JPH0366672B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車の如き車両に設けられた表示
装置に道路地図と車両の位置等を併せて表示させ
ることにより車両の走行位置を知り得るようにし
た車両の走行位置表示装置に於いて、車両が移動
しその走行位置が画面に表示された地図の所定の
区域に入つた場合に走行位置が中央区域に入るよ
う車両の現在位置が属する地図を画面に残したま
ま画面上の地図をこれに隣接する所定地域の地図
に切換え変更し得るようにした地図表示装置に関
する。

〔従来の技術〕

近年、自動車等の車両に於いて、方位センサ、
距離センサ、信号処理機能を有するコンピユータ
等を設けて車両の進行方位、走行距離等を計測す
ることにより走行経路を求めるとともに、道路地
図にかかる情報を記録する媒体およびその再生装
置を備え、コンピユータを解して道路地図を読み
出し表示し得るようにし、これらをCRTデイス
プレイの如き表示装置の画面に同時に表示させ、
これにより運転者が例えば不案内な地域をドライ
ブする場合等に於いて走行中車両の現在位置を地
図にて常に確認でき、運転の便を図るようにした
走行位置表示装置が開発されている。

斯かる走行位置表示装置では、上述の如くデイ
ジタル情報記憶媒体に道路地図に係る情報を記録
し、その再生装置で地図情報を記憶媒体から読み
出し、コンピユータを解して表示装置に表示させ
るようにしており、一般に地図は表示装置の画面
に表示される大きさを単位として扱われるから、
記憶媒体に記録される地図情報の記録形式につい
ても従来では表示装置の画面に表示される地図の
大きさを単位として分割し記憶媒体に記録させる
ようにしたものが一般的である。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、表示装置の画面の大きさを単位とし
て地図情報を分割し記録するようにしたため次の
ような問題が問題が生じることになる。

即ち、例えば第７図に示されるように、一つの
地図７０に係る画像情報を表示装置の画面の大き
さを単位として９つの地図７１〜７９に分割する
ことにより記憶媒体に記録するもの（各地図には
番号７１〜７９が付されている）とし、現在画面
に表示中の地図を７５とすると、車両が地図７５
に於いて図中左端の７５Ａ点から地図７４の７４
Ａ点に移動するように実際の走行がおこなわれた
とき、コンピユータの信号処理装置では車両の走
行位置が画面上地図７５から地図７４に移つたこ
とを認識し、その後に画面上の地図７５を消し、
番号７４の地図の画像情報を上記デイジタル情報
媒体から再生装置を通して読み出し、表示装置に
表示させ、併せて車両の現在の走行位置に係る表
示マークを表示させるように動作することにな
る。

このような動作によれば、車両の走行に伴い表
示画面上の表示マークが移動し、表示画面の端の
近辺に到達するとき、表示マーが画面の端から出
ない限り隣接する領域の地図に変更されないた
め、画面の端周辺および車両の進行先に相当する
地域の道路状況に係る詳細な情報を明確に得るこ
とが出来ず、運転操作の判断上極めて不都合な運
転状況が生じることになる。

上記の如き運転状況を回避する方法の一例とし
て、従来、切換えられる前後の地図の境界部周辺
の地図を夫々の地図に重複して記録させるように
し、地図が変更されても車両が走行している周辺
の地図が同じように表示されることになるから運
転者に上記不都合を与えないようにしたものがあ
る。

しかしながら、斯かる地図切換装置では、記憶
媒体にすべての地図の境界部に係る極めて大量の
地図情報を重複して記録させねばならず、デイジ
タル情報記憶媒体のメモリ効率を考える上では大
いに問題である。

本発明者は上記の如き問題に鑑みこれを有効に
解決すべく第１および第２の発明を成したもので
あり、第１の発明は地図情報を記憶するメモリの
容量を増大させることなく地図の切換時の連続性
を確保し、さらに、第２の発明は車両の現在位置
を中心とする地図表示を可能とすることを目的と
する。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するため、第１の発明にかかる
地図表示装置は、コンピユータ等で信号処理して
表示装置の画面に道路地図と車両の現在位置等を
同時に重ねて表示し、車両が走行に伴つて常に車
両の現在位置を知り得るようにした車両走行位置
表示装置に於いて、表示装置の画面に表示する道
路地図を均等に複数分割し、この分割された１つ
の大きさを単位として道路地図の地図情報を分割
して記憶媒体に記録し、かつ表示装置の画面では
隣接する複数の単位地図を組合わせて画面の地図
を作成し、画面の地図が滑らかに切換え変更され
るようにする。

また、第２の発明にかかる地図表示装置は、さ
らに表示装置の画面を所定の区域に分割し、車両
の走行位置を表わすマークが画面上中央区域以外
の所定区域に入つたとき上記マークが画面上の中
央域に入るように単位地図の組合わせを変更し、
画面上のマークおよびその周辺の地図を略々中央
部に残したまま画面上の地図を更新できるように
する。

〔実施例〕

以下に本発明の好適一実施例を添付図面に基づ
いて詳述する。

先ず、本発明を説明する前に本発明の前提とな
る車両の走行一表示装置の概要を説明する。

斯かる走行位置表示装置の基本的構成を第１図
に示し、第１図に於いて、１は各種の演算、処理
を行なう信号処理装置であつて、信号処理装置１
には、その入力側に自動車の走行距離に応じた信
号を出力する距離検出器２と、自動車の進行方向
の変化に応じた信号を出力する方位検出器３と、
操作スイツチによつて表示指令を送出し、各種の
動作を信号処理装置に行なわせることの出来る操
作装置４を備え、その出力側に地図画像、自動車
の現在位置、現在位置までの一定区間に於ける走
行軌跡、現在の進行方向などを同一画面上に刻々
更新表示されるCRTデイスプレイの如き表示装
置を備え、更には予め道路地図をラスタモードに
て画素単位でデイジタル情報化し、その情報を記
録したデイジタル情報記憶媒体６より道路地図情
報を読み出し、前記信号処理装置１へ送出する再
生装置７および走行軌跡記憶装置８を備えること
により走行位置表示装置は構成される。

以上のごとき構成装置を備えた信号処理装置１
は、距離検出器２からの信号で自動車の往航距離
を計測するとともに、方位検出器３の信号で自動
車の進行方向を判定し、上記各検出器２，３から
の検出信号に応じて自動車の単位走行距離ごとの
２次元座標上の位置を演算で求め、他方再生装置
７から地図に係る情報を入力し、表示装置５の画
面上に自動車の現在位置等および道路地図を同時
に表示せしめるようにし、これによつて画面上の
地図にて自動車の走行位置等を知ることを可能に
せしめている。

次に、本発明に係る地図表示装置の切換方式に
ついて説明する。

道路地図に係る情報は上記の如くデイジタル情
報記憶媒体６に記録されるが、その記憶方式は、
全画像情報を表示装置５の画面５ａに表示される
道路地図を均等に複数分割しこれを記憶単位とし
て画像情報として記憶させている。例えば、第２
図に示される如く地図９を表示装置５の画面に表
示される大きさの４分の１の大きさに等しい大き
さで分割し、この分割された地図の大きさを記憶
単位としてこれらの夫々に番号を付して画像情報
を記憶させている。

したがつて、表示装置５の画面に或る地図を作
成し表示させようとする場合、例えば第２図に示
される破線１０で囲まれた領域も地図を表示する
場合には再生装置７を介して番号１１５，１１
６，１２１，１２２の地図を読み出し、信号処理
装置１内に一時的に記憶し、その後表示装置５の
画面に地図を表示し得るように作成表示される。
即ち、表示装置５の画面の大きさ（略々破線１０
で示される大きさ）を形成する隣接する位置にあ
る４枚の地図によつて画面の地図が作成される
が、いかなる単位地図を選択して読み出し、画面
上の地図を作成表示させるかは下記の如き基準に
基づくアルゴリズムを与えられた信号処理装置１
の動作によつて行なわれる。

次に、表示装置５の画面に表示される地図の作
成表示および切換変更のアルゴリズムを説明す
る。先ず、第３図に示されるように、表示装置５
の画面５ａを所定の区域、例えば９つの区域ａ〜
ｉに分割し、信号処理装置１の制御プログラム上
に於いて各区域を設定しておく。第３図中、画面
５ａの縦軸、横軸に示した分数値は上記区域ａ〜
ｉを形成するための分割比を表わしている。この
ように表示装置５の画面を分割することによつ
て、信号処理装置１に於ける演算で求められた車
両の現在位置を表示装置５の画面に表示させる場
合に於いて車両の現在の走行位置に係るマークが
画面上の上記区域ａ〜ｉのどの区域内に存するか
を判断し得るようにプログラム的に構成されてい
る。

第４図に示されるように、今、仮に地図１１
５，１１６，１２１，１２２によつて表示装置５
の画面５ａの地図が作成され表示されているもの
とし、画面５ａ内を上記第３図に対応させて９つ
の区域ａ〜ｉに分割して地図１１５，１１６，１
２１，１２２の上に重ねて示しているものとす
る。１０８〜１１１，１１４，１１７，１２０，
１２３，および１２６〜１２９は上記地図１１
５，１１６，１２１，１２２に隣接する地図であ
つて、図中全体として一枚の地図を形成するよう
にして示されているが、実際は地図１１５，１１
６，１２１，１２２が画面５ａに表示されている
のであつて、他の地図はデイジタル情報記憶媒体
６または信号処理装置１のメモリ内にデイジタル
情報として備えられているものである。

上述した如く表示装置５の画面に表示される車
両の現在位置に係るマークＭは２次元座標上の
xy座標の値として求められ、且つマークＭは画
面５ａのどの区域ａ〜ｉに属しているか判断し得
る。そこで、次のような基準にしたがつて表示装
置５の画面５ａに表示される４枚の地図を選択す
るように信号処理装置１の動作がプログラム的に
定められる。

即ち、マークＭが区域ｅ内にあれば地図１１
５，１１６，１２１，１２２が表示され、区域ａ
内にあれば地図１０８，１０９，１１４，１１５
が表示され、区域ｂ内にあれば地図１０９，１１
０，１１５，１１６が表示され、区域ｃ内にあれ
ば地図１１０，１１１，１１６，１１７が表示さ
れ、区域ｄ内にあれば地図１１４，１１５，１２
０，１２１が表示され、区域ｆ内にあれば地図１
１６，１１７，１２２，１２３が表示され、区域
ｇ内にあれば地図１２０，１２１，１２６，１２
７が表示され、区域ｈ内にあれば地図１２１，１
２２，１２７，１２８が表示され、区域ｉ内にあ
れば地図１２２，１２３，１２８，１２９が表示
するように定められる。

したがつて、マークＭが画面の中央の区域ｅ内
を動き回る限りに於いては画面５ａには地図１１
５，１１６，１２１，１２２による表示が継続さ
れるが、例えばマークＭが区域ｅより区域ａへ移
ると画面５ａの地図１１５，１１６，１２１，１
２２が消え、代わりに地図１０８，１０９，１１
４，１１５が図に示される配列状態にて画面５ａ
に表示されることになる。この動作は他の区域に
マークＭが移つたとしても各区域に対応する上記
の４枚の各地図が表示され、同様である。上記の
如くしてマークＭの画面５ａに於ける位置の変化
に応じて画面５ａに表示された地図が他の地図の
表示に切換え変更されるが、その地図切換えによ
つてマークＭは常に画面５ａの区域ｅ内にあるよ
うに設定される。

つまり、第５図に示されるように、車両の現在
位置に係るマークＭは常に画面５ａの中央に設定
された区域Ｌ（中央区域ｅと同じ）から出ること
なく、画面５ａに表示された４枚の地図のうちマ
ークＭが属する一枚の地図を画面５ａに引続いて
表示させながら、他の３枚の地図を別の地図に切
換えるものである。

また、上記の地図切換方式は次のように考える
ことも出来る。つまり、第６図に示されるような
地図１０８〜１１０、１１４〜１１６、１２０〜
１２２の配列に於いて、車両の現在位置に係るマ
ークＭが地図１１５の中にあるとすれば、地図１
１５を均等に４等分に分割した各区域ａ，ｂ，
ｄ，ｅのいずれに属するかによつて表示装置５の
画面に表示される地図の組合せが定まり、マーク
Ｍが区域ａにあるときは番号１０８，１０９，１
１４，１１５の地図が、区域ｂにあるときは番号
１０９，１１０，１１５，１１６の地図が、区域
ｄにあるときは番号１１４，１１５，１２０，１
２１の地図が、区域ｅにあるときは番号１１５，
１１６，１２１，１２２の地図が組合さつて画面
に表示されることになる。

斯かる地図の切換方式を信号処理装置によつて
行なわせるためには、デイジタル情報記憶媒体６
に、表示装置５の画面の縦、横を２等分して形成
された１／４の大きさに対応するように道路地図
に係るデイジタル画像情報を分割して記憶させて
おき、他方信号処理装置１の内部の制御プログラ
ム上で、上記４分割された地図のデイジタル画像
情報を更に縦、横を２等分にして４分割した領域
を設定しておき、車両の現在位置がその４分割さ
れた領域のいずれに存在するかを信号処理装置１
で常に判断し得るようにしておけばよいのであ
る。

〔発明の効果〕

以上の説明で明らかなように、第１の発明によ
れば、コンピユータによつて道路地図を記憶媒体
から読み出し表示装置の画面に表示させ、且つ車
両の走行経路測定装置によつて車両の位置を求め
て上記の同一画面に表示させ、地図との兼合いで
車両の現在位置を知れるようにした走行位置表示
装置に於いて、表示装置の画面に表示される地図
を均等に複数分割して分割された一つの大きさを
単位として地図情報を記憶し、隣接する複数の単
位地図を組合わせて表示装置の画面上の地図を作
成するため、地図を滑らかに変更でき、また、記
憶媒体を効率的に使用できる。

更に、第２の発明は、上記第１の発明に加え、
表示される車両位置に係るマークが画面の略中央
位置に常に存在するように、該マークが画面上の
中央区域以外の所定の区域に入つたときには、当
該区域に係る単位地図を画面上に残るようにし他
の単位地図を切換えて別の他の単位地図と組み合
わせて画面の地図を作成表示させるようにしたた
め、運転者に取つては自車へ走行する地域の地図
状況を常に画面中央部にて視認できるように車両
の走行に伴つて表示された地図が自動的に次々に
切換わり、これによつてこの種の運転ガイド装置
の運転ガイド機能を一層向上せしめることが可能
となつた。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一時指令を示し、第１図は本発
明が適用される車両の走行位置表示装置の構成を
示したブロツク図、第２図は地図の分割態様を説
明する図、第３図は表示装置の画面を分割する態
様を示した図、第４図は地図の切換方法を説明す
るための図、第５図は表示装置の画面の地図の切
換基準となる境界を示した図。第６図は記憶媒体
に記録される単位地図に基づいて本発明に係る地
図切換方式を説明するための図、第７図は従来の
地図切換方式を説明するための図である。 尚、図面中、１は信号処理装置、５は表示装
置、５ａは画面、６はデイジタル情報記憶媒体、
７は再生装置、１０１〜１３６は単位地図、Ｍは
車両位置を表わす画面上のマークである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 車両に設けられた表示装置の画面に道路地図
   と車両の位置とを併せて表示し、車両の走行位置
   を知り得るようにした車両の走行位置表示装置に
   おいて、前記表示装置の画面に表示する道路地図
   を均等に複数分割しこの分割された一つの大きさ
   を単位として前記道路地図の地図情報を各々記憶
   させ、かつ表示装置の画面では隣接する複数の単
   位地図を選択し組合せて画面の地図を作成表示す
   ることを特徴とする地図表示装置。 ２ 前記表示装置の画面を４等分に分割し、この
   分割された領域のそれぞれに単位地図を表示する
   ようにした特許請求の範囲第１項記載の地図表示
   装置。 ３ 車両に設けられた表示装置の画面に道路地図
   と車両の位置とを併せて表示し、車両の走行位置
   を知り得るようにした車両の走行位置表示装置に
   おいて、前記表示装置の画面に表示する道路地図
   を均等に複数分割しこの分割された一つの大きさ
   を単位として前記道路地図の地図情報を各々記憶
   し、かつ表示装置の画面では隣接する複数の単位
   地図を選択し組合せて画面の地図を作成表示させ
   るとともに、前記表示装置の画面を所定の区域に
   分割し、車両の走行位置を表わすマークが画面上
   中央区域以外の所定区域に入つたとき上記マーク
   が画面上の中央区域に入るように画面に表示され
   る単位地図の組合せを変更することにより画面の
   地図を変更するようにしたことを特徴とする地図
   表示装置。 ４ 前記表示装置の画面を４等分に分割し、この
   分割された領域のそれぞれに前記単位地図を表示
   するようにした特許請求の範囲第３項記載の地図
   表示装置。