JPH0366159B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、誤記修正テープの裏面を押圧して表
面の修正剤を紙面などに貼付する際に用いられる
誤記修正テープの貼付具に関する。

「従来の技術」 従来、ポールペン、万年筆、サインペンなど消
しゴムでは消せないもので書いた誤記を修正する
際には、二種の液体を用いてその化学作用により
誤字を消す場合、または、白色の液体を用いてそ
れを誤字の上に塗布して誤字を隠蔽する場合、シ
ートに適宜な大きさで配置された白色のシールを
用いてそれを誤字の上に転写する場合があつた。

「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら、このような従来の誤記を修正す
る際、二種の液体を用いる場合および白色の液体
を用いる場合には、液体の入つた容器のキヤツプ
を外し、刷毛で誤字の部分を塗布するため煩わし
く、液体が乾くまでには一定の時間を必要とする
ので、再び筆記できる状態になるまで待たなけれ
ばならないという問題点がある。

また、シートに適宜な大きさで配置された白色
のシールを用いる場合には、修正したい個所の大
きさに適したシールを選択するのに時間がかか
り、転写するときに、シートの裏面を端部の丸い
もので丁寧に擦らなければならず煩わしいという
問題点があつた。

本発明は、このような従来の問題点に着目して
なされたもので、短時間に修正ができ、使い易い
ものにして上記問題点を解決した誤記修正テープ
の貼付具を提供することを目的としている。

「問題点を解決するための手段」 かかる目的を達成するための本発明の要旨とす
るところは、 誤記修正テープの裏面を押圧して表面の修正剤
を紙面などに貼付する際に用いられる誤記修正テ
ープの貼付具であつて、 誤記修正テープの裏面を押圧する転写ヘツド
と、 胴部に巻き付けられた誤記修正テープを繰り出
して該転写ヘツドに送り出す供給リールと、 該供給リールに連動して回転し、前記転写ヘツ
ドに押圧された誤記修正テープを胴部に巻き取る
巻上げリールとを備えて成り、 前記供給リールと巻上げリールとは、外周が接
触可能に配設するとともに、いずれか一方を接離
可能なよう遊びを持たせて枢支し、かつ、該巻上
げリールの胴部を該供給リールの胴部より大径に
したことを特徴とする誤記修正テープの貼付具に
存する。

「作用」 しかして、紙面の修正部分の一端部に誤記修正
テープの表面を当て裏面を転写ヘツドで押圧する
と、誤記修正テープの表面の修正剤は紙面に付着
し、修正部分の端部を隠蔽する。

この状態で転写ヘツドを修正部分の他端部に向
けて動かすと、表面に修正剤を有する誤記修正テ
ープは転写ヘツドに引き込まれ、転写ヘツドは引
き込んだ誤記修正テープを次々に押圧するととも
に、供給リールに巻かれた誤記修正テープを引つ
張る。

供給リールの外周は巻上げリールの外周に接触
しているので、供給リールの回転に従つて巻上げ
リールは回転し、巻上げリールは誤記修正テープ
を巻上げ、転写ヘツドに押圧された誤記修正テー
プを巻上リールに引つ張り上げ、修正剤も一緒に
持ち上げようとするが、修正剤は紙面により強く
付着しているので、誤記修正テープ本体から剥が
れ、死滅に貼付された状態で残る。

転写ヘツドを修正部分の他端部まで移動したな
らば、転写ヘツドを紙面から離す。修正剤はより
強く紙面に付着しているので、誤記修正テープの
表面の修正剤は紙面に付着された状態で誤記修正
テープ本体から剥れ、紙面の修正部分の全部を隠
蔽し、待つことなく、修正した部分は記載可能な
状態になる。

巻上げリールの胴部は供給リールの胴部より大
径なので、巻上げリールによる引き込み量のほう
が大きく、誤記修正テープはたるむことなくいつ
も張つている。また、誤記修正テープが張り過ぎ
るような場合、遊びをもつて枢支されている方の
リールが逃げて巻上げリールと供給リールとが連
動しなくなり、巻上げリールが過度に誤記修正テ
ープを引き込むことはない。

すなわち、誤記修正テープを修正部分に押圧し
た状態で転写ヘツドを修正部分の一端部から他端
部に移動させれば、修正剤は修正部分の全体を隠
蔽し、誤記の修正を迅速かつ簡単にすることがで
きるものである。

「実施例」 以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明す
る。

第１図および第２図は本発明の一実施例を示し
ている。

第１図に示すように、誤記修正テープの貼付具
１０は、誤記修正テープ１１の裏面を押圧して表
面の修正剤を紙面（図示省略）に貼付するもので
ある。誤記修正テープ１１はテープ本体に一定の
付着力で修正剤が貼付されているものである。

第１図からわかるように、誤記修正テープの貼
付具１０は、誤記修正テープ１１の裏面を押圧す
る転写ヘツド２０と、巻き付けられた誤記修正テ
ープ１１を繰り出して転写ヘツド２０に送り出す
供給リール３０と、供給リール３０に連動して回
転し、転写ヘツド２０に押圧された誤記修正テー
プ１１を巻き取る巻上げリール４０とからなつて
いる。

第１図および第２図に示すように、転写ヘツド
２０はケース１２の下端部に設けられた支持部１
３に取付けられている。ケース１２は、ほぼ対称
な二つの部材を前後に重ね合わせたものであり、
ケース１２の上端部では相互に係止されており、
ケース１２の下端部の支持部１３はねじ部材１４
により螺着されており、ケース１２の内部には取
付け空間が形成されており、支持部１３には円筒
状の溝１５が形成されている。

第２図からわかるように、支持部１３の円筒状
の溝１５には転写ヘツド２０の円筒状の基部２１
が回動可能に嵌合され、転写ヘツド２０は第２図
においてＡ方向へ揺動可能に支持部１３に枢支さ
れている。転写ヘツド２０の先端部２２はケース
１２から下方へ突設されており、下へ向けて尖つ
た逆三角形断面に形成されており、両方の斜辺に
相当する斜面２３，２４には誤記修正テープ１１
の案内溝２３ａ，２４ａが刻設されている。転写
ヘツド２０の先端22aには逆Ｖ字状の溝２５が刻
設されており、誤記修正テープ１１が転写ヘツド
２０の先端２２ａで鋭角に曲げられないようにな
つている。

第１図および第２図からわかるように、ケース
１２の中間部には供給リール３０が回転可能に枢
支されており、供給リール３０は、前後に設けた
同径の円盤状の案内部３１，３１に、円盤状の案
内部３１より小径の円形状の胴部３２が一体的に
挟まれてなる。前後の円盤状の案内部３１からは
それぞれ前方および後方へ小円形突起３３が形成
され、供給リール３０の小円形突起３３はケース
１２に形成された嵌合孔１６に回転可能に枢支さ
れている。供給リール３０の円形状の胴部３２に
は、修正剤が表面に付着している使用前の誤記修
正テープ１１が巻き付けられており、誤記修正テ
ープ１１は供給リール３０から繰り出され、中継
ローラ１８を介して転写ヘツド２０の先端部２２
の案内溝２３ａに導かれるように配索されてい
る。

ケース１２の上部には巻上げリール４０が取付
けられている。巻上げリール４０は供給リール３
０とほぼ同じ形状をしており、案内部４１と胴部
４２とを有しており、供給リール３０と同様に、
巻上げリール４０の案内部４１の中心部からそれ
ぞれ前方および後方へ小円形突起４３が設けら
れ、巻上げリール４０の小円形突起４３は、ケー
ス１２に形成された長孔１７に巻上げリール４０
が供給リール３０に対して接離可能な遊びを持つ
よう上下動可能かつ回転可能に嵌合されている。
巻上げリール４０の胴部４２を直径は、供給リー
ル３０の円形状の胴部３２に巻き付けられた誤記
修正テープ１１の最大径より大きく設定されてい
る。巻上げリール４０は、自重により下方向へ移
動して、巻上げリール４０の案内部４１の外周４
４が供給リール３０の円盤状の案内部３１の外周
３４に接触しているとき、供給リール３０が第１
図において時計方向へ回転すると、巻上げリール
４０は反時計方向へ回転可能にケース１２に取付
けられている。

転写ヘツド２０の先端２２ａで押圧された誤記
修正テープ１１は、巻上げリール４０が反時計方
向へ回転したときに、中継ローラ１９を介して巻
上げリール４０の案内部４１に巻き上げられるよ
うに配策されている。

次に作用を説明する。

第１図に示すように、供給リール３０に巻き付
けられた誤記修正テープ１１が転写ヘツド２０の
先端２２ａを通つて、巻上げリール４０に巻き取
られるように配索されている状態において、紙面
（図示省略）の修正部分の一端部に誤記修正テー
プ１１の表面を当て裏面を転写ヘツド２０の先端
２２ａで押圧すると、誤記修正テープ１１の表面
の修正剤は紙面に付着し、修正部分の端部を隠蔽
する。

転写ヘツド２０の先端２２ａを紙面に押圧した
状態で、転写ヘツド２０を修正部分の他端部に向
けて動かすように誤記修正テープの貼付具１０を
移動すると、表面に修正剤を有する誤記修正テー
プ１１は、案内溝２３ａを通り、転写ヘツド２０
の先端２２ａに引き込まれ、転写ヘツド２０は引
き込んだ誤記修正テープ１１を次々に押圧すると
ともに、供給リール３０の円形状の胴部３２に巻
かれた誤記修正テープ１１を引つ張る。

誤記修正テープ１１を引つ張ると、供給リール
３０の円盤状の案内部３１の外周３４が第１図に
おいて、時計方向へ回転し、巻上げリール４０の
案内部４１の外周４４は反時計方向へ力を受け、
巻上げリール４０は反時計方向へ回転し、巻上げ
リール４０の胴部４２は誤記修正テープ１１を巻
上げ、転写ヘツド２０の先端２２ａに押圧された
誤記修正テープ１１は、転写ヘツド２０の先端部
２２の案内溝２４ａを通り、中継ローラ１９を介
して、巻上げリール４０の胴部４２に引き上げら
れる。誤記修正テープ１１の表面に付着した修正
剤も一緒に持ち上げようとするが、修正剤は、誤
記修正テープの本体より紙面により強く付着して
いるので、誤記修正テープ１１の本体から剥が
れ、紙面に貼付された状態で残る。

転写ヘツド２０を修正部分の他端部まで移動す
るように、誤記修正テープの貼付具１０を動かし
たならば、転写ヘツド２０の先端２０ａを紙面か
ら離す。修正剤は、誤記修正テープの本体より紙
面により強く付着しているので、誤記修正テープ
１１の表面の修正剤は紙面に付着された状態で誤
記修正テープ１１の本体から剥れ、紙面の修正部
分の全部を隠蔽し、待つことなく、修正した部分
は記載可能な状態になる。

すなわち、誤記修正テープ１１を修正部分に押
圧した状態で転写ヘツド２０を修正部分の一端部
から他端部に移動するように誤記修正テープの貼
付具１０から動かせば、修正剤は修正部分の全体
を隠蔽し、誤記の修正を比較的短時間にかつ簡単
にすることができる。

転写ヘツド２０、供給リール３０および巻上げ
リール４０を縦に配設し、誤記修正テープの貼付
具１０を全体として上下に細長くしたので、持ち
やすく、取扱い易い。

さらに持ち易くするために、把持用の凹部を要
所に設けてもよい。

前記実施例においては、転写ヘツド２０の先端
２０ａに逆Ｖ字状の溝２５を形成したものを示し
たが、例えば、逆Ｕ字状のもののように、誤記修
正テープ１１を転写ヘツド２０の先端２０ａで鋭
角に曲げて誤記修正テープ１１の裏面を傷付けな
いものであればよい。

また、巻上げリールに遊びを持たせて枢支し
て、誤記修正テープが張り過ぎたときに逃がすよ
うにしたが、供給リール側を逃がすようにしても
よいことはいうまでもない。

「発明の効果」 本発明に係る誤記修正テープの貼付具によれ
ば、誤記の修正を迅速かつ簡単にすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明の一実施例を示し
ており、第１図は誤記修正テープの貼付具の内部
を示した正面図、第２図は第１図の−線断面
図である。 １０……誤記修正テープの貼付具、１１……誤
記修正テープ、２０……転写ヘツド、３０……供
給リール、４０……巻上げリール。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 誤記修正テープの裏面を押圧して表面の修正
   剤を紙面などに貼付する際に用いられる誤記修正
   テープの貼付具であつて、 誤記修正テープの裏面を押圧する転写ヘツド
   と、 胴部に巻き付けられた誤記修正テープを繰り出
   して該転写ヘツドに送り出す供給リールと、 該供給リールに連動して回転し、前記転写ヘツ
   ドに押圧された誤記修正テープを胴部に巻き取る
   巻上げリールとを備えて成り、 前記供給リールと巻上げリールとは、外周が接
   触可能に配設するとともに、いずれか一方を接離
   可能なよう遊びを持たせて枢支し、かつ、該巻上
   げリールの胴部を該供給リールの胴部より大径に
   したことを特徴とする誤記修正テープの貼付具。