JPH0374945B2 - - Google Patents

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JPH0374945B2
JPH0374945B2 JP59246119A JP24611984A JPH0374945B2 JP H0374945 B2 JPH0374945 B2 JP H0374945B2 JP 59246119 A JP59246119 A JP 59246119A JP 24611984 A JP24611984 A JP 24611984A JP H0374945 B2 JPH0374945 B2 JP H0374945B2
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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N10/00Thermoelectric devices comprising a junction of dissimilar materials, i.e. devices exhibiting Seebeck or Peltier effects
    • H10N10/80Constructional details
    • H10N10/81Structural details of the junction
    • H10N10/817Structural details of the junction the junction being non-separable, e.g. being cemented, sintered or soldered
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N25/00Investigating or analyzing materials by the use of thermal means
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    • G01N25/66Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating moisture content by investigating dew-point
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、雰囲気中の湿度を露点温度により測
定するいわゆる露点湿度計のための湿度検出用素
子に関するものである。
〔従来の技術〕
雰囲気中の湿度を検出するための湿度計とし
て、セラミツクあるいは高分子等の吸湿体による
ものが既に知られている。かかる湿度計は、吸湿
体の抵抗値あるいはキヤパシタンス値が雰囲気中
の湿度に応じて変化することを利用するものであ
る。
ところが、このような構成の湿度計は極めて単
純なる構成であるという特徴を有するものの、使
用中に雰囲気の汚染物が吸湿体に付着するため、
吸湿体の物性の変化が生じ、長期的な安定性が欠
けるという欠点があつた。そのため、使用環境に
よつては、1〜2ケ月で出力値誤差が無視できな
い程度に達することも少なくない。
これに対して、露点湿度計はこのような問題点
の無い湿度計として良く知られており、具体的な
には次のような構成になつている。
すなわち、ペルチエ冷却器等から成る冷却部の
表面を鏡面とし、この鏡面に水滴が生じることで
鏡面の曇りを光の反射率として検出し、鏡面の曇
りが生じたときの冷却部温度すなわち露点温度を
検出するものである。露点温度が判れば、ある温
度における飽和水蒸気圧が一義的に定まることか
ら、当該雰囲気の水蒸気圧すなわち絶対湿度を知
ることができる。なお、相対湿度を知りたい場合
には、さらに雰囲気の温度を検出すれば算出でき
るものである。
この露点湿度計は、水分子の結露現象という純
粋に水の温度に対する相変化を利用したものであ
り、センサ要素の湿度に対する理的性質の変化を
利用するものではないので、長期的な使用や汚染
物質の多い雰囲気での使用に対しても計測出力の
狂いが生じ難い。
近年、オランダのデルフト工科大学が、ペルチ
エ効果を利用する露点湿度計において水滴検出セ
ンサと温度センサを集積化した素子を用いるとい
う研究を発表し注目を集めている。発表文献は、
ピー.ピー.エル.レグテイーン,ソリツドステ
ート ヒユーミデイテイ センサーズ,センサー
ズ アンド アクチユエーターズ(P.P.L.
REGTIEN,Solid−state humidity sensors,
Sensors and Actuators,2(1981/82)85−
95.)である。
この露点湿度計は、表面に温度センサが形成さ
れているシリコン基板上に互いに対向する櫛型電
極から成る水滴検出センサを設け、温度センサと
水滴検出センサとを一体化した素子とし、さらに
この素子をペルチエ冷却器の上に配置することで
ペルチエ効果の冷却により雰囲気中の水分の水滴
生成を検出するとともに、水滴生成時の温度を測
定するものである。
すなわち、水滴の生成により対向する櫛型電極
間の電気容量が急激に変化するので、この容量が
急激に変化する点すなわち露点が維持されるよう
にペルチエ冷却器を制御するとともに、この露点
状態における露点温度をシリコン基板に形成され
た温度センサをもつて検出するものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
この露点湿度計は、IC技術により、水滴検出
センサと温度センサとを同一基板上に集積した素
子を使用した点が新規であるが、さらに素子全体
を冷却するためのペルチエ冷却器が必要であり、
素子全体を冷却するめには大きな動作電流が必要
で、冷却器の消費電力も大きい。また、冷却器の
発する熱を効率的に逃がさなければならず、冷却
器を含めた全体のセンサ部の設計上の制約が多
い。そのためかかる露点湿度計は広く手軽に利用
する湿度計としては適さない。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の湿度検出用素子は、上記問題点に鑑み
てなされたものであり、冷却部を湿度検出用素子
の中央部に集中させたペルチエ冷却手段と冷却部
上部に付着する水滴を検出する水滴検出手段とを
中央部が除去されている基板上に形成したもので
ある。
〔作用〕
基板が除去されている湿度検出用素子の中央部
にペルチエ冷却手段の冷却部を集中させたので、
この冷却部が熱的に絶縁され、微弱な電流で局部
冷却が可能となり、また、ペルチエ冷却手段に接
続される外部回路を切換えることにより、ペルチ
エ冷却手段を冷却温度検出手段として利用できる
ので、その出力と水滴検出手段の出力とから雰囲
気の湿度を測定できる。
〔実施例〕
以下、実施例と共に本発明を製造工程にしたが
つて詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例の製造途中における
斜視図である。
基板20はステンレス鋼等の金あるいは単結晶
シリコンウエフア等の材料から成る。この基板2
0の上に、まず絶縁層22として耐湿性の良好な
窒化シリコン(Si3N4)膜をプラズマCVD装置に
より6000Å程度の厚さに生成する。
次に、第1のペルチエ金属24および測温抵抗
体32となる厚さ2μのP型のテルル鉛(PbTe)
の薄膜を上記絶縁層22の上に蒸着により生成す
る。
そして、写刻技術により、このP型のテルル鉛
の薄膜を第1図に示す第1のペルチエ金属24お
よび測温抵抗体32のパターンと成るように選択
的にエツチングする。
すなわち、第1のペルチエ金属24は絶縁層2
2表面の周辺部から中心部に延びる帯状のパター
ンを所定の間隔で複数配列したものであり、測温
抵抗体32は第1のペルチエ金属24を囲うよう
に絶縁層22表面の周辺部にパターニングされて
いる。なお、この測温抵抗体32は室温検出手段
として機能するものである。
次に、上記のように第1のペルチエ金属24等
がパターニングされた表面上に絶縁層22として
の窒化シリコン膜をプラズマCVD装置により
3000Å程度の厚さに生成する。
しかる後、写刻技術によりこの窒化シリコン膜
を選択的にエツチングすることで、第1のペルチ
エ金属24と後に形成される第2のペルチエ金属
25との接合部のためのコンタクトホールを生成
する。なお、このコンタクトホールは、第1のペ
ルチエ金属24の端部に形成される。
ついで、第2のペルチエ金属25となる厚さ
2μ程度のn型テルル鉛の薄膜を、コンタクトホ
ールを含む絶縁層22上全面に蒸着により生成す
る。
その後、写刻技術により第1図に示す第2のペ
ルチエ金属25のパターンとなるように選択的に
エツチングする。
すなわち、第2のペルチエ金属25は第1のペ
ルチエ金属24の中央部側端部(この上部には上
記コンタクトホールが形成されている)と、この
第1のペルチエ金属24と隣接する別の第1のペ
ルチエ金属24の周辺部側端部(この上部にもコ
ンタクトホールが形成されている)とを接続する
ように帯状にパターニングされる。
ただし、複数ある第2のペルチエ金属25のう
ちの一つは、一端のみが第1のペルチエ金属24
と接合されるもので、その他端は後述するペルチ
エ冷却手段の一方の電極部となる。また、複数あ
る第1のペルチエ金属24のうちの一つも、一端
のみが2のペルチエ金属25と接合されており、
その他端ペルチエ冷却手段の他方の電極部とな
る。
このパターニングにより、第1のペルチエ金属
24と第2のペルチエ金属25とが交互に連続的
に接続され、電気的に一体化されて、ペルチエ冷
却手段を構成する。
すなわち、第1のペルチエ金属24と第2のペ
ルチエ金属25との接合部のうち、基板20の中
心部にあるものを第1の接合部群26とし、周辺
部にあるものを第2の接合部群27とすると、所
定の方向に電流を流すことにより第1の接合部群
26に吸熱作用が生じ、第2の接合部群27に発
熱作用が生じる。この吸熱作用を利用して、第1
の接合部群26が集中している素子中央部を冷却
することができるのである。
続いて、ペルチエ冷却手段および室温検出手段
を覆うように、再び絶縁層22となる窒化シリコ
ン膜をプラズマCVD装置により6000Å程度の厚
さに生成し、写刻技術により窒化シリコン膜を選
択的にエツチングすることで、ペルチエ冷却手段
および室温検出手段の各電極部にコンタクトホー
ルを形成する。
その後、アルミニウム等の厚さ1μ程度の金属
薄膜を、絶縁層22上にコンタクトホールを含む
全面にわたつて蒸着により生成し、写刻技術によ
りこの金属の薄膜を選択的にエツチングして第2
図の斜視図に示すようなペルチエ冷却手段のパツ
ド34a,34b、室温検出手段のパツド36
a,36bおよび水滴検出手段33をパターニン
グする。
水滴検出手段33は、第2図の斜視図から判る
ように、素子中央部において2つの型の電極33
a,33bを互いに噛み合うように対向させた平
板状のコンデンサを構成している。
次に、素子の表裏両面に窒化シリコン膜をプラ
ズマCVD装置により6000Å程度の厚さに生成す
る。これは、窒化シリコンが極めて安定した材料
であるために保護膜として使うためである。
そして、写刻技術を使い、基板20の裏側の中
央部の窒化シリコン膜をプラズマエツチングによ
り選択的に除去して開口を形成し、さらに、この
開口を通して基板20を絶縁層22までエツチン
グ除去する。第3図はこのときの状態を示す断面
図であり、基板20の裏面からのエツチングによ
り凹部21が基板20の中央部に形成されている
ことが判る。
最終工程として、第4図の概略斜視図に示すよ
うに、素子表面の窒化シリコン膜のうちの凹部2
1の周辺部の一部を写刻技術により選択的にエツ
チングすることで、素子表面と凹部21とを連通
する貫通孔23を形成すると共に、電極33a,
33b,34a,34b,36a,36bにおけ
る外部回路との接続のためのボンデイングパツド
開口部を形成する。なお、この貫通孔23は、凹
部21内の空気と絶縁層22の上面に接する大気
との圧力の差を無くすために形成されるものであ
る。その後は基板をダイシングし、各々のチツプ
に切り出し、所定のパツケージを行なう。
以上の工程を経て、本実施例の湿度検出用素子
が造られる。
なお、凹部21を基板20の裏面からのエツチ
ングにより形成したが、第5図および第6図の斜
視図に示すようにシリコン基板の異方性エツチン
グにより実現されるマイクロブリツヂ構造を適用
することも可能である。
また、第1のペルチエ金属24,第2のペルチ
エ金属25のパターン、冷却部である第2の接合
部群26が所定の場所に集中できるものであれ
ば、実施例のパターンに限られるものではないこ
とは言うまでもない。
また、本実施例ではペルチエ冷却手段2は第1
のペルチエ金属24と第2のペルチエ金属25と
を交互に接続して1組の直列回路を構成している
が、少なくとの1組の直列回路が形成されていれ
ばよく、2組以上の直列回路を並列接続したもの
でも構わない。
さらに、第1のペルチエ金属24と第2のペル
チエ金属25との接合部が、使用する金属によつ
てはオーミツク接合とならずに半導体接合(例え
ばシヨツトキ接合等)となる場合があるが、その
ような場合には、ニツケル等第3の金属を介して
電気的接合をとれば冷却部におけるジユール熱の
発生を抑えることができ、冷却能力の低下を防止
できる。
また、室温検出手段である測温抵抗体32は、
後述するように、絶対湿度を測定する場合には不
要な要素である。そして相対湿度を測定する場合
にあつても、別途室温検出計を用いることが可能
であるので、湿度検出用素子上に必ずしも一体形
成する必要はない。
なお、室温検出手段を湿度検出用素子に一体形
成する他の例としては、シリコン単結晶のウエフ
アにダイオードを集積したものを基板として使用
し、このダイオードの順方向電圧の温度依存性を
利用するもの等がある。
つぎに、本実施例の湿度検出用素子を実際に露
点湿度計として用いる場合の回路構成を第7図の
ブロツク図に基づいて説明する。
二点鎖線で囲まれた部分が湿度検出用素子1で
あり、ペルチエ冷却手段2,水滴検出手段3,室
温検出手段5を含む。
電流発生回路6は、切換回路13を介してペル
チエ冷却手段2に必要な電流を供給する回路であ
り、ペルチエ冷却手段2の冷却能力を決定する回
路である。
水滴検出手段7は、直接的には水滴検出手段3
のインピーダス変化を検出する回路であり、この
変化を検出して水滴の有無を判断する。すなわ
ち、水滴検出手段3を構成するコンデンサの容量
が水滴の付着により大きく変化することを利用し
て水滴の有無を検出するものである。
温度差検出回路8は、切換回路13を介してペ
ルチエ冷却手段2と接続される回路である。ペル
チエ冷却手段2は切換回路13において電流発生
回路6から切り離されると冷却機能が停止すると
同時に、熱電対として機能する。すなわち、ペル
チエ冷却手段2は複数の熱電対を順次直列接続し
たものと等しく、各熱電対はそれぞれ第1の接合
部と第2の接合部との温度差換言すれば冷却部と
室温との温度差に基づいて起電力を発生する。温
度差検出回路8はこの起電力を検出し、この起電
力から冷却部と室温との温度差を検出する回路で
ある。
室温検出回路9は、室温検出手段5としての測
温抵抗体32に接続され、測温抵抗体32の抵抗
変化から室内温度Taを検出する機能を有する。
マイクロコンピユータ10は、電流発生回路
6,水滴検出回路7,温度差検出回路8,室温検
出回路9および切換回路13とバス12を介して
接続され、水滴検出回路7により検出される水滴
の有無に応じて電流発生回路6を制御するととも
に、温度差検出回路8によつて検出される温度差
ΔTと室温検出回路9によつて検出される室内温
度Taを使つて演算により絶対湿度と相対湿度を
求める機能を有する。
インターフエース11はマイクロコンピユータ
10に接続され、マイクロコンピユータ10から
の露点温度,絶対湿度,相対湿度等に関する情報
を図示しない外部機器に送る機能を有する。
次に、このように構成された露点湿度計の動作
について、第8図に示すマイクロコンピユータ1
0が実行するフローチヤートにしたがつて説明す
る。
まず、マイクロコンピユータ10は切換回路1
3において電流発生回路6とペルチエ冷却手段2
とを接続すると共に、電流発生回路6に最大電流
をペルチエ冷却手段2に流すように指示する(ス
テツプ101)。
ペルチエ冷却手段2に電流が流れると接合部群
26,27においてペルチエ効果が生じる。すな
わち、第1の接合部群26では吸熱作用、第2の
接合部群27では発熱作用が生じる。
第1の接合部群26は湿度検出用素子1の中央
部に集中しており、表裏両面が空気中に露出する
薄膜層内に形成されているため、熱的に絶縁され
た状態となつている。したがつて、第1の接合部
群26の近傍すなわち冷却部の冷却は極めて微少
の電流にて実現できることになる。
一方、第2の接合部群27は湿度検出用素子1
の周辺部に分散しており、基板20に密着した薄
膜層内に形成されているため、その発熱は直ちに
基板20内に伝達される。したがつて、第2の接
合部群27の近傍での温度上昇は殆どなく、第1
の接合部群26の冷却作用に対して全くその影響
を与えることはない。
したがつて、湿度検出用素子1の中央部に位置
する冷却部は露点温度以下に速やかに冷却される
ことになり、この冷却部の上に形成されている水
滴検出手段3のさらにその上の絶縁層22上に結
露現象が現れ、水滴が付着する。
水滴検出手段3は前述したように、対向する互
いに分離した2本の電極33a,33bからなる
ことから、絶縁層22上に垂滴が付着すると、誘
電率が増加し、電極33a,33b間のインピー
ダンスが急激に低下することになる。
水滴検出回路7はこの水滴検出手段3のインピ
ーダンスの変化を検出し、マイクロコンピユータ
10は水滴検出回路7の出力から垂滴の有無を知
る(ステツプ102)。
水滴検出回路7としては、例えば、一定周期の
発振パルスで水滴検出手段3を励起し、この水滴
検出手段3のインピーダンス値を積分回路で対応
する電圧値に変換し、この電圧値を所定のレベル
と比較するコンパレータをもつて垂滴付着の有無
を検出するといつた構成が考えられる。
最大電流をもつてペルチエ冷却手段2の冷却部
を冷却することで所定時間内に水滴が付着し、水
滴検出回路7がこれを検出するとマイクロコンピ
ユータ10は冷却電流をN%減少させる(ステツ
プ105)。なお、このとき、所定時間を経過し
ても水滴が付着しない場合には、雰囲気の状態が
測定レンジ範囲外にあるので、その旨の表示信号
を出力する(ステツプ103,104)。
冷却電流をN%減少させた後、所定時間経過し
た時点で、再び水滴の有無を判断する(ステツプ
106)。冷却電流の減少によつても水滴検出回
路7が水滴有りの信号を出し続けているときは、
マイクロコンピユータ10はさらに冷却電流をN
%減少させ(ステツプ105)、このような循環
を経ることでペルチエ冷却手段2の冷却能力を
徐々に減少させる。
ペルチエ冷却手段2の冷却能力の減少により水
滴が付着しなくなり、さらに蒸発により水滴が消
失し始める。
水滴検出回路7が水滴の消失を検出すると、今
度は逆に冷却電流をM(<N)%増加し冷却能力
を増すことで水滴の付着し始める露点温度に戻す
ことになる(ステツプ107)。
水滴検出回路7が水滴の付着を検出すると(ス
テツプ108)、マイクロコンピユータ10は冷
却部と室温との温度差ΔTおよび室内温度Taを、
それぞれ温度差検出回路8および室温検出回路9
を介して読み取る(ステツプ110,111)。
ここで、温度差ΔTの検出(ステツプ110)
は次のように為される。すなわち、温度差ΔTの
検出時期になつたら、切換回路13におけるペル
チエ冷却手段2の電流発生回路6との接続を切り
離し、温度差検出回路8との接続に切り換える。
そして、温度差検出回路8で温度差ΔTを検出し
たら切換回路13におけるペルチエ冷却手段2と
の接続を再び電流発生回路6に戻すのである。
なお、冷却電流をM%増加させていく循環(ス
テツプ107,108,109)で、冷却電流が
最大となつてしまつた場合には、雰囲気の状態が
測定レンジ範囲外にあることを意味し、その旨の
表示信号を出力する(ステツプ104)。
室温検出手段5は前述したように測温抵抗体3
2からなり、室温変化に伴う抵抗値の変化を微少
電流を流して電圧値に変換することで室温値を検
出する。
マイクロコンピユータ10は温度差ΔTと室内
温度Taを読み込むと、 Td=Ta−ΔT を求める(ステツプ112)。このTdがペルチエ
冷却手段2の冷却部の露点温度である。
マイクロコンピユータ10内の図示しない
ROMには、第9図に示す公知の雰囲気温度と飽
和水蒸気圧力との関係のグラフが関数近似により
テーブル化されている。したがつて、室内温度
Taと露点温度Tdが求まるとマイクロコンピユー
タ10はこのテーブルを使つて室内温度Taと露
点温度Tdにおける飽和水蒸気圧力Pa,Pdを求め
ることができる。
絶対湿度はこの飽和水蒸気圧力Pdで定義され、
相対湿度はPd/Paで定義されることから演算に
より湿度値がすべて求まることになる(ステツプ
113)。
マイクロコンピユータ10は使用者の要求に応
じ、インターフエース11を介して露点温度Td,
絶対湿度Pd,相対湿度Pd/Paを外部機器に出力
する(ステツプ114)。
以上のフローチヤートのステツプにおいて、冷
却電流を最大値から徐々にN%毎減少させ、結露
現象が消失してから逆に冷却電流を徐々にM%増
加させて露点を実現する方法を示した。そして、
Nの値をMの値より大きくすることで大凡の露点
温度を見つけ、それから細かく正確な露点温度を
見つけ出すことで応答性を高めようとしたもので
あるが、初めから冷却電流を最大値からゆつくり
と減少させ、結露現象の生じた時点での温度デー
タをもつて露点温度してもよい。さらに、冷却電
流を最小値から増加させたり、デユーテイ比で実
効的に変えるものでも構わない。
なお、上記実施例において、水滴検出手段とし
て互いに対向する二つの電極を用いたが、水滴の
付着によつてその特性が急激に変化する感湿素子
たとえばZn3(PO42やZn3(PO42とLiPO4を用い
ても良い。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の湿度検出用素子
によれば、冷却部を湿度検出用素子の中央部に集
中させた冷却手段と冷却部上部に付着する水滴を
検出する水滴検出手段とを中央部が除去されてい
る基板上に集積したので、冷却部が熱的に絶縁さ
れ、微弱な電流で急速に必要部分のみを局部冷却
でき、また、冷却手段に接続される外部回路を切
り換えることにより、冷却手段を冷却温度検出手
段として利用できるので、冷却手段および水滴検
出手段の出力からきわめて早い応答速度で雰囲気
の湿度を測定できる。
また、素子の局部のみが冷却されるので、冷却
される空気も局部となり被計測空気を熱的に乱す
ことが少なくなるので狭い空間での湿度計測が可
能である。さらに、素子の局部のみが冷却される
ということは、素子の他の部分は冷却されずに室
温に保持されていることを意味し、したがつて、
室温センサを素子上に応じて集積化することがで
きる。
さらに、一般のICと同様に1度に多量の生産
が可能であるので、湿度検出に必要なすべての検
出機能を具備するにもかかわらず非常に安価とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はいずれも本発明の一実施
例の製造途中における斜視図、第3図は本発明の
一実施例の製造途中における断面図、第4図は本
発明の一実施例を示す概略断面図、第5図および
第6図は基板の凹部の他の形成方法を示す斜視
図、第7図は本実施例の湿度検出用素子を実際に
露点湿度計として用いた場合のブロツク図、第8
図はマイクロコンピユータの動作を示すフローチ
ヤート、第9図は雰囲気温度と飽和水蒸気圧力と
の関係を示すグラフである。 1…湿度検出用素子、2…ペルチエ冷却手段、
3,33…水滴検出手段、5…室温検出手段、2
4…第1のペルチエ金属、25…第2のペルチエ
金属、26…第1の接合部群。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基板上に水滴検出手段と、冷却手段とを有
    し、前記冷却手段は薄膜状の複数のペルチエ素子
    を有する薄膜層からなり、前記複数のペルチエ素
    子の発熱接合部は前記薄膜層の周辺部に位置し、
    前記複数のペルチエ素子の吸熱接合部は前記薄膜
    層の中央の冷却部に互いに隣接して位置し、前記
    薄膜層の周辺部は基板に接合し前記薄膜層の中央
    部は前記基板と遊離し、前記複数のペルチエ素子
    の全ての吸熱接合部および全ての発熱接合部は同
    一面上に形成され、前記水滴検出手段は前記冷却
    手段上に位置することを特徴とする湿度検出用素
    子。
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