JPH037321Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ラツプ包装における補助部材として
のブリツジ部材に関する。

〔従来の技術〕

ラツプ包装は、発泡あるいは充実プラスチツク
シート製、強化防水紙製等の蓋なしのトレー型・
皿型・舟型等比較的浅い使い捨て軽量容器に被包
装物を入れ、その容器全体をラツプと称する伸び
性あるいは熱収縮性があり、適度の自己接着性を
有するプラスチツク透明包装フイルムで包んで包
装体とするもので、例えばスーパーマーケツト等
における食品類（鮮魚・精肉・調理食品・野菜
等）の包装手段として広く実施されている。

このラツプ包装において、被包装物の形態上、
被包装物が容器の縁より高く盛り上がつた状態の
もの、あるいはボリユーム感を出す等の体裁上、
意識的に被包装物を容器の縁より高く盛り上げて
収容したものをラツプで包むと、その盛り上がつ
た被包装物の上面にラツプが緊張状態で密着して
被包装物に押圧力が作用する。

そのため、被包装物が例えば奇麗に盛り付けし
た刺身、あるいは軟らかいイチゴなどの場合に
は、それらが緊張密着するツプの押圧力で不自然
に変形したり、潰れたりして商品価値が著しく損
なわれる。

そこで上記のような場合には、容器に被包装物
を収容した後、容器の対向側壁間に補助部材とし
てアーチ形ブリツジ部材を、被包装物を跨いで１
個または適宜間隔を開けて複数個並べ、あるいは
十字状等に交差させて配置し、そのアーチ形ブリ
ツジ部材の上から容器全体をラツプで包むように
している。

このようにすると、ラツプの容器上面側を覆つ
ている部分は、アーチ形ブリツジ部材に支えられ
てドーム状に、あるいはテントのように展張した
状態に保たれるので、盛り上がつている被包装物
の上面に触れることがなくて被包装物に変形や潰
れを生じさせない。

上記アーチ形ブリツジ部材は、竹ひごや硬質プ
ラスチツクの細線を利用することもできるが、一
般には、幅５〜20mm・厚さ0.5〜１mm程度の半硬
質あるいは硬質のプラスチツク製長尺帯板を、使
用の都度、鋏で所用の長さに切断して帯板ストリ
ツプ片を得、あるいは予め切断して多数の帯板ス
トリツプ片を用意し、その帯板ストリツプ片を曲
げ弾性に抗してアーチ形に撓めた状態で、帯板ス
トリツプ片の両脚端を容器の対向側壁内面間に突
つ張らせて係止させることにより配置している。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし上記長尺帯板の鋏による切断は、その帯
板が半硬質あるいは硬質材であるから切りにくく
て切断にかなりの力を要し、手間も掛かる。

また、長尺帯板を切断したとき、切断した帯板
ストリツプ片が爪を切つたときのように飛び去つ
てしまう。そして切断長さは大体の見当であるか
ら不揃いになりやすい。

更に、上記帯板ストリツプ片は直状片であるか
ら、硬質材の場合は特に曲げにくく、また、帯板
ストリツプ片は一般に長さ方向と直角に切断され
るので、容器の対向側壁内面に対する帯板ストリ
ツプ片の両脚端の引つ掛かりが不安定である。

従つて帯板ストリツプ片は、それ自身のばね性
によつて両脚端が滑り、跳ね返つて容器から外れ
てしまうことがある。

本考案は、従来のラツプ包装用ブリツジ部材と
同じく、半硬質あるいは硬質のプラスチツク製長
尺帯板を所要の長さのストリツプ片に切断して使
用するブリツジ部材であるが、上記のような不具
合を全て解決した使いやすいブリツジ部材を提供
することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上記の目的を達成するために、ブリツ
ジ部材４を半硬質乃至硬質のプラスチツク製長尺
帯板７で構成し、その長尺帯板７の所定長さ間隔
ｌ毎に、ミシン目線５またはハーフカツト線６に
よる切断線を、帯板７を斜めに横断する方向に入
れ、長尺帯板７を予めロール巻にしたものであ
る。

〔作用〕

ロール巻されている長尺帯板７をほごしながら
ミシン目線５またはハーフカツト線６にしたがつ
て折ると、アーチ形に湾曲し両脚端４ａが尖つて
いる同じ長さの帯板ストリツプ片が得られる。

この帯板ストリツプ片をブリツジ部材４とし
て、第５図・第６図に示すように、被包装物２を
収容した皿状容器１の対向側壁間に被包装物２を
跨いで配置し、ブリツジ部材４の尖鋭両脚端４ａ
を容器１の側壁内面、あるいは底面の側壁基部寄
り位置に突き刺すことにより取り付ける。

そして従来同様にブリツジ部材４の上からラツ
プ３を掛けて容器全体をラツプ３で包装するもの
である。

〔実施例〕

ブリツジ部材４としての半硬質乃至硬質のプラ
スチツク製長尺帯板７の材料は、例えば塩化ビニ
ル樹脂、スチロール樹脂等である。そして帯板７
の幅及び厚さは、従来のブリツジ部材用の長尺帯
板と同様にそれぞれ５〜20mm・厚さ0.5〜１mm程
度の範囲に設定するのが望ましい。

上記長尺帯板７の所定長さ間隔ｌ置きに、ミシ
ン目線５（第１図示）またはハーフカツト線６
（第４図ａ示）が帯板７を斜めに横断する方向に
形成されている。

そして上記ミシン目線５またはハーフカツト線
６が入つた長尺帯板７は、第２図に示すように巻
芯８の周りにロール巻することにより曲がり癖を
与えられている。

上記ミシン目線５またはハーフカツト線６から
帯板７を折ると、第３図に示すように、帯板７の
切断によつて得たブリツジ部材４の両脚端４ａは
尖つた状態になる。

〔考案の効果〕

本考案のラツプ包装用ブリツジ部材は、上記の
ようにブリツジ部材４を半硬質乃至硬質のプラス
チツク製長尺帯板７を構成し、その長尺帯板７の
所定長さ間隔ｌ毎に、ミシン目線５またはハーフ
カツト線６による切断線を、帯板７を斜めに横断
する方向に入れ、長尺帯板７を予めロール巻にし
たから、ミシン目線５またはハーフカツト線６の
所で帯板７を２乃至３回折り曲げると、帯板７は
容易に切断される。

従つて鋏を用いなくても、長尺帯板７を先端側
から順に折り取つて所定長さｌの帯板ストリツプ
片、すなわち長さの揃つたブリツジ部材４が得ら
れるし、鋏で切る時のように、切断した帯板スト
リツプ片が飛び去ることがない。

そして切断された個々のブリツジ部材４には、
既にアーチ形にロール巻による曲がり癖が付いお
り、更にブリツジ部材４の両脚端４ａが斜め切断
によつて尖つているので、容器に対し取付けやす
く、しかも外れることがなくてラツプ包装を容易
にするもので、ラツプ包装用ブリツジ部材として
有効適切である。

【図面の簡単な説明】

第１図は切断線としてミシン目線を入れたプラ
スチツク製長尺帯板の一部分の平面図、第２図は
ロール巻にされ、且つ自由状態にある長尺帯板の
側面図、第３図はブリツジ部材として折り取つた
１個の帯板ストリツプ片の斜視図、第４図ａ及び
ｂは切断線としてハーフカツト線を入れた長尺帯
板の該ハーフカツト線部分の平面図と側面図、第
５図・第６図は本考案のブリツジ部材を用いたラ
ツプ包装体の一例を示す一部切り欠き側面図と横
断面図。 １……容器、２……被包装物、３……ラツプ、
４……アーチ形ブリツジ部材、４ａ……両脚端、
５……ミシン目線、６……ハーフカツト線、７…
…長尺帯板、８……巻芯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 予めロール巻された半硬質乃至硬質のプラスチ
   ツク製長尺帯板７であつて、その長尺帯板７の所
   定長さ間隔ｌ毎に、ミシン目線５またはハーフカ
   ツト線６による切断線が帯板７を斜めに横断する
   方向に入つていることを特徴とするラツプ包装用
   ブリツジ部材。