JPH0376675B2 - - Google Patents

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JPH0376675B2
JPH0376675B2 JP10973484A JP10973484A JPH0376675B2 JP H0376675 B2 JPH0376675 B2 JP H0376675B2 JP 10973484 A JP10973484 A JP 10973484A JP 10973484 A JP10973484 A JP 10973484A JP H0376675 B2 JPH0376675 B2 JP H0376675B2
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Japan
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thermal head
temperature
circuit
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JP10973484A
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JPS60255460A (ja
Inventor
Akio Noguchi
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
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Publication of JPS60255460A publication Critical patent/JPS60255460A/ja
Publication of JPH0376675B2 publication Critical patent/JPH0376675B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/315Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
    • B41J2/32Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads
    • B41J2/35Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads providing current or voltage to the thermal head
    • B41J2/355Control circuits for heating-element selection
    • B41J2/36Print density control

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  • Electronic Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」 本発明はサーマルヘツドを用いて記録または表
示を行う電子機器におけるサーマルヘツドの駆動
装置に関する。 「従来の技術」 プリンタやフアクシミリの記録部では、熱転写
記録方式あるいは感熱発色記録方式を利用した記
録装置が広く用いられている。これらの記録部に
は熱パルスを印加する手段としてサーマルヘツド
が用いられることが多い。また磁化潜像を利用し
て表示を行うある種の表示装置でも熱パルスの印
加手段としてサーマルヘツドが用いられている。 このような記録装置あるいは表示装置(以下単
に記録装置という。)では、サーマルヘツドを構
成する複数の単位発熱体に印加するエネルギが適
正に設定されなければ、画像に濃度むらが発生し
たり、インクの“尾引き”や“かすれ”が発生
し、十分な画質を得ることができない。そこで従
来から画像に影響を与える各種の要因が究明され
ており、これらについて熱エネルギの補正を行う
ことが提案されている。 第28図は従来のサーマルヘツド駆動装置の一
例を表わしたものである。この装置はサーマル
ヘツドの蓄熱状態、単位発熱体の抵抗値の相違
およびサーマルヘツドの基板温度の変動といつ
た3種類の要因について熱エネルギを補正するよ
うになつている。ここでサーマルヘツドの蓄熱状
態とは、印字パターンによつて個々の単位発熱体
の蓄熱状態が相違することを指す。蓄熱状態は現
在印字を行おうとしている単位発熱体の周囲に配
置された他の単位発熱体からも影響を受ける。
単位発熱体の抵抗値の相違とは製造上等の原因に
よる単位発熱体間の抵抗値の相違をいい、1つの
サーマルヘツド内における単位発熱体の抵抗値の
バラツキと温度等の相違による単位発熱体の平均
抵抗値のバラツキがある。抵抗値にはかなりの幅
がある。例えば前者のバラツキは±25%程度であ
り、後者は±100Ω程度になる。サーマルヘツ
ドの基板温度の変動とは、特定の単位発熱体のみ
が連続して発熱した場合等により生じるサーマル
ヘツドの基板温度の分布の変動をいう。 まず蓄熱演算回路11は印字を行おうとしてい
るドツト(以下着目ドツトという。)の周囲の画
情報(蓄熱情報)12を入力し、着目ドツトの現
時点における蓄熱レベルを算出する。この蓄熱レ
ベルはそれぞれの単位発熱体について4ビツト
(最大16段階)のパラレルな蓄熱情報Xi′として出
力される。 一方、抵抗値演算回路16は各単位発熱体の抵
抗値を表わした抵抗値情報17の供給を受け、そ
れぞれの単位発熱体の抵抗値を4ビツト(最大1
段階)で表わした抵抗値情報Ri′を出力する。ま
た基板温度演算回路19ぱサーマルヘツド21の
基板温度を測定するサーミスタから基板温度情報
22を受け、基板温度に関する3ビツト(最大8
段階)の基板温度情報Bi′を出力する。 印加エネルギ演算回路23では、以上説明した
合計11ビツトの情報Xi′、Ri′、Bi′をアドレス情
報として着目ドツトに対する印加エネルギを演算
する。各単位発熱体ごとの演算結果24はサーマ
ルヘツドドライバ25に供給される。サーマルヘ
ツドドライバ25は印字データ26の供給も受け
ており、演算された印加エネルギに相当するパル
ス幅の印字パルス27をサーマルヘツド21に供
給する。電源28はこの印加電圧を作成するため
のものである。 このようにこの従来のサーマルヘツド駆動装置
では抵抗値情報Ri′および基板温度情報Bi′として
それぞれ4ビツトまたは3ビツトのデータが割り
当てられていた。ところがサーマルヘツドの単位
発熱体の抵抗値はそのバラツキの範囲が大きいの
で、抵抗値情報Ri′を4ビツツトの情報で十分細
かく設定することが困難であつた。またサーマル
ヘツドの基板温度も温度分布まで考慮に入れて細
かく設定しようとすると、3ビツトの情報では十
分でなかつた。 もちろんより多くのビツトを抵抗値情報Ri′や
基板温度情報Bi′に割り当てることも可能である
が、印加エネルギ演算回路23がこれに伴ない大
型化することになり好ましくない。また印加エネ
ルギを演算するために他のデータをこの演算回路
23に追加する要請もある。例えば印字ラインの
1ライン過去における蓄熱量を表わした熱履歴デ
ータや、将来の印字パターンによつて現在の印字
状態を制御する未来予測データ等がそれである。
このようなデータを加えて印加エネルギの演算を
行うためには、抵抗値情報Ri′に更に多くのビツ
トを割り当てることは困難である。 「発明が解決しようとする問題点」 本発明はこのような事情に鑑み、印加エネルギ
の補正を余裕をもつて行うことのできるサーマル
ヘツド駆動装置を提供することをその目的とす
る。 「問題点を解決するための手段」 本発明は第1図に原理的に示すように、抵抗値
測定手段31によつてサーマルヘツド32の単位
発熱体の抵抗値を測定し、また基板温度分布測定
手段33によつてサーマルヘツド32の基板温度
の分布を測定する。そして電圧設定手段34が抵
抗値測定手段31と基板温度分布測定手段33の
双方あるいはこれらの一方から得られたデータを
用いてサーマルヘツド駆動用の電源35の出力電
圧を制御することとして、印加エネルギの制御系
を2つに分散し、制御の高精度化を可能とする。 「実施例」 以下実施例につき本発明を詳細に説明する。 単位発熱体の抵抗値の測定 第2図はサーマルヘツド駆動装置を使用した記
録部を表わしたものである。このサーマルヘツド
駆動装置に使用されている抵抗値測定回路41は
サーマルヘツド32の基板上に配置された多数の
単位発熱体の抵抗値を1つずつ個別に測定するよ
うになつている。この抵抗値測定回路41の測定
原理を第3図および第4図で簡単に説明する。 第3図に示すようにサーマルヘツド32の基板
上には1本の細長い発熱抵抗体42が形成されて
いる。この発熱抵抗体42には所定の間隔で2種
類の電極43,44が交互に取り付けられてい
る。このうち一方の電極431,432,……はそ
れぞれ画データに応じてオン・オフするスイッチ
ング素子(図示せず)を介して接地されている。
他方の電極441,442,……は、このうち奇数
番目のものがダイオード45を介して第1の共通
ラインC1に接続されている。これらの共通ライ
ンC1、C2には、スイツチ回路46を介して電源
回路47から所定の電圧が印加されるようになつ
ている。 例えばスイツチ回路46が図示のように第1の
共通ラインC1を選択した状態で印字パルスが供
給されたとする。今、特定の電極443に注目し
てみる。これと隣接した2つの電極432,433
が前記したスイツチング素子によつて接地されて
いれば、これら双方に電流が流れ、単位発熱体e
4,e5が発熱する。一方のみが接地されていれ
ばその方向にのみ電流が流れ、該当する単位発熱
体e4またはe5が発熱する。双方のスイツチン
グ素子がオフになつていればこれら単位発熱体e
4,e5は発熱しない。これがサーマルヘツド3
2の通電制御の様子である。 第4図はこのサーマルヘツド32の各単位発熱
体e1,e2,……の抵抗値を測定する原理を説
明するためのものである。第3図で説明したよう
にサーマルヘツドの発熱抵抗体42は2種類の電
極43,44によつて多数の単位発熱体e1,e
2,……に分割されている。今、第1の共通ライ
ンC1と電源回路47の間に第1の電流計51を、
また第2の共通ラインC2と電源回路47の間に
第2の電流計52をそれぞれ配置したとする。こ
の状態で電源回路47から2つの共通ラインC1、
C2に電圧を印加し、電極431に接続された第1
番目のスイツチチング素子531をオンにする。
他のスイツチング素子532,533……はこのと
きオフになつている。この状態では2つの単位発
熱体e1,e2のみが通電する。 このときの電源回路47の出力電圧を基準電圧
V0とし、各電流計51,52の検出した電流値
をそれぞれI1、I2とする。線路およびスイツチン
グ素子531による電圧降下を無視すれば、単位
発熱体e1,e2の抵抗r1、r2はそれぞれ次式で
表わされる。 r1=V0/I1 r2=V0/I2 スイツチング素子53のオン・オフを制御する
ための図示しないシフトレジスタに格納された印
字データを1段だけシフトし同様の動作を行え
ば、今度は第2番目のスイツチング素子532
みがオンとなる。このとき2つの単位発熱体e
3,e4についての抵抗値r3、r4が算出される。
以下同様にして全単位発熱体について抵抗値を求
めることができる。 すなわち抵抗値測定回路41はその内部に電流
値を測定する回路部分を備えており、例えば通常
の印字動作の開始に先立つて印字制御部55が印
字データ56としてスイツチング素子531,5
2……を1つずつ選択的にオンとするデータの
供給を行うと、電源回路47の基準出力電圧V0
との関係で単位発熱体の抵抗値を順に測定する。 抵抗値測定回路41ではこのようにして得られ
た各単位発熱体ごとの抵抗値情報riを基にしてそ
れらの平均抵抗値を表わした平均抵抗値情報R*
を算出する。そして抵抗値情報riと平均抵抗値情
報R*を信号変換回路58に供給する一方、平均
抵抗値情報R*を電源電圧制御演算回路59に供
給する。信号変換回路58では平均抵抗値情報
R*と各抵抗値情報riの差R*−riを求める。そして
これを第1表に示す3ビツトの抵抗値差情報Ri
して印加エネルギ演算回路61に供給する。
【表】 基板温度の測定 一方、基板温度分布測定回路62は3つのサー
ミスタを用いてサーマルヘツド32上の3点の温
度を検出し、これを基にして温度分布を演算する
ようになつている。第5図はこれらサーミスタの
取付位置を表わしたものである。同図に示すよう
に一列に配置された単位発熱体32の全長をLと
すれば、第1〜第3のサーミスタ64−1〜64
−3はそれぞれ一端からL/6、L/2および
5L/6の位置に埋設されている。これは3等分
された各単位発熱体のブロツクBL1〜BL3にお
けるそれぞれの放熱基板温度をできるだけ正確に
測定するためである。 第6図は基板温度分布測定回路を具体的に表わ
したものである。3つのサーミスタ64−1〜6
4−3はそれぞれ温度測定回路65の入力側に接
続されており、その出力側には抵抗値の温度変化
に応じた温度検出電圧が現われる。各ブロツク
BL1〜BL3(第5図参照)ごとに配置された
A/D変換器66−1〜66−3は所定のサンプ
リング周期でこれら温度検出電圧をA/D変換す
る。このようにして得られたデイジタル信号は第
1〜第3のシリアル−パラレル変換器67−1〜
67−3でそれぞれ8ビツトのパラレルデータに
変換され、対応するラツチ回路68−1〜68−
3にラツチされる。なおA/D変換器66−1〜
66−3が温度検出電圧をパラレルなデイジタル
信号に変換する変換器である場合には、第1〜第
3のシリアル−パラレル変換器67−1〜67−
3を省略することができる。 第1〜第3のラツチ回路68−1〜68−3の
それぞれ8ビツトのラツチ出力はビツト変換
ROM(リード・オンリ・メモリ)69−1〜6
9−3に入力され、パラレルな4ビツトのデータ
に変換される。これらのビツト変換ROM69−
1〜69−3のテーブルは例えば8ビツトのデー
タの上位4ビツトを出力するような内容となつて
いる。このようにして作成されたそれぞれ4ビツ
トのパラレルなデータは合計12ビツトの温度分布
基礎データ71−1〜71−3として温度分布演
算回路72に供給される。 第7図は温度分布演算回路を具体化したもので
ある。温度分布演算回路72は温度分布パターン
識別ROM73と温度割当ROM74それにカウ
ンタ75から構成されている。温度分布パターン
識別ROM73は温度分布基礎データ71−1〜
71−3をアドレス情報として入力し温度分布パ
ターンの識別を行う。このためこのROM73に
は各ブロツクBL1〜BL3の平均温度Ta、Tb
Tcに対する温度分布パターンが記憶されている。
ここで3つの平均温度Ta、Tb、Tcは温度分布基
礎データ71−1,71−2,71−3から求め
られる各ブロツクBL1,BL2,BL3のサーミ
スタ64−1,64−2,64−3の検出温度で
ある。 第8図は3点の平均温度Ta、Tb、Tcに対して
用意された5種類の温度分布パターンを単位発熱
体の列方向をX方向として表わしたものである。
このうち第1のパターンP1は温度が放熱基板全
体にフラツトなパターンであり、第2のパターン
P2は一端から他端に向けて温度が直線的に増大
するパターンである。第3のパターンP3はこの
逆のパターンであり、第4のパターンP4は山型
のパターン、また第5のパターンP5は谷型のパ
ターンである。 温度分布がこのように5種類のパターンに区分
けできるものとすれば、これらは3つの平均温度
Ta、Tb、Tcの大小関係で判別することができ
る。第8図の各パターンP1〜P5の下に示した
式がそれである。温度分布パターン識別ROM7
3は温度分布基礎データ71をアドレス情報とし
て、想定される温度分布を6ビツトの分布パター
ン情報77として出力する。 この実施例で単位発熱体の総数を1728個とする
と、温度割当ROM74は分布パターン情報77
とカウンタ75から出力される8ビツトの単位発
熱体指定情報78を基にして、第1の単位発熱体
から第1728の単位発熱体までの1728個の単位発熱
体についての放熱基板温度情報biを単位発熱体8
個ずつの単位で読み出しを行う。すなわちカウン
タ75が単位発熱体指定情報78として計数値
“00000001”を出力したときは第1〜第8の単位
発熱体の放熱基板温度を示した放熱基板温度情報
biが出力され、次に計数値“00000010”を出力し
たときは第9〜第16の単位発熱体についての放熱
基板温度情報biが出力されることになる。以下同
様である。 第9図は温度分布パターン識別ROMと温度割
当ROMの対応関係を示したものである。図の実
線81は、横軸に単位発熱体の番号をまた縦軸に
放熱基板の温度を表わしたときのある分布パター
ン情報77に対する温度割当ROM74の出力デ
ータを表わしたものである。温度分布パターン識
別ROM73では温度分布基礎データを基にして
ブロツク別の3点の平均温度Ta、Tb、Tcが温度
割当ROM74の出力内容に対して±2℃の幅を
もたせた領域内に存在するパターンを、用意され
た64の温度分布パターンの中から選び出す。図の
破線82,83は、温度割当ROM74の出力内
容が実線81で示される場合のこれら±2℃の幅
を示すものである。これら64の温度分布パター
ンは第8図に示した5つの基本的なパターンP1
〜P5に平均温度Ta、Tb、Tcを付加して決定さ
れたパターンである。 基板温度分布測定回路62ではこのようにして
得られた各単位発熱体ごとの基板温度情報biを基
にしてそれら平均温度を表わした平均温度情報
B*を算出する。そして基板温度情報biと平均温度
情報B*を信号変換回路85に供給する一方、平
均温度情報B*を電源電圧制御演算回路59に供
給する。信号変換回路85では平均温度情報B*
と各基板温度情報biの差B*−biを求める。そして
これを第2表に示す3ビツトの基板温度差情報Bi
として印加エネルギ演算回路61に供給する。
【表】 電源電圧の演算 電源電圧制御演算回路59はROMによつて構
成されており、平均温度情報B*と平均抵抗値情
報R*をアドレス情報として電源回路47の出力
電圧を各単位発熱体共通に設定する。第10図は
サーマルヘツドの平均抵抗値が最大の900Ωと最
低の700Ωの2つの場合について基板の平均温度
と電源回路47の出力電圧との関係を表わしたも
のである。このように基板温度に応じて出力電圧
が15段階に設定される。これは基板温度が低下す
るほど単位発熱体に印加するエネルギを増大させ
る必要があるからである。例えば基板温度が10℃
のとき、単位発熱体に何らかの蓄熱も存在しない
と仮定した状態で、この実施例では0.4W(ワツ
ト)の電力Pを印加する必要がある。平均抵抗値
情報R*が900Ωを示しているときには、単位発熱
体の最大抵抗値rMAXはその25%増の1125Ωであ
る。従つてこの場合の電源回路47の出力電圧V
は次式の通りとなる。 V=√MAX=√0.4×1125 =21.2(ボルト) 一方、平均抵抗値情報R*が700Ωを示している
ときには単位発熱体の最大抵抗値rMAXが875Ωと
なる。この場合の出力電圧Vは次式の通りとな
る。 V=√MAX=√0.4×875 =18.7(ボルト) このようにして第10図に示した値が得られる。
電源電圧制御演算回路59を構成するROMには
平均抵抗値が20Ω置きに700Ωから900Ωまで11段
階に変化したデータが書き込まれており、平均基
板温度と併せて出力電圧Vの決定が行われる。 一方、印加エネルギ演算回路61では周辺情報
演算回路91によつて演算された単位発熱体の暫
定的な印字パルス幅情報TiAと、前記した抵抗値
差情報Riおよび基板温度差情報Biを基にして、そ
れぞれの単位発熱体に印加する印加エネルギの演
算を行う。ここで印字パルス幅情報TiAとは、現
在印字エネルギの設定を行おうとしている単位発
熱体について、その蓄熱状態や未来の印字情報を
基にして印字パルス幅を定める暫定的な情報をい
う。印字パルス幅情報TiAはパルス幅を単位とな
るパルス(単位パルス)の個数で表わした4ビツ
トのデータとして作成される。印加エネルギ演算
回61の動作を説明する前に、この印字パルス幅
情報TiAの作成される様子をまず説明する。 蓄熱等の演算 第11図はこの周辺情報演算回路の構成を表わ
したものである。周辺情報演算回路91は、画信
号92を入力して特定の単位発熱体の周辺のパタ
ーンを抽出するための周辺パターン抽出回路93
を備えている。周辺パターン抽出回路93から
は、抽出された2種類の記録情報94,95が対
応するROM96,97に入力される。このうち
一方の記録情報94は未来の印字状態を予測する
ための情報群であり、他方の記録情報95は単位
発熱体の蓄熱状態を演算するための情報群であ
る。 第12図はこのような情報処理部分を具体的に
表わしたものである。画信号92は2値化された
ビツトシリアルな信号列であり、ラツチ回路98
で1ビツトずつ順次ラツチされた後、ラインメモ
リ群99内のi+1ライン用メモリ99i+1に書き
込まれる。i+1ライン用メモリ99i+1は1ライ
ン分だけ未来の画信号を蓄えておくメモリであ
る。図示しないビデオクロツクに同期してi+1
ライン用メモリ99i+1から押し出された1ビツト
ずつの画信号はラツチ回路101でラツチされ、
ラインメモリ群内のiライン用メモリ99iとi+
1ライン用シフトレジスタ102i+1に入力され
る。iライン用メモリ99iは現在記録を行おうと
するラインの画信号を蓄えておくメモリであつ
て、このメモリから押し出された1ビツトずつの
画信号はラツチ回路101でラツチされ、ライン
メモリ群内のi−1ライン用メモリ99i-1とiラ
イン用シフトレジスタ102iに入力される。以
下同様にしてラインメモリ群内i−3ライン用の
メモリ99i-3から押し出された1ビツトずつの画
信号はラツチ回路101でラツチされi−3ライ
ン用シフトレジスタ102i-3に入力される。 一方、先のラツチ回路98でラツチされた画信
号はi+2ライン用シフトレジスタ102i+2
も入力される。従つて各シフトレジスタ102i+
〜102i-3にはビデオクロツクに同期してそれ
ぞれi+2〜i−3ラインの6ライン分の画信号
が1ビツトずつ入力されることになる。各シフト
レジスタ102i+2〜102i-3はそれぞれ5段の
シフトレジスタであり、i+2ライン用シフトレ
ジスタ102i+2の3段目のフリツプフロツプ回
路から出力される参照データはROM96の入力
端子A3に供給される。またi+1ライン用シフ
トレジスタ102i+1の2段目〜4段目のフリツ
プフロツプ回路から出力される3ビツトのパラレ
ルな参照データは、ROM96の入力端子A2〜
A0に供給される。一方、iライン用シフトレジ
スタ102iの1、2、4、5の各段のフリツプ
フロツプ回路から出力される4ビツトのパラレル
な参照データはROM97の入力端子A0〜A3
に供給され、i−1ライン用シフトレジスタ10
i-1から出力されるパラレルな参照データは
ROM97の入力端子A4〜A8に供給される。
更にi−2ライン用シフトレジスタ102i-2
i−3ライン用シフトレジスタ102i-3のそれ
ぞれ3段目のフリツプフロツプ回路から出力され
る参照データはROM97の入力端子A9および
A10に供給されることになる。 これら各シフトレジスタ102i+2〜102i-3
から出力される参照データの記録画上における対
応関係は第13図に示す通りであり、各数字〜
〓は各ドツトとシフトレジスタのその対応関係を
表わしたものである。この第13図で×印で表わ
したドツトは現在印字を行う着目データに対応す
るドツトである。着目データは第12図に示すi
ライン用シフトレジスタ102iの3段目のフリ
ツプフロツプ回路から取り出され、印字データ1
04として後段の回路へ供給されることになる。 さてROM97ではその入力端子A0〜A10
に供給される11ビツトの参照データを基にして着
目データの印字が行われる単位発熱体の蓄熱状態
を演算する。第14図はこのためのROM97の
内容を表わしたものである。すなわちROM97
は各参照データに重みを付けて加算し、この加算
値によつて蓄熱レベルXiを判別する。第15図は
第13図に対応するもので、このときの参照ビツ
トの重みを表わしている。これら参照データがす
べて印字状態にあるときは×印で示した着目デー
タに対する蓄熱の影響が最も大きく、このときの
加算値は455となる。このときの蓄熱レベルXi
最大の“10”となる。これに対してiラインにお
ける着目データの両隣りの参照データみが印字状
態にあるときは加算値が140となり、蓄熱レベル
Xiは“3”となる。ROM97には各参照データ
をアドレス情報として加算値に対する蓄熱レベル
Xiが書き込まれており、読み出された蓄熱レベル
Xiは4ビツトのデータとしてROM106(第1
1図)の下位4ビツトのアドレス入力となる。 一方、ROM96ではその入力端子A0〜A3
に供給される4ビツトの参照データを基にして未
来の印字状態を予測し、未来判別情報Fiを出力す
る。未来判別情報Fiと4ビツトの参照データの関
係は次の第3表の通りである。
【表】 未来判別情報Fiは2ビツトのデータとして
ROM106の上位2ビツトのアドレス入力とな
る。 ROM106では2つのROM96,97から
供給される蓄熱レベルXiおよび未来判別情報Fi
アドレス情報として暫定的な印字パルス幅情報
TiAを決定する。ここで暫定的と述べたのは、第
2図に示した印加エネルギ演算回路61でサーマ
ルヘツドの基板温度および単位発熱体の抵抗値情
報を参酌して印字パルス幅を修正し、更にサーマ
ルフツドドライバ107内の後述する黒比率カウ
ンタで印字ドツトの比率を判別して最終的な印字
パルス幅を決定おするからである。 第16図はこの暫定的な印字パルス幅情報TiA
を決定するROM86の内容を表わしたものであ
る。この図で横軸は蓄熱レベルXiであり、縦軸は
印字パルス幅情報TiA(msec)である。印字パル
ス幅情報TiAはすでに説明したように0.05msecの
単位パルスが何パルスで構成されるかを表わした
16進の出力データ(H)として出力される。例えば蓄
熱レベルXiが最高の“10”でこのとき未来判別情
報F Fiが“01”のとき、印字パルス幅情報TiA
は0.125msecとなり、これは0.05msecの単位パル
スを9つ連続させことによつて達成することがで
きる。なおこの第16図から蓄熱レベルXi
“10”のとき未来判別情報Fiが“01”であれば印
字パルス幅情報TiAが最大となる。これは現在印
字を行つているラインより少なくとも2ライン将
来までベタ黒の印字状態となるので、印字ドツト
間に白の隙間が生じないように熱エネルギを比較
的大きく印加させるためである。同一条件で未来
判別情報Fiが“01”、“00”、“10”の場合に印字パ
ルス幅情報TiAが短かくなるのは、近い将来にベ
タ黒の部分が終了するため、そのエツジの部分を
シヤープに再現させる必要からである。また未来
判別情報Fiの判定基準としてi+2ライン目のド
ツト〓を加えたのは、熱エネルギの印加を段階的
に減少させエツジ部分の“かすれ”を抑制して画
質の低下を防止するためである。このようにして
ROM106から読み出された単位発熱体ごとの
印字パルス幅情報TiAは、印加エネルギ演算回路
61に供給されることになる。 印加エネルギの演算 さて印加エネルギー演算回路61では、抵抗値
差情報Riおよび基板温度差情報Biを基にして印字
パルス幅情報TiAを修正し、1.2〜0.2msecの範囲
で変化する印加パルス幅の印加エネルギ情報TiB
を作成する。印加エネルギ演算回路61は、上記
3種類の情報Ri、Bi、TiAをアドレス情報として
所望の印加エネルぎ情報TiBを選択するための
ROMによつて構成されている。 第17図はこのROMの内容を表わしたもので
ある。例えば印字パルス幅情報TiAが0.9msecで
ある抵抗値差情報Riが“001”であつたとすれば、
これら2つの因子によつて定まる暫定的な印字パ
ルス情報TiA′は0.9msecとなる。この条件の下で
もし基板温度差情報Biが“110”であれば印加エ
ネルギ情報TiB0.8msecとなり、もし“001”であ
れば1.0msecとなる。他の条件についても同様に
して印加エネルギ情報TiBが求められる。 印加エネルギ情報TiBは単位発熱体に印加する
印加パルスの時間幅そのものの長さを表わす情報
ではなく、実際は0.05msecの単位パルスの個数
として示される。例えば前記した印加エネルギ情
報TiBが0.8msecの場合には、単位パルスの個数
16を示すデータが印加エネルギ情報TiBとして出
力されることになる。印加エネルギ情報TiBはサ
ーマルヘツドドライバ107に供給される。 サーマルヘツドドライバ 第18図はサーマルヘツドドライバを具体化し
たものである。このサーマルヘツドドライバ10
7は転送データ変換回路111を備えており、こ
こで第2図に示すサーマルヘツド32に転送する
ための転送データ112の作成が行われ、サーマ
ルヘツド駆動回路113に供給される。このとき
黒比率カウンタ114は転送データ変換回路11
1から供給される印字データ115を基にしてサ
ーマルヘツドが一度に印字する印字ドツトの数を
計数する。計数値データ116はROM117の
アドレス情報となり、一度に印字する印字ドツト
の割合(黒比率)の変動による印加電圧の増減を
補償するための黒比率情報Wiを出力する。カウ
ンタ118はこの黒比率情報Wiに応じて、それ
ぞれの単位パルスの時間幅を調整するためカウン
タクロツク119を発生する。このカウンタクロ
ツク119によつて転送データ112ごとの印加
パルス幅が制御され、単位発熱体を単位とした印
加エネルギの制御が行われることになる。 以上サーマルヘツドドライバ107は概要を説
明したが第19図はこの実施例の記録装置に使用
されているライン型のサーマルヘツドの等価回路
およびこれに搭載されているサーマルヘツド駆動
回路を表わしたものである。この実施例で使用さ
れるサーマルヘツド32はA4判の記録用紙(幅
216mm)8ドツト/mmの記録密度で印字を行うた
めに合計1728個の単位発熱体e1〜e1728を
備えている。これらは1本の細長い発熱抵抗体を
多数の電極44で分割したものである。これら多
数の電極44はダイオード45を介して2の共通
ラインC1、C2に交互に接続されている。一方、
2つずつ組となつた単位発熱体e(2n+1)、e
(2n+2)(n=0〜863)にはこらの通電を制御
するための電極43が取り付けられており、これ
らはそれぞれサーマルヘツド駆動回路113内の
一端を接地されたスイッチング素子531〜53
864に接続されている。864個のスイツチング素子
531〜53864はそれぞれ同じくサーマルヘツド
駆動回路113内のラツチ回路131のラツチ出
力によつて個別にオン・オフ制御されるようにな
つている。ラツチ回路131はシフトレジスタ1
32から出力される864個のパラレルなデータを
ラツチ信号133によつてラツチするようになつ
ている。 すなわちシフトレジスタ132のデータ入力端
子D0〜D6にシリアルな転送データ112が供給
されるとクロツク信号135に同期してこれらが
シフトレジスタ132にセツトされる。シフトレ
ジスタ132で変換された864個のパラレルデー
タはラツチ信号135によつてラツチ回路131
にラツチされ、次のラツチ信号が到来するまで保
持される。このラツチ出力が信号“1”の箇所で
はスイツチング素子53がオンとなり、スイツチ
回路46によつて選択された共通ラインC1また
はC2から対応する単位発熱体eに電圧Vが印加
され、発熱が行われる。この電圧Vは電源回路4
7からサーマルヘツド駆動回路113を介して印
加されるものであり、前記したように単位発熱体
eの抵抗値とサーマルヘツド32の基板温度によ
つて制御されている電圧である。ラツチ回路13
1のラツチ出力が信号“0”の箇所ではスイツチ
ング素子53がオフとなり、対応する単位発熱体
は発熱しない。このようにして選択的に発熱の行
われた単位発熱体eの部分で印字が行われること
になる。 サーマルヘツド駆動回路113ではラツチ信号
123が0.05msecの周期で発生し、このたびに
シフトレジスタ132の内容を入れ換えることで
印加エネルギ情報TiBにおける印字エネルギに応
じた単位発熱体の通電・発熱が達成される。以上
のようにして864個の単位発熱体の制御が行われ
たら、スイツチ回路46が他方の共通ラインC2
またはC1を選択し、同様の動作を繰り返す。こ
れにより1728個の全単位発熱体e1〜e1728
の制御が行われたことになり、1ラインの印字動
作が終了する。この実施例の場合の1ラインの印
字動作は5msecのサイクルで行われる。 転送データ等の作成 第20図は印加エネルギ情報TiBを基にし転送
データ等の作成を行う部分を表わしたものであ
る。前に説明したサーマルヘツド駆動回路113
が一方の共通ラインC1またはC2を選択して印字
を行う期間中に相当する印字エネルギ情報TiBは、
5ビツトのパラレルなデータとして最大値検出回
路138およびRAM139に順次(864個の単
位発熱体分)供給される。最大値検出回路138
はこれら864個の単位発熱体に印加する印字パル
スの最大時間幅TMAXを求める。最大値TMAXが求
められるとその値がカウンタ141へ転送され
る。カウンタ141はカウンタクロツク119に
よつてこれをカウントアツプしこれを計数値デー
タ143として出力する。計数値データ143は
比較回路144の一方の比較入力端子Aに供給さ
れる。 一方、RAM139では印加エネルギ情報TiB
供給されている状態でセレクタ145が書き込み
アドレスカウンタ146を選択し、印加エネルギ
情報TiBと印字データ104を対応する番地に書
き込んでいく。そしてカウンタ141が最初の計
数値“1”を計数値データ143として出力して
いる時点で、今度はセレクタ145が読み出しア
ドレスカウンタ147を選択し、印加エネルギ情
報TiBおよび印字データ104がRAM139から
読み出される。このうち印加エネルギ情報TiB
比較回路144の他方の比較入力端子Bに供給さ
れ、印字データ104はアンド回路148の一方
の入力端子に供給さる。比較回路144では計数
値データ143が“1”(10進数)の状態で印加
エネルギ情報TiBを1ドツトずつ比較し、印加エ
ネルギ情報TiBの方が計数値データ143と等し
いかこれよりも大きいとき比較出力149として
信号“1”を出力する。すなわちこの信号処理過
程では、着目データについて印字が行われると仮
定した場合において、このときの印字エネルギが
0.05msecの単位パルス1個に相当する量よりも
大きい場合に信号“1”が、またこれよりも小さ
い場合には信号“0”が出力されることになる。 比較出力149はアンド回路148で印字デー
タ104と論理積がとられる。ここで論理積をと
つたのは、印加エネルギ情報TiBが着目データに
関係せずに算出される値なので、印字を行わない
ドツトについてはたとえ比較出力149が信号
“1”(印字)の状態であつてもこれを信号“0”
(非印字)の状態に変更する必要があるためであ
る。従つてアンド回路148から出力される864
個分のドツトに対応する印字データ151は、こ
れらについて最初の0.05msecでそれぞれ印字を
行うか行わないかを表わしたデータ列であるとい
うことができる。この1単位の印字データ151
はデータ変換回路152と黒比率カウンタ114
の双方に供給される。 この後、カウンタ141の計数が1だけ行わ
れ、計数値データ143が“2”の状態となる。
この状態RAM139は再び印加エネルギ情報TiB
と印字データ84の読み出しを繰り返し、アンド
回路148から印字データ151として2回目の
0.05msecにおけるデータ列が出力される。以下
同様にして第19図に示した共通ラインC1、C2
の一方が選択された状態で、印字データ104が
0.05msec刻みの印字データ151として再編成
されることになる。第21図はこのようにして再
編成された印字データ151のうち1単位の864
個のデータ列の構成例を表わしたものである。上
欄が単位発熱体eの番号を、また下欄が印字の有
無を表わしたデータとなつている。 さてデータ変換回路152ではシリアルに送ら
れてくるこのような印字データ151を図示しな
いクロツクに同期して取り込み、これらを43ドツ
トずつの7つのグループに変換する。すなわち第
22図に示すように第1番から第43番までのデー
タを第0のグループに分類し、これらを転送デー
タ1120としてシフトレジスタ132のデータ
入力端子D0に供給する。また第53番から第256番
までのデータを第1のグループに分類し、転送デ
ータ1121としてシフトレジスタ132のデー
タ入力端子D1に供給する。以下同様である。た
だし第7番目の第6のグループでは取り扱うデー
タ量が残りの分となり、他のグループよりも少な
くなる。シフトレジスタ132に供給されたこれ
らの転送データ1120〜1126は前記したよう
に864個のデータとしてセツトされ単位発熱体ご
との印字制御に用いられることになる。 一方、黒比率カウンタ114に供給された1単
位の印字データ151はここで印字を行ううドツ
トの数が計数される。計数値は“0”から“864”
の間の値となる。計数値を表わした計数値データ
116は前記したように黒比率の演算を行う
ROM117のアドレス情報となる。 第23図はROM117の内容を表わしたもの
である。1回の印字動作における黒比率が高いほ
ど補助パルス幅Ticが増加することがわかる。補
助パルス幅Ticは0.005msecのステツプで最長
0.025msecまで設定される。すなわち先に印加エ
ネルギ情報TiBは0.05msecの単位パルスの個数と
して出力されることを説明したが、これら単位パ
ルスに対して黒北率に応じた時間幅の補助パルス
が付加されて実際の印字が行われることになる。
黒比率が高いほど補助パルス幅Ticが長いのは、
電源回路47から出力された電圧Vの抵抗分によ
る降下等による印字エネルギの低下を補償するた
めである。 0.005msecのスツテプの補助パルスはその個数
が3ビツトの黒比率情報Wiとして順次出力され
る。 このようにこのサーマルヘツド駆動装置では印
加エネルギ情報TiBとして1ドツトにつき最大1.2
msecの印加パルスを設定し、これに対応する最
大24個の0.05msecの単位パルスに対してそれぞ
れ最大0.025msecの補助パルスを設定することが
可能である。従つて1ドツト当たりの通電の最長
時間は1.8msecであり、2つの共通ラインC1、
C2を切り換えて行われる1ラインの印字の最長
時間はこの倍の3.6msecとなる。これは前記した
1ラインの印字サイクルの5msecより小さく、
実用上問題とならない。 第24図は印加パルスの設定を行う回路部分を
表わしたものである。0.05msecカウンタ158
は単位パルスわ設定するためのカウンタであり、
0.005msecカウンタ159は補助パルスを設定す
るためのカウンタである。 0.05msecカウンタ158は基本クロツク16
1を分周して0.05msecの時間幅を計数する。0.05
msecになるとこのカウンタ158からカウント
終了信号133が出力され、この時点で0.005m
secカウンタ159はROM117(第20図)か
ら黒比率情報Wiを取り込む。0.005msecカウンタ
159は黒比率情報Wiで与えられた数だけ0.005
msecの計数を行い、これが終了した時点でカウ
ンタクロツク119を出力する。このカウンタク
ロツク119によつて0.05msecカウンタ158
が次の0.05msecの計数を開始する。カウンタク
ロツク119は第20図に示したカウンタ141
にも供給される。 第25図は一例として黒比率情報Wiが“010”、
“001”、“000”と順に変化した場合の印加パルス
の設定動作を表わしたものである。まず同図aに
示すカウンタクロツク119−1の発生と共に単
位パルスの計数が行われ、同図bに示すように
0.05msec経過後にカウン終了信号133−1が
発生する。この時点で数値“2”を示す黒比率情
報Wiが0.005msecカウンタ159に取り込まれ
る。この結果0.005msecカウンタ159は0.01m
sec経過後にカウンタクロツク119−2を出力
する。すなわちこれまでの全時間0.06msecがこ
の1回目の印字パルス幅となる。 同様にして2回目の印字パルス幅は、カウンタ
クロツク119−2の発生からカウント終了信号
133−2の発生までの0.05msecとこのカウン
タ終了信号133−2の発生から次のカウンタク
ロツク119−3の発生までの0.005msecの和と
しての0.055msecとなる。また3回目の印字パル
ス幅は補助パルスの幅が零となるので0.05msec
となる。このようにして印加パルスの設定が行わ
れ、印加電圧と併せて印字エネルギーの制御が行
われることになる。なおカウンタ終了信号133
は第19図に示したラツチ信号133としても用
いられる信号である。 装置の印字動作例 以上のこのサーマルヘツド駆動装置の動作を各
部分ごとに説明したが、最後に一例をあげて動作
を全体的に説明する。今、第26図に示すような
画データが存在するものとし、×印で示したデー
タが着目データであるとする。着目データの印字
を行う際にサーマルヘツドの基板温度の平均値が
25℃であり、着目データに対応する単位発熱体の
温度が20℃であるとする。また単位発熱体の抵抗
値の平均値が700Ωであり、着目データの印字を
行う単位発熱体の抵抗値が590Ωであつたとする。 () まずこの図で示した枠171内の参照デー
タ群から蓄熱レベルXiを演算する。参照データ
の加算値をxiとすると、これは次のようにな
る。 xi=10+25+100+70 =205 従つて蓄熱レベルxiは第14図より“4”と
なる。 () 次に未来判別情報Fiを求める。第13図と
対比すると2つのドツト、が非印字状態な
ので、Fiは“00”となる。 () 以上2つの情報を基にして第16図より印
加パルス幅TiAを求めると、これは0.75msecと
なる。 () 取板温度の平均値が25℃で全単位発熱体の
抵抗値の平均値が700Ωなので、既に説明した
ようにこの場合に電源回路47が出力する電圧
は18.7ボルトに設定される。 () 一方、着目データに対応する単位発熱体の
温度が20℃なので、基板温度差情報Riは第2表
より“101”となる。またこの単位発熱体の抵
抗値が590Ωなので抵抗値差情報Riは第1表よ
り“000”となる。従つて第17図より印字パ
ルス幅情報TiA′は約0.87msecとなり、印加エ
ネルギ情報TiBは1.0msecとなる。すなわち0.05
msecの単位パルスを20個繰り返すことで着目
データの印字が行われることになる。 第27図はこの着目データの印字されるライン
における各印字サイクルを表わしたものである。
その印字動作においては、第19図に示した2つ
の共通ラインC1、C2のうち着目データに対応す
る単位発熱体に通電する電極が電源回路47と接
続されている。 まず第27図bに示す第1番目のラツチ信号1
33−1によつて同図a−1に示すように0.05m
secの時間幅の最初の単位パルスが発生し、同図
cに示すように通電パルス173が立ち上がる。
この最初のサイクルで黒比率の計数値が600であ
るとすれば、補助パルスは0.005msec×3とな
り、0.015msecだけ印加パルスが増大する。この
ときのカウンタ141(第20図)の計数値デー
タ143は“1”である。 このようにして最初のサイクルの印字が終了す
ると第2番目のラツチ信号133−2が発生し、
次のデータがラツチ回路131にラツチされる。
これと共に第27図a−2に示すように0.05m
secの単位パルスが発生する。このとき黒比率の
計数値が500であれば、同様に0.015msecだけ印
字パルスが増大する。このときカウンタ141の
計数値データ143は“2”である。最初のサイ
クルと次のサイクルの印字パルスは跡切れなく連
続するので、通電パルス173は連続する。 以下同様にしてカウンタ141の計数値データ
143が1ずつカウントアツプされ印字動作が進
行する(第27図a−3〜a−20)。これに従
つて黒比率が順次減少していくのは、印字エネル
ギの小さい単位発熱体ほど早期に印加パルスの印
加が終了するからである。第26図の直目データ
については、その転送データが最初から20回まで
信号“1”となり、これ以後は信号“0”となる
(第27図a−21,b)。 以上この実施例のサーマルヘツド駆動装置では
第28図に示した従来のサーマルヘツド駆動装置
における蓄熱補正回路11の代りに蓄熱情報と未
来情報の双方から印字状態を演算する周辺情報回
路91を設けて温度制御を高度化したが、電源電
圧を併せて制御することによつて印加エネルギ演
算回路61に入力する情報量をむしろ減少させる
ことができた。従来と同一情報量で印加エネルギ
あるいは印加パルス幅の演算を行えば、電源電圧
の制御情報と併せて更に高度な印字制御を行うこ
とができることはもちろんである。 「発明の効果」 このように本発明によればサーマルヘツドの単
位発熱体に印加するエネルギを印加パルス幅と印
加電圧の双方で制御することとし、単位発熱体の
抵抗値のように変動量の大きな情報を2つの制御
系に分散したので、印加エネルギの補正における
レンジを実質的に拡張することができる。従つて
印加エネルギの補正に役立つ他の情報をも容易に
取り入れることができるようになり、あらゆる条
件下で記録画等の画質を安定化させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理図、第2図〜第27図は
本発明の一実施例を説明するためのもので、この
うち第2図はサーマルヘツド駆動装置を使用した
記録部の要部を示すブロツク図、第3図はサーマ
ルヘツドの通電制御の原理を示す原理図、第4図
は単位発熱体の抵抗値の測定原理を示す原理図、
第5図は温度分布測定のためのサーミスタの取付
位置を示したサーマルヘツドの平面図、第6図は
基板温度分布測定回路のブロツク図、第7図は温
度分布演算回路のブロツク図、第8図は各種の温
度分布パターンと3点の平均温度との関係を表わ
した説明図、第9図は温度分布パターン識別
ROMと温度割当ROMの対応関係を示す説明図、
第10図は平均基板温度情報および平均抵抗値情
報と電源回路の出力電圧の関係を示す電源電圧制
御演算回路の入出力特性図、第11図は周辺情報
演算回路のブロツク図、第12図は周辺パターン
抽出回路の部分を具体化したブロツク図、第13
図は参照データの記録画における対応関係を示し
た配置説明図、第14図は蓄熱レベルXiを演算す
るROMの記憶内容を説明する記憶データ説明
図、第15図は参照データの重みを表わした説明
図、第16図は印字パルス幅TiAを演算するROM
の記憶内容を説明する記憶データ説明図、第17
図は印加エネルギ情報TiBを演算するROMの記憶
内容を説明する記憶データ説明図、第18図はサ
ーマルヘツドドライバの構成を示すブロツク図、
第19図はサーマルヘツドおよびサーマルヘツド
駆動回路の回路図、第20図は印加エネルギ情報
を転送データ等に変換する部分を表わしたブロツ
ク図、第21図は印字データの構成を表わしたデ
ータ構成図、第22図はグループ分けされた個々
の印字データ列を表わしたデータ構成図、第23
図は補助パルス幅を演算するROMの記憶内容を
説明する記憶データ説明図、第24図は印加パル
スの時間幅を設定する回路部分のブロツク図、第
25図は第24図に示した回路部分の動作を説明
するためのタイミング図、第26図は画データの
配置例を示すデータ配置図、第27図はこのサー
マルヘツド駆動装置の印字動作の一例を表わした
各種波形図、第28図は従来のサーマルヘツド駆
動装置の一例を表わしブロツク図である。 31……抵抗値測定手段、32……サーマルヘ
ツド、33……基板温度分布測定手段、34……
電圧設定手段、35……電源、41……抵抗値測
定回路、47……電源回路、58,85……信号
変換回路、59……電源電圧制御演算回路、61
……印加エネルギ演算回路、62……基板温度分
布測定回路、e……単位発熱体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 印字情報を入力してサーマルヘツドを構成す
    る単位発熱体を通電するそれぞれの印字パルスの
    時間幅を演算するパルス幅演算手段と、 前記単位発熱体のそれぞれの抵抗値を測定する
    抵抗値測定手段と、 サーマルヘツドの基板の温度変化を示す複数の
    パターンを予め設定したパターン設定手段と、 サーマルヘツドの基板の複数の点の温度を測定
    する基板温度測定手段と、 これら複数の点の温度から前記パターンのうち
    最も適切なものを選択するパターン選択手段と、 選択されたパターンと測定された基板の温度か
    らこの基板のそれぞれの箇所の温度を決定する基
    板温度決定手段と、 サーマルヘツドの各単位発熱体の通電に用いら
    れるサーマルヘツド駆動用電源と、 抵抗値測定手段と基板温度決定手段の双方の結
    果に基づいて前記サーマルヘツド駆動用電源の出
    力電圧の設定を行う電圧設定手段 とを具備することを特徴とするサーマルヘツド駆
    動装置。
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