JPH0367031B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は印字機構がキヤリツジに載置され、こ
のキヤリツジが印字用紙を保持したプラテンに沿
つて往復動する際に印字を行なうような電子タイ
プライターに関するものである。

従来例の構成とその問題点 近年、電子タイプライターも他の機器と同様に
携帯に便利なように小型，軽量化を図る傾向にあ
る。

一方、機能の多様化が要求され、印字文字等の
表示装置，メモリ装置，各種電子回路等を付加し
なければならず、小型，軽量化を図る上で障害と
なつている。

以下図面を参照しながら従来の電子タイプライ
ターについて説明する。第１図は従来の電子タイ
プライターの斜視図であり、印字文字等を表示す
る表示装置を備えたものである。同図において、
１はケース本体、２は操作キー３を多数配列した
キーボード、４はキヤリツジで、印字機構を塔載
し、ガイドレール５に案内されてプラテン６と適
宜の間隔を保ち左右に往復移動する。９′は印字
文字等を表示する表示装置である。

以上のように構成された従来の電子タイプライ
ターについてその動作を以下に説明する。所定の
文字，記号をキーボード２にて入力すると、制御
装置（図示せず）の制御のもとで印字機構を動作
させ、入力した文字，記号に対応してプラテン６
に固定した印字用紙（図示せず）に遂次印字しつ
つ、キヤリツジ４をプラテン６に沿つて左から右
方向へ移動させる。表示装置９′は入力した文字，
記号を一且表示し、操作者が確認した後、印字指
令入力により印字させるものである。

しかしながら、上記のような構成においてはキ
ヤリツジが印字動作中、プラテンに沿つて移動し
なければならず、キヤリツジの往復動によつて占
められる空間分だけケース本体の体積が大きくな
り、電子タイプライターの小型，軽量化を阻むと
いう問題を有していた。

発明の目的 本発明の目的は、印字動作中にキヤリツジが往
復動することにより占める空間を有効に活用する
ことにより、小型，軽量化を可能にした電子タイ
プライターを提供することである。

発明の構成 本発明の電子タイプライターは、キーボード
と、印字用紙を保持するプラテンと、印字手段を
含み印字行に沿つて往復移動するキヤリツジと、
入力情報を表示する表示装置と、前記キーボード
の入力に応じて少なくとも前記キヤリツジと前記
印字手段を制御し印字を行うための制御手段と、
これらを支持する支持体とを具備し、かつ前記表
示装置は前記キヤリツジが往復移動することによ
つて占められる空間に対して出入り可能となるよ
うに前記支持体に回動自在に取り付けられて構成
されている。

実施例の説明 以下、本発明の実施例について、図面を参照し
ながら説明する。

第２図は本発明の一実施例に係る電子タイプラ
イターの斜視図を示すものである。９は発光ダイ
オード液晶表示素子等により印字文字および記号
等を表示する表示装置、９ａ，９ｂは表示装置９
から一体に延びた支点部、１ａ，１ｂはケース本
体１に一体に設けた支点部、１０ａ，１０ｂは支
点部９ａ，９ｂと支点部１ａ，１ｂにそれぞれ挿
通された支軸で、これらにより表示装置９は支軸
１０ａ，１０ｂを中心としてキヤリツジの移動空
間Ａに対し出入り自在に回動可能に保持されてい
る。１１はケース本体１の蓋で、これはケース本
体１より突出した支軸１２にて回動可能に枢支さ
れている。１３は、収納された表示装置９を押さ
える為のゴム等でできたダンパーである。

なお、２はキーボード、３は操作キー、４はキ
ヤリツジ、５ａ（図では、かくれて見えない）お
よび５ｂはガイドレール、６はプラテンであり、
これらは従来例の構成と同じものである。

第３図乃至第５図は本実施例における電子タイ
プライターの動作を示す側面図である。第３図は
表示装置９をキヤリツジの移動空間Ａ内に収納し
た状態を示し、この状態では表示装置９はガイド
レール５ａと蓋１１に取付けたダンパー１３とに
挾まれて保持され、キヤリツジ５の移動空間Ａ内
に収納されている。

印字に使用する時は、第４図に示すように蓋１
１を支軸１２のまわりで回動させて開蓋した後、
表示装置９を支軸１０ａ，１０ｂのまわりで回転
させて取り出し、さらに第５図に示すように蓋１
１を再び回動させて閉じ、表示装置９を見易い角
度に回動させて位置を決める。携帯して持ち運ぶ
際は、前記の手順と逆の操作によつて表示装置９
を収納すれば便利が良い。なお、印字のための動
作は従来例の電子タイプライターと同じである。

以上のように本実施例によれば、キヤリツジが
往復動することによつて占められる移動空間Ａ内
に表示装置９を出入り自在に収納可能としたこと
により、表示装置の体積分だけケース本体を小型
化することができ、さらに、表示装置９を回動可
能にケース本体に取付けることにより、収納，取
出しの操作が簡単になる。

なお、表示装置９の幅を、キヤリツジ４の移動
距離にほぼ合わせると、キヤリツジ４が振動によ
り動くことを防ぐことができるため、電子タイプ
ライターを携帯に適したものとし得る。

なお、本実施例では表示装置を回動することに
よりキヤリツジの移動空間に収納させるようにし
たが、スライド式に収納させるようにしてもよい
し、摺動と回動を組み合わせてもよい。

発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明の電子
タイプライターはキヤリツジが往復動することに
より占められる移動空間に、本電子タイプライタ
ーの付属部品などを収納できるため、キヤリツジ
の移動空間を有効に活用することができて、電子
タイプライターの小型，軽量化を図ることができ
るという優れた特長を有する。

さらに、上記物体として第２図乃至第５図に例
示したような表示装置とした場合には、表示装置
を見易い箇所および角度に任意に配置できるとい
う効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電子タイプライターの一例の斜
視図、第２図は本発明の一実施例に係る電子タイ
プライターの斜視図、第３図，第４図および第５
図は本実施例の取扱い動作を説明するための側面
図である。 １……ケース本体、２……キーボード、３……
操作キー、４……キヤリツジ、５ａ，５ｂ……ガ
イドレール、６……プラテン、７ａ，７ｂ……突
出部、８ａ，８ｂ……バネ部材、９……表示装
置、９ａ，９ｂ……支点部、１０ａ，１０ｂ……
支軸、１１……蓋、１３……ダンパー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ キーボードと、印字用紙を保持するプラテン
   と、印字手段を含み印字行に沿つて往復移動する
   キヤリツジと、入力情報を表示する表示装置と、
   前記キーボードの入力に応じて少なくとも前記キ
   ヤリツジと前記印字手段を制御し印字を行うため
   の制御手段と、これらを支持する支持体とを具備
   し、かつ前記表示装置は前記キヤリツジが往復移
   動することによつて占められる空間に対して出入
   り可能となるように前記支持体に回動自在に取り
   付けられてなる電子タイプライター。