JPH0368090B2 - - Google Patents
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- JPH0368090B2 JPH0368090B2 JP59235105A JP23510584A JPH0368090B2 JP H0368090 B2 JPH0368090 B2 JP H0368090B2 JP 59235105 A JP59235105 A JP 59235105A JP 23510584 A JP23510584 A JP 23510584A JP H0368090 B2 JPH0368090 B2 JP H0368090B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- density
- sic
- short fibers
- whisker
- sic whiskers
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
Links
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Landscapes
- Nonwoven Fabrics (AREA)
- Paper (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、金属、合金または各種プラスチツク
などのマトリツクス物質を溶浸あるいは含浸して
繊維強化複合材を製造する際に、その繊維質骨格
として用いるSiCウイスカーの低密度成形体とそ
の製造法に関する。 〔従来の技術〕 SiCウイスカーを強化材に用いてFRPあるいは
FRMを製造するための有効な複合化手段として、
予め形成されたウイスカーの集合成形体に液状の
マトリツクスを圧入して固化する方法が知られて
いる。この方法によつて得られる複合材の特性は
繊維質骨格となるウイスカー成形体の性状に大き
く依存し、とくに成形体に密度ならびに組織構造
の均質性と外力に耐える非破壊変形性を付与する
ことが高性能複合材を製造する上の重要な性状因
子となる。 出願人は先に複合材用ウイスカープリフオーム
の形成法として、ウイスカー生成物を水または有
機溶媒に分散し、これを常圧またはガス加圧下に
ろ過して残留する湿潤ウイスカーケーキをそのま
ま又は所定の密度に圧縮したのち乾燥処理する方
法を開発した(特開昭59−121196、特願昭59−
12049)。これら先願技術によるウイスカープリフ
オームは、ウイスカー単独の集合体でありながら
極めて均質な一体組織構造を有する理想的な性状
を呈しているが、複合時のウイスカー体積率
(Vf)が10%を下廻るような低密度組織の場合に
は成形体の非破壊変形性が十分に保持しきれず、
応々にしてハンドリング時に割損を生じたり、複
合過程で塑性変形を起して品質を劣化させるなど
の難点があつた。 成形体に非破壊変形性を付与する方法として、
バインダーによる結合強化がある。しかし、バイ
ンダーの使用はマトリツクス物質の円滑な含浸お
よび骨格繊維との濡れ性を阻害し、またマトリツ
クス物質と不都合な化学反応を起すなどの現象を
伴うことがあり、問題点が多い。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は従来技術の問題点を解消し、バインダ
ー成分を用いることなしに十分な非破壊変形性を
備える低密度の複合材用SiCウイスカー成形体お
よびその製造法を提供するものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明により提供されるSiCウイスカー成形体
は、SiCウイスカーとしての体積率(Vf)が10%
以下の低密度組織を有しており、SiCウイスカー
に無機質短繊維を混在集合させた構造体からなる
ものである。 強化材となるSiCウイスカーには、直径0.1〜
2.0μm、アスペクト比30〜200のSiC針状単結晶か
らなるものが用いられる。 無機質短繊維は、SiCウイスカーによる疎密組
織体の成形性ならびに非破壊変形性の付与に機能
する材料で、少くともSiCウイスカーを越える繊
維長のものが使用される。例えば、Al2O3、C、
B、SiCあるいはAl2O3・SiO2系の長繊維を細断
した長さ500μm以上のチヨツプドフアイバーな
どが対象となるが、これら共用する短繊維がマト
リツクス物質との濡れ性を阻害したり複合性能を
低下させることがあつてはならず、また成形比の
段階でSiCウイスカーと均質に分散混合するよう
な密度特性を備えることが必要となる。このよう
な要件に最も適合する短繊維は、AlO3およびSiC
の短繊維である。 上記のSiCウイスカーと無機質短繊維を混在集
合させることによつてSiCウイスカーの体積率
(Vf)が10%以下の低密度成形体を形成するに
は、次の製造法がとられる。 SiCウイスカーと無機質短繊維を水またはアル
コール、アセトンもしくはエーテルなどの有機溶
媒中に投入し、ミキサーあるいは渦流撹拌槽のよ
うな混合装置を用いて均一に分散するまで撹拌す
る。 SiCウイスカーに凝集塊が混入しているときに
は、これを予め適宜な手段によつて解きほぐして
おくことが分散性を高めるために有効である。一
方、無機質短繊維は密度2.0〜4.2g/cm3、長さ
500〜5000μmの性状範囲から選定することが望
ましい。とくに2.0〜4.2g/cm3の密度範囲は均質
な混在組織を形成するための重要な要件で、共用
する無機質短繊維の密度が2.0g/cm3を下回りま
た4.2g/cm3を越える場合には、SiCウイスカーの
密度(3.18g/cm3)との差が大きくなる関係で上
記の分散工程あるいは次段のろ過工程において浮
遊および沈降度合に差異を生じ、結果的に均一な
混合を阻害する。 水または有機溶媒に分散するSiCウイスカーと
無機質短繊維の割合は、予め複合材とした際の所
望Vf値を考慮して容積比1:0.1〜2の範囲から
設定される。SiCウイスカー1に対する無機質短
繊維の容積比が0.1未満であるとSiCウイスカー体
積率(Vf)10%以下の低密度成型体を形成する
ことが困難となり、この比率が2を越えるとSiC
ウイスカーとしての強化性能が現出しなくなる。 この分散溶液は、必要に応じ篩目を通過させて
分散不良成分を除去したのち、ろ過装置に流入す
る。ろ過装置には所望計上寸法の容器の底部にろ
紙、ろ布、セラミツク質ろ材などのフイルターを
介設した構造のものを用い、上部密閉空間に空
気、窒素等のガス体を圧入するなどの方法を用い
て高速ろ過する。 フイルター上部に残留成形された湿潤ウイスカ
ーケーキは、ついで乾燥処理を施して溶媒成分を
除去する。このようにして製造される成形体は、
SiCウイスカーの体積率(Vf)が10%以下の極め
て低密度組織構造を有している。 〔作用〕 本発明に係る成形体は、混在する無機質短繊維
の賦形化作用によりSiCウイスカー体積率(Vf)
が10%以下の疎密組織でありながら十分な非破壊
変形性を具備している。また、用いる無機質短繊
維はSiCウイスカーに近似する密度のものを選定
するから、製造過程において相互分散が悪化する
ことはない。したがつて、常に全体として密度斑
のない均質組織の成形体が得られる。 実施例 1 密度3.18g/cm3、直径0.5〜1.5μm、長さ50〜
100μmのβ−SiCウイスカーと無機質短繊維とし
て密度3.4g/cm3、直径2〜4μm、長さ1000〜
4000μmのAl2O3繊維とを用い、容積比1:0.25、
1:1、1:1.5の各割合で純水と共に渦流型撹
拌槽に入れ、回転撹拌してSiCウイスカーおよび
短繊維を均質に分散させた。 分散水溶液を円筒状ろ過装置に流入してろ過処
理し、得られた湿潤ウイスカーケーキを120℃の
温度下で乾燥した。このようにして直径70mm高さ
80mmの複合材用成形体を形成した。 形成された各成形体の密度均質性を上端および
下端部から切り出した試片のVf(%)測定値とし
てとらえ、その結果をSiCウイスカーとAl2O3短
繊維の配合容積比と対比させて表に示した。 なお、比較のために前記したSiCウイスカーの
みで同様に形成した成形体についても併載した
(比較例)。
などのマトリツクス物質を溶浸あるいは含浸して
繊維強化複合材を製造する際に、その繊維質骨格
として用いるSiCウイスカーの低密度成形体とそ
の製造法に関する。 〔従来の技術〕 SiCウイスカーを強化材に用いてFRPあるいは
FRMを製造するための有効な複合化手段として、
予め形成されたウイスカーの集合成形体に液状の
マトリツクスを圧入して固化する方法が知られて
いる。この方法によつて得られる複合材の特性は
繊維質骨格となるウイスカー成形体の性状に大き
く依存し、とくに成形体に密度ならびに組織構造
の均質性と外力に耐える非破壊変形性を付与する
ことが高性能複合材を製造する上の重要な性状因
子となる。 出願人は先に複合材用ウイスカープリフオーム
の形成法として、ウイスカー生成物を水または有
機溶媒に分散し、これを常圧またはガス加圧下に
ろ過して残留する湿潤ウイスカーケーキをそのま
ま又は所定の密度に圧縮したのち乾燥処理する方
法を開発した(特開昭59−121196、特願昭59−
12049)。これら先願技術によるウイスカープリフ
オームは、ウイスカー単独の集合体でありながら
極めて均質な一体組織構造を有する理想的な性状
を呈しているが、複合時のウイスカー体積率
(Vf)が10%を下廻るような低密度組織の場合に
は成形体の非破壊変形性が十分に保持しきれず、
応々にしてハンドリング時に割損を生じたり、複
合過程で塑性変形を起して品質を劣化させるなど
の難点があつた。 成形体に非破壊変形性を付与する方法として、
バインダーによる結合強化がある。しかし、バイ
ンダーの使用はマトリツクス物質の円滑な含浸お
よび骨格繊維との濡れ性を阻害し、またマトリツ
クス物質と不都合な化学反応を起すなどの現象を
伴うことがあり、問題点が多い。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は従来技術の問題点を解消し、バインダ
ー成分を用いることなしに十分な非破壊変形性を
備える低密度の複合材用SiCウイスカー成形体お
よびその製造法を提供するものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明により提供されるSiCウイスカー成形体
は、SiCウイスカーとしての体積率(Vf)が10%
以下の低密度組織を有しており、SiCウイスカー
に無機質短繊維を混在集合させた構造体からなる
ものである。 強化材となるSiCウイスカーには、直径0.1〜
2.0μm、アスペクト比30〜200のSiC針状単結晶か
らなるものが用いられる。 無機質短繊維は、SiCウイスカーによる疎密組
織体の成形性ならびに非破壊変形性の付与に機能
する材料で、少くともSiCウイスカーを越える繊
維長のものが使用される。例えば、Al2O3、C、
B、SiCあるいはAl2O3・SiO2系の長繊維を細断
した長さ500μm以上のチヨツプドフアイバーな
どが対象となるが、これら共用する短繊維がマト
リツクス物質との濡れ性を阻害したり複合性能を
低下させることがあつてはならず、また成形比の
段階でSiCウイスカーと均質に分散混合するよう
な密度特性を備えることが必要となる。このよう
な要件に最も適合する短繊維は、AlO3およびSiC
の短繊維である。 上記のSiCウイスカーと無機質短繊維を混在集
合させることによつてSiCウイスカーの体積率
(Vf)が10%以下の低密度成形体を形成するに
は、次の製造法がとられる。 SiCウイスカーと無機質短繊維を水またはアル
コール、アセトンもしくはエーテルなどの有機溶
媒中に投入し、ミキサーあるいは渦流撹拌槽のよ
うな混合装置を用いて均一に分散するまで撹拌す
る。 SiCウイスカーに凝集塊が混入しているときに
は、これを予め適宜な手段によつて解きほぐして
おくことが分散性を高めるために有効である。一
方、無機質短繊維は密度2.0〜4.2g/cm3、長さ
500〜5000μmの性状範囲から選定することが望
ましい。とくに2.0〜4.2g/cm3の密度範囲は均質
な混在組織を形成するための重要な要件で、共用
する無機質短繊維の密度が2.0g/cm3を下回りま
た4.2g/cm3を越える場合には、SiCウイスカーの
密度(3.18g/cm3)との差が大きくなる関係で上
記の分散工程あるいは次段のろ過工程において浮
遊および沈降度合に差異を生じ、結果的に均一な
混合を阻害する。 水または有機溶媒に分散するSiCウイスカーと
無機質短繊維の割合は、予め複合材とした際の所
望Vf値を考慮して容積比1:0.1〜2の範囲から
設定される。SiCウイスカー1に対する無機質短
繊維の容積比が0.1未満であるとSiCウイスカー体
積率(Vf)10%以下の低密度成型体を形成する
ことが困難となり、この比率が2を越えるとSiC
ウイスカーとしての強化性能が現出しなくなる。 この分散溶液は、必要に応じ篩目を通過させて
分散不良成分を除去したのち、ろ過装置に流入す
る。ろ過装置には所望計上寸法の容器の底部にろ
紙、ろ布、セラミツク質ろ材などのフイルターを
介設した構造のものを用い、上部密閉空間に空
気、窒素等のガス体を圧入するなどの方法を用い
て高速ろ過する。 フイルター上部に残留成形された湿潤ウイスカ
ーケーキは、ついで乾燥処理を施して溶媒成分を
除去する。このようにして製造される成形体は、
SiCウイスカーの体積率(Vf)が10%以下の極め
て低密度組織構造を有している。 〔作用〕 本発明に係る成形体は、混在する無機質短繊維
の賦形化作用によりSiCウイスカー体積率(Vf)
が10%以下の疎密組織でありながら十分な非破壊
変形性を具備している。また、用いる無機質短繊
維はSiCウイスカーに近似する密度のものを選定
するから、製造過程において相互分散が悪化する
ことはない。したがつて、常に全体として密度斑
のない均質組織の成形体が得られる。 実施例 1 密度3.18g/cm3、直径0.5〜1.5μm、長さ50〜
100μmのβ−SiCウイスカーと無機質短繊維とし
て密度3.4g/cm3、直径2〜4μm、長さ1000〜
4000μmのAl2O3繊維とを用い、容積比1:0.25、
1:1、1:1.5の各割合で純水と共に渦流型撹
拌槽に入れ、回転撹拌してSiCウイスカーおよび
短繊維を均質に分散させた。 分散水溶液を円筒状ろ過装置に流入してろ過処
理し、得られた湿潤ウイスカーケーキを120℃の
温度下で乾燥した。このようにして直径70mm高さ
80mmの複合材用成形体を形成した。 形成された各成形体の密度均質性を上端および
下端部から切り出した試片のVf(%)測定値とし
てとらえ、その結果をSiCウイスカーとAl2O3短
繊維の配合容積比と対比させて表に示した。 なお、比較のために前記したSiCウイスカーの
みで同様に形成した成形体についても併載した
(比較例)。
【表】
表の結果は、本発明例による低密度ウイスカ
ー成形体はいずれも比較例と同等の密度均質性を
有しており、Al2O3短繊維配合率に応じたSiCウ
イスカーVf値10%以下のものが得られることが
認められる。 実施例 2 実施例1で形成した各ウイスカー成形体を650
℃予熱して鋳型内に設置し、溶湯温度750℃の純
粋アルミニウム(1060)を注湯したのちプランジ
アーにより最高1000Kg/cm2の圧力を負荷した。つ
いで、この加圧状態を保持したままマトリツクス
Alを凝固した。 このようにして複合化したFRMにつき、成形
体の加圧方向における圧縮変形度合、破壊状況お
よび強化性能(引張り強さ)を測定観察した。そ
れらの結果を一括して表に示した。
ー成形体はいずれも比較例と同等の密度均質性を
有しており、Al2O3短繊維配合率に応じたSiCウ
イスカーVf値10%以下のものが得られることが
認められる。 実施例 2 実施例1で形成した各ウイスカー成形体を650
℃予熱して鋳型内に設置し、溶湯温度750℃の純
粋アルミニウム(1060)を注湯したのちプランジ
アーにより最高1000Kg/cm2の圧力を負荷した。つ
いで、この加圧状態を保持したままマトリツクス
Alを凝固した。 このようにして複合化したFRMにつき、成形
体の加圧方向における圧縮変形度合、破壊状況お
よび強化性能(引張り強さ)を測定観察した。そ
れらの結果を一括して表に示した。
本発明によつて提供される複合材用ウイスカー
成形体は、賦形の形態に係りなくSiCウイスカー
と無機質短繊維が無方向に絡み合つた均質組織構
造とハンドリングあるいは複合時の熱圧条件に十
分耐える非破壊変形性を備えている。したがつ
て、バインダー成分を含まないSiCウイスカー体
積率(Vf)10%以下の低密度ウイスカー成形体
でありながらマトリツクス圧入による損傷または
塑性変形を伴うことなしに円滑な複合化が進行す
るから、無機質短繊維共用によるハイブリツト効
果と相俟つて常に高性能の複合材(FRP、
FRM)を製造することが可能となる。とくに本
発明の複合材用ウイスカー成形体は苛酷な熱圧条
件を必要とする溶融金属マトリツクスによる
FRM複合化に好適であり、得られたFRMビレツ
トを熱間鍛造、押出し、圧延等の加工によりコン
プレツサーブレードのような航空機材部品、コン
ロツド、カムレバー、ピストン、ギヤーなどの自
動車部品、テニスクラブ、ゴルフクラブのインサ
ート材のようなスポーツ関係部品を含む広汎な用
途製品に形成できる。
成形体は、賦形の形態に係りなくSiCウイスカー
と無機質短繊維が無方向に絡み合つた均質組織構
造とハンドリングあるいは複合時の熱圧条件に十
分耐える非破壊変形性を備えている。したがつ
て、バインダー成分を含まないSiCウイスカー体
積率(Vf)10%以下の低密度ウイスカー成形体
でありながらマトリツクス圧入による損傷または
塑性変形を伴うことなしに円滑な複合化が進行す
るから、無機質短繊維共用によるハイブリツト効
果と相俟つて常に高性能の複合材(FRP、
FRM)を製造することが可能となる。とくに本
発明の複合材用ウイスカー成形体は苛酷な熱圧条
件を必要とする溶融金属マトリツクスによる
FRM複合化に好適であり、得られたFRMビレツ
トを熱間鍛造、押出し、圧延等の加工によりコン
プレツサーブレードのような航空機材部品、コン
ロツド、カムレバー、ピストン、ギヤーなどの自
動車部品、テニスクラブ、ゴルフクラブのインサ
ート材のようなスポーツ関係部品を含む広汎な用
途製品に形成できる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 SiCウイスカーと密度2.0〜4.2g/cm3の無機
質短繊維を混在集合させてなり、前記SiCウイス
カーのみの体積率(Vf)が10%以下で、かつSiC
ウイスカーと無機質短繊維の両者全体としての体
積率(Vf)が20%以下である複合材用低密度ウ
イスカー成形体。 2 SiCウイスカーと密度2.0〜4.2g/cm3の無機
質短繊維とを容積率1:0.1〜1の割合で水また
は有機溶媒に分散させたのち高速ろ過し、得られ
た湿潤ウイスカーケーキを乾燥処理することを特
徴とするSiCウイスカーのみの体積率(Vf)が10
%以下で、かつSiCウイスカーと無機質短繊維の
両者全体としての体積率(Vf)が20%以下であ
る複合材用低密度ウイスカー成形体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59235105A JPS61113738A (ja) | 1984-11-09 | 1984-11-09 | 複合材用低密度ウイスカ−成形体とその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59235105A JPS61113738A (ja) | 1984-11-09 | 1984-11-09 | 複合材用低密度ウイスカ−成形体とその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61113738A JPS61113738A (ja) | 1986-05-31 |
JPH0368090B2 true JPH0368090B2 (ja) | 1991-10-25 |
Family
ID=16981128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP59235105A Granted JPS61113738A (ja) | 1984-11-09 | 1984-11-09 | 複合材用低密度ウイスカ−成形体とその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPS61113738A (ja) |
Families Citing this family (5)
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JPH01242735A (ja) * | 1988-03-23 | 1989-09-27 | Suzuki Motor Co Ltd | 複合材用プリフォームの製造方法 |
JPH04101121U (ja) * | 1991-01-29 | 1992-09-01 | 村田機械株式会社 | 現場機器取付用端末機 |
Citations (3)
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JPS4980016A (ja) * | 1972-11-15 | 1974-08-02 | ||
JPS5062929A (ja) * | 1973-10-08 | 1975-05-29 | ||
JPS60141847A (ja) * | 1983-12-29 | 1985-07-26 | Nippon Denso Co Ltd | 繊維強化金属複合材料 |
-
1984
- 1984-11-09 JP JP59235105A patent/JPS61113738A/ja active Granted
Patent Citations (3)
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS61113738A (ja) | 1986-05-31 |
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