JPH0374221B2 - - Google Patents

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JPH0374221B2
JPH0374221B2 JP59107357A JP10735784A JPH0374221B2 JP H0374221 B2 JPH0374221 B2 JP H0374221B2 JP 59107357 A JP59107357 A JP 59107357A JP 10735784 A JP10735784 A JP 10735784A JP H0374221 B2 JPH0374221 B2 JP H0374221B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D281/00Heterocyclic compounds containing rings of more than six members having one nitrogen atom and one sulfur atom as the only ring hetero atoms
    • C07D281/02Seven-membered rings
    • C07D281/04Seven-membered rings having the hetero atoms in positions 1 and 4
    • C07D281/08Seven-membered rings having the hetero atoms in positions 1 and 4 condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D281/10Seven-membered rings having the hetero atoms in positions 1 and 4 condensed with carbocyclic rings or ring systems condensed with one six-membered ring
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/28Drugs for disorders of the nervous system for treating neurodegenerative disorders of the central nervous system, e.g. nootropic agents, cognition enhancers, drugs for treating Alzheimer's disease or other forms of dementia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/06Antihyperlipidemics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/08Vasodilators for multiple indications
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis

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  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野) 本発明は医薬化合物として有用な新規1,5−
ベンゾチアゼピン誘導体及びその製法に関する。 (従来技術) 2−(4−メトキシフエニル)−3−ベンゾイル
オキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オン及び2−(4−メトキシフエニル)
−3−ベンジルオキシ−5−〔2−(ジメチルアミ
ノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベン
ゾチアゼピン−4(5H)−オンが冠血管拡張作用
を有することは知られている(特公昭46−43784
号及び同47−8544号)。 (発明の目的) 本発明は、優れた脳もしくは冠血管拡張作用及
び脳虚血保護作用を有し、しかも副作用(房室伝
導抑制作用、心拍数減少作用))が極めて弱い新
規1,5−ベンゾチアゼピン誘導体を提供しよう
とするものである。 (発明の構成及び効果) 本発明の1,5−ベンゾチアゼピン誘導体は次
の一般式()で示される。 (但し、R1及びR2は低級アルキル基、R3は水素
原子、低級アルキル基又はヒドロキシ−低級アル
キル基、R4は水素原子、ハロゲン原子、低級ア
ルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ
基又はニトロ基、Aは低級アルキレン基を表す。) 本発明の化合物()もしくはその塩は優れた
脳・冠血管拡張作用を有すると共に房室伝導抑制
作用や心拍数減少作用のような好ましくない副作
用を殆んど示さないという特徴を有している。例
えば、検体を麻酔犬に動脈内投与した後その椎骨
動脈血流量を測定して脳血管拡張作用を調べた場
合、本発明の(+)−シス−2−(4−メトキシフ
エニル)−3−(2−クロロ−4−ニトロベンゾイ
ルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン・フマル酸塩はパパベリンより
約4.5倍強力な脳血管拡張作用を示した。また、
モルモツト摘出心臓を用いランゲンドルフ法で調
べた場合、本発明の(+)−シス−2−(4−メト
キシフエニル)−3−(2−クロロ−4−ニトロベ
ンゾイルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)
エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン−4(5H)−オン・フマル酸塩はパパベ
リンより約10倍強力な冠血管拡張作用を示した。
さらに、検体を麻酔モルモツトに静脈内投与した
場合、本発明の(+)−シス−2−(4−メトキシ
フエニル)−3−(2−クロロ−4−ニトロベンゾ
イルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチ
ル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼ
ピン−4(5H)−オン・フマル酸塩は投与量3
mg/Kgで房室伝導障害を誘起しなかつた。 また、本発明の化合物()は優れた脳虚血保
護作用を有する。例えば、ラツトの総頚動脈と椎
骨動脈との血流を遮断して脳虚血を発生させ、遮
断10分後に脳血流を再開すると共に検体を脳血流
再開2分前から0.1mg/Kg/分の割合で連続的に
静脈内投与して検体の脳虚血保護作用を調べた結
果、本発明の(+)−シス−2−(4−メトキシフ
エニル)−3−(2−クロロ−4−ニトロベンゾイ
ルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン・フマル酸塩は脳血流再開後1
時間以内にラツトの脳活動電位(EC0G)を約50
%回復させた。 加えて、本発明の化合物()は毒性が低いと
いう特徴がある。例えば、本発明の(+)−シス
−2−(4−メトキシフエニル)−3−(2−クロ
ロ−4−ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2−
(ジメチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン・フ
マル酸塩の急性毒性(LD50;マウス経口投与)
は2g/Kg以上である。 本発明の化合物としては、一般式()におい
て、例えばR1がメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基の如き炭素数1〜4の低級アルキル
基;R2がメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基の如き炭素数1〜4の低級アルキル基;
R3が水素原子、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基の如き炭素数1〜4の低級アルキル
基又はヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチ
ル基、3−ヒドロキシプロピル基、4−ヒドロキ
シメチル基の如き炭素数1〜4のヒドロキシ−低
級アルキル基;R4が水素原子、塩素原子、臭素
原子、フツ素原子の如きハロゲン原子、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基の如き炭素
数1〜4の低級アルキル基、メトキシ基、エトキ
シ基、プロポキシ基、ブトキシ基の如き炭素数1
〜4の低級アルコキシ基、メチルチオ基、エチル
チオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基の如き炭
素数1〜4の低級アルキルチオ基又はニトロ基;
Aがメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、
テトラメチレン基の如き低級アルキレン基である
化合物が挙げられる。これらのうち、好ましい化
合物としては、一般式()において、R1がメ
チル基又はエチル基であり、R2がメチル基又は
エチル基であり、R3が水素原子、メチル基、エ
チル基、プロピル基又は2−ヒドロキシエチル基
であり、R4が水素原子、塩素原子、メチル基、
メトキシ基、メチルチオ基又はニトロ基であり、
Aがエチレン基又はトリメチレン基である化合物
が挙げられる。他の好ましい化合物としては、一
般式()において、R1がメチル基又はエチル
基であり、R2がメチル基又はエチル基であり、
R3が水素原子、メチル基、エチル基、プロピル
基又は2−ヒドロキシエチル基であり、式
【式】で示される基が4−ニトロフ エニル基、3−ニトロフエニル基、2−ニトロフ
エニル基、2−クロロ−4−ニトロフエニル基、
2−クロロ−5−ニトロフエニル基、4−クロロ
−2−ニトロフエニル基、4−クロロ−3−ニト
ロフエニル基、5−クロロ−2−ニトロフエニル
基、3−メチル−4−ニトロフエニル基、3−メ
トキシ−4−ニトロフエニル基、2−メチルチオ
−4−ニトロフエニル基、2,4−ジニトロフエ
ニル基又は3,4−ジニトロフエニル基であり、
Aがエチレン基又はトリメチレン基である化合物
が挙げられる。さらに他の好ましい化合物として
は、一般式()において、R1及びR2がメチル
基であり、R3がメチル基又はエチル基であり、
【式】で示される基が4−ニトロ フエニル基、2−クロロ−4−ニトロフエニル
基、4−クロロ−2−ニトロフエニル基又は3−
メチル−4−ニトロフエニル基であり、Aがエチ
レン基である化合物が挙げられる。さらにより好
ましい化合物としては、一般式()において、
R1、R2及びR3がメチル基であり、式
【式】で示される基が4−ニトロフ エニル基、2−クロロ−4−ニトロフエニル基、
4−クロロ−2−ニトロフエニル基又は3−メチ
ル−4−ニトロフエニル基であり、Aがエチレン
基である化合物が挙げられる。 本発明の化合物()は分子内に2個の不斉炭
素原子を有するため、2種の立体異性体(すなわ
ち、シス及びトランス異性体)もしくは4種の光
学異性体(すなわち、(+)−シス、(−)−シス、
(+)−トランス及び(−)−トランス異性体)が
存在するが、本発明においてはこれら異性体もし
くはそれらの混合物をも包含するものである。し
かしながら、医薬用途に供する化合物としては、
これら異性体のうち、シス異性体、とりわけ
(+)−シス異性体が好ましい。 本発明によれば、化合物()は一般式 (但し、R1、R2、R3及びAは前記と同一意味を
有する。) で示される化合物もしくはその塩と一般式 (但し、R4は前記と同一意味を有する。) で示される化合物もしくはその反応性誘導体とを
縮合反応させるか、或いは一般式 (但し、R1及びR4は前記と同一意味を有する。) で示される化合物もしくはその塩と一般式 (但し、X1はハロゲン原子、R2、R3及びAは前
記と同一意味を有する。) で示される化合物もしくはその塩とを縮合反応さ
せることにより製することができる。 また、化合物()においてR3が水素原子で
ある化合物、すなわち一般式 (但し、R1、R2、R4及びAは前記と同一意味を
有する。) で示される化合物は、一般式 (但し、Y1は保護基、R1、R2及びAは前記と同
一意味を有する。) で示される化合物もしくはその塩と化合物()
もしくはその反応性誘導体とを縮合させて一般式 (但し、R1、R2、R4、A及びY1は前記と同一意
味を有する。) で示される化合物とし、次いで該化合物()か
ら保護基を除去することによつても製することが
できる。 さらに、化合物()においてR3がヒドロキ
シ−低級アルキル基である化合物、すなわち一般
(但し、Bは低級アルキレン基、R1、R2、R4
びAは前記と同一意味を有する。) で示される化合物は、一般式 (但し、R1、R2、R4及びAは前記と同一意味を
有する。) で示される化合物もしくはその塩と一般式 X2−B−OY2 () (但し、X2はハロゲン原子、Y2は水素原子又は
保護基、Bは前記と同一意味を有する。) で示される化合物と反応させて一般式 (但し、R1、R2、R4、A、B及びY2は前記と同
一意味を有する。) で示される化合物とし、Y2が保護基である場合
にはさらに該化合物()から保護基を除去する
ことによつても製することができる。 上記製法において、アミノ基の保護基(Y1
としては、例えばベンジルオキシカルボニル基、
tert.−ブトキシカルボニル基、トリチル基、O−
ニトロフエニルスルフエニル基などが挙げられ
る。また、水酸基の保護基(Y2)としては、例
えばテトラヒドロピラン−2−イル基、ベンジル
オキシカルボニル基、tert.−ブトキシカルボニル
基、2,2,2−トリクロロエチルカルボニル
基、メトキシメチル基、tert.−ブチルジメチルシ
リル基などが挙げられる。 また、原料化合物()、()、()及び(
−a)は遊離化合物としても、またその塩の形と
しても使用することができる。化合物()、
()及び(−a)の塩としては、例えば塩酸
塩、臭化水素酸塩などの酸付加塩が好適に挙げら
れる。一方、化合物()の塩としては、例えば
ナトリウム塩、カリウム塩の如きアルカリ金属塩
が挙げられる。さらに、原料化合物()も遊離
化合物又はその塩としても使用することができ
る。化合物()の塩としては、例えば塩酸塩、
臭化水素酸塩などの酸付加塩が好適に挙げられ
る。 化合物()もしくはその塩と化合物()と
の縮合反応は適当な溶媒中縮合剤の存在下に実施
することができる。縮合剤としては、例えばジシ
クロヘキシルカルボジイミド、N,N′−ジイソ
プロピルカルボジイミド、N,N′−ジ−P−ト
リルカルボジイミドなどが挙げられる。溶媒とし
ては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、エー
テル、ベンゼン、アセトニトリル、ジメチルホル
ムアミドなどを用いるのが好ましい。本反応は0
℃〜30℃で実施するのが好ましい。 また、化合物()もしくはその塩と化合物
()の反応性誘導体との縮合反応は適当な溶媒
中実施することができる。化合物()の反応性
誘導体としては、例えば対応する酸ハライド(例
えば、クロリド、ブロミド)、酸無水物、混酸無
水物(例えば、エトキシカルボニルエステル、イ
ソプロポキシカルボニルエステル、イソブトキシ
カルボニルエステル)、活性エステル(例えば、
p−ニトロフエニルエステル、2,4,5−トリ
クロロフエニルエステル、2,4,6−トリクロ
ロフエニルエステル、N−ヒドロキシコハク酸イ
ミドエステル、1−ベンゾトリアゾールエステ
ル)などが挙げられる。溶媒としては、例えば塩
化メチレン、エーテル、アセトン、ジオキサン、
酢酸エチル、ベンゼン、クロロホルム、アセトニ
トリル、ジメチルホルムアミドなどを用いるのが
好ましい。当該反応を実施するに際し、化合物
()を酸ハライドの形で使用する場合は0℃〜
30℃;化合物()を酸無水物の形で使用する場
合は15℃〜100℃;化合物()を混酸無水物の
形で使用する場合は0℃〜30℃;化合物()を
活性エステルの形で使用する場合は0℃〜80℃で
実施するのが好ましい。また、化合物()を酸
ハライドの形で使用する場合、当該反応は脱酸剤
の存在下に実施するのが好ましい。脱酸剤として
は、例えばピリジン、トリエチルアミン、炭酸ア
ルカリ金属(例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム)、炭酸水素アルカリ金属(例えば、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム)、水酸化アルカ
リ金属(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム)などが好適に挙げられる。 化合物()もしくはその塩と化合物()も
しくはその塩との縮合反応は適当な溶媒中実施す
ることができる。化合物()を遊離の形で使用
する場合、当該縮合反応はアルカリ試薬の存在下
に実施するのが好ましい。アルカリ試薬として
は、例えば水酸化アルカリ金属(例えば、水酸化
カリウム、水酸化ナトリウム)、炭酸アルカリ金
属(例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム)、
水素化アルカリ金属(例えば、水素化ナトリウ
ム)などが挙げられる。溶媒としては、例えばジ
メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、
1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、アセトン、酢酸エチルなどを用
いるのが好ましい。本反応は0℃〜80℃で実施す
るのが好ましい。 化合物()もしくはその塩と化合物()も
しくは反応性誘導体との縮合反応は化合物()
もしくはその塩と化合物()もしくはその反応
性誘導体との反応と同様に実施することができ
る。 かくして得られる化合物()から保護基
(Y1)を除去するには常法により実施することが
できる。例えば、保護基がベンジルオキシカルボ
ニル基、tert.−ブトキシカルボニル基又はトリチ
ル基である場合;これら保護基は酸(例えば臭化
水素−酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメ
タンスルホン酸)で処理することにより除去する
ことができる。本反応は−5℃〜30℃で実施する
のが好ましい。また、保護基がO−ニトロフエニ
ルスルフエニル基である場合、該保護基は適当な
溶媒(水性エタノール、エタノール、塩化メチレ
ン、エーテル)中酸(例えば、酢酸、塩酸)の存
在下0℃〜40℃においてチオフエノール、2−メ
ルカプトピリジン、チオグリコール酸で処理する
ことにより除去することができる。 化合物(−a)もしくはその塩と化合物
()との反応は適当な溶媒中脱酸剤の存在下に
実施することができる。脱酸剤としては、例えば
炭酸水素アルカリ金属(例えば、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム)、炭酸アルカリ金属
(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム)、有機
塩基(例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジ
エチルアニリン)などが挙げられる。溶媒として
は、例えばアセトン、アセトニトリル、酢酸エチ
ル、メタノール、エタノール、塩化メチレン、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシドなどを用いるのが
好ましい。本発明は5℃〜80℃で実施するのが好
ましい。 化合物()から保護基(Y2)を除去するに
は常法により実施することができる。例えば、保
護基がテトラヒドロピラン−2−イル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、tert.−ブトキシカルボニ
ル基又はメトキシメチル基である場合、これら保
護基は酸(例えば、塩酸、臭化水素−酢酸、p−
トリエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸)で処理
することにより除去することができる。本反応は
適当な溶媒(例えば、エタノール、アセトン、ア
セトニトリル、ジオキサン)中5℃〜50℃で実施
するのが好ましい。また、保護基が2,2,2−
トリクロロエチルカルボニル基である場合、該保
護基は0℃〜30℃において亜鉛−エタノールで処
理することにより除去することができる。さら
に、保護基がtert.−ブチルジメチルシリル基であ
る場合、該保護基は適当な溶媒(例えば、アセト
ニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)中
0℃〜30℃においてテトラブチルアンモニウム・
フルオライドで処理することにより除去すること
ができる。 本発明の原料化合物()、()、()又は
(−a)はベンゾチアゼピン骨格の2及び3位
に2個の不斉炭素原子を有するため4種の異性体
(即ち、(+)−シス、(−)−シス、(+)−トラン
ス及び(−)−トランス異性体)が存在するが、
上記全ての反応はラセミ化を伴わずに進行するた
め、原料化合物として化合物()、()、()
又は(−a)の光学活性体を使用すれば、本発
明の化合物()を光学活性体として容易に取得
することができる。 本発明の化合物()は医薬として使用する場
合、遊離化合物としても、またその薬理的に許容
しうる酸付加塩としても使用することができる。
薬理的に許容しうる酸付加塩としては、例えば塩
酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、過塩素酸
塩、硫酸塩、リン酸塩の如き無機酸付加塩、シユ
ウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、
メタンスルホン酸塩、コハク酸塩の如き有機酸付
加塩などが挙げられる。これら塩は、例えば化合
物()を酸で処理することにより容易に取得す
ることができる。化合物()もしくはその薬理
的に許容しうる酸付加塩は経口的にも非経口的に
も投与することができる。 本発明の化合物()もしくはその薬理的に許
容しうる酸付加塩を医薬として使用する場合、前
記化合物()を経口もしくは非経口投与に適し
た医薬賦形剤と混合した医薬製剤として使用する
ことができる。このような賦形剤としては、例え
ばデン粉、ラクトース、グルコース、リン酸カリ
ウム、とうもろこしデン粉、アラビアゴム、ステ
アリン酸、その他通常の医薬賦形剤などを好適に
使用することができる。医薬製剤は錠剤、丸剤、
カプセル、座剤の如き固型剤であつてもよく、ま
た溶液、けん濁液、乳液の如き液剤であつてもよ
い。さらに、非経口的に投与する場合は、この医
薬製剤は注射液として使用することもできる。 前記の如く、本発明の化合物()は優れた
脳・冠血管拡張作用及び脳虚血保護作用を有して
いる。これに関連して、5−〔(3,4−ジメトキ
シフエネチル)メチルアミノ〕−2−(3,4−ジ
メトキシフエニル)−2−イソプロピルバレロニ
トリル(一般名:バラパミル)のようなカルシウ
ム拮抗性の血管拡張剤が房室伝導を抑制して房室
伝導時間を延長させることが知られており、この
ような伝導障害は時には不整脈を引き起こす原因
となるものとされている。しかしながら、本発明
の化合物()は、このような既知血管拡張剤と
は異なり、副作用(例れば、房室伝導抑制作用、
心拍数減少作用)を殆んど示さないと共に毒性も
低い。このため、化合物()は副作用(房室伝
導抑制作用)に対する脳もしくは冠血管拡張作用
の治療係数が高く、しかも脳もしくは冠血管拡張
剤として使用する場合には非常に安定性が高いと
いう特徴を有している。従つて、化合物()は
脳血管れん縮、脳虚血、脳梗塞などの脳疾患;狭
心症、心筋梗塞などの心臓疾患の治療・予防に有
用である。 さらに、本発明の化合物()は優れた血小板
凝集抑制作用及び過酸化脂質形成抑制作用を有す
る。血小板凝集抑制作用及び過酸化脂質形成抑制
作用は脳血管拡張作用と相まつて脳血管れん縮、
脳虚血、脳梗塞などの脳疾患の治療に役立つもの
である。 さらにまた、本発明の化合物()は優れた抗
カルモジユリン作用も有する。カルモジユリン拮
抗剤は血管弛緩作用(ザ・ジヤーナル・オブ・フ
アーマコロジー・アンド・イクスペリメンタル・
セラピユーテイクス.、第256巻、第8−15頁
(1978年)参照)及び血小板凝集抑制作用(ザ・
ジヤーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリ
ー.、第256巻、第12523−12528頁(1981年)、ネ
イチヤー.、第287巻、第863−865頁(1980年)参
照)を有することが報告されている。 本発明の化合物()もしくはその薬理的に許
容しうる塩の1日当りの投与量は投与方法、患者
の年令、体重、状態及び疾患の種類によつても異
なるが、通常、1日当りの投与量は約0.05〜10
mg/Kgが好ましく、とりわけ経口投与では約0.5
〜10mg/Kg、非経口投与(例えば、静脈内注射)
では約0.05〜5mg/Kgが好ましい。 本発明の原料化合物のうち、化合物()及び
()は、例えば一般式 (但し、R1は前記と同一意味を有する。) で示される化合物と一般式
【式】又は
【式】 (但し、X3はハロゲン原子、R2、R3、A、X1
びY1は前記と同一意味を有する。) で示される化合物とを縮合反応させることにより
製することができる(特公昭46−16749号;
Chem.Pharm.Bull.、26、2889(1978))。また、化
合物()においてR3が低級アルキル基である
化合物は、例えば化合物()から保護基を除去
して一般式 (但し、R1、R2及びAは前記と同一意味を有す
る) で示される化合物とし(Chem.Pharm.Bull.、26
2889(1978))、次いで該化合物(XII)と一般式 X4−R5 () (但し、X4はハロゲン原子、R5は低級アルキル
基を表わす。) で示される化合物とを反応させることによつても
製することができる。さらに、化合物()にお
いてR1がメチル基以外の低級アルキル基である
化合物は、例えば一般式 (但し、R2、R5及びAは前記と同一意味を有す
る。) で示される化合物を三臭化ホウ素で処理して一般
(但し、R2、R5及びAは前記と同一意味を有す
る。) で示される化合物とし、次いで該化合物()
と一般式 (R62SO4 () (但し、R6はメチル基以外の低級アルキル基を
表わす。) で示される化合物とを反応させることによつても
製することができる。 一方、原料化合物()は、例えば化合物
()と化合物()もしくはその反応性誘導体
とを、化合物()と化合物()もしくはその
反応性誘導体との縮合反応と同様に縮合反応させ
ることにより製することができる。 上記反応は全てラセミ化を伴うことなく実施す
ることができる。 なお、本明細書において、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、ヒドロキシ−低級アルキル基、
低級アルキルチオ基及び低級アルキレン基とはそ
れぞれ炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4
のアルコキシ基、炭素数1〜4のヒドロキシアル
キル基、炭素数1〜4のアルキルチオ基及び炭素
数1〜4のアルキレン基を表わす。 実験例 1 (脳血管拡張作用) 雄性犬(体重:10〜20Kg)をペントバルビター
ル・ナトリウム塩(静脈内投与、投与量;30mg/
Kg)で麻酔した。椎骨動脈の血流量を人工呼吸の
もとで電磁流量計を用いて経時的に測定した。検
体の5%グルコース溶液を椎骨動脈内に注射し
た。検体の脳血管拡張作用は用量作用曲線から算
出したパパベリンに対する効力比として求め、下
記指標に基づいて判定した。 (−):効力比が0.1未満 (±):効力比が0.1以上1未満 (+):効力比が1以上2未満 ():効力比が2以上3未満 ():効力比が3以上 その結果は下記第1表の通りである。
【表】 実験例 2 (脳血管拡張作用) 雄性犬(体重:11〜16Kg、一群:3匹)をペン
トバルビタール・ナトリウム塩(静脈内注射、投
与量30mg/Kg)で麻酔した。椎骨動脈の血流量を
人工呼吸のもとで電磁流量計を用いて測定した。
検体の5%グルコース溶液を静脈内投与(投与
量:0.2mg/Kg)した。検体の脳血管拡張作用は
下式より求められる椎骨動脈血流の全増加量を指
標として判定した。 椎骨動脈血流の全増加量 =〔最大反応時の血流量の増加(△ml/分)〕 ×〔△1/2以上を示す持続時間(T1/2:分)〕 その結果、(+)−シス−2−(4−メトキシフ
エニル)−3−(2−クロロ−4−ニトロベンゾイ
ルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン・フマル酸塩は椎骨動脈血流の
全増加量が91mlであつた。 実験例 3 (冠血管拡張作用) モルモツト(体重:約280g)摘出心臓の冠血
流量に対する効果をランゲンドルフ法を用いて調
べた。摘出心臓を線維素を除去したウサギ血液2
%を含むロツクリンガー溶液(酸素95%と二酸化
炭素5%からなる混合ガスで飽和)で潅流した。
潅流圧は40cm水柱に保つた。検体の5%グルコー
ス水溶液を心臓当り0.1mlの容量で潅流液に注入
した。流出潅流液を点滴計数器を用いて測定し、
冠血流量とした。検体の冠血管拡張作用は下記指
標に基づいて判定した。 (±):冠血流量の増加が投与量100μg/心臓で
0.5ml/分未満 (+):冠血流量の増加が投与量100μg/心臓で
0.5ml/分以上 ():冠血流量の増加が投与量30μg/心臓で
0.5ml/分以上 ():冠血流量の増加が投与量10μg/心臓で
0.5ml/分以上 その結果は下記第2表の通りである。
【表】
【表】 実験例 4 (血小板凝集抑制作用) エーテルで麻酔したSD−系雄性ラツトの腹部
大動脈から血液を採取した。ラツト血液9容を
3.8w/v%クエン酸三ナトリウム塩水溶液1容
と混和し、該混合物を遠心分離により血小板けん
濁血漿(PRP)を調製した。残存血液を更に遠
心分離して血小板除去血漿(PPP)を調製した。
PRPの血小板数をPPPで0.8〜1×106/mm3に調整
した。稀釈PRP200μと検体溶液25μ(検体の
最終濃度:100μg/ml)との混合物を37℃で2
分間かく拌後、コラーゲン溶液〔ビオキミカ・
エ・ビオフイジカ・アクタ.、第186巻、第254頁
(1969年)〕25μを加えて血小板凝集を起こさせ
た。血小板凝集能はボーンの方法〔ネイチヤー.、
第194巻、第927頁(1962年)〕により測定し、血
小板凝集抑制率を求め、検体の血小板凝集抑制作
用は下記指標に基づいて判定した。 (−):検体の血小板凝集抑制率が10%未満 (+):検体の血小板凝集抑制率が10%以上であ
るが、アセチルサリチル酸(100μg/ml)の
抑制率よりも低い。 ():検体の血小板凝集抑制率がアセチルサリ
チル酸(100μg/ml)の抑制率と同等以上。 その結果は下記の第3表の通りである。
【表】 実験例 5 (抗カルモジユリン作用) カルモジユリン2μg、ポスホジエステラーゼ
10μg、蛇毒0.1mg及び検体をトリス(ヒドロキシ
メチル)アミノメタン36mM、イミダゾールm
M、塩化マグネシウム18mM、エチレンジアミン
テトラ酢酸2mM、塩化カルシウム1.979mM及
び塩化カリウム50mM含有水溶液(PH7.5)0.8ml
に加え、該混合物を30℃で5分間振とうした。こ
の混合物にcAMP(即ち、環状3′,5′−AMP)水
溶液(cAMP)の最終濃度:300mM)0.2mlを加
え、該混合物を30℃で10分間振とうした。次い
で、混合物に30%トリクロロ酢酸水溶液0.3mlを
加えて反応を終了させた。混合物に水0.2mlを加
え、検体をクロロホルム1mlで抽出した。水層1
mlを採取し、該溶液に4%モリブデン酸水溶液
0.5ml及び0.05%塩化第一スズ水溶液1mlを加え
660nmの吸光度を測定し、ホスホジエステラー
ゼ活性(即ち、cAMPの分解速度)を調べた。検
体の抗カルモジユリン作用はID50(即ち、カルモ
ジユリンによるホスホジエステラーゼ活性の賦活
を50%抑制するに必要な検体の濃度)として表わ
した。 その結果は下記第4表の通りである。
【表】 実施例 1 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン3.72g及びトリエチルア
ミン2.8mlをベンゼン30mlに溶解し、該溶液に2
−クロロ−4−ニトロベンゾイルクロリド2.31g
を加える。混合物を25℃で30分間かく拌する。反
応終了後、混合物を水及び飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液で順次洗浄した後減圧下に濃縮して溶媒
を留去する。残査を熱エタノールから再結晶する
ことにより、(+)−シス−2−(4−メトキシフ
エニル)−3−(2−クロロ−4−ニトロベンゾイ
ルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン5.13gを淡黄色針状晶として得
る。収率:92% M.p.156−158℃ 〔α〕20 D+75.20°(C=1.00、クロロホルム) 本品のフマル酸塩: 無色針状晶(アセトンから再結晶) M.p.152−154.5℃ 〔α〕20 D+38.80°(C=1.00、メタノール) 本品の塩酸塩: 淡黄色粉末(エーテルとイソプロピルエーテル
との混液から沈殿) 〔α〕20 D+38.40°(C=1.0、メタノール) 元素分析値:C27N26N3O6SCl・HCl・1/4H2O 計算値:C、54.32;H、4.64;N、7.04; S、5.37;Cl、11.88 実験値:C、54.29;H、4.85;N、6.80; S、5.25;Cl、11.76 本品のスルフアミン酸塩: 無色針状晶(エタノールから再結晶) M.P.153.5−156.5℃ 〔α〕20 D+34.20°(C=1.00、メタノール) 本品のシユウ酸塩: 無色針状晶(エタノールから再結晶) M.P.177−179℃ 〔α〕20 D+50.37°(C=1.06、ジメチルホルムア
ミド) 実施例 2 4−(ジメチルアミノ)ピリジン0.04gを(+)
−シス−2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒド
ロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オン1.2g、2−クロロ−4−ニトロ安
息香酸1.1g、ジシクロフキシルカルボジイミド
0.76g及び塩化メチレン20mlの混合物に加え、該
混合物を氷冷下4.5時間かく拌する。反応終了後、
不溶物をろ別し、ろ液を炭酸カリウム水溶液及び
水で洗浄し、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残
査をエタノールで結晶化することにより、(+)−
シス−2−(4−メトキシフエニル)−3−(2−
クロロ−4−ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2
−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ
−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
1.68gを得る。収率:94% 本品の物理化学的性質は実施例1で得た標品に
一致した。 実施例 3 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.2gをピリジン15mlに溶
解し、該溶液に氷冷下4−ニトロベンゾイルクロ
リド0.66gを加える。混合物を室温で3時間かく
拌する。反応終了後、混合物を氷水に注加し、該
混合物を酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、
乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残査をイソプロ
ピルエーテルとイソプロパノールとの混液で結晶
化することにより、(±)−シス−2−(4−メト
キシフエニル)−3−(4−ニトロベンゾイルオキ
シ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン1.36gを黄色プリズム晶として得る。
収率:87% M.p.122.5−124℃ 本品のマレイン酸塩: 無色プリズム晶(メタノールとエタノールトと
の混液からの再結晶) M.p.140−142℃ 元素分析値:C27H27N3O6S・C4H4O・1/4H2O 計算値:C、57.49;H、5.14;N、6.48; S、4.95 実験値:C、57.43;H、5.04;N、6.31; S、5.00 実施例 4 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.2gをピリジン20mlに溶
解し、該溶液に氷冷下4−ニトロベンゾイルクロ
リド0.66gを加える。混合物を室温で1時間かく
拌する。反応終了後混合物を氷水に注加し、該混
合物を酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、乾
燥後減圧下に溶媒を留去する。残査をエタノール
で結晶化することにより、(+)−シス−2−(4
−メトキシフエニル)−3−(4−ニトロベンゾイ
ルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン990mgを淡黄色プリズム晶として
得る。収率:59.3% M.p.113−114.5℃ 〔α〕20 D+23.58°(C=1.09、クロロホルム) 本品の塩酸塩: 淡黄色針状晶(エタノールから再結晶) M.p.125.5°−127℃ 〔α〕20 D+1.73°(C=1.04、メタノール) 元素分析値:C27H27N3O6S・HCl・C2H5OH・1/
2H2O 計算値:C、56.81;H、5.75;N、6.85; S、5.23 実験値:C、56.50;H、5.53;N、6.23; S、5.25 本品のフマル酸塩: 無色針状晶(エタノールから再結晶) M.p.125.5°−127℃ 〔α〕20 D+6.64°(C=0.994、メタノール) 元素分析値:C27H27N3O6S・C2H5O4・H2O 計算値:C、56.78;H、5.07;N、6.41; S、4.89 実験値:C、56.78;H、4.94;N、6.43; S、4.92 実施例 5 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン3.73gを塩化メチレン20
mlに溶解し、該溶液に炭酸水素ナトリウム1.01g
を加える。この混合物に4−ニトロ−ベンゾイル
クロリド1.9gを室温かく拌下徐々に加え、該混
合物を室温で4時間かく拌する。反応終了後、混
合物を水洗、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残
査をエタノールで結晶化することにより(+)−
シス−2−(4−メトキシフエニル)−3−(4−
ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2−(ジメチル
アミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−
ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン4.46gをプリ
ズム晶として得る。収率:73% M.p.113−114.5℃ 実施例 6 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン11.2gを酢酸エチル100ml
に溶解し、該溶液にトリエチルアミン6.1gを加
える。この混合物に4−ニトロベンゾイルクロリ
ド5.85gを氷冷かく拌下に加え、該混合物を室温
で一夜かく拌する。反応終了後、混合物を水洗、
乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残査をエタノー
ルで結晶化することにより(+)−シス−2−(4
−メトキシフエニル)−3−(4−ニトロベンゾイ
ルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン14.32gを得る。収率:91.5% M.p.113−114.5℃ 実施例 7 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン11.2gを酢酸エチル120ml
に溶解し、該溶液に炭酸水素ナトリウム7.56gを
加える。この混合物に4−ニトロベンゾイルクロ
リド6.4gを加え、該混合物を室温で一夜かく拌
する。反応終了後、混合物を水洗、乾燥後減圧下
に溶媒を留去する。残査をエタノールから結晶化
することにより、(+)−シス−2−(4−メトキ
シフエニル)−3−(4−ニトロベンゾイルオキ
シ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン11.65gを得る。収率:74.4% M.p.113−114.5℃ 実施例 8 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン11.2gをアセトン120mlに
溶解し、該溶液に炭酸ナトリウム7.56gを加え
る。この混合物に4−ニトロベンゾイルクロリド
6.4gを氷冷かく拌下に加え、該混合物を室温で
2時間かく拌する。反応終了後、混合物に水10ml
を加えて無機物を溶解させ、該混合物を減圧下に
濃縮してアセトンを留去する。油状残査を酢酸エ
チルで抽出する。抽出液を水洗、乾燥後減圧下に
溶媒を留去することにより、(+)−シス−2−
(4−メトキシフエニル)−3−(4−ニトロベン
ゾイルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン9.3gを得る。収率:59.3
% M.p.113−114.5℃ 実施例 9 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン3.73gをアセトン40mlに
溶解し、該溶液に炭酸カリウム2.07gを加える。
この混合物に4−ニトロベンゾイルクロリドを室
温かく拌下に加え、該混合物を同温で一夜かく拌
する。反応終了後、混合物を実施例8と同様に処
理することにより、(+)−シス−2−(4−メト
キシフエニル)−3−(4−ニトロベンゾイルオキ
シ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン9.3gを得る。収率:73% M.p.113−114.5℃ 実施例 10 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン・塩酸塩4.09gを水40ml
に溶解し、該溶液にベンゼン80mlを加える。次い
で、混合物に水酸化ナトリウム0.86gを加え、該
混合物を15分間かく拌する。この混合物に氷冷下
4−ニトロベンゾイルクロリド2.05gを加え、該
混合物を同温で10分、さらに室温で1.5時間かく
拌する。ベンゼン層を採取し、水洗、乾燥後減圧
下に溶媒を留去する。残査を塩化水素含有エタノ
ールで塩酸塩とすることにより、(+)−シス−2
−(4−メトキシフエニル)−3−(4−ニトロベ
ンゾイルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)
エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン−4(5H)−オン・塩酸塩2.12gを得る。
収率:38% M.p.125.5−127℃ 実施例 11 (−)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.24gをピリジン15mlに
溶解し、該溶液に氷冷下4−ニトロベンゾイルク
ロリド0.62gを加える。混合物を室温で一夜かく
拌する。反応終了後、混合物を氷水に注加し、ベ
ンゼンで抽出する。抽出液を水洗、乾燥後減圧下
に溶媒を留去する。残査をシリカゲルクロマトグ
ラブイー(溶媒、クロロホルム:メタノール=
40:1)で精製することにより、(−)−シス−2
−(4−メトキシフエニル)−3−(4−ニトロベ
ンゾイルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)
エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン−4(5H)−オン1.40gを淡黄色針状晶
として得る。収率:60% M.p.108.5−110.5℃ 〔α〕20 D−23.8°(C=1.03、クロロホルム) 本品のフマル酸塩: 無色プリズム晶(エタノールから再結晶) M.p.122°−125.5℃ 〔α〕20 D−6.64°(C=1.0、メタノール) 元素分析値:C27H27N3O6S・C4H4O4・H2O 計算値:C、56.78;H、5.07;N、6.41; S、4.89 実験値:C、56.69;H、4.91;N、6.20; S、4.73 実施例 12 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.2gをピリジン10mlに溶
解し、該溶液に3−ニトロベンゾイルクロリド
0.66gを加える。混合物を室温で1時間かく拌す
る。反応終了後、混合物を氷水に注加し、析出晶
をろ取する。結晶を酢酸エチルとn−ヘキサンと
の混液から再結晶することにより、(±)−シス−
2−(4−メトキシフエニル)−3−(3−ニトロ
ベンゾイルオキシ)−5−〔2−ジメチルアミノ)
エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン−4(5H)−オン1.26gを無色プリズム
晶として得る。収率:75% M.p.178.5−179.5℃ 本品のフマル酸塩: 無色針状晶(メタノールから再結晶) M.p.187−189℃ 実施例 13 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.2gをピリジン10mlに溶
解し、該溶液に−ニトロベンゾイルクロリド0.66
gを加える。混合物を室温で2時間かく拌する。
反応終了後、混合物を氷水に注加し、析出晶をろ
取する。結晶を酢酸エチルとn−ヘキサンとの混
液から再結晶することにより、(±)−シス−2−
(4−メトキシフエニル)−3−(2−ニトロベン
ゾイルオキル)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.41gを無色針状晶とし
て得る。収率:84% M.p.161−162.5℃ 本品の塩酸塩: 無色プリズム晶(エタノールから再結晶) M.p.237−240℃(分解) 実施例 14 4−(ジメチルアミノ)ピリジン0.04gを(+)
−シス−2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒド
ロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オン1.2g、4−クロロ−2−ニトロ安
息香酸1.1g、ジシクロヘキシルカルボジイミド
0.76g及び塩化メチレン20mlの混合物に加え、該
混合物を氷冷下3時間かく拌する。反応終了後、
不溶物をろ別し、ろ液を炭酸カリウム水溶液及び
水で洗浄し、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残
査をエタノールで結晶化することにより、(+)−
シス−2−(4−メトキシフエニル)−3−(4−
クロロ−2−ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2
−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ
−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
1.36gを淡黄色板状晶として得る。収率:76% M.p.123.5−125℃ 〔α〕20.5 D+44.99°(C=1.10、クロロホルム) 本品の塩酸塩: 結晶性粉末(イソプロピルエーテルから沈殿) M.p.125−130℃(分解) 実施例 15 4−(ジメチルアミノ)ピリジン0.04gを(+)
−シス−2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒド
ロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オン1.2g、3−メチル−4−ニトロ安
息香酸0.99g、ジシクロヘキシルカルボジイミド
0.76g及び塩化メチレン30mlの混合物に加え、該
混合物を室温で一夜かく拌する。反応終了後、不
溶物をろ別し、ろ液を炭酸カリウム水溶液及び水
で洗浄し、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残査
をイソプロピルエーテルで結晶化することによ
り、結晶性粉末(M.p.70−73℃)を得る。得ら
れる粉末をクロロホルムとメタノールとの混液に
溶解し、該溶液に塩化水素/エーテル溶液を加え
る。析出沈殿をろ取することにより、(+)−シス
−2−(4−メトキシフエニル)−3−(3−メチ
ル−4−ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2−
(ジメチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン・塩
酸塩1.45gを白色粉末として得る。収率:79% M.p.139−145℃(分解) 本品のメタンスルホン酸塩: 白色粉末(イソプロピルエーテルから沈殿) M.p.110.5−117℃ 本品のスルフアミン酸塩: 無色針状晶(エタノールから再結晶) M.p.112.5−118℃ 〔α〕20.5 D+12.73°(C=1.05、クロロホルム) 実施例 16 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.2g、3−メトキシ−4
−ニトロ安息香酸1.08g及びジシクロヘキシルカ
ルボジイミド0.96gを塩化メチレン30mlとジメチ
ルホルムアミド8mlとの混液に氷冷下に溶解し、
該溶液に触媒量の4−(ジメチルアミノ)ピリジ
ンを加える。混合物を室温で一夜かく拌する。反
応終了後、不溶物をろ別し、ろ液を炭酸カリウム
水溶液及び水で洗浄し、乾燥後減圧下に溶媒を留
去する。残査をシリカゲルクロマトグラフイー
(溶媒、クロロホルム:メタノール=20:0.3)で
精製することにより、(+)−シス−2−(4−メ
トキシフエニル)−3−(3−メトキシ−4−ニト
ロベンゾイルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミ
ノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベン
ゾチアゼピン−4(5H)−オン1.2gを油状物とし
て得る。収率:67.4% 本品のメタンスルホン酸塩: 白色粉末(イソプロピルエーテルから沈殿) M.p.105−112℃(分解) 実施例 17 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.2g,3,4−ジニトロ
安息香酸1.16g及びジシクロヘキシルカルボジイ
ミド0.76gを塩化メチレン20mlに溶解し、該溶液
を室温で一夜かく拌する。反応終了後、不溶物を
ろ別し、ろ液を水洗、乾燥後減圧下に溶媒を留去
する。残査をシリカゲルクロマトグラフイー(溶
媒、クロロホルム:メタノール=100:3)で精
製することにより、(+)−シス−2−(4−メト
キシフエニル)−3−(3,4−ジニトロベンゾイ
ルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン0.8gを油状物として得る。 本品のフマル酸塩: 黄色針状晶(エタノールから再結晶) M.p.134−136℃(分解) 元素分析値:C27H26N4O8S・C4H4O4・C2H5OH 計算値:C、54.39;H、4.98;N、7.69: S、4.40 実験値:C、54.37;H、4.98;N、7.52; S、4.45 実施例 18 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.86gをピリジン18mlに
溶解し、該溶液に氷冷下4−クロロ−3−ニトロ
ベンゾイルクロリド1.27gを加える。この混合物
を室温で2時間かく拌する。反応終了後、混合物
を炭酸水素ナトリウム含有氷水に注加し、該混合
物を酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、乾燥
後減圧下に溶媒を留去する。残査をエタノールと
イソプロピルエーテルとの混液で結晶とし、エタ
ノールから再結晶することにより、(+)−シス−
2−(4−メトキシフエニル)−3−(4−クロロ
−3−ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2−(ジ
メチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,
5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン2.7gを黄
色プリズム晶として得る。 M.p.93−96℃ 本品のシユウ酸塩: 無色プリズム晶(エタノールから再結晶) M.p.203−205℃(分解) 〔α〕20.5 D+19.4°(C=1、メタノール) 本品のフマル酸塩: M.p.141−144.5℃(エタノール−イソプロピル
エーテルから再結晶) 〔α〕20.5 D+19.6°(C=
1.00、メタノール) 本品の臭化水素酸塩・1/2H2O M.p.179−181℃(メタノール−イソプロピル
エーテルから再結晶) 〔α〕20.5 D+15.8°(C=1.00、メタノール) 本品のマレイン酸塩・ M.p.112−114.5℃(メタノール−イソプロピル
エーテルから再結晶) 〔α〕20.5 D+20.2°(C=1.01、メタノール) 本品のL−酒石酸塩・H2O M.p.131−132.5℃(エタノールから再結晶) 〔α〕20.5 D+24.2°(C=1.00、メタノール) 本品の塩酸塩・1/3C2H5OH・H2O M.p.118−121℃(エタノール−イソプロピル
エーテルから再結晶) 〔α〕20.5 D+15.0°(C=1.01、メタノール) 実施例 19 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)オン1.24gを塩化メチレン10ml
に溶解し、該溶液にトリエチルアミン0.5mlを加
える。この混合物に2−クロロ−5−ニトロベン
ゾイルクロリド0.88gの塩化メチレン5ml溶液を
氷冷下に滴下し、該混合物を室温で1時間かく拌
する。反応終了後、混合物を濃縮して溶媒を留去
する。残査を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水
洗、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残査をエタ
ノールから再結晶することにより、(+)−シス−
2−(4−メトキシフエニル)−3−(2−クロロ
−5−ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2−(ジ
メチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,
5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン1.71gを
黄色板状晶として得る。収率:92% M.p.169−170℃ 〔α〕20.5 D+98.4°(C=1、クロロホルム) 本品のシユウ酸塩: 無色プリズム晶(メタノールから再結晶) M.p.223−225℃(分解) 〔α〕20.5 D+101.8°(C=1、ジメチルホルムアミ
ド) 実施例 20 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.86g及びトリエチルア
ミン1mlを塩化メチレン15mlに溶解し、該溶液に
5−クロロ−2−ニトロベンゾイルクロリド1.27
gを加える。混合物を室温で1時間かく拌する。
反応終了後、混合物を氷水に注加し、該混合物を
酢酸エチルで抽出する。抽出液を炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、水及び食塩水で順次洗浄し、乾燥後
減圧下に溶媒を留去する。残査をエタノールで結
晶化することにより、(+)−シス−2−(4−メ
トキシフエニル)−3−(5−クロロ−2−ニトロ
ベンゾイルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)
エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン−4(5H)−オン2.45gを無色プリズム
晶として得る。収率:88.1% M.p.159−160℃ 〔α〕20.5 D+46.0°(C=1.0、メタノール) 本品の塩酸塩: 無色プリズム晶(イソプロパノールから再結
晶) M.p.194−196℃ 〔α〕20.5 D+34.2°(C=1.0、メタノール) 実施例 21 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.86gを塩化メチレン15
mlに溶解し、該溶液にトリエチルアミン2mlを加
える。この混合物に2−メチルチオ−4−ニトロ
ベンゾイルクロリド1.39gをかく拌下に加え、該
混合物を室温で1時間かく拌する。反応終了後、
混合物を水洗、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。
残査をシリカゲルクロマトグラフイー(溶媒、ク
ロロホルム:メタノール=50:1)で精製するこ
とにより、(+)−シス−2−(4−メトキシフエ
ニル)−3−(2−メチルチオ−4−ニトロベンゾ
イルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチ
ル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼ
ピン−4(5H)−オン2.0gを油状物として得る。
収率:70% 本品のフマル酸塩: 黄色結晶性粉末(アセトン、イソプロパノール
及びイソプロピルエーテルの混液から沈殿) M.p.112−116℃ 〔α〕20.5 D+22.03°(C=1.06、メタノール) 実施例 22 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.86gを乾燥ベンゼン20
mlに溶解し、該溶液にトリエチルアミン3mlを加
える。この混合物に2,4−ジニトロベンゾイル
クロリド1.38gの乾燥ベンゼン5ml溶液をかく拌
下加え、該混合物を室温で30分間かく拌する。反
応終了後、混合物を水洗、乾燥後減圧下に溶媒を
留去する。残査を塩化メチレンとエタノールとの
混液から再結晶することにより、(+)−シス−2
−(4−メトキシフエニル)−3−(2,4−ジニ
トロベンゾイルオキシ)−5−〔2−(ジメチルア
ミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オン2.45gを黄色針
状晶として得る。収率:87% M.p.153.5−156.5℃ 〔α〕20.5 D+48.63°(C=1.0、クロロホルム) 本品の塩酸塩: 淡黄色粉末(イソプロピルエーテルから沈殿) M.p.114.5−124℃ 〔α〕20.5 D+53.40°(C=1.0、ジメチルホルムア
ミド) 実施例 23 (1) (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)
−3−ヒドロキシ−5−〔2−(メチルアミノ)
エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾ
チアゼピン−4(5H)−オン2.0g及びヨウ化エ
チル0.96gをジメチルホルムアミド20mlに溶解
し、該溶液に炭酸カリウム1.16gを加える。混
合物を室温で一夜かく拌する。反応終了後、混
合物を氷水に注加し、該混合物を酢酸エチルで
抽出する。抽出液を水洗乾燥後減圧下に溶媒を
留去することにより、(±)−シス−2−(4−
メトキシフエニル)−3−ヒドロキシ−5−〔2
−(N−メチル−N−エチルアミノ)エチル〕−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オンを黄色油状物として得る。 (2) 上記(1)で得た油状物をピリジン20mlに溶解
し、該溶液に4−ニトロベンゾイルクロリド
0.9gを加える。混合物を室温で一夜かく拌す
る。反応終了後、混合物を氷水に注加し、該混
合物を酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、
乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残査をイソプ
ロパノールで結晶化することにより、(±)−シ
ス−2−(4−メトキシフエニル)−3−(4−
ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2−(N−メ
チル−N−エチルアミノ)エチル〕−2,3−
ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン1.3gを淡黄色針状晶として得る。
収率:50% M.p.138−139.5℃ 本品のフマル酸塩: 無色針状晶(メタノールから再結晶) M.p.130−134℃ 元素分析値:C28H29N3O6S・1/2C4H4O4
CH3OH・1/2H2O 計算値:C、58.66;H、5.72;N、6.62; S、5.05 実験値:C、58.36;H、5.62;N、6.56; S、4.83 実施例 24 (1) (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)
−3−ヒドロキシ−5−〔2−(メチルアミノ)
エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾ
チアゼピン−4(5H)−オン2.0g及びヨウ化n
−プロピル1.0gをジメチルホルムアミド25ml
に溶解し、該溶液に炭酸カリウム1.16gを加え
る。混合物を室温で4時間かく拌する。反応終
了後、混合物を氷水に注加し、該混合物を酢酸
エチルで抽出する。抽出液を水洗、乾燥後減圧
下に溶媒を留去することにより、(±)−シス−
2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒドロキシ
−5−〔2−(N−メチル−N−n−プロピルア
ミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−
ベンゾチアゼピン−4(5H)−オンを無色油状
物として得る。 (2) 上記(1)で得た油状物をピリジン20mlに溶解
し、該溶液に4−ニトロベンゾイルクロリド
0.84gを加える。混合物を室温で一夜かく拌す
る。反応終了後、混合物を氷水に注加し、該混
合物を酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、
乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残査をイソプ
ロパノールで結晶化することにより、(±)−シ
ス−2−(4−メトキシフエニル)−3−(4−
ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2−〔N−メ
チル−N−n−プロピルアミノ)エチル〕−2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン1.25gを淡黄色針状晶として得る。 M.p.116−118℃ 本品のフマル酸塩: 無色針状晶(メタノールから再結晶) M.p.168.5−170℃ 元素分析値:C29H31N3O6S・C4H4O4・1/3
H2O 計算値:C、59.00;H、5.35;N、6.26; S、4.77 実験値:C、59.18;H、5.71;N、6.35; S、4.89 実施例 25 (±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジエチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.0gをピリジン15mlに溶
解し、該溶液に4−ニトロベンゾイルクロリド
0.51gを加える。混合物を室温で4時間かく拌す
る。反応終了後、混合物を氷水に注加し、該混合
物を酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、乾燥
後減圧下に溶媒を留去する。残査をイソプロパノ
ールとメタノールとの混液から結晶化することに
より、(±)−シス−2−(4−メトキシフエニル)
−3−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2
−(ジエチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ
−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン1.1
gを黄色針状晶として得る。収率:80% M.p.144.5−146℃ 本品のフマル酸塩: 無色針状晶(メタノールとイソプロピルエーテ
ルとの混液から再結晶) M.p.110−115.5℃ 元素分析値:C29H31N3O3S・1/2C4H4O4・1/2
CH3OH・H2O 計算値:C、58.96;H、5.81;N、6.55; S、5.00 実験値:C、58.76;H、5.72;N、6.53; S、5.07 実施例 26 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジエチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.53gをピリジン8mlに
溶解し、該溶液に2−クロロ−4−ニトロベンゾ
イルクロリド1.0gを加える。混合物を室温で18
時間かく拌する。反応終了後、混合物を氷水に注
加し、該混合物を炭酸水素ナトリウムでアルカリ
性とした後酢酸エチルで抽出する。抽出液を水
洗、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残査をシリ
カゲルクロマトグラフイー(溶媒、クロロホル
ム:メタノール=40:1)で精製することによ
り、(+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−(2−クロロ−4−ニトロベゾイルオキシ)−
5−〔2−(ジエチルアミノ)エチル〕−2,3−
ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)
−オン1.80gを黄色油状物として得る。収率:88
% 〔α〕20.5 D+52.9°(C=0.98、メタノール) 本品の塩酸塩: 黄色粉末(イソプロピルエーテルからの沈殿) M.p.115−125℃ 〔α〕20.5 D+42.4°(C=0.96、メタノール) 実施例 27 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジエチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.53gをピリジン8mlに
溶解し、該溶液に4−クロロ−2−ニトロベンゾ
イルクロリド1.50gのクロロホルム2ml溶液を加
える。混合物を室温で20時間かく拌する。反応終
了後、混合物を氷水に注加し、該混合物を炭酸水
素ナトリウムでアルカリ性とした後酢酸エチルで
抽出する。抽出液を水洗、乾燥後減圧下に溶媒を
留去する。残査をシリカゲルクロマトグラフイー
(溶媒、クロロホルム:メタノール=30:1)で
精製することにより、(+)−シス−2−(4−メ
トキシフエニル)−3−(4−クロロ−2−ニトロ
ベンゾイルオキシ)−5−〔2−(ジエチルアミノ)
エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン−4(5H)−オン1.90gを黄色油状物と
して得る。収率:93% 〔α〕20.5 D+13.9°(C=0.53、メタノール) 本品の塩酸塩: 淡黄色粉末(酢酸エチルとイソプロピルエーテ
ルとの混液から沈殿) M.p.120−125℃ 〔α〕20.5 D+0.89°(C=1.06、メタノール) 実施例 28 (1) 炭酸カリウム5.05gを(+)−シス−2−(4
−メトキシフエニル)−3−ヒドロキシ−2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン10.0g、2−(N−メチル−N−エ
チルアミノ)エチルクロリド・塩酸塩5.52g及
びアセトン100mlの混合物に加え、該混合物を
かく拌下に一夜還流する。反応終了後、混合物
を減圧下に濃縮して溶媒を留去する。残査を酢
酸エチルと水との混液に溶解し、該溶液から酢
酸エチル層を採取する。酢酸エチル液を乾燥後
減圧下に溶媒を留去する。残査を塩酸塩とし、
イソプロパノールから再結晶することにより、
(+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−3
−ヒドロキシ−5−〔2−(N−メチル−N−エ
チルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,
5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン・塩酸
塩12.28gを無色プリズム晶として得る。収
率:87% 〔α〕20.5 D+135.79°(C=1.13、メタノール) (2) 2−クロロ−4−ニトロベンゾイルクロリド
0.88gの塩化メチレン3ml溶液を(+)−シス
−2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒドロキ
シ−5−〔2−(N−メチル−N−エチルアミ
ノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オン・塩酸塩1.41
g、塩化メチレン15ml及びトリエチルアミン1
mlの混合物に加え、該混合物を1時間かく拌す
る。反応終了後、混合物を減圧下に濃縮して溶
媒を留去する。残査を酢酸エチルで抽出し、抽
出液を水洗、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。
残査をシユウ酸塩とし、エタノールから再結晶
することにより、(+)−シス−2−(4−メト
キシフエニル)−3−(2−クロロ−4−ニトロ
ベンゾイルオキシ)−5−〔2−(N−メチル−
N−エチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒド
ロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オ
ン・シユウ酸塩1.83gを無色針状晶として得
る。収率:83.5% M.p.205−206℃(分解) 〔α〕20.5 D+53.2°(C=1、ジメチルホルムア
ミド) 実施例 29 4−クロロ−2−ニトロベンゾイルクロリド
0.88gの塩化メチレン3ml溶液を(+)−シス−
2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒドロキシ−
5−〔2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エチ
ル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼ
ピン−4(5H)−オン・塩酸塩1.41g、塩化メチ
レン15ml及びトリエチルアミン1mlの混合物に加
え、該混合物を実施例28の(2)と同様に処理する。
得られる粗製物をシユウ酸塩とし、メタノールか
ら再結晶することにより、(+)−シス−2−(4
−メトキシフエニル)−3−(4−クロロ−2−ニ
トロベンゾイルオキシ)−5−〔2−(N−メチル
−N−エチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒド
ロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オ
ン・シユウ酸塩1.9gを無色プリズム晶として得
る。収率:86.4% M.p.218−220℃(分解) 〔α〕20.5 D+48.0°(C=1、ジメチルホルムアミ
ド) 実施例 30 (1) 炭酸カリウム5.05gを(+)−シス−2−(4
−メトキシフエニル)−3−ヒドロキシ−2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン10.0g,2−(N−エチル−N−n
−プロピルアミノ)エチルクロリド・塩酸塩
6.57g及びアセトン100mlの混合物に加え、該
混合物をかく拌下に一夜還流する。反応終了
後、混合物を実施例28の(1)と同様に処理するこ
とにより、(+)−シス−2−(4−メトキシフ
エニル)−3−ヒドロキシ−5−〔2−(N−メ
チル−N−n−プロピルアミノ)エチル〕−2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン12.3gを油状物として得る。収
率:92% 本品の塩酸塩: 白色粉末(イソプロピルエーテルから沈殿) M.p.93−100.5℃ 〔α〕20.5 D+110.23°(C=1.0、メタノール) (2) 2−クロロ−4−ニトロベンゾイルクロリド
0.88gの塩化メチレン3ml溶液を(+)−シス
−2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒドロキ
シ−5−〔2−(N−メチル−N−n−プロピル
アミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5
−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン1.34g、
塩化エチレン15ml及びトリエチルアミン0.5ml
の混合物に加え、該混合物を室温で1時間かく
拌する。反応終了後、混合物を減圧下に濃縮し
て溶媒を留去する。残査を酢酸エチルで抽出
し、抽出液を水洗、乾燥後減圧下に溶媒を留去
する。残査(2g)をシユウ酸塩とし、エタノ
ールから再結晶することにより、(+)−シス−
2−(4−メトキシフエニル)−3−(2−クロ
ロ−4−ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2−
(N−メチル−N−n−プロピルアミノ)エチ
ル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン・シユウ酸塩1.97gを
無色プリズム晶として得る。収率:87.5% M.p.164−165℃(分解) 〔α〕20.5 D+53.0°(C=1、ジメチルホルムア
ミド) 実施例 31 4−クロロ−2−ニトロベンゾイルクロリド
0.88gの塩化メチレン3ml溶液を(+)−シス−
2−(4−メトキシフエニル)−3−ヒドロキシ−
5−〔2−(N−メチル−N−n−プロピルアミ
ノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベン
ゾチアゼピン−4(5H)−オン1.34g、塩化メチ
レン15ml及びトリエチルアミン0.5mlの混合物に
加え、該混合物を実施例30の(2)と同様に処理す
る。得られる粗製物をシユウ酸塩とし、エタノー
ルから再結晶することにより、(+)−シス−2−
(4−メトキシフエニル)−3−(4−クロロ−2
−ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2−(N−n
−メチル−N−n−プロピルアミノ)エチル〕−
2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−
4(5H)−オン・シユウ酸塩1.78gを無色板状晶
として得る。収率:79.5% M.p.202−204℃(分解) 〔α〕20.5 D+49.6°(C=1、ジメチルホルムアミ
ド) 実施例 32 (1) (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)
−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,5
−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン3.01g及
び3−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド・
塩酸塩1.74gをアセトン30mlに溶解し、該溶液
に炭酸カリウム3.04gを加える。混合物を一夜
還流する。反応終了後、混合物を減圧下に濃縮
して溶媒を留去する。残査を酢酸エチルと水と
の混液に溶解し、該溶液から酢酸エチル層を採
取する。酢酸エチル液を乾燥後減圧下に溶媒を
留去することにより、(+)−シス−2−(4−
メトキシフエニル)−3−ヒドロキシ−5−〔3
−(ジメチルアミノ)プロピル〕−2,3−ジヒ
ドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−
オン3.3gを油状物として得る。 (2) 上記(1)で得た油状物(3.3g)をピリジン15
mlに溶解し、該溶液に4−ニトロベンゾイルク
ロリド1.74gを加える。混合物を室温で2時間
かく拌する。反応終了後、混合物を氷水に注加
し、沈殿物をろ取することにより、(+)−シス
−2−(4−メトキシフエニル)−3−(4−ニ
トロベンゾイルオキシ)−5−〔3−(ジメチル
アミノ)プロピル〕−2,3−ジヒドロ−1,
5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オンを粉末
として得る。得られる粉末をシリカゲルクロマ
トグラフイー(溶媒、クロロホルム:メタノー
ル=40:1)で精製後塩酸塩とすることによ
り、(+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)
−3−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−5−
〔3−(ジメチルアミノ)プロピル〕−2,3−
ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン・塩酸塩4.28gを黄色粉末として
得る。収率:75% M.p.>60℃(分解)(イソプロピルエーテル
から沈殿) Mass(m/e):536(M+) 実施例 33 (1) (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)
−3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミ
ノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オン12.8gを塩化
メチレン250mlに溶解し、該溶液に三臭化ホウ
素42.6gの塩化メチレン250ml溶液を−50℃で
15分間要して滴下する。混合物を室温で2時間
かく拌する。反応終了後、混合物に飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液を10℃以下で加えてアルカ
リ性とし、該混合物から有機層を採取する。有
機層を水洗、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。
残査をエタノールから再結晶することにより、
(+)−シス−2−(4−ヒドロキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)
エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾ
チアゼピン−4(5H)−オン11.2gを無色針状
晶として得る。収率:91.8% M.p.120−123℃ 〔α〕20.5 D+164.2°(C=1.0、メタノール) 本品の塩酸塩: 無色針状晶(エタノールから再結晶) M.p.196−197℃(分解) 〔α〕20.5 D+143.4°(C=1.0、水) (2) ジメチルホルムアミド200mlを(+)−シス−
2−(4−ヒドロキシフエニル)−3−ヒドロキ
シ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン10g、60%水素化ナトリウム1.34
g、ジエチル硫酸5.13g及び乾燥テトラヒドロ
フラン200mlの混合物にかく拌下に滴下し、該
混合物を室温で2時間かく拌する。反応終了
後、混合物を減圧下に濃縮して溶媒を留去す
る。残査を酢酸エチルに溶解し、該溶液を炭酸
カリウム水溶液及び水で洗浄し、乾燥後減圧下
に溶媒を留去する。残査をシリカゲルクロマト
グラフイー(溶媒、クロロホルム:メタノール
=50:1)で精製することにより、(+)−シス
−2−(4−エトキシフエニル)−3−ヒドロキ
シ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン8.0gを油状物として得る。収率:
74% 本品の塩酸塩: 無色針状晶(アセトンとメタノールとの混液
から再結晶) M.p.195−197.5℃ 〔α〕20.5 D+109.44°(C=1.04、メタノール) 元素分析値:C21H26N2O3S・HCl・1/2
CH3COCH3・1/2H2O 計算値:C、58.61;H、6.78;N、6.08; S、6.95;Cl、7.69 実験値:C、58.31;H、6.53;N、6.19; S、7.24;Cl、7.83 (3) (+)−シス−2−(4−エトキシフエニル)
−3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミ
ノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オン960mgを無水ベ
ンゼン20mlに溶解し、該溶液にトリエチルアミ
ン1mlを加える。この混合物に4−ニトロベン
ゾイルクロリド510mgをかく拌下徐々に滴下し、
該混合物を室温で30分間かく拌する。反応終了
後、混合物を水洗、乾燥後減圧下に濃縮乾固す
る。残査をエタノールから再結晶することによ
り、(+)−シス−2−(4−エトキシフエニル)
−3−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−5−
〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,3−ジ
ヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)
−オン1.04gを無色針状晶として得る。収率:
78% M.p.140.5−142℃ 〔α〕20.5 D+19.41°(C=1.03、クロロホルム) 本品のシユウ酸塩: 無色針状晶(エタノールから再結晶) M.p.158−160.5℃ 〔α〕20.5 D+18.51°(C=1.08、ジメチルホルム
アミド) 実施例 34 (+)−シス−2−(4−エトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン1.04gを乾燥ベンゼン20
mlに溶解し、該溶液にトリエチルアミン1mlを加
える。この混合物に2−クロロ−4−ニトロベン
ゾイルクロリド0.62gの乾燥ベンゼン2ml溶液を
かく拌下に加え、該混合物を室温で30分間かく拌
する。反応終了後、混合物を水洗、乾燥後減圧下
に溶媒を留去する。残査をエタノールから再結晶
することにより、(+)−シス−2−(4−エトキ
シフエニル)−3−(2−クロロ−4−ニトロベン
ゾイルオキシ)−5−〔2−(ジメチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン0.94gを淡黄色針状晶と
して得る。収率:61% M.p.103−105℃ 〔α〕20.5 D+68.39°(C=1.05、クロロホルム) 本品のシユウ酸塩: 無色針状晶(エタノールから再結晶) M.p.177−179.5℃ 〔α〕20.5 D+45.20°(C=1.0、ジメチルホルムア
ミド) 実施例 35 トリエチルアミン0.5mlを(+)−シス−2−
(4−メトキシフエニル)−3−ヒドロキシ−5−
〔2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エチル〕
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン・塩酸塩430mgの塩化メチレン10
ml溶液に加え、該混合物に4−クロロ−3−ニト
ロベンゾイルクロリド270mgを氷冷かく拌下に加
える。混合物を室温で一夜かく拌する。混合物を
水洗、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残査をア
セトンに溶解し、該溶液にシユウ酸90mgを加えた
後放置する。析出晶をろ取し、乾燥することによ
り、(+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−(4−クロロ−3−ニトロベンゾイルオキシ)
−5−〔2−(N−メチル−N−エチルアミノ)エ
チル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチア
ゼピン−4(5H)−オン・シユウ酸塩410mgを無色
針状晶として得る。収率:61% M.p.160.5−162℃ 〔α〕20.5 D+20.40°(C=0.5、メタノール) 実施例 36 (1) (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)
−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,5
−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン3.01gを
ピリジン50mlに溶解し、該溶液に2−クロロ−
4−ニトロベンゾイルクロリド2.31gを氷冷か
く拌下に加える。混合物を室温で一夜かく拌す
る。混合物を氷水に注加し、該混合物を酢酸エ
チルで抽出する。抽出液を10%塩酸及び水で洗
浄し、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残査を
シリカゲルクロマトグラフイー(溶媒、クロロ
ホルム:メタノール=100:1)で精製するこ
とにより、(−)−シス−2−(4−メトキシフ
エニル)−3−(2−クロロ−4−ニトロベンゾ
イルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オン4.81gを淡黄
色粉末として得る。収率:99% 〔α〕20.5 D−11.14°(C=1.03、クロロホルム) IRνCHCl3 nax.(cm-1):3390、1740、1695、1610 NMR(CDCl3)δ: 3.79(s、3H)、5.29(d、1H、J=7.2Hz)
5.57(d、1H、J=7.2Hz)、6.76−8.22(m、
11H)、8.72(broad、1H) Mass(m/e):486(M+)、484(M+)、283
(base peak) (2) (−)−シス−2−(4−メトキシフエニル)
−3−(2−クロロ−4−ニトロベンゾイルオ
キシ)−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン−4(5H)−オン970mgをアセトン15ml
に溶解し、該溶液に炭酸カリウム690mg及び2
−(ジメチルアミノ)エチルクロリド・塩酸塩
375mgを加える。混合物をかく拌下に6時間還
流する。反応終了後、混合物を減圧下に濃縮し
て溶媒を留去する。残査に酢酸エチルを加え、
該混合物を水で洗浄する。酢酸エチル液を乾燥
後減圧下に溶媒を留去する。残査を加熱下エタ
ノールに溶解後放置する。析出晶をろ取し、乾
燥することにより、(+)−シス−2−(4−メ
トキシフエニル)−3−(2−クロロ−4−ニト
ロベンゾイルオキシ)−5−〔2−(ジメチルア
ミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−
ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン810mgを淡黄
色針状晶として得る。収率:73% M.p.153−155.5℃ 〔α〕20.5 D+72.94°(C=1.02、クロロホルム) 本品のフマル酸塩: M.p.150.0−153℃ 〔α〕20.5 D+36.60°(C=1.0、メタノール) 実施例 37 (−)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−(2−クロロ−4−ニトロベンゾイルオキシ)
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン970mgをアセトン20mlに溶解し、
該溶液に炭酸カリウム690mg及び2−(N−メチル
−N−エチルアミノ)エチルクロリド・塩酸塩
410mgを加える。混合物をかく拌下に3時間還流
する。反応終了後、混合物を減圧下に濃縮して溶
媒を留去する。残査に酢酸エチルを加え、該混合
物を水で洗浄する。酢酸エチル液を乾燥後減圧下
に溶媒を留去する。残査にシユウ酸180mg及びエ
タノール15mlを加え、該混合物を加熱して透明溶
液とした後放置する。析出晶をろ取し、乾燥する
ことにより、(+)−シス−2−(4−メトキシフ
エニル)−3−(2−クロロ−4−ニトロベンゾイ
ルオキシ)−5−〔2−(N−メチル−N−エチル
アミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−
ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン・シユウ酸塩
1.20gを無色針状晶として得る。収率:91% M.p.198−200.5℃(分解) 〔α〕20.5 D+53.00°(C=1.0、ジメチルホルムア
ミド) 実施例 38 (1) (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)
−3−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1,5
−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン3.01gを
ピリジン50mlに溶解し、該溶液に4−クロロ−
3−ニトロベンゾイルクロリド2.31gを氷冷か
く拌下に加える。混合物を室温で一夜かく拌す
る。混合物を氷水に注加し、該混合物を酢酸エ
チルで抽出する。抽出液を10%塩酸及び水で洗
浄し、乾燥後減圧下に溶媒を留去する。残査を
シリカゲルクロマトグラフイー(溶媒、クロロ
ホルム:メタノール=100:1)で精製するこ
とにより、(−)−シス−2−(4−メトキシフ
エニル)−3−(4−クロロ−3−ニトロベンゾ
イルオキシ)−2,3−ジヒドロ−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オン3.68gを無色
粉末として得る。収率:75% 〔α〕20.5 D−63.01°(C=0.97、クロロホルム) IRνCHCl3 nax.(cm-1):3390、1735、1695、1605 NMR(CDCl3)δ: 3.82(s、3H)、5.28(d、1H、J=7Hz)、
5.54(d、1H、J=7Hz)、6.80−8.04(m、
11H)、8.58(broad、1H) Mass(m/e):486(M+)、484(M+)、283
(base peak) (2) (−)−シス−2−(4−メトキシフエニル)
−3−(4−クロロ−3−ニトロベンゾイルオ
キシ)−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチ
アゼピン−4(5H)−オン970mgをアセトン15ml
に溶解し、該溶液に2−(ジメチルアミノ)エ
チルクロリド・塩酸塩375mg及び炭酸カリウム
690mgを加える。混合物をかく拌下に7時間還
流する。反応終了後、混合物を減圧下に濃縮し
て溶媒を留去する。残査に酢酸エチルを加え、
該混合物を水で洗浄する。酢酸エチル液を乾燥
後減圧下に溶媒を留去する。残査をシリカゲル
クロマトグラフイー(溶媒、クロロホルム:メ
タノール=100:3)で精製することにより、
(+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−3
−(4−クロロ−3−ニトロベンゾイルオキシ)
−5−〔2−(ジメチルアミノ)エチル〕−2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン900mgを黄色油状物として得る。収
率:81% 本品のシユウ酸塩: M.p.202−204℃(分解) 〔α〕20.5 D+18.60°(C=1.0、メタノール) 実施例 39 (−)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−(4−クロロ−3−ニトロベンゾイルオキシ)
−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン
−4(5H)−オン970mgをアセトン20mlに溶解し、
該溶液に炭酸カリウム690mg及び2−(N−エチル
−N−エチルアミノ)エチルクロリド・塩酸塩
410mgを加える。混合物をかく拌下に3時間還流
する。反応終了後、混合物を減圧下に濃縮して溶
媒を留去する。残査に酢酸エチルを加え、該混合
物を水で洗浄する。酢酸エチル液を乾燥後減圧下
に溶媒を留去する。残査にシユウ酸180mg及びア
セトン10mlを加え、該混合物を加熱して透明溶液
とした後放置する。析出晶をろ取し、乾燥するこ
とにより、(+)−シス−2−(4−メトキシフエ
ニル)−3−(4−クロロ−3−ニトロベンゾイル
オキシ)−5−〔2−(N−メチル−N−エチルア
ミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベ
ンゾチアゼピン−4(5H)−オン・シユウ酸塩
1.06gを無色針状晶として得る。収率:80% M.p.171−173℃ 〔α〕20.5 D+20.40°(C=1.0、メタノール) 実施例 40 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−ヒドロキシ−5−〔2−(N−メチル−N−ベ
ンジルオキシカルボニルアミノ)エチル〕−2,
3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン15gをピリジン60mlに溶解し、該溶
液に氷冷下4−ニトロベンゾイルクロリド5.94g
を加える。混合物を室温で一夜かく拌する。反応
終了後、混合物を氷水に注加し、該混合物を酢酸
エチルで抽出する。抽出液を水洗、乾燥後減圧下
に溶媒を留去する。残査を酢酸70mlに溶解し、該
溶液を氷冷する。この溶液に25%臭化水素−酢酸
100mlを加え、該混合物を室温で45分間かく拌す
る。混合物にエーテルを加え、析出沈殿(黄色粉
末)をろ取する。この粉末をエーテルで洗浄後減
圧下に乾燥することにより、(+)−シス−2−
(4−メトキシフエニル)−3−(4−ニトロベン
ゾイルオキシ)−5−〔2−(メチルアミノ)エチ
ル〕−2,3−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼ
ピン−4(5H)−オン・臭化水素酸塩13.3gを得
る。本品を5%炭酸カリウム水溶液で中和後、フ
マル酸塩に変換する。 本品のフマル酸塩: 無色針状晶(メタノールから再結晶) M.p.164−167℃(分解) 〔α〕20.5 D+2.0°(C=1.0、メタノール:クロロ
ホルム(:1)) 元素分析値:C26H25N3O6S・C4H4O4・1/2H2O 計算値:C、56.95;H、4.78; N、6.64;S、5.07 実験値:C、56.77;H、4.61; N、6.66;S、4.99 実施例 41 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2−
(メチルアミノ)エチル〕−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン1.1g
及びエチレンブロモヒドリン1.2gをジメチルホ
ルムアミド15mlに溶解し、該溶液に炭酸水素ナト
リウム0.9gを加える。混合物を50℃で8時間か
く拌する。冷後、混合物を氷水に注加し、該混合
物を酢酸エチルで抽出する。抽出液を水洗、乾燥
後減圧下に溶媒を留去する。残査をイソプロパノ
ールで結晶化することにより、(+)−シス−2−
(4−メトキシフエニル)−3−(4−ニトロベン
ゾイルオキシ)−5−〔2−(N−メチル−N−(2
−ヒドロキシエチル)アミノ)エチル〕−2,3
−ジヒドロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4
(5H)−オン1.2gを淡黄色針状晶として得る。収
率:定量的 M.p.133−136℃ 〔α〕20.5 D+28.0°(C=1.0、クロロホルム) 実施例 42 (+)−シス−2−(4−メトキシフエニル)−
3−(4−ニトロベンゾイルオキシ)−5−〔2−
(メチルアミノ)エイル〕−2,3−ジヒドロ−
1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン5.88
g及び2−(2−ブロモエトキシ)−テトラヒドロ
ピラン5.44gをジメチルホルムアミド50mlに溶解
し、該溶液に炭酸水素ナトリウム3.86gを加え
る。混合物を50℃で一夜かく拌する。冷後、混合
物を氷水に注加し、該混合物をベンゼンで抽出す
る。抽出液を水洗、乾燥後減圧下に溶媒を留去す
る。残査(即ち、(+)−シス−2−(4−メトキ
シフエニル)−3−(4−ニトロベンゾイルオキ
シ)−5−{2−〔N−メチル−N−(2−(テトラ
ヒドロピラン−2−イル−オキシ)エチル)アミ
ノ〕エチル}−2,3−ジヒドロ−1,5−ベン
ゾチアゼピン−4(5H)−オン)をエタノール100
mlに溶解し、該溶液に1.5%塩酸53mlを加える。
混合物を室温で5時間かく拌する。反応終了後、
混合物を炭酸水素ナトリウム水で中性とした後酢
酸エチルで抽出する。抽出液を実施例41と同様に
処理することにより、(+)−シス−2−(4−メ
トキシフエニル)−3−(4−ニトロベンゾイルオ
キシ)−5−〔2−(N−メチル−N−(2−ヒドロ
キシエチル)アミノ)エチル〕−2,3−ジヒド
ロ−1,5−ベンゾチアゼピン−4(5H)−オン
2.96gを得る。収率:79% M.p.133−136℃

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (但し、R1及びR2は低級アルキル基、R3は水素
    原子、低級アルキル基又はヒドロキシ−低級アル
    キル基、R4は水素原子、ハロゲン原子、低級ア
    ルキル基、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ
    基又はニトロ基、Aは低級アルキレン基を表す。) で示される1,5ベンゾチアゼピン誘導体もしく
    はその薬理的に許容しうる酸付加塩。
JP59107357A 1983-06-11 1984-05-25 ベンゾチアゼピン誘導体 Granted JPS59231076A (ja)

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