JPH0368588A - アルコキシシランのポリエステル誘導体およびこれを用いた磁気記録媒体 - Google Patents

アルコキシシランのポリエステル誘導体およびこれを用いた磁気記録媒体

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JPH0368588A
JPH0368588A JP1206178A JP20617889A JPH0368588A JP H0368588 A JPH0368588 A JP H0368588A JP 1206178 A JP1206178 A JP 1206178A JP 20617889 A JP20617889 A JP 20617889A JP H0368588 A JPH0368588 A JP H0368588A
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JP1206178A
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Masashi Somezawa
染沢 昌志
Masae Takano
高野 雅穫
Hiroshi Yoshioka
博 吉岡
Ichirou Ono
猪智郎 小野
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Sony Corp
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なアルコキシシランのポリエステル誘導体
に関し、特に親水性の高い表面を有する粉体の表面処理
に好適なアルコキシシランのポリエステル誘導体に関す
る。
本発明はさらに、上記アルコキシシランのポリエステル
誘導体を磁性層中に含有する磁気記録媒体に関し、特に
強磁性粉末の分散性、磁性層の耐久性が改善された磁気
記録媒体に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、アルコキシシランの側鎖のひとつをポリエス
テル鎖で置換したポリエステル誘導体とすることにより
、親水性の高い無機粉体と疎水性の高い有機高分子化合
物との混合系において双方と良好に相互作用を行う新規
な化合物を提供するものである。
本発明はさらに、上記アルコキシシランのポリエステル
誘導体を磁気記録媒体の磁性層を構成する強磁性粉末の
表面処理剤として使用することにより、強磁性粉末の分
散性および磁性層の耐久性の向上を図るものである。
〔従来の技術〕
一般に無機粉体の表面は本質的には親水性が高く、これ
が疎水性の高い有機材料と混合されてなる複合材料にお
いては、両者の親和性や無機粉体の分散性がかかる複合
祠料の物性や機能性に大きな影響を及ぼす。
特に、上記の複合材料が磁気記録媒体の磁性層を構成す
る場合には、1f磁変換特性や耐久性に大きな影響が現
れる。たとえば、無機粉体である強磁性粉末と有機材料
である高分子結合剤との親和性が不足すると、磁気ヘッ
ドやガイド部材との摺接に伴って磁性層から強磁性粉末
が脱落して耐久性が低下する。また、強磁性粉末の分散
性が不足すると、出力低下、S/N比の劣化、ドロップ
アウトの発生等の種々の障害の原因となる。
そこで、各種の複合材料の製造分野においては、シラン
カップリング剤やチタンカップリング剤等の各種カップ
リング剤を使用して無機粉体の表面を改質し親水性を高
めることが、従来より広く行われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで近年、磁気記録の分野において高密度化、高速
化が進行するにしたがい、強磁性粉末としてもますます
比表面積の大きい材料が使用される傾向にある。これに
伴って、分散剤や表面処理剤の使用量も大幅に増加して
いる。しかしながら、磁性層中に大量に添加されたこれ
らの各種添加剤の一部は、経時変化、あるいは磁性層の
表面付近への析出(ブルーミング)、およびこれに続く
脱落除去等により、本来の機能を発揮することが不可能
となるばかりか、磁気記録媒体の特性を損なう原因とな
ることが指摘されてきた。
そこで本発明は、無機粉体と有機材料の親和性、および
無機粉体の分散性を向上させることが可能な新規な化合
物の提供を目的とする。
本発明はさらに、上述のような化合物を強磁性粉末に対
する表面処理剤として使用することにより、良好な1i
磁変換特性と耐久性を有する磁気記録媒体を提供するこ
とを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上述の目的を連成するために鋭意検討を
重ねた結果、アルコキシルシランの側鎖のひとつをポリ
エステル鎖に置換したポリエステル誘導体が無機粉体と
有機材料の双方に優れた親和性を発揮し、かつ磁性層に
添加された場合に磁性粉の分散性および磁性層の耐久性
が改善されることを見出し、本発明を完成するに至った
ものである。
すなわち、本発明の第1の発明にかかるアルコキシシラ
ンのポリエステル誘導体は、一般式(1)〔ただし、式
中R1およびR8はそれぞれ炭素原子数1〜4の1価の
アルキル基、Xは主鎖の一端にオキシ基、カルボニルオ
キシ基、イご)基、チオ基のいずれかを有する2価の有
機基をそれぞれ表し、nは1〜3の自然数、mは1〜3
0の自然数、Pは2〜6の自然数をそれぞれ表す、〕で
表されるものである。
さらに本発明の第2の発明にかかる磁気記録媒体は、非
磁性支持体の少なくとも一方の面に強磁性粉末と結合剤
とを主体とする磁性層が形成されてなる磁気記録媒体で
あって、 上記磁性層が一般式(1) 〔ただし、式中R1およびRtはそれぞれ炭素原子数1
〜4の1価のアルキル基、Xは主鎖の一端にオキシ基、
カルボニルオキシ基、イ旦)基、チオ基のいずれかを有
する2価の有機基をそれぞれ表し、nは1〜3の自然数
、mは1〜30の自然数、pは2〜6の自然数をそれぞ
れ表す、〕で表すれるアルコキシシランのポリエステル
誘導体を含有するものである。
まず、本発明にかかるアルコキシシランのポリエステル
誘導体について説明する。
上記一般式(1)中、R1およびRzばそれぞれ炭素原
子数1〜4のアルキル基を表す、具体的にはメチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、 tert−ブチル基の中から選
ばれるものである R1およびR2は、互いに同じであ
っても異なっていても良い。炭素原子数が4を越えると
、立体障害が増大して強磁性粉末に対する親和性が低下
し、良好な分散性が達成できない、nは1〜3の自然数
である。n−0の場合にはもはやアルコキシシランの誘
導体が構成されず、n−4では珪素原子の原子価から考
えて後述の中間グループXを介してポリエステル鎖が結
合する余地がなくなる。
上記ポリエステル鎖は、ラクトン化合物の開環重合によ
り形威される部分であり、典型的にはε−カブロラクト
ンの開環生成物に相当するユニット(p=5)が1〜3
0個結合したものである。ユニット数が30を越えると
、最終生成物であるポリエステル誘導体が固体化し、取
扱い性が劣化する。
もちろん、原料となるラクトン化合物は上述のεカプロ
ラクトンに限られるものではなく、pの値が2〜6であ
る化合物を使用することができる。
ここで、pの値を上記の範囲に限定したのは、安定な環
構造を形威し、かつ実用性の高い化合物を選んだためで
ある。具体的には、プロピオラクトン、ブチロラクトン
、δ−バレロラクトン等である。
上記一般式(r)中のXは、主鎖の一端にオキシ基、カ
ルボニルオキシ基、イミノ基、チオ基のうち少なくとも
ひとつを有する2価の有機基であり、珪素原子と上述の
ポリエステル鎖との間に介在する中間グループを形成す
るものである。かかる中間グループXとしては、たとえ
ば以下の■〜@の構造を有するものが例示される。
■ +CHgh−○+C2H40+−r−Ir−■ +
CHJyO÷Cs H60テn−■ +CHz)−r−
0+Cz Ha Oh→Cx t(b Oh−■ +C
Ht)−rIrCO− +CHi)T’−NH− + CHzh−N H+ CHz”fr−N H−−(
−CHzト「NH+CHxh「NH−+ CHth−N
 H+ CHz)r−N H−−(−CHi←◎−NH
+CHzh−NH−+ CHtト「5− (−CH,←「〇− 一+CHt)rr  ○− +CHzト「s +CHJy−○− + CHth−3+ CHz)rO− + CHth丁S + CHz)rO−+CHr)y 
O+ CHt+−r−0−これらの中間グループXは、
形式上は向かって左側の未ilt+(珪素原子と直接結
合する側)にビニル基、向かって右側の末端(ポリエス
テル鎖と結合する側)に活性水素原子を有する化合物に
由来するものと考えることができる。すなわち、左端の
結合手はビニル基の二重結合にヒドロシラン化合物が付
加することにより生じたものであり、右端の結合手はア
ルコール性水酸基、カルボキシル基、アミノ基、もしく
はメルカプト基から活性水素原子が脱離することにより
生じたものである。
しかし、中間グループXの主鎖は必ずしも始めから充放
されていなくても良く、反応により複数の短い主鎖が中
途部で結合された結果、上述のような構造をとるに到っ
たものであって、も良い、また、構造式から明らかなよ
うに、これらの中間グループXは主鎖中にエーテル結合
、イ果ノ結合、スルフィド結合の少なくとも1種を1個
ないし複数個有していても良い、これらの結合は、中間
グループXを単にアルコキシシラン部分とポリエステル
鎖との連結手段として機能させることを目的とするのみ
ならず、より積極的に分子の極性や立体構造を変化させ
て周囲の分子との相互作用を制御することを目的として
導入されているものである。
以上のようなアルコキシシランのポリエステル誘導体の
代表的な合成方法としては、以下の方法A、B、Cが考
えられる。なお、以下の説明ではすべて、ポリエステル
鎖がε−カプロラクトン由来のユニットにより構成され
ているものとした。
A、予め一端がアルコキシシランの珪素原子に結合され
た中間グループXの他端においてポリエステル鎖を伸長
させる方法。
この方法は、一方の末端に活性水素原子を有する中間グ
ループXが予め他端においてアルコキシシランの珪素原
子に結合されてなる化合物(i)を開始剤とし、上記活
性水素原子の存在する末端側にε−カプロラクトン(i
:)を開環重合させて目的の生成物(ii)を得、るも
のである、この反応は、一般に次式で表される。
(1〉 (ii ) (iii) ここでは、簡単のためにm==1、すなわちt−カプロ
ラクトン(ii)1分子のみが反応する場合を示したが
、さらに化合物c市)の活性水素原子の存在する側の末
端に別のε−カプロラクトン(ii)分子が開環重合に
より順次結合すれば、ポリエステル鎖の伸長が可能であ
る。化合物(i)1分子に対して反応するε−カプロラ
クトン(ii)の分子数は30以内とする。
台底にあたっては、オルソチタン酸イソプロピル、オル
ソチタン酸n−ブチル、ジブチル錫ジラウレート、ジプ
チル錫ジオクテート等の有機金属触媒の存在下で、窒素
雰囲気中、  100〜200°Cにて化合物(i)と
ε−カプロラクトン(ii )とを2〜10時間反応さ
せる0反応溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素系溶媒、n−オクタン、n−デカン等の脂肪
族炭化水素系溶媒、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等のケトン系溶媒等が使用できる。
旦、予めポリエステル鎖に一端が結合された中間グルー
プXの他端において珪素原子との結合を形成させる方法
この方法は、一方の末端にビニル基を有する中間グルー
プXが予めポリエステル鎖と結合されてなる化合物(V
)の上記ビニル基に、ヒドロシラン化合物(tv)を付
加させて目的の化合物(Vi)を得るものである。この
反応は、一般に次式で表される。
(tv) ここで上記Qは、前述の■〜@で表される中間グループ
Xの左端のポリメチン鎖を、メチン基2個分だけ短縮し
た2価の有機基である。たとえば、中間グループXが一
+CH汁「0−(前述の■)であれば、Qは−CH!−
0−である。化合物(v)は、方法Aに上述したまうな
ε−カプロラクトンの開環重合を行ってQの末端にポリ
エステル鎖を伸長させることにより台底することができ
る。
化合物(Vi)の台底にあたっては、白金、ロジウム等
の遷移金属を含む触媒の存在下、50〜150℃にてヒ
ドロシラン化合物(iv)と化合物(V)との間で付加
反応を行わせる0反応溶媒としては、ベンゼン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素系溶媒、n−へキサン、n−オク
タン、n−デカン等の脂肪族炭化水素系溶媒、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジブチル
エーテル等のエーテル系溶媒、メチルイソブチルケトン
、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒等が使用できる。
この方法は、予め末端にアミノ基を有する有機基が導入
されてなるアミノシラン化合物(vi)と、予め末端に
エポキシ基を有するポリカプロラクトン(vi、以下エ
ポキシ基含有ポリカプロラクトン化合物と称する。)を
反応させて両者を結合することにより、中間グループX
の主鎖を形成し、目的の化合物(ix)を得るものであ
る。この方法にまり台底できる化合物は、中間グループ
Xとして前述の0またはOを有する化合物である0反応
は一般に次式で表される。
旦、アミノシラン化合物の末端アミノ基と予めポリエス
テル鎖に導入されたエポキシ基との反応により中間グル
ープXの主鎖を形成する方法。
ここで上記Zは、前述の@および■で表される中間グル
ープXの右端からみて最初に現れる窒素原子より左側に
存在する2価の有機基である。たとえば、中間グループ
Xが以下の構造 + CHzh「N H+ CHt)r−N HCHt 
CHCHt 0−(5H (前述の■)の場合、2は+CH2ト「NH−+CHf
+−rである。
化合物(ix)の台底にあたっては、アミノシラン化合
物(vf)とエポキシ基含有ポリカプロラクトン化合物
(vi)とを50〜200℃にて反応させれば良い、こ
のとき使用できる反応溶媒は、前述の方法Bで使用でき
るものと同様である。
本発明はさらに、以上のようにして台底されるアルコキ
シシランのポリエステル誘導体を強磁性粉末の表面処理
剤として使用した磁気記録媒体を提供するものである。
アルコキシシランのポリエステル誘導体の使用量は、強
磁性粉末100重量部に対して0.1〜5重量部に選ぶ
ことが望ましい。
上記範囲未満では強磁性粉末の表面処理効果が不足して
分散性が劣化し、上記範囲を越えても表面処理効果が飽
和に達する他、かえって磁性層の物性を損なう虞れがあ
る。
表面処理方法としては、以下の4通りの方法イル二が考
えられる。
王、溶液処理。
アルコキシシランのポリエステル誘導体を適当な有機溶
媒に溶解した溶液を撹拌しながら、強磁性粉末を少量ず
つ添加し、一定時間攪拌した後、濾過、洗浄、乾燥を経
て表面処理粉末を得る。ここで使用される有機溶媒とし
ては、強磁性粉末およびアルコキシシランのポリエステ
ル誘導体のいずれとも反応しない不活性有機溶媒が選ば
れ、例示すれば、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶媒、あるいは
シクロヘキサノン、ベンゼン、キシレン。
トルエン等の芳香族系溶媒である。
旦、スプレー処理。
アルコキシシランのポリエステル誘導体を上述の適当な
有機溶媒中に溶解した溶液を強磁性粉末にスプレーして
表面処理粉末を得る。
△、固相処理。
アルコキシシランのポリエステル誘導体と強磁性粉末と
をプラネタリ−粉砕機等の粉砕手段を用いて直接に混合
・付着させ、表面処理粉末を得る。
三、−括投入。
アルコキシシランのポリエステル誘導体を磁性塗料の調
製時に一括投入する。
その他、本発明の磁気記録媒体を構成する非磁性支持体
、強磁性粉末、および結合剤2分散剤。
防錆剤、帯電防止剤、研磨剤、潤滑剤等の各種添加物に
ついては、いずれも従来公知の材料を適用することがで
き、特に限定されるものではない。
なお、本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上の磁性
層形成面とは反対側の面に、非磁性粉末と結合剤とを主
体とするバックコート層を有するものであっても良い。
〔作用〕
本発明にかかるアルコキシシランのポリエステル誘導体
は、強磁性粉末に対して高い親和性を示すアルコキシシ
ラン部分と、該アルコキシシラン部分に中間グループX
を介して結合され、結合剤に対して高い親和性を示すポ
リエステル鎖を有する新規な鎖状化合物である。かかる
構造を有するアルコキシシランのポリエステル誘導体(
以下、単にポリエステル誘導体と称する。)が、強磁性
粉末の表面に保持された場合には、アルコキシシラン部
分を該強磁性粉末の表面に向け、ポリエステル鎖を外側
に向けて配向しているものと考えられる。したがって、
強磁性粉末同士のa集が防止されると同時に、磁性塗料
中および磁性層中においてはポリエステル鎖と結合剤と
の相互作用を期待することができ、最終的に磁性層中に
おける強磁性粉末の分散性や磁性層の耐久性が向上する
さらに、上記ポリエステル誘導体はいずれもポリエステ
ル鎖の末端に水酸基を有しているため、必要に応じてイ
ソシアネート系硬化剤を使用すれば、より一層の耐久性
の向上も可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明の好適な実施例について、実験結果にもと
づいて説明する。
まず、以下の台底例1〜11において、ポリエステル誘
導体の合成を行った。
キシレン中に溶解し、乾燥窒素通気下、140 ’Cに
て5時間の開環重合反応を行った6反応終了後のキシレ
ンを減圧除去したところ、淡黄色のワックス状固体28
4.3g (融点45°C)が得られた。上記ワックス
状固体は、赤外線吸収スペクトルおよび13C−NMR
スペクトルにより、以下の構造を有する化合物aである
ことがわかった。
台底例1 本台底側は、弐N)においてR1がメトキシ基、中心グ
ループXが前述の[相]に選ばれ、n−3゜m=1.p
=5であるポリエステル誘導体を、前述の方法Aにより
合成した例である。
合成は以下のようにして行った。まず、還流冷却器、温
度計、攪拌器を備えたガラス製フラスコに、γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン55.Og、ε−カプロラ
クトン245.0g、および触媒となるオルソチタン酸
n−ブチル0.03 g ヲ300 g O)台底例2 本合成例は、式(1)においてR1がメトキシ基、中心
グループXが前述の[相]に選ばれ、n−3゜m=7.
p=5であるポリエステル誘導体を、前述の方法Aによ
り合成した例である。
合或は以下のようにして行った。まず、還流冷却器、温
度計、攪拌器を備えたガラス製フラスコに、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン59.2.  ε−カ
プロラクトン241.0 g 、および触媒となるオル
ソチタン酸n−ブチル0.03gを300 gのシクロ
ヘキサノン中に溶解し、乾燥窒素通気下、140’Cに
て5時間の開環重合反応を行った0反応終了後のシクロ
ヘキサノンを減圧除去したところ、淡黄色のワックス状
固体286.2g(融点43°C)が得られた。上記ワ
ックス状固体は、赤外線吸収スペクトルおよび” C−
N M Rスペクトルにより、以下の構造を有する化合
物すであることがわかった。
合成例3 本合成例は、式(r)においてR1がエトキシ基、R″
がメチル基、中心グループXが前述の■に選ばれ、n=
2.m!20.p=5であるポリエステル誘導体を、前
述の方法Bにより合成した例である。
合成は以下のようにして行った。まず、還流冷却器、温
度計、a拌器を備えたガラス製フラスコに次式 で表されるアリルオキシポリカプロラクトン378.3
g、および触媒となる塩化白金酸の2%n−ブタノール
溶液0.1gを400gのトルエン中に熔解し、この溶
液を80゛Cに加熱した後、メチルジェトキシシラン2
3.9 gを滴下した。反応系の温度は発熱反応の進行
と共に上昇し、滴下終了後には93°Cとなった。さら
に110°Cに加熱して5時間反応させた後、トルエン
を減圧除去したところ、淡黄色のワックス状固体353
.6g  (融点56°C)が得られた。
上記ワックス状固体は、赤外線吸収スペクトルおよび”
C−NMRスペクトルにより、以下の構造を有する化合
物Cであることがわかった。
合成例4 本合成例は、弐N)においてR1がメトキシ基、中心グ
ループXが前述の■に選ばれ、n−3゜m−10,p=
5であるポリエステル誘導体を、前述の方法Cにより合
成した例である。
合成は以下のようにして行った。まず、還流冷却器、温
度計、攪拌器を備えたガラス製フラスコに、N−β(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
46.4 g 、および次式%式% さらに、後述の第1表に示す化合物e〜化合物kを、前
述の方法A〜方法Cのいずれかにより合成した。実験条
件は、各合成方法に応じ、上述の台底側1〜合成例4の
記載に準じて設定した。
(以下余白) で表されるグリシジルオキシボリカプロラクトン253
.6 gを300 gのキシレン中に溶解し、乾燥窒素
通気下、140°Cにて8時間反応させた0反応終了後
にキシレンを減圧除去したところ、淡黄色のワックス状
固体286.8g(融点52°C)が得られた。
上記ワックス状固体は、赤外線吸収スペクトルおよび”
C−NMRスペクトルにより、以下の構造を有する化合
物dであることがわかった。
第1表 次に、上述の合戒例1ないし合戒例11において合成さ
れた化合物a〜化合物kを使用し、以下の実施例1〜実
施例15において磁気記録媒体を作成した。
実施Nl〜実施例3 まず、Fe−Co−Ni系磁性粉(比表面積55m”/
g) 100重量部に対してそれぞれ1重量部。
2重量部、3重量部の上記化合物aを使用し、前述の方
法イ、すなわち溶液処理により表面処理をjテった。
次に、このようにして得られた表面処理Fe−Co−N
i系磁性粉を使用して、以下の組成にしたがって磁性塗
料M酸物を調製した。
表面処理Fe−Co−Ni系磁性粉 〔強磁性粉末〕 塩化ビニル系共重合体(結合剤〕 ポリウレタン樹脂 〔結合剤〕 カーボンブラック 〔帯電防止剤3 100重量部 10重量部 10重量部 2重量部 A2□aS      (研磨剤〕    2重量部ス
テアリン酸   〔潤滑剤〕    1重量部ステアリ
ン酸ブチル〔潤滑剤〕    1重量部メチルエチルケ
トン〔溶媒3100重量部トルエン     〔溶媒3
60重量部シクロヘキサノン 〔溶媒360重量部なお
、上記塩化ビニル系共重合体としては、平均重合度30
0、スルホン酸基(K塩)含I O,07旧o1 / 
g +水酸基含量0.1mmol/gのものを使用した
。また、上記ポリウレタン゛樹脂はテレフタル酸と1.
6−ヘキサングリコールを原料とし、平均分子量24 
、000、スルホン酸基(K塩)含10.05mmol
/gのものを使用した。
上記磁性塗料組成物をサンドミル中で4時間混合してか
ら3μmのフィルターで濾過し、イソシアネート系硬化
剤(日本ポリウレタン工業社製商品名コロネートL)1
0重量部を添加してさらに30分間攪拌した。このよう
にして得られた磁性塗料を14μm厚のPETフィルム
上に乾燥後のM厚が5μmとなるように塗布し、磁場配
向処理を行った後、乾燥して巻き取った。さらにカレン
ダー処理を経て172インチ幅に裁断し、サンプルテー
プを作成した。
実施例4〜実施例6 Fe−Co−Ni系磁性粉の表面処理を行うにあたり、
上述の化合物aに代えて化合物すをそれぞれ1重量部、
2重量部、3重量部使用した他は、実施例1と同様に表
面処理Fe−Co−Ni系磁性粉を調製し、さらにこれ
を使用して磁性塗料を調製し、各サンプルテープを作成
した。
実施例7〜実施例15 Fe−Go−Ni系磁性粉の表面処理を行うにあたり、
化合物C〜化合物kをそれぞれ2重量部使用した他は、
実施例1と同様に表面処理Fe−Co−Ni系磁性粉を
調製し、さらにこれを使用して磁性塗料を調製し、各サ
ンプルテープを作成した。
比較例1 本比較例以下、比較例3までは、比較のために一般式(
1)で表されない構造を有するシランカップリング剤を
使用した例である。
まず本比較例では、Fe−Co−Ni系磁性粉100重
量部に対してn−デシルトリメトキシシラン(化合物l
)を2重量部使用し、方法イにしたがって表面処理を行
った。このようにして得られた表面処理Fe−Co−N
i系磁性粉を使用して上述の各実施例と同様に磁性塗料
を調製し、さらにこれを使用してサンプルテープを作成
した。
比較例2および比較例3 上述のn−デシルトリメトキシシランに代えてそれぞれ
2重量部のT−アミノプロピルトリエトキシシラン(化
合物m)または1.2−エポキシプロビルオキシプロビ
ルトリメトキシシラン(化合物n)を使用した他は、上
述の比較例1と同様に表面処理Fe−Co−Ni系磁性
粉を調製し、さらにこれを使用して磁性塗料を調製し、
各サンプルテープを作成した。
比較例4 本比較例では、上述のすべての実施例および比較例に対
する対照実験として、いかなる表面処理も行わないFe
−Co−Ni系磁性粉を使用して磁性塗料を調製し、サ
ンプルテープを作成した。
以上の各実施例および比較例において得られた各サンプ
ルテープについて、表面光沢、角形比。
粉落ち、およびスチル耐久性を測定した。
表面光沢は、表面光沢計により入射角60°1反射角6
0°における反射率(%)を測定して求めた。
角形比は、振動試料型磁力計により求めた磁化曲線にも
とづき、飽和磁束密度B、に対する残留磁束密度B1の
割合(%)として表した。
粉落ちは、60分シャトル走行を100回行った後のヘ
ッドドラム、ガイドビン等への強磁性粉末その他の粉末
の付着量を目視観察し、減点法(−1〜0)で表したも
のである。絶対値が大きいほど粉落ちは多いことを示す
スチル耐久性は、サンプルテープに4MHzの基準信号
を記録し、再生出力が初期出力の50%に減衰するまで
の時間(分)として表した。
各実施例の結果を第2表に、また、各比較例の結果を第
3表にそれぞれ示す、なお、表中、表面処理のための化
合物の使用量の欄にPHP(perhundred p
owder)とあるのは、強磁性粉末100重量部当た
りの使用it(重量部)であることを示す単位である。
第2表 (以下余白) 第3表 まず第3表において、Fe−Co−Ni系磁性粉に対し
て表面処理を行わなかった比較例4をみると、表面光沢
、粉落ち、スチル耐久性の各特性にいずれも劣っており
、@磁性粉末と結合剤との親和性が不足していることが
わかる。化合物l。
m、nは、従来いわゆるシランカップリング剤として使
用されてきた化合物であり、これらを使用した比較例工
ないし比較例3では主としてスチル耐久性が改善されて
いる。しかし、粉落ち、スチル耐久性共に信頼性の高い
記録再生を行うためには、未だ十分な数値とは言えない
これに対し、第2表に示す実施例1〜実施例15では、
表面光沢、粉落ち、スチル耐久性共に比較例と比べて大
幅に改善されている。全般的に表面光沢が向上したこと
は、磁性層中における強磁性粉末の分散性が向上したこ
とを示唆している。また、全般的に粉落ちが減少し、ス
チル耐久性が向上したことは、従来のシランカップリン
グ剤の構造にポリエステル鎖が導入されたことにより、
これが強磁性粉末と結合剤とをより強い相互作用により
結び付ける役割を果たしたことを示唆している。このこ
とば、たとえば実施例14(化合物j)と比較例1 (
化合物1)、あるいは実施例5(化合物b)と比較例2
(化合物m)のように、ポリエステル鎖の有無以外は共
通の構造を有する化合物を等量使用した場合を相互に比
較すると、−層明らかとなる。また、実施例】〜実施例
3、あるいは実施例4〜実施例6のように、同一の化合
物の使用量を変化させた場合を比較すると、使用量の増
大に伴って表面光沢とスチル耐久性が概して改善される
傾向がみられる。
ところで、上述のすべてのサンプルテープの角形比は、
表面処理用の化合物を使用していない比較例4の値(8
4,5%)とほぼ同等であり、しかもこの値未満となっ
たものは全くない、このことは、上述の化合物a〜化合
物nが、その使用により磁気記録媒体のtm変換特性を
何ら損なうものではないことも示している。
磁気記録媒体が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・( I ) 〔ただし、式中R^1およびR^2はそれぞれ炭素原子
    数1〜4の1価のアルキル基、Xは主鎖の一端にオキシ
    基、カルボニルオキシ基、イミノ基、チオ基のいずれか
    を有する2価の有機基をそれぞれ表し、nは1〜3の自
    然数、mは1〜30の自然数、pは2〜6の自然数をそ
    れぞれ表す。〕 で表されるアルコキシシランのポリエステル誘導体。
  2. (2)非磁性支持体の少なくとも一方の面に強磁性粉末
    と結合剤とを主体とする磁性層が形成されてなる磁気記
    録媒体において、 上記磁性層が一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼・・・( I ) 〔ただし、式中R^1およびR^2はそれぞれ炭素原子
    数1〜4の1価のアルキル基、Xは主鎖の一端にオキシ
    基、カルボニルオキシ基、イミノ基、チオ基のいずれか
    を有する2価の有機基をそれぞれ表し、nは1〜3の自
    然数、mは1〜30の自然数、pは2〜6の自然数をそ
    れぞれ表す。〕 で表されるアルコキシシランのポリエステル誘導体を含
    有する磁気記録媒体。
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