JPH037295Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、使用前においては収納スペースが
極めて小さくてすみ、使用時には簡単に組立てる
ことができ、その中にテープ、シート、カード等
を収納することができ、かつそのテープ等を店頭
で展示したり、テープ等の使用に際して容易にと
り出すことのできるようにセツトできる整理収納
ケースに関するものである。

〔従来の技術と考案が解決しようとする課題〕

比較的長尺にカツトされたテープ、シート、カ
ード等は積み重ねてもくずれやすく、その整理収
納には苦労するものである。従つてそれらが製造
され収納された姿のままで保管、輸送ができ、か
つそれらを使用するときにも、別の容器や整理棚
等にうつすことなく、そのまま内容物を容易にと
り出せるようにセツトできれば非常に便利であ
る。

この場合内容物の汚染や損傷がほとんどないこ
とも大きな利点となろう。このような整理収納が
でき、かつ保管、輸送をかねたテープ、シート、
カード等の収納ケースへの要求は強い。

〔課題を解決するための手段〕 この目的に対応して、この考案の整理収納ケー
スは、内容物を収納する中空部を有し、一端が開
口している長尺本体、および本体の開口部を閉じ
得る蓋体からなる整理収納ケースであり、内容物
の使用時には、蓋体をとり外し、その蓋体閉塞部
の切り込み部分をおしこみ、そのへこみ部分に本
体の開口部近傍をはめこみ、斜めに支持すること
によつて、内容物を展示したり、また容易に内容
物をとり出すことができるように構成したことを
特徴としているものであり、同時にケース自体に
ついても、組立て前にはその嵩は底く収納スペー
スも小さくてすみ、またその組立ても極めて簡単
であるように考案されたものである。

以下、この考案の詳細を、一実施例を示す図面
によつて説明する。

第１図および第３図において、１は整理収納ケ
ースである。このケース１はケース本体２および
蓋体３を備えている。ケース本体２は角状横断面
をもつ長尺容器であり、一端は閉塞部４をなし、
他端は開口部５をなしている。かつ両側部６は開
口部５より少しつき出しており、内容物のとり出
しを容易にしてある。

一方蓋体３は角状横断面をもつ短尺容器であ
り、一端は開口部７をなし、かつ両側面のきり口
７′は斜めに傾けてある。他端は閉塞部８をなし
ているが一部にきりこみ線８′を有している。こ
のきりこみ線８′により、第２図に示すように内
側におしこんでへこみ部分を形成させることがで
きる。このへこみ部分によつて、蓋体３をとり外
してケース本体２を支持することができる。

このように構成された整理収納ケース１におい
ては、収納したた内容物の運搬や保管に際しては
蓋体３でケース本体２の開口部５を閉じて使用す
る。

第１図はその状態を示している。

一方、収納した内容物を展示したり、使用する
場合には、第３図に示すように、蓋体３をとり外
して、閉塞部８のきりこみ線８′の内側部分を内
へ押しこんでへこみ部分を設け、蓋体３の開口部
７の両側面斜めきり口７′を利用してケース本体
２を斜めに支持して内容物をとり出し易くするも
のである。

このケース本体の側面は、広幅の側面構成部の
２面と狭幅の側面構成部の２面とで構成されてい
るが、本考案では広幅の側面構成部を平面構成
部、狭幅の側面構成部を側面構成部と呼ぶ。

第４図および第５図は、それぞれ本体２および
蓋体３の展開図であるが、第４図において、底面
構成部４−５の突出片４−１と側面構成部４−４
の、底面側のりしろ４−２およびのりしろ４−３
と側面構成部４−４を接着してケース本体２を組
立てることができる。また第５図において蓋体側
面のりしろ７−１と蓋体平面構成部７−２とを接
着し、折り線１０で折りまげたベロ部９を開口部
７の内側につつこんで、重ね合わせ用の蓋体平面
構成部７−４を蓋体平面構成部７−２に重ね合わ
せて他の蓋体平面構成部７−３との対面構造にす
ると共に閉塞部８を形成することによつて、蓋体
３を組立てることができる。

なお、ここで言う蓋体側面構成部とは、蓋体を
構成する側面のうち、広幅の部分を指し、第５図
において、７−２，７−３で示されている部分が
この広幅の側面構成部であり、同図７−４で示さ
れる部分は、広幅の側面構成部７−２への重ね合
わせ用の広幅の側面構成部である。

この考案のもう１つの特徴である、ケース自体
が組立て前にはその嵩が低く、また組立てが簡単
であることは、第６図に示すようにケース本体２
の閉塞部４の構造によるもので、第４図に示す閉
塞部４の４つの隅のうち、対角線上の位置に構成
される２つの隅の、のりしろ、すなわち、底面構
成部４−５の突出片４−１と側面構成部４−４の
底面側のりしろ４−２とを接着して隅構造をつく
つておくこと、さらに突出片４−１の折れ目線４
−６の部分が内側に折れるようにすること、およ
び底面構成部４−５のケース本体底部がだきあわ
せ構造になつていることによつて底部形体をキー
プしたままで、ケース本体２を折りたたむことが
でき、またケース本体ひろげることによつて底部
が自動的にできあがる。なお蓋体３はベロ部９の
出し入れによつて２つに折りたたんだり、組立て
たりすることができる。

〔考案の効果〕

本考案の整理収納ケースは、長尺にカツトされ
た整理のしにくいテープ、シート、カード等を収
納、保管、輸送し、その上、そのまま収納ケース
を利用して内容物を展示したり、あるいはとり出
し易い形にセツトすることができるものであり、
加えるに、そのケースの組立ては簡単であり、ま
た組立て前は、平らに折りたためるのでケースの
保管も便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例に係わる整理収納
ケースであり、物品収納時を示す斜視図、第２図
は蓋体をとりはずし、切り込み線によつてへこみ
部をつくり支持台とした時を示す斜視図、第３図
は展示あるいは使用するために組立てた時を示す
斜視図、第４図は本体の展開図、第５図は蓋体の
展開図、および第６図は本体底部の組立て工程と
底部のおしつぶしとおしひろげの可逆性を示す図
で、第７図は蓋体の組立て図である。 １……整理収納ケース、２……ケース本体、３
……蓋体、４……閉塞部、４−１……底面構成部
の突出片、４−２……側面構成部の底面側のりし
ろ、４−３……のりしろ、４−４……側面構成
部、４−５……底面構成部、４−６……突出片の
折れ目線、５……本体の開口部、６……両側部、
７……蓋体の開口部、７′……蓋体開口部の側面
きり口、７−１……蓋体側面のりしろ、７−２，
７−３……蓋体平面構成部、７−４……重ね合わ
せ用の蓋体平面構成部、８……蓋体の閉塞部、
８′……蓋体閉塞部のきりこみ線、９……蓋体の
ベロ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケース本体の側面構成部の底面側ののりしろ
   と、ケース本体の底部を形成する２枚の底面構成
   部の突出片とを接合すると共に、２枚の底面構成
   部を重ね合わせることによつて形成される閉塞部
   と、平面構成部と側面構成部とで成る胴部とで構
   成されるケース本体、及び蓋体平面構成部の一つ
   に、蓋体側面ののりしろを接合すると共に、この
   のりしろを接合した蓋体平面構成部に、当該蓋体
   平面構成部に対面するように設計されている他の
   蓋体平面構成部から閉塞部を介して延長して設け
   られた重ね合わせ用の蓋体平面構成部を重ね合わ
   せて閉塞部を形成し、次いで該重ね合わせ用の蓋
   体平面構成部の先端に折り線を介して設けたベロ
   部を、各蓋体平面構成部と各蓋体側面構成部とで
   成る蓋体の開口部に、折り線で折りまげて差し込
   むことにより構成される蓋体とから成るケースで
   あつて、蓋体の閉塞部に、その厚さ方向に、この
   閉塞部から一つの蓋体平面構成部及び重ね合わせ
   用の蓋体平面構成部の一部にまでかかるように平
   行に設けられた２本の切り込み線でなる切り込み
   部分を、押し込んで形成するへこみ部に、ケース
   本体の胴部を嵌入してケース本体を蓋体で支持で
   きるような構造にしたことを特長とする内容物と
   りだし容易な整理収納ケース。