JPH036877Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、ダイヤフラムポンプのような消音タ
ンクを有するポンプに関し、更に詳しくは消音タ
ンクとの関係においてポンプを小型化しながら衝
撃吸収性を高め、消音タンクのポンプ本体への取
付性も向上させようとする技術に関する。

［背景技術］ 従来、ダイヤフラムポンプのようなポンプにお
いては、ポンプから吐出される圧力空気は脈動し
ていて騒音を発生させるものである。このような
脈動を抑制するのに、ポンプから吐出された圧力
空気を一定容積の消音タンクに導入して脈動を抑
えるとともに外気を吸入する吸入側においても消
音タンクを使用して、吸入側においても空気の脈
動を軽減させることが知られている。ところが第
６図に示すように、ポンプ本体１の下方部に消音
タンク２を設置するのに、ポンプ本体１と消音タ
ンク２との間に隙間を設けることと一定容積にし
たときの消音タンク２の寸法ｌとによつて、ポン
プ全体寸法が大になり、消音タンク２の取付け工
数が多く、そのうえポンプを不測に落下させたと
衝撃吸収のために、別途に緩衝材ａが必要となる
等の問題があつた。

［考案の目的］ 本考案はこのような問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、消音タンクの
合理的な構成により、全体寸法を小型化でき、消
音タンクに緩衝機能を持たせて別途に要していた
緩衝材を省きながら充分な緩衝性を発揮させるこ
とができ、そのうえ消音タンクをポンプ本体に安
定的に簡単に取り付けることができる消音タンク
を有するポンプを提供することにある。

［考案の開示］ 本考案は、ポンプ本体１から吐出される圧力空
気の脈動を消音タンク２において抑制する消音タ
ンクを有するポンプにおいて、中空で緩衝性を有
する消音タンク２の形状をポンプ本体１の両肩部
７及びこれに連なる上部側面を外套する外套覆い
形状に形成し、消音タンク２をポンプ本体１に外
套させて取着して成る消音タンクを有するポンプ
にかかるものであり、このように構成することに
よつて、上記目的を達成できるに至つた。つま
り、中空の消音タンク２の形状をポンプ本体１の
両肩部７及びこれに連なる上部側面を外套する外
套覆い形状に形成し、消音タンク２をポンプ本体
１に外套させて取着してあるから、消音タンク２
の容積を充分に大きくすることができるものであ
りながら、消音タンク２をポンプ本体１の両肩部
７及びこれに連なる上部側面に外套させることで
大幅に小型化でき、消音タンク２に緩衝性を付与
させてあるから、別途に設けていた緩衝材を省く
ことができ、しかも外套覆い形状故、ポンプ本体
１との接触面積が多くでき、消音タンク２の取付
け面での安定性を高めることができるようにした
ものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。

ポンプＡは内蔵されたダイヤフラム（図示せ
ず）を往復駆動して、その吸入口から外気を消音
タンク２へと導入し、この導入された空気をポン
プ本体１から消音タンク２へと圧送し、消音タン
ク２において圧力空気の脈動を減少させてその吐
出口から吐出させることができるようにしてあ
る。

消音タンク２はブロー成形された中空成形品で
あり、消音タンク２の形状をポンプ本体１の両肩
部７，７及びこれに連なる上部側面を外套する外
套覆い形状に形成してある。そして消音タンク２
をポンプ本体１に外套させて取着してある。取着
する手段としては、第４図のように消音タンク２
の上片の中央部を偏平に押し潰したような取付部
３においてネジ４にて締め付けて取り付けたり、
又、第５図のように、ポンプ本体１に形成した突
起部５に消音タンク２側に形成した凹部６を係合
させる等種々の構成のものがある。又、消音タン
ク２の形状も第１図に示すように、略コ字状にし
たり、第３図のように、箱状にするなど変換可能
である。

このような構成によれば、ポンプ本体１に沿わ
せる消音タンク２の容積を充分に大きくし、消音
タンク２をポンプ本体１の両肩部７，７及びこれ
に連なる上部側面に外套させることで大幅に小型
化し、中空の消音タンク２の材質を軟質合成樹脂
等にするなどの選定により緩衝性を発揮させ、別
途に設けていた緩衝材を省き、しかも外套覆い形
状とすることで、ポンプ本体１との接触面積が多
くし、消音タンク２の取付け面での安定性を高め
得るものである。

［考案の効果］ 以上要するに本考案は、中空の消音タンクの形
状をポンプ本体の両肩部及びこれに連なる上部側
面を外套する外套覆い形状に形成し、消音タンク
をポンプ本体に外套させて取着してあるから、消
音タンクの容積を充分に大きくすることができる
ものでありながら、消音タンクをポンプ本体の両
肩部及びこれに連なる上部側面に外套させるるこ
とで大幅に小型化でき、消音タンクに緩衝性を付
与させてあるから、別途に設けていた緩衝材を省
くことができ、しかも外套覆い形状故、タンクと
の接触面積が多く消音タンクの取付け安定性を高
めることができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の消音タンクの斜視
図、第２図は同上の消音タンクをポンプ本体に取
着した斜視図、第３図は同上の他の実施例の斜視
図、第４図は同上の更に他の実施例の正面図、第
５図は同上の更に他の実施例の正面図、第６図は
従来例の一部を破断した正面図であり、１はポン
プ本体、２は消音タンクである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポンプ本体から吐出される圧力空気の脈動を消
   音タンクにおいて抑制する消音タンクを有するポ
   ンプにおいて、中空で緩衝性を有する消音タンク
   の形状をポンプ本体の両肩部及びこれに連なる上
   部側面を外套する外套覆い形状に形成し、消音タ
   ンクをポンプ本体に外套させて取着して成る消音
   タンクを有するポンプ。