前記ベースの温度を検知するサーミスタ
と、このサーミスタの検知した温度情報に基いて
前記ベースの温度を制御する制御手段と、前記サ
ーミスタと前記制御手段を接続するリード線とを
備え、前記リード線の前記サーミスタの近傍を前
記ベースに伝熱接触するように充填材により前記
ベースに固定したものである。
この発明の構成によれば、リード線のサーミス
タの近傍をベースに伝熱接触させたため、サーミ
スタの熱がリード線を通して放熱されないので、
サーミスタの温度とベースの温度差をなくしオー
バーシユートを低減することができる。
タの近傍をベースに伝熱接触させたため、サーミ
スタの熱がリード線を通して放熱されないので、
サーミスタの温度とベースの温度差をなくしオー
バーシユートを低減することができる。
この発明の第1の実施例を第1図ないし第8図
に示す。すなわち、1はアイロンのベースであ
り、気化室2を形成させる蓋3およびヒータ4を
備え、アイロンのベース1の上面にサーミスタ5
が取りつけられている。6はベース1を被うよう
に設けられたカバー、7はカバー6上に設けられ
た遮熱板、8は遮熱板に7上に設けられた把手で
あり、遮熱板7との間に形成される空間部に電源
トランス、電力制御装置、IC、トランジスタ、
抵抗、ダイオード、発光素子およびその他の電子
部品を搭載した制御手段を構成する制御基板9が
断熱的に取付けられている。この制御基板9と前
記サーミスタ5とはリード線10で結線されてお
り、ベース面温度の変化によるサーミスタ5の抵
抗値変動を制御基板9へ伝達している。11は把
手後部の蓋体、12は把手8の前部に設けられた
水タンクで、最上部にスチーム、ドライの切換用
ボタン13を有し、下方には気化室2への水の供
給開閉ノズル14を備え、操作桿15の上下によ
つてコントロールされる。また水タンク12は把
手8の握り部近傍に設けられたロツクつまみ16
の操作により取外すことができる。17は制御基
板9にリード線18で結線されたスイツチ基板で
あり、頭部を前記把手8より露出させたスイツチ
装置19を搭載している。またスイツチ装置19
は温度電子制御方式の温度切換えを従来になかつ
たワンタツチ操作でできるようにしている。20
はブツシユ、21は電源コード、22はヒータ用
リード線、23は各取付ねじである。
に示す。すなわち、1はアイロンのベースであ
り、気化室2を形成させる蓋3およびヒータ4を
備え、アイロンのベース1の上面にサーミスタ5
が取りつけられている。6はベース1を被うよう
に設けられたカバー、7はカバー6上に設けられ
た遮熱板、8は遮熱板に7上に設けられた把手で
あり、遮熱板7との間に形成される空間部に電源
トランス、電力制御装置、IC、トランジスタ、
抵抗、ダイオード、発光素子およびその他の電子
部品を搭載した制御手段を構成する制御基板9が
断熱的に取付けられている。この制御基板9と前
記サーミスタ5とはリード線10で結線されてお
り、ベース面温度の変化によるサーミスタ5の抵
抗値変動を制御基板9へ伝達している。11は把
手後部の蓋体、12は把手8の前部に設けられた
水タンクで、最上部にスチーム、ドライの切換用
ボタン13を有し、下方には気化室2への水の供
給開閉ノズル14を備え、操作桿15の上下によ
つてコントロールされる。また水タンク12は把
手8の握り部近傍に設けられたロツクつまみ16
の操作により取外すことができる。17は制御基
板9にリード線18で結線されたスイツチ基板で
あり、頭部を前記把手8より露出させたスイツチ
装置19を搭載している。またスイツチ装置19
は温度電子制御方式の温度切換えを従来になかつ
たワンタツチ操作でできるようにしている。20
はブツシユ、21は電源コード、22はヒータ用
リード線、23は各取付ねじである。
第8図はこの電子制御式アイロンの温度制御回
路であり、概要を説明すると、交流電源E0が印
加されるヒータ4はリレーRyの常開接点raの開閉
によつて制御され、このリレーRyは比較器24
によつて制御される。前記交流電源E0の電圧を
整流ダイオード25、抵抗26および平滑コンデ
ンサ27により直流電圧に換え、この電圧を出力
切換回路28、比較器24およびリレーRyのコ
イルとドライブトランジスタQの直列回路に供給
する。出力切換回路28はプリセツト機能付リン
グカウンタで構成され、各出力端にはオープンコ
レクタ型の反転出力回路(図示省略)が接続さ
れ、その出力端a0〜a3に限流抵抗R7を介して温
度表示用発光ダイオードLED1〜LED4が接続さ
れ、またa1〜a3にサーミスタ5を介して温度設定
用抵抗R4〜R6が接続されている。したがつてこ
の出力切換回路28は、直流電圧が印加される
と、プリセツト機能により第1の出力端a0のみが
Lレベルとなり、発光ダイオードLED1が点灯す
る。つぎに前記スイツチ21を押すと、外付抵抗
R1およびコンデンサC0の時定数で定まるクロツ
クパルスで出力が第2の出力端a1にシフトされて
これのみがLレベルとなり、発光ダイオード
LED2が点灯するとともにサーミスタ5および抵
抗R4に電流が流れ、その接続点Pに両者の抵抗
値に基づく電位が表われる。同様にして、スイツ
チ装置21のオン操作を繰返えすと、発光ダイオ
ードLED3の点灯および抵抗R5の通電に切換わ
り、続いて発光ダイオードLED4、抵抗R6に切換
わるが、さらにスイツチ装置21をオン操作する
ともとの発光ダイオードLED1に切換わる。比較
器24は抵抗R2,R3により設定された基準電圧
とサーミスタ5と抵抗R4〜R6の接続点Pの電位
が比較され、接続点Pの電位が基準電圧より高い
とき比較器24の出力端はLレベル、逆のときH
レベルとなり、このHレベルのときベース抵抗を
介してトランジスタQのベースに電流が供給さ
れ、トランジスタQがオンになつてリレーRyの
コイルが通電される。D0はリレーRyのコイルサ
ージ吸収用ダイオードである。したがつて電源コ
ード22がコンセントに差込まれた状態では出力
切換回路28のプリセツトにより発光ダイオード
LED1が点灯し、出力端a1〜a3はHレベルのため
ヒータ4はオフであるが、スイツチ装置21を1
回オン操作すると、発光ダイオードLED2が点灯
し、サーミスタ5および抵抗R4に電流が流れそ
の接続点Pの電位が基準電圧よりも低くなるた
め、ヒータ4はオンとなる。ヒータ4の発熱によ
る温度上昇によりサーミスタ5の抵抗値が下が
り、接続点Pの電位が基準電圧を越えるとヒータ
4はオフとなり、温度が降下して接続点Pの電位
が基準電圧より降下するとヒータ4はオンとな
り、以降これを繰返す。スイツチ装置21を操作
して抵抗R5,R6に切換えた場合、安定状態の温
度すなわち設定温度が異なるだけで動作は同じで
ある。
路であり、概要を説明すると、交流電源E0が印
加されるヒータ4はリレーRyの常開接点raの開閉
によつて制御され、このリレーRyは比較器24
によつて制御される。前記交流電源E0の電圧を
整流ダイオード25、抵抗26および平滑コンデ
ンサ27により直流電圧に換え、この電圧を出力
切換回路28、比較器24およびリレーRyのコ
イルとドライブトランジスタQの直列回路に供給
する。出力切換回路28はプリセツト機能付リン
グカウンタで構成され、各出力端にはオープンコ
レクタ型の反転出力回路(図示省略)が接続さ
れ、その出力端a0〜a3に限流抵抗R7を介して温
度表示用発光ダイオードLED1〜LED4が接続さ
れ、またa1〜a3にサーミスタ5を介して温度設定
用抵抗R4〜R6が接続されている。したがつてこ
の出力切換回路28は、直流電圧が印加される
と、プリセツト機能により第1の出力端a0のみが
Lレベルとなり、発光ダイオードLED1が点灯す
る。つぎに前記スイツチ21を押すと、外付抵抗
R1およびコンデンサC0の時定数で定まるクロツ
クパルスで出力が第2の出力端a1にシフトされて
これのみがLレベルとなり、発光ダイオード
LED2が点灯するとともにサーミスタ5および抵
抗R4に電流が流れ、その接続点Pに両者の抵抗
値に基づく電位が表われる。同様にして、スイツ
チ装置21のオン操作を繰返えすと、発光ダイオ
ードLED3の点灯および抵抗R5の通電に切換わ
り、続いて発光ダイオードLED4、抵抗R6に切換
わるが、さらにスイツチ装置21をオン操作する
ともとの発光ダイオードLED1に切換わる。比較
器24は抵抗R2,R3により設定された基準電圧
とサーミスタ5と抵抗R4〜R6の接続点Pの電位
が比較され、接続点Pの電位が基準電圧より高い
とき比較器24の出力端はLレベル、逆のときH
レベルとなり、このHレベルのときベース抵抗を
介してトランジスタQのベースに電流が供給さ
れ、トランジスタQがオンになつてリレーRyの
コイルが通電される。D0はリレーRyのコイルサ
ージ吸収用ダイオードである。したがつて電源コ
ード22がコンセントに差込まれた状態では出力
切換回路28のプリセツトにより発光ダイオード
LED1が点灯し、出力端a1〜a3はHレベルのため
ヒータ4はオフであるが、スイツチ装置21を1
回オン操作すると、発光ダイオードLED2が点灯
し、サーミスタ5および抵抗R4に電流が流れそ
の接続点Pの電位が基準電圧よりも低くなるた
め、ヒータ4はオンとなる。ヒータ4の発熱によ
る温度上昇によりサーミスタ5の抵抗値が下が
り、接続点Pの電位が基準電圧を越えるとヒータ
4はオフとなり、温度が降下して接続点Pの電位
が基準電圧より降下するとヒータ4はオンとな
り、以降これを繰返す。スイツチ装置21を操作
して抵抗R5,R6に切換えた場合、安定状態の温
度すなわち設定温度が異なるだけで動作は同じで
ある。
さて、前記サーミスタ5の取付に関して、前記
した入力投入時のオーバーシユートをなくすため
につぎの2点について配慮しなければならない。
した入力投入時のオーバーシユートをなくすため
につぎの2点について配慮しなければならない。
第1はサーミスタ5の取付け位置であるが、第
5図に示すように、サーミスタ5はヒータ4の近
傍に位置させ、ベース面の温度上昇に対して遅れ
なく上昇しなければならない。すなわちもしサー
ミスタ5の温度上昇速度がベース面の温度上昇よ
りも遅いと、設定温度をサーミスタ5が受感し、
入力をオフしてもベース面温度は設定温度以上に
上がつており、オーバーシユートを生ずる結果に
なるからである。また一方、スチーム発生時、気
化室2付近のベース面温度は気化熱を奪われるた
め降下するが、この温度降下を適度に検知するよ
うにサーミスタ5は気化室2近傍に設置しなけれ
ばならない。もし気化室2から離れてサーミスタ
5を取付けた場合、スチーム発生時において、ス
チーム噴出穴から水もれを起こす原因となるから
である。これはスチームを発生させるため気化室
2の付近のベース面温度は降下するが、サーミス
タ5の位置が気化室2から遠いとこの温度降下の
検知が遅れ電力供給が間に合わずに、タンクから
滴下する水滴が完全に気化しきれず水のままスチ
ーム穴から出てくる。そこで前記条件を満足する
位置に溝部29をベース1に一体形成している。
5図に示すように、サーミスタ5はヒータ4の近
傍に位置させ、ベース面の温度上昇に対して遅れ
なく上昇しなければならない。すなわちもしサー
ミスタ5の温度上昇速度がベース面の温度上昇よ
りも遅いと、設定温度をサーミスタ5が受感し、
入力をオフしてもベース面温度は設定温度以上に
上がつており、オーバーシユートを生ずる結果に
なるからである。また一方、スチーム発生時、気
化室2付近のベース面温度は気化熱を奪われるた
め降下するが、この温度降下を適度に検知するよ
うにサーミスタ5は気化室2近傍に設置しなけれ
ばならない。もし気化室2から離れてサーミスタ
5を取付けた場合、スチーム発生時において、ス
チーム噴出穴から水もれを起こす原因となるから
である。これはスチームを発生させるため気化室
2の付近のベース面温度は降下するが、サーミス
タ5の位置が気化室2から遠いとこの温度降下の
検知が遅れ電力供給が間に合わずに、タンクから
滴下する水滴が完全に気化しきれず水のままスチ
ーム穴から出てくる。そこで前記条件を満足する
位置に溝部29をベース1に一体形成している。
第2はサーミスタ5の取付け構成であり、第2
図ないし第5図のように熱受感度を良くするため
サーミスタ5をサーミスタガイド30に内蔵させ
これをベース溝部29に取り付ける。この場合、
サーミスタガイド30は熱伝導の良い銅、アルミ
ニウム等の金属材料を用い、ベース溝部29に圧
接する状態で取付けられる。ただしサーミスタガ
イド30のサーミスタ5を密着状態に内蔵させた
通孔31を有する部分はその上部に形成するとと
もに、第6図のように溝部29の開口側32を広
幅に形成して通孔31の部分が溝部29に圧接し
ないようにしている。これはサーミスタ5自体が
ガラス等の外部応力に対して機械的強度の弱い材
料で表面を形成しており、サーミスタガイド30
をベース溝部29へ圧接時にサーミスタが破壊し
ないようにするためのものである。サーミスタ5
の受感度を上げる方法の一つは前記したようにサ
ーミスタ5とサーミスタガイド30の通孔31の
〓間およびサーミスタガイド30とベース溝部2
9の〓間をなくし、熱伝導を良くすることである
が、もう一つの重要な方法はサーミスタからの防
熱防止であり、具体的には、サーミスタ5と接続
されたリード線10からの放熱を阻止することで
ある。第7図aに示すように単にサーミスタ5を
内蔵したサーミスタガイド30をベース溝部29
に内蔵させるだけでは、ヒータ4からの熱供給は
すばやく行なわれるが、サーミスタリード線10
からの放熱があるため、ベース面の昇温速度より
遅れてベース面の一部にオーバーシユートを生じ
る。このオーバーシユート現象は、特にアイロン
の使用開始時におけるベース1の温度上昇に対し
て、サーミスタ5の温度上昇の遅れによつて生じ
る現象であり、ベース1の温度が設定された温度
より高くなつてしまうものである。すなわち、ベ
ース1の熱によつてサーミスタ5も加熱される
が、サーミスタ5だけにベース1の熱を伝える
と、このサーミスタ5に接続されているリード線
10の温度は上昇過程において常にサーミスタ5
より低いため、リード線10側に熱がとられるこ
とになる。これにより、サーミスタ5の温度がベ
ース温度に追随しにくくなることが前記ベース1
との温度差になつて現れ、オーバシユートの原因
になる。そこで、サーミスタ5とリード線10の
温度差をなくすために、リード線10もサーミス
タ5と同様ベース1からの熱によつて加熱される
ようにして、サーミスタ5からリード線10への
放熱を防止することにより、ベース温度に対する
サーミスタ5の温度上昇を追随させることが可能
になる。これにより、特に使用開始時において設
定温度よりベース温度が高くなるオーバシユート
現象を簡単に解消できるようになり温度に敏感な
化学繊維に対しても安心してアイロンがけが行え
るようになるものである。すなわち、第7図bに
示すようにサーミスタ5からでたリード線10を
ベース面溝部29の両側部29a,29bに沿わ
して接触させることにより、リード線10も加熱
されるのでリード線10からの放熱を完全になく
すことができる。この場合、リード線10とベー
ス溝部29の接触を良くするとともに、リード線
10を固定する方法としてリード線10周囲をシ
リコン樹脂コンパウンド等の耐熱性充填材33で
覆うように固定させると取付け上の特性ばらつき
がなくなり、性能的に優れたものとなる。なおサ
ーミスタ近傍のベース面温度は最高200℃前後に
なり、リード線10の被覆チユーブ34の材料と
しては耐熱性のある弗系樹脂、ポリイミド樹脂等
を用いて絶縁しなければならない。そしてこのよ
うな構成により、オーバーシユートを低減でき、
温度に敏感な合成繊維布地を傷めることもなく、
アイロンの温度性能が改善されたこととなる。
図ないし第5図のように熱受感度を良くするため
サーミスタ5をサーミスタガイド30に内蔵させ
これをベース溝部29に取り付ける。この場合、
サーミスタガイド30は熱伝導の良い銅、アルミ
ニウム等の金属材料を用い、ベース溝部29に圧
接する状態で取付けられる。ただしサーミスタガ
イド30のサーミスタ5を密着状態に内蔵させた
通孔31を有する部分はその上部に形成するとと
もに、第6図のように溝部29の開口側32を広
幅に形成して通孔31の部分が溝部29に圧接し
ないようにしている。これはサーミスタ5自体が
ガラス等の外部応力に対して機械的強度の弱い材
料で表面を形成しており、サーミスタガイド30
をベース溝部29へ圧接時にサーミスタが破壊し
ないようにするためのものである。サーミスタ5
の受感度を上げる方法の一つは前記したようにサ
ーミスタ5とサーミスタガイド30の通孔31の
〓間およびサーミスタガイド30とベース溝部2
9の〓間をなくし、熱伝導を良くすることである
が、もう一つの重要な方法はサーミスタからの防
熱防止であり、具体的には、サーミスタ5と接続
されたリード線10からの放熱を阻止することで
ある。第7図aに示すように単にサーミスタ5を
内蔵したサーミスタガイド30をベース溝部29
に内蔵させるだけでは、ヒータ4からの熱供給は
すばやく行なわれるが、サーミスタリード線10
からの放熱があるため、ベース面の昇温速度より
遅れてベース面の一部にオーバーシユートを生じ
る。このオーバーシユート現象は、特にアイロン
の使用開始時におけるベース1の温度上昇に対し
て、サーミスタ5の温度上昇の遅れによつて生じ
る現象であり、ベース1の温度が設定された温度
より高くなつてしまうものである。すなわち、ベ
ース1の熱によつてサーミスタ5も加熱される
が、サーミスタ5だけにベース1の熱を伝える
と、このサーミスタ5に接続されているリード線
10の温度は上昇過程において常にサーミスタ5
より低いため、リード線10側に熱がとられるこ
とになる。これにより、サーミスタ5の温度がベ
ース温度に追随しにくくなることが前記ベース1
との温度差になつて現れ、オーバシユートの原因
になる。そこで、サーミスタ5とリード線10の
温度差をなくすために、リード線10もサーミス
タ5と同様ベース1からの熱によつて加熱される
ようにして、サーミスタ5からリード線10への
放熱を防止することにより、ベース温度に対する
サーミスタ5の温度上昇を追随させることが可能
になる。これにより、特に使用開始時において設
定温度よりベース温度が高くなるオーバシユート
現象を簡単に解消できるようになり温度に敏感な
化学繊維に対しても安心してアイロンがけが行え
るようになるものである。すなわち、第7図bに
示すようにサーミスタ5からでたリード線10を
ベース面溝部29の両側部29a,29bに沿わ
して接触させることにより、リード線10も加熱
されるのでリード線10からの放熱を完全になく
すことができる。この場合、リード線10とベー
ス溝部29の接触を良くするとともに、リード線
10を固定する方法としてリード線10周囲をシ
リコン樹脂コンパウンド等の耐熱性充填材33で
覆うように固定させると取付け上の特性ばらつき
がなくなり、性能的に優れたものとなる。なおサ
ーミスタ近傍のベース面温度は最高200℃前後に
なり、リード線10の被覆チユーブ34の材料と
しては耐熱性のある弗系樹脂、ポリイミド樹脂等
を用いて絶縁しなければならない。そしてこのよ
うな構成により、オーバーシユートを低減でき、
温度に敏感な合成繊維布地を傷めることもなく、
アイロンの温度性能が改善されたこととなる。
以上のように、この発明の電子制御式アイロン
は、ベースにサーミスタを設置し、そのリード線
のサーミスタ近傍部をベースに接触させるように
したため、サーミスタの放熱性を抑制でき、前記
従来の欠点とりわけオーバーシユートを低減でき
るという効果がある。
は、ベースにサーミスタを設置し、そのリード線
のサーミスタ近傍部をベースに接触させるように
したため、サーミスタの放熱性を抑制でき、前記
従来の欠点とりわけオーバーシユートを低減でき
るという効果がある。
第1図はこの発明の一実施例の一部破断正面
図、第2図はサーミスタの斜視図、第3図はサー
ミスタガイドの斜視図、第4図はサーミスタ取付
状態の斜視図、第5図はベースの斜視図、第6図
はサーミスタガイド取付状態の断面図、第7図は
サーミスタ取付状態の断面図、第8図は回路図で
ある。 1……ベース、4……ヒータ、5……サーミス
タ、9……制御手段を構成する制御基板、10…
…リード線、33……充填材。
図、第2図はサーミスタの斜視図、第3図はサー
ミスタガイドの斜視図、第4図はサーミスタ取付
状態の斜視図、第5図はベースの斜視図、第6図
はサーミスタガイド取付状態の断面図、第7図は
サーミスタ取付状態の断面図、第8図は回路図で
ある。 1……ベース、4……ヒータ、5……サーミス
タ、9……制御手段を構成する制御基板、10…
…リード線、33……充填材。
Claims (1)
- 1 ヒータを有するベースと、このベースの上面
側に接触するように取付けられて前記ベースの温
度を検知するサーミスタと、このサーミスタの検
知した温度情報に基いて前記ベースの温度を制御
する制御手段と、前記サーミスタと前記制御手段
を接続するリード線とを備え、前記リード線の前
記サーミスタの近傍を前記ベースに伝熱接触する
ように充填材により前記ベースに固定した電子制
御式アイロン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21420281A JPS58112597A (ja) | 1981-12-24 | 1981-12-24 | 電子制御式アイロン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21420281A JPS58112597A (ja) | 1981-12-24 | 1981-12-24 | 電子制御式アイロン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58112597A JPS58112597A (ja) | 1983-07-05 |
JPH0376960B2 true JPH0376960B2 (ja) | 1991-12-09 |
Family
ID=16651915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21420281A Granted JPS58112597A (ja) | 1981-12-24 | 1981-12-24 | 電子制御式アイロン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58112597A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6122898A (ja) * | 1984-07-12 | 1986-01-31 | 松下電器産業株式会社 | アイロン |
JPS61257700A (ja) * | 1985-05-10 | 1986-11-15 | 松下電器産業株式会社 | スチ−ムアイロン |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5913999Y2 (ja) * | 1976-03-31 | 1984-04-24 | 株式会社東芝 | 電気アイロン |
-
1981
- 1981-12-24 JP JP21420281A patent/JPS58112597A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58112597A (ja) | 1983-07-05 |
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