JPH037129Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は切断機における集塵補助機構に関す
る。

〔従来の技術〕

切断機にて被切断材の切断時に発生する切断屑
や粉塵は、刃物の回転によつて本体のカバー内に
吹き上げられるものと、被切断材に当つて飛散す
るものとの２通りに大別されるから、第５図に示
した如く、本体ａのカバーｂの前部に排出口ｃを
設けてなる従来の切断屑排出装置や、又はカバー
内に集入した切断屑を、吸引フアンによつてギヤ
ケースに設けた切断屑流入部に吸引し、これを排
出口から集塵袋内に集塵させるようにした従来の
切断屑排出装置（実公昭57−30083号公報参照）
ではカバー内に吹き上げられた切断屑等だけが集
塵されるが被切断材に当つて飛散する粉塵等は集
塵することはできなかつた。

従つて、被切断材が合板材や石膏ポード、特に
第４図に示した如く、複数の中空部ｅ……を有す
るセメントブロツクｄの切断時に生じた切断屑等
は、刃物の回転方向にそつてカバー内に吹き上げ
られるが、一方切断時に生じた粉塵は、図中矢印
で示したように、刃物の回転面と直角方向に飛散
し、中空部ｅの内壁e′に当つてはる返る。つま
り、中空部ｅが複数あると、それぞれの中空部ｅ
が煙突効果を生じ、粉塵が中空部ｅに吸引され、
内壁e′に当つて周辺に飛散するといつた、中実の
被切断機には見られない現象が生じる。切断場所
の周辺に多量の粉塵が飛散し作業性が悪いだけで
なく、粉塵が作業者の目に入つたり、人体の呼吸
器官に吸い込まれる等して非常に危険であり、又
衛生上も悪く、又作業場所が屋外に限定される等
の問題点がある。

従来より、被切削材の基準面に対して平行な切
断を可能とするための定規として、ガイドフエン
スが用いられていた。ガイドフエンスは被切削材
の側面に押し付けて使用するものである。本考案
は、上記問題点を解消しようとしたもので、本体
のカバー部以外のガイドフエンスにも集塵補助機
構を設けたものである。ガイドフエンスの定規部
適所にもダスト口を設けて構成することによつ
て、被切断材に当つてはね返る粉塵が定規部のダ
スト口よりダストパイプを通し集塵されるように
して、切断時に発生する粉塵の全部を集塵できる
ようにした集塵補助機構を提供しようとするの
が、その目的である。

〔問題点を解決する為の手段〕 本体のカバー部に集塵装置を設けてなる切断機
において、上記本体に取り付けたガイドフエンス
における定規部の被切断材と接す側に開口させて
ダスト凹部を設け、該ダスト凹部の刃物による被
切断材の切断位置に対応させてダスト口を設けて
構成し、上記問題点を解決したのである。

〔実施例〕

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述すれ
ば、第１図ないし第３図に示したように本体１の
定盤２には、被切断材３が、その基準面３ａと平
行に刃物４にて切断されるようガイドフエンス５
を設けてあるので、本案は上記ガイドフエンス５
の被切断材３の基準面３ａと当接する定規部５ｂ
にダスト凹部６を、上記基準面３ａとの当接側に
開口して横向きに凹設すると共に、該ダスト凹部
６の底壁６ａを構成している部分にあつて、刃物
４による被切断材３の切断位置に対応させてダス
ト口７を設けて構成されている。

上記ガイドフエンス５は、略帯形状のスライド
板部５ａと上記定規部５ｂとで形成してあり、上
記スライド板５ａを、定盤２と取付金具８とで形
成した取付孔９にスライド自在に挿通して蝶ネジ
等のネジ１０にて固定し、該ネジ１０を弛めるこ
とで第１図において左右方向へスライド板部５ａ
の有効長さの範囲内でスライド調整可能にガイド
フエンス５は定盤２に支持されている。

又、上記ダスト凹部６は、第１図に明示した如
く、被切断材３の基準面３ａと当接して開口部が
閉鎖されるよう形成されていて、被切断材３の切
断時にあつて、本体１に設けたカバー１１内に吹
き上げられない粉塵、即ち前述した中空部の内壁
等の突き当つてはね返る粉塵の全てをダスト凹部
６に入るよう設けてある。

又、上記ダスト口７は定規部５ｂから前方に突
設した筒部７ａによつて形成させてあり、該筒部
７ａと、図示しない集塵袋、又は集塵機をダスト
パイプ１２にて接続してあり、該ダストパイプ１
２を通してダスト凹部６内に集入する粉塵を上記
集塵袋、又は集塵機に集塵するよう設けてある。

又、本体１の図示しないモーターによつて駆動
回転されるところの丸鋸、又はダイヤモンド砥石
等の円盤状の刃物４を覆うカバー１１の前面上部
にはダスト口１３ａを設け、該ダスト口１３ａを
図示しない集塵機や集塵袋とダストパイプ１４に
て接続して集塵装置１３は構成されており、刃物
４によつてカバー１１内に吹き上げられる粉塵
を、上記ダスト口１３ａ、ダストパイプ１４を通
して図示しない集塵機等に集塵される。

尚、第１図、第２図において１５はモーター
軸、１６はモーター軸１５と刃物軸１７を連動連
結するギヤ伝達機構、１８はハンドルを夫々示
す。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案に係る切断機におけ
る集塵補助機構は構成したものであるから、被切
断材３の切断時に発生する粉塵のうち、刃物４に
よりカバー１１内に吹き上げられる粉塵は本体１
のカバー１１部に設けた集塵装置１３より集塵さ
れ、一方被切断材３の中空部の内壁に突き当つて
はね返る粉塵はガイドフエンス５の定規部５ｂに
設けたダスト凹部６、ダスト口７を通して集塵機
等に集塵される為、切断時に発生する粉塵の全て
の集塵が可能となるので、粉塵による人体への危
険を回避できて切断作業の安全性と作業性を向上
でき、又粉塵が切断作業場所に飛散しない為、従
来、切断作業を屋外で行なつていたものを、屋内
での作業が可能となり、従つて雨天等の悪天候時
でも、天候に関係なく切断作業を行なうことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る切断機における集塵補助
機構の実施例を一部断面して示す側面図、第２図
は同実施例の正面図、第３図イ，ロは同実施例に
おけるガイドヘエンスを夫々示す平面図と左側面
図、第４図は被切断材の一例を示す斜視図、第５
図は切断機における集塵装置の従来例を示す正面
図である。 １……本体、３……被切断材、４……刃物、５
……ガイドフエンス、５ｂ……定規部、６……ダ
スト凹部、７……ダスト口、１１……カバー、１
３……集塵装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体１のカバー１１部に集塵装置１３を設けて
   なる切断機において、上記本体に取り付けたガイ
   ドフエンス５における定規部５ｂの被切断材３と
   接する側に開口させてダスト凹部６を設け、該ダ
   スト凹部の、刃物４による被切断材の切断位置に
   対応させてダスト口７を設けてなることを特徴と
   する切断機における集塵補助機構。