JPS63315697A - ウィスカ−含有シ−ト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ 本発明は繊維強化金属材料（ＦＩＩＭ）の強化材料とし
て使用されるウィスカー含有シートに関する。

［従来の技術と問題点］ 従来、ウィスカーを補強材とするＩ１Ｍ強化金属材料（
ＦＲＨ）を製造するための複合化手段としては、ウィス
カーを水または有１ａ溶媒に分散させたスラリー液を濾
過し、得られた湿潤ウィスカーケーキを所定の密度に圧
縮して乾燥処理して得たいわゆるウィスカープリフォー
ムを形成後、このプリフォームに液状のマトリックス物
質（溶融金属）を圧入固化さ、せる方法が一般に行なわ
れている。

このプリフォーム形成による方法は肉厚の塊状構造体に
対しては適するものの、薄いシート状物を目的物とする
場合は強度が弱く柔軟性に欠けるため、プリフォームが
形成できないか、あるいはできたとしてもプリフォーム
取扱い時に容易に折れてしまったり、損傷するという問
題点を有している。

本発明は従来のプリフォームのもつ以上のような問題点
を解消させ、薄く、柔軟性に富み、しかも溶融金属含浸
時にボイドの元となる気体を発生することな（、高性能
な複合物性を発現するウィスカー含有シートを提供する
ことを目的とする。

一般に、ウィスカーは平均繊維長が２００μｍ以下の微
細粉末状であるため、ウィスカー東独ではシート強度を
維持する能力がなく、しかも抄紙工程でシート化しよう
とする場合、抄紙ワイヤーを容易に通過してしまい、シ
ート化が国号である。

従来、粉末微粒子をシート化する方法としては、高度に
叩解処理を行なったセルロースバルブ表面に粉末微粒子
を定着させセルロースと共に、抄き上げる方法（特公昭
６２−１０１号公報）や更にはこのようにして抄き上げ
たシート・に結合剤樹脂を添加してシート強度の向上を
図る方法が提案されている。また抄紙法以外にも薄板状
のニューセラミクス板を製造する方法として、粉末微粒
子と結合剤樹脂とを有機溶媒又は水と混練した原料を一
定間隙の月間からフィルム上に押し出し製膜するドクタ
ーブレード法も知られている。上記方法を参考にウィス
カーのシート化を試みたところ、博いシートを得るとい
う点においては目的を達したものの、少なくとも数％以
上（一般には５％以上）の有機物を含有せざるを得ず、
そのためＦＩｔＨ製造工程における溶融金属含浸時に、
ガス発生によるボイドを生じ好ましくない結果となった
。また溶融金属をそそぎ込む前に、予め上記シートを３
００℃以上の温度にて焼成し、有機物を揮発除去する工
程も試みたが、焼成後の強度が極めて弱く実用に供し得
ないことおよび長時間の焼成工程が追加されるため、コ
スト高となること等の理由から好ましくないことが判明
した。

本発明は、シート化工程およびＦＲＨ製造工程いずれの
問題点をも満足し、良好なＦＲＨ用ｒクィスカー含有シ
ートを提供するものである。

ウィスカーを強化材とするＦＲＨにおいては、曲面補強
、表面部分補強等の必要性から薄くて柔軟性に富み、か
つ溶融金属含浸等の工程を通過できるのに十分な強度を
有するシートの出現が望まれていた。

本発明は、これらの要望を満足させるべく鋭意検討の結
果、無機ウィスカーを主体に無ｉｔｉ維及び無機接着剤
からなる構成とすることにより、補強用に適した薄いウ
ィスカーシートを得ることができ、本発明を完成させる
に至った。

本発明のウィスカー含有シートは有機材料を使用しない
で、シート化を図るためにウィスカーの担持体としての
繊維および結合剤のいずれをも無機材料とすることによ
り、前記の問題点を解決することができたものである。

すなわち、本発明は無機ウィスカー、無機繊維、無機接
着剤からなることを特徴とするウィスカー含有シートで
ある。

本発明に用いられる無機ウィスカーとしては、一般に無
機ウィスカーとして知られているものが使用できるが、
例えば炭化珪素ウィスカー、窒化珪素ウィスカー、チタ
ン酸カリウムの各ウィスカーがあげられる。

本発明の無機ウィスカーの担持体として用いられる無ａ
ｍ雑としては、アルミナ繊維、アルミナシリカ繊維、溶
融シリカ繊維（石英繊維）、各種ガラス繊維、岩綿ｍｌ
ｆ！、炭素！ｌ維、カオリン繊維、ジルコニアＩＪＡＭ
、チタン酸カリウム繊維など一般に知られる無機繊維が
あげられる。これらはいずれも繊維径が１０μｍ以下の
細径であるため、ウィスカーを担持するに十分な表面積
を有しており、更に長さは１ａ以上であるため、シート
強度を維持する骨材としても作用する。

無Ｒ繊維の配合比は、抄紙性の観点からは多い程好まし
く、またＦＲＨ構造体の観点からは、ウィスカーの配合
比を確保するため、少ない程好ましい。無ｔａ繊維の配
合比を検討した結果、ウィスカーと無機繊維の合計を１
００として１０〜５０ｗｔ％が特に好ましい結果を与え
る。１０ｗｔ％未満ではウィスカーの担持体としての機
能が薄れてしまう。無機繊維の配合は単にウィスカーの
担持体として作用するのみでなく、抄紙時の脱水を容易
にし、さらに脱水後の湿潤ウェアの強度を高め、ワイヤ
ーからの良好な剥離性をもたらすなどの副次効果も大き
い。これらの無ａｉｍはＦＲＨ構造体とした後、それ自
身を補強材として作用するため、強度および弾性率が高
く溶融金属との接合も良好なアルミナ繊維が適している
。

なお、本発明のウィスカー含有シートは、無機ウィスカ
ー、無機繊維、無機接着剤のすべて無機材料からなるこ
とを特徴とするが、ウィスカーを無機繊維表面に担持さ
せるために、微量の右ｄ定着剤を使用する。例えばカヂ
オン系ポリアクリルアミド等の有機定着剤の作用により
、ウィスカーは容易に無機ｔｌＨ表面に担持され、抄紙
工程においても無Ｉａｉｓ維とともにワイＶ−上に止ま
るため、ワイヤーから抜は落ちることもなく、しかも表
裏差の少ない均一なシートを得ることができる。定着剤
として使用するポリアクリルアミドは、ＦＲＨ製造時に
分解ガスとなると思われるが、その使用量はシート総量
の０２％以下の微ｍであり、本発明者等はボイド発生等
実用上障害となる悪影響は及ぼさない事を確認している
。

無感繊維とウィスカーのみからなるシートは、かろうじ
てシート形態は維持するものの、シート強度は著しく弱
い。ウィスカーの脱落を防止し、実用上十分な強度を１
ｑるために、上記態様繊維と無機接着剤を併用すること
により、柔軟にして実用強度を有するシートの形成が可
能となったものである。すなわち、無機接着剤としてア
ルミナゾル、コロイダルシリカ、ジルコニアゾル、アル
キルシリケートおよびその誘導体、アルキルシリケート
多量体加水分解生成物、水ガラス、リン酸アルミニウム
水溶液、コロイダル酸化イツトリウム、金属アルコラー
ドおよびその誘導体、セメント等を抄紙時に原料スラリ
ーとともに、混合抄紙するか、あるいはシート形成後、
スプレーもしくは含浸などの方法で添加することにより
、実用上十分な強度を発現することが確認された。無機
接着剤の添加率は少倒では強度発現効果が乏しく、過剰
になると柔軟性が損われ脆くなる。２〜２０ｗｔ％が特
に好ましい結果を与える。

［実施例Ｊ 以下に本発明の実施例を示す。

実施例１ 炭化珪素ウィスカー（東海カーボン社製、トーカウィス
カ）　１０部を水２００部の水中に混合撹拌して均質分
散液を調整したものと、アルミナ繊維（ＩＣ１社製ザク
すル）２部を水４００部中に混合撹拌したスラリーとを
、固形量比８０：２０で混合し、更にカチオン系アクリ
ルアミド（栗田工業社製クリフィックス）を０．１部添
加し、抄紙用原料とした。このスラリーから坪Ｅｉ　２
００ｓ？　／　ｉとなる吊を分取し、手抄き機にて抄紙
シートを得た。脱水後、シート型温に対し、１０％相当
遭のアルミナゾル（８産化学工業製アルミナゾル１２０
０）を添加し、２００℃の熱風で乾燥した。得られたシ
ートを型枠内に納め、溶融アルミニウムを流し込んでＦ
Ｒ）Ｉとした。

シートの物性試験及びＦＩｔＨとしたときの均一性試験
の結果を表に示す。

実施例２ 実施例１において、アルミナシリカの代りにアルミナシ
リカＩＥＩｌｔ（新日鉄化学工業製ニスファイバーＳＣ
バルク１２６０）を用いた以外は実施例１と全く同様に
して、ウィスカー含有シートを得た。その試験結果を表
に示す。

実施例３ 実施例１において、炭化珪素ウィスカーの代りにチタン
酸カリウムウィスカー（チタン工業製ＨＴ−１００）を
用い、アルミナゾルの代りにコロイダルシリカ（８産化
学工業製スノーテックスＯ）を用いる以外は実施例１と
全く同様にしてウィスカー含有シートを１９だ。その試
験結果を表に示す。

実施例４ 実施例１において、アルミナ［ｉの代りに岩綿繊維（新
日鉄化学製ニスファイバー）を用い、アルミナゾルの代
りにコロイダルシリカ（メーカー、商品名前出と同一）
を用いる以外は実施例１と全く同様にして、ウィスカー
含有シートを得た。その試験結果を表に示す。

実施例５〜６ 実施例１において、炭化珪素ウィスカー、アルミナ繊維
、アルミナゾルの各配合量を表に示す通り変える以外は
実施例１と全く同様にしてウィスカー含有シートを得た
。その試験結果を表に示す。

比較例１ 炭化珪素ウィスカー（メーカー、商品名前出と同一）１
０部を水２００部の水中に混合撹拌して均質分散液を調
整したものと、別に針葉樹セルロースバルブを水中に離
解し、３％濃度でナイアガラビーターにより叩解し、カ
ナディアンスタンダードフリーネス値１００ｄ以下の濾
水度とした高叩解セルロースｔｆｉｌｌｔとを固形量比
８０：２０の割合で混合し、更にカチオン系アクリルア
ミド（栗田工業社製クリフィックス）を０１部添加し、
抄紙用原料とした。このスラリーから坪ｆ１１２００ｇ
／ｍとなる間を分取し、手抄き機にて抄紙シートを得た
。得られたシートを型枠内に納め、溶融アルミニウムを
流し込んでＦＲＨとした。シートの物性試験とＦＩｔＨ
としたときの試験結果を表に示す。

比較例２ 実施例１において、アルミナゾルを用いない以外は、実
施例１と全く同様にしてウィスカー含有シートを得た。

その試験結果を表に示す。

試験方法 坪■・・・・・・ＪＩＳ　Ｐ８１２４ 厚さ・・・・・・ＪＩＳ　Ｐ８１１８ 引張強さ・・・・・・ＪＩＳ　Ｐ８１１３柔軟性 シート試料を直径１５０繭φの円筒に巻きつけ、シート
表面に割れが生じなければ良好と判定し、割れが生じて
破れたものを不良とした。

ＦＲＨ均一性 ＦＲＨ作成後、ダイヤモンドカッターでＦＲＨを切断し
、断面をサンドペーパー、次いでダイヤモンドゾルを用
いて平滑に磨ぎ、切断面を顕微鏡で観察し、１００μｍ
以上のボイドがなければ、良好と判定した。

表に示す結果から明らかなように、本発明の無機ウィス
カー、無機繊維、無機接着剤からなるウィスカー含有シ
ート（実施例１〜６）は、高叩解セルロースなどの有機
繊維を用いて無機接着剤を用いないものく比較例１）、
無機ウィスカーと無機繊維を用いて、無機接着剤を使用
しないものく比較例２）に比較して、柔軟性、ＦＲＨ均
一性ともに良好で、すぐれている。

［発明の効果コ 本発明のウィスカー含有シートは、無機ウィスカー、無
機繊維、無機接着剤のすべてを無機材料で構成すること
により、繊維強化金属材料構造体用強化シートとして、
加工工程に於て十分な強度と柔軟性を備え、更にＦＲＨ
としたときにボイド発生を起さないすぐれたシート物性
とＦＲＨ適性を備えたものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 無機ウィスカー、無機繊維、無機接着剤からなることを
   特徴とするウィスカー含有シート。