JPH0367479A - 高圧ケーブル装置の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車エンジン等の点火装置に使用する高圧ケ
ーブル装置の新規な製造方法に関する。

〔従来の技術］ 自動車エンジン等における点火装置は点火プラグに高電
圧を印加して火花を発生させるようになっているが、点
火時のくすぶりの発生を防いで点火時期を正確に制御す
るために、点火プラグと直列に放電間隙を設けた、所謂
シリーズギャップ付点火装置が提案されている。

かかるシリーズギャップ付点火装置としては、たとえば
実開昭６３−１０１４８６に開示されたものがある。こ
れは第２図のように構成されているもので、Ａはたとえ
ばシリンダヘッドＢに螺着された点火プラグであり、一
方、点火プラグＡの端子１に係合可能な接続端子２と高
圧ケーブル３の端部に結合されたケーブル端子４とをた
とえば円筒状のケーシング５内に間隔を置いて対向配置
したプラグキャップ６を備えた高圧ケーブル装置Ｃが、
点火プラグＡに対して着脱自在に嵌着できるようになっ
ている。そしてプラグキャップ６内の接続端子２とケー
ブル端子４との間には、一対の放電電極７，８をガラス
管９で封止してシリーズギャップＳを形成した放電管１
０が装着されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

このようなシリーズギャップ付点火装置に用いられる放
電管は、点火時期を正確に制御するためには、放電開始
電圧が点火プラグに較べである程度高い必要がある。し
かし放電開始電圧が高い放電管を使用すると、シリーズ
ギャップでの放電開始に先立って放電管の外面に沿って
所謂沿面放電が発生しやすい。従って放電管自体を小型
化しかつ放電開始電圧を高いものとすることは極めて難
しく、また高圧ケーブル装置のプラグキャップもまた小
型化することは困難であった。

そこで本発明は、放電管の異常放電などを起こすことの
ない信頼性の高いシリーズギャップ付の高圧ケーブル装
置を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記のような本発明の目的は、点火プラグの端子に保合
可能な接続端子とシリーズギャップ形成用放電管等の付
加機能部品と端末端子を備えた高圧ケーブルとを順に接
続して成形型内に固定し、電気絶縁性合成樹脂により包
埋固定することを特徴とする高圧ケーブル装置の製造方
法によって達成することができる。

更に、このような本発明の方法を実施するに当たって、
まず点火プラグの端子に保合可能な接続端子とシリーズ
ギャップ形成用放電管等の付加機能部品と端末端子を備
えた高圧ケーブルとから選ばれた少なくとも一つの部材
に、これらの相互接続部を除く外周の少なくとも一部を
包囲する電気絶縁性合成樹脂被覆を設け、次いでこれら
の部材を順に接続して成形型内に固定し、以下上記と同
様の手順によって高圧ケーブル装置を製造することがで
きる。

本発明におけるシリーズギャップ形成用放電管等の付加
機能部品には、高放電電圧特性を有する放電管のばかノ
イズ放射防止用抵抗体などが含まれ、またこれらの部品
を接続するためのコネクタや位置決め用のスペーサなど
も含まれる。

本発明において、点火プラグの端子に保合可能な接続端
子、シリーズギャップ形成用放電管等の付加機能部品お
よび端末端子を備えた高圧ケーブルなどの部材は、点火
プラグ用接続端子−付加機能部品−高圧ケーブルの順に
接続され、合成樹脂成形用の型の内部に取り付けられる
。これらの部材には、型の中での位置決めまたは部材相
互の接続を確実なものとするためのスペーサをあらかじ
め取り付けておいてもよく、更には部材相互間の接続部
以外の部分に絶縁被覆などをあらかじめ設けておいても
よい。この場合、合成樹脂を用いてインサート底形する
などにより、部材の外周面上にスペーサとしての機能を
備えた絶縁被覆を形成するのが特に好ましい。

上記のように接続された部材を包埋固定するための合成
樹脂は、熱硬化性であっても熱可塑性であってもよく、
高圧ケーブル装置の保護用構成部材としての必要特性、
すなわち電気絶縁性、耐熱性、耐油性、難燃性、その他
充分な機械的強さなどを備えているものであればどのよ
うなものであってもよい。このような電気絶縁性合成樹
脂としては、たとえばポリオレフィン樹脂、スチレンジ
エン系樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂またはゴム
、フッ素系樹脂またはゴム、アクリル系樹脂またはゴム
、ジエン系樹脂またはゴム、ポリエーテル系樹脂または
ゴムなどが挙げられる。

このような樹脂包埋に用いられる型は、合成樹脂の成形
法に適したものであればよく、たとえば射出成形を利用
するのであれば冷却手段を備えた金型が、トランスファ
成形を利用するのであれば加熱手段を備えた金型がそれ
ぞれ用いられ、また注型法を利用するのであれば熱ある
いは放射エネルギーの供給手段を備えた型が好ましく用
いられる。

〔作　用〕

本発明の方法によって製造された高圧ケーブル装置は、
高圧ケーブルの端部から供給された高圧電流がすべて放
電管等の付加機能部品の内部を通って点火プラグへの接
続端子に流れ、沿面放電などが発生することはない。

〔実施例〕

以下、本発明の高圧ケーブル装置の製造方法を図によっ
て説明する。なお、従来技術におけると同一の機能を有
する部材等については同一符号を付して示した。

第１図は、柱状のシリコーン樹脂成形体１３の中に、点
火プラグに対する接続端子２と放電管１０と抵抗体１２
と高圧ケーブル３とを直列に接続した状態で包埋した高
圧ケーブル装置Ｃである。”接続端子２の後端部には放
電管１０の放電電極端子７′を嵌合するための雌端子２
′が形成されており、また放電管ｌＯの他方の放電電極
端子８′には両端雌型の中間接続端子１１を介して抵抗
体１２が接続され、更にこの抵抗体１２の後端には高圧
ケーブル３の端部に結合されたケーブル端子４が嵌合接
続されている。そして、接続端子２、放電管１０、中間
接続端子１１、および抵抗体１２などは樹脂成形体１３
のほぼ軸線に沿って固定されている。

このような高圧ケーブル装置Ｃを製造するに当たって、
まず、放電管１０の放電電極端子８′に中間接続端子１
１を接続した組合せ部品を射出成形用金型の中に取り付
け、ポリプロピレン樹脂で形成されたスペーサ兼用の絶
縁被覆５′をインサート成形により被着した。また、ケ
ーブル端子４を樹脂成形体１３のほぼ軸線に沿って位置
決めするための環状スペーサ５“も用意した。

別に用意した高圧ケーブル装置底形用の型の中に、点火
プラグに対する接続端子２、放電管１０と中間接続端子
１１とを接続した組合せ部品、抵抗体１２を順に接続し
ながら装着し、更にケーブル端子４に環状スペーサ５“
を嵌着した高圧ケーブル３を抵抗体１２の上方の端子部
に接続して、これらの部材すべてが成形用型の軸線位置
に並ぶように装着した。次に、型を閉じて付加反応型の
シリコーン樹脂を注入し、加熱硬化してこれらの部材を
包埋する樹脂成形体１３を形成した。

こうして得た成形物を型から取り出し、ヘッドキャップ
１４を装着して高圧ケーブル装置Ｃを完成した。

〔発明の効果〕

本発明の高圧ケーブル装置の製造法によれば、内部に包
埋された付加機能部品、特に放電管まわりでの沿面放電
が発生せず、正確な点火時期が維持できるぽかりでなく
振動にも強くて信頼性の高い高圧ケーブル装置が得られ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の高圧ケーブル装置の製造法によって得
られた高圧ケーブル装置の例の断面図であり、 第２図は従来の高圧ケーブル装置の断面図である。 Ａ・・・点火プラグ、Ｂ・・・シリンダヘッド、Ｃ・・
・高圧ケーブル装置、Ｓ・・・シリーズギャップ、１・
・・プラグ端子、２・・・接続端子、２′・・・雌端子
、３・・・高圧ケーブル、４・・・ケーブル端子、５・
・・ケーシング、５′・・・絶縁被覆、５″・・・環状
スペーサ、６・・・プラグキ中ツブ、７，８・・・放電
電極、７’、８’・・・放電電極端子、９・・・ガラス
管、１０・・・放電管、１１・・・中間接続端子、１２
・・・抵抗体、１３・・・樹脂成形体、１４・・・ヘッ
ドキャップ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）点火プラグの端子に係合可能な接続端子とシリー
   ズギャップ形成用放電管等の付加機能部品と端末端子を
   備えた高圧ケーブルとを順に接続して成形型内に固定し
   、電気絶縁性合成樹脂により包埋固定することを特徴と
   する高圧ケーブル装置の製造方法。
2. （２）点火プラグの端子に係合可能な接続端子とシリー
   ズギャップ形成用放電管等の付加機能部品と端末端子を
   備えた高圧ケーブルとから選ばれた少なくとも一つの部
   材に、これらの相互接続部を除く外周の少なくとも一部
   を包囲する電気絶縁性合成樹脂被覆を設け、次いでこれ
   らの部材を順に接続して成形型内に固定し、電気絶縁性
   合成樹脂により包埋固定することを特徴とする高圧ケー
   ブル装置の製造方法。