JPH0366219B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明の目的はラベル糊付け機械の糊付け装置
に関する。

(ロ) 従来の技術 種々の容器に貼付けされるラベルに対し確実に
糊付けすることはラベル貼付機械の最適作業結果
を得るための前提条件である。この種の機械の進
歩により、時とともに、とくに種々の品質のラベ
ルや高速作業に適する粘着材の分野での要求が高
まつてきた。しかしこの場合でも、良好なラベル
貼付と清潔な貼付作業を行えるような容器への最
適な糊付けと、その結果得られる経済的な糊消費
とが確保されるように、この装置の作業位置を決
定できることが重要となる。

実際に、ラベル貼付機械によるラベル貼布に対
し、装着されたスクレーパ部材による糊付けロー
ラへの糊の塗布において、機能に合わせて最適な
糊厚さとするにはどうするべきかが長い間の課題
であつた。これは、糊付けローラとスクレーパ部
材との間の間隔を揺動調節により変化しラベル貼
布の際の必要作業条件に適合させて問題なくラベ
ル貼布が行えるように調節可能なものでなければ
ならない。このために、スクレーパ部材に直接作
用するねじボルトはねじナツトを有して、このボ
ルトがたとえばねじ鍵のような工具で作動され、
ここでねじボルトの自由端がスクレーパ部材の好
ましい作動位置にきてそこで固定されることが行
われている。さらに従来技術によると、ねじボル
トは止めナツトにより保持部材に効定されなけれ
ばならない。この作業方法は複雑で時間を要する
ばかりでなく不正確でもある。この従来の調整方
法においては、スクレーパ部材の調節に際し、部
分的に何回も試行を行わざるをえず、結局かなり
の回数の試行を基にして、回数の多いラベル貼付
に対しスクレーパ部材と糊付けローラとの間隔は
このくらいが最適であろうという感じで形成され
る。このような作業方法は、現代の高速機械の要
求には決して十分なものではない。

(ハ) 発明が解決しようとする課題 本発明は、冒頭記載の糊付け装置を、糊付けロ
ーラ上の糊厚さの調節を簡単、正確かつ制御可能
に実行できるように改善することである。

(ニ) 課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明は、回転可能
な糊付けローラと、該ローラの軸線に平行な軸線
のまわりに枢動動可能な軸受枠の一方に取付けら
れたスクレーパ部材及び該軸受枠の他方に取付け
られたてこ部材と、該糊付けローラと該スクレー
パ部材との間隔を設定する調節ねじと、該調節ね
じをねじ孔に収容する保持部材と、通常作動位置
及び該糊付けローラに対してわずかな間隙を設け
た空転位置の間で該スクレーパ部材を前後に移動
させる調節モータと、を有するラベル貼付機械の
糊付け装置において、保持部材は揺動てこ５とし
て形成され、揺動てこ５の端縁部には調節ねじ３
が支持され、さらに揺動てこ５に調節モータ１３
が連結され、調節ねじ３の一端は、調節モータ１
３が消勢された時スクレーパ部材１を糊付けロー
ラ２から空転位置へ移すように作用する圧縮ばね
２２の作用の下でてこ部材１９と係合し、そし
て、スクレーパ部材１から離れた調節ねじ３の他
端部には、目盛７を有する回転つまみ８が取付け
られて構成されている。従つて、特定の作業条件
に対し、たとえば糊、ラベルの同一品質に対し、
またはびんの型、輪郭、あるいはびん材に関連し
た品質などと関係する同一条件に対して、常に一
定の糊付け厚さを与えるように容易に目盛値で調
節が可能である。

(ホ) 実施例 図では、装置の中で、本発明の理解に必要な構
造部分のみが示されている。この糊付け装置はス
クレーパ部材１を有していて、このスクレーパ部
材と糊付けローラ２との間隔はそれぞれ作業条件
に合う大きさに自動的に調節されうるにさらに手
動で微調整されるが、この糊付け装置はボルト４
のまわりに謡動可能な謡動てこ（以下保持部材と
呼ぶ）５と、対向部材６と目盛７を有する回転つ
まみ８とを備えている。調節ねじ３は、保持部材
５でボルト４とは反対側に設けられたねじ孔９内
にねじ込まれている。

揺動てことして形成された保持部材５と不動に
結合され、場合によつてはこの保持部材を包囲し
たり上部で被覆したりしている対向部材６は、ね
じ孔９と同一直線上にある中心孔１０を備え、こ
の中心孔は同一またはほぼ同一の直径で回転つま
み８まで到達している。この孔１０内にたとえば
圧縮ばね１１のような弾性部材が設けられ、この
圧縮ばねは一方は保持部材５で、他方は回転つま
み８で、支持されている。数字を付した回転つま
み８上の目盛７は、対向部材６の外周の線マーク
１２に対応している。円筒回転つまみ８を操作し
やすいように、回転つまみに通常のギザギザ模様
が付してある。ゼロ調整を行なえるように、回転
つまみ８に対し制動回転が可能な目盛リング上に
目盛７を設けることも本発明の範囲内である。

スクレーパ部材１と糊付けローラ２との間隔の
自動調節は空気式調節モータ又はサーボモータ１
３により行われ、モータに負荷がかかると押しボ
ルト１４は保持部材５を支持部材１６のストツパ
１５までボルト４のまわりに揺動させるが、これ
と同時に共通の調節ねじ３で保持部材に固定され
ている調節部材、すなわち、対向部材６および回
転つまみ８をも共に揺動させる。保持部材５およ
びこれと結合する調節部材は、このとき第１図に
一点鎖線で示す作動位置（軸１７）をとる。保持
部材５は調節モータ１３により、標準の作動位置
と、わずかに間隔をあけた空転位置との間を前後
に揺動される。

調節ねじ３の丸みをつけた自由端１８は、スク
レーパ部材１を糊付けローラ２から空転位置に移
す圧縮ばね２２の作用によりてこ１９と接触し
（第２図）、てこ１９は標準の作業位置において
は、位置固定の垂直軸２０上で回転可能に設けら
れた軸受枠２１を介して、この軸受枠に取付けら
れたスクレーパ部材１を前述のように糊付けロー
ラ２の作動領域へ揺動させている。スクレーパ部
材１と糊付けローラ２との間隔をさらに大きくし
たり小さくしたりする調節は、回転つまみ８を操
作して行われ、回転つまみに対しては中心に設け
られた圧縮ばね１１が摩擦ブレーキとして作用す
るので、目盛７で設定された調節値は故意に調節
することがない限り変えることはない。

本発明によるとさらに、保持部材と結合する対
向部材は、少くとも部分的に、目盛７の外径に対
応する円筒状の輪郭を有している。最後に、糊付
けローラ２はメタル外套を有し、調節ねじ３は、
標準の作業位置でスクレーパ部材１が糊付けロー
ラ２の外周と接触するように調節され、その後回
転つまみ８に対し目盛７を回転してゼロ位置がセ
ツトされる。このとき目盛７では、たとえば１ミ
リメートルの10分の１の単位で刻まれた目盛幅は
正確に読みとり可能である。スクレーパ部材１を
糊付けローラ２にきわめて接近した空転位置への
固定は、調節ねじ３とは無関係に、たとえばてこ
１９と係合するストツパ２３で行われる。

(ヘ) 効果 本発明は上記の如く、保持部材を謡動てことし
て形成し、揺動てこの一端部に調節ねじを取付け
調節ねじの端部に目盛付きの回転つまみを設け、
さらに、揺動てこは該てこを駆動する調節モータ
を取付けた構成とし、調節モータにより糊付け装
置の作動位置及び空転位置の切換制御を行い、そ
れとは独立して手動回転つまみにより糊付けロー
ラ面の糊の膜厚の細かな調節を行うにしている。
従つて、単一の装置で作動時の糊の膜厚の調節及
び空転時におけるローラ面の糊の膜厚を減少させ
ることが可能となつた。また作動位置と空転位置
の自動切換と糊膜厚の手動による細かい調節とを
互に独立して行うことが可能でありさらに、調節
ねじの目盛り付回転つまみにより、糊の膜厚の調
節代を定量的に把握でき簡単かつ正確に調節する
ことも可能となつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は糊付け装置の部分断面側面図、第２図
は糊付け装置の上面図である。 １…スクレーパ部材、２…糊付けローラ、３…
調節ねじ、５…揺動てこ（保持部材）、６…対向
部材、７…目盛、８…回転つまみ、９…ねじ孔、
１１…弾性部材（圧縮ばね）、１２…線マーク、
１３…調節モータ（サーボモータ）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転可能な糊付けローラと、該ローラの軸線
   に平行な軸線のまわりに枢動可能な軸受枠の一方
   に取付けられたスクレーパ部材及び該軸受枠の他
   方に取付けられたてこ部材と、該糊付けローラと
   該スクレーパ部材との間隔を設定する調節ねじ
   と、該調節ねじをねじ孔に収容する保持部材と、
   通常作動位置及び該糊付けローラに対してわずか
   な間隙を設けた空転位置の間で該スクレーパ部材
   を前後に移動させる調節モータと、を有するラベ
   ル貼付機械の糊付け装置において、 保持部材は揺動てこ５として形成され、揺動て
   こ５の端縁部には調節ねじ３が支持され、さらに
   揺動てこ５に調節モータ１３が連結され、調節ね
   じ３の一端は、調節モータ１３が消勢された時ス
   クレーパ部材１を糊付けローラ２から空転位置へ
   移すように作用する圧縮ばね２２の作用の下でて
   こ部材１９と係合し、そして、スクレーパ部材１
   から離れた調節ねじ３の他端部には、目盛７を有
   する回転つまみ８が取付けられていることを特徴
   とするラベル貼付機械の糊付け装置。 ２ 揺動てこ５には、目盛７を合わせる線マーク
   １２のついた対向部材６が取付けられていること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の糊付
   け装置。 ３ 回転つまみ８と揺動てこ５の間に、弾性部材
   １１が目盛のずれ防止装置として取付けられてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第
   ２項に記載の糊付け装置。 ４ 目盛７は、回転つまみ８に対して拘速された
   目盛リングに付けられていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに記載
   の糊付け装置。 ５ 揺動てこ５に結合された対向部材６は、少く
   とも部分的に目盛７の外径と対応する円筒状外周
   部を有することを特徴とする特許請求の範囲第２
   項ないし第４項のいずれかに記載の糊付け装置。 ６ 糊付けローラ２はメタル外套を有し、調節ね
   じ３はスクレーパ部材１が通常作業位置で糊付け
   ローラ２の外周部と接触可能なように構成されて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項ない
   し第５項のいずれかに記載の糊付け装置。