JPS63671Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、両面剥離紙の片面に感圧性の粘着剤
を塗布した両面粘着転写テープを巻き取りしてな
る巻テープの粘着剤を所望の位置に簡単にかつ確
実に転写させることができる両面粘着転写テープ
の自動転写器の改良に関する。

この種両面粘着転写テープの自動転写器におい
ては、回転転写に伴い勢いよく送出される剥離紙
をいかにスムーズにしかも転写作業に影響なく器
外に送りだすことができるか否かが重要な課題で
あり、各種工夫がなされているが、本考案にあつ
てはさらに改良を加えて両面剥離紙のスムーズな
送り出しができ、両面剥離紙がケーシング内部に
進入してしまい、これが溜まり送り出しが不可能
になつてしまうというおそれも全くなく、しかも
従来の如くケーシング外に送り出されてくる両面
剥離紙が使用者の手元方向に送り出され転写作業
に際し邪魔になる等のおそれもなく、さらには不
使用時、保管時にあつても両面粘着転写テープ面
にチリやほこり等が付着するおそれもなく、携帯
にも便宜な構造よりなる両面粘着転写テープの自
動転写器を提供することを目的とする。

本考案の構成は、ケーシング内部に両面剥離紙
の片面に両面粘着転写テープを粘着剤面が、外面
に露呈すべく巻回してなる巻テープを回転自在に
軸挿し、ケーシング下方には、前記巻テープ接着
剤面が露呈すべく切欠部を有してなる両面粘着転
写テープの自動転写装置において、ケーシングの
上面先端側方部分には両面剥離紙が両面粘着転写
テープの転写方向に送出される送出口を形成する
とともに、接着剤の転写を終了した両面剥離紙
が、前記送出口に向かう中途部には、後方部分を
ケーシング内部に取付け先端部分にて送出されて
くる両面剥離紙表面を常時接触付勢しケーシング
上方向へとガイドしつつ送る弾性材よりなる板
体、及びケーシング内上方部分より下方に向かい
突設されてなり、前記板体により上方向にと送出
されてきた両面剥離紙が回転に伴い内方に向かい
ケーシング内部へ進入し溜ることを防ぎ、前記送
出口後方に形成された通路へ送るべく方向規制す
るガイド板体をケーシング内部に取付けたことを
特徴とする両面粘着転写テープの自動転写器に関
するものであり、これを図面に示す一実施例に基
づいて説明すれば次の如くである。

図中１は転写器本体であり、テープの接着剤転
写面が転写器本体１より露呈するようにテープ露
出部２を有してなる。３は前記テープ露出部２よ
りテープが露呈する位置に巻テープが着装される
べく設けられた、巻テープ着装軸であり、中空状
の巻テープを回転自在に嵌合する径を有してな
る。４は両面剥離紙送出口であり、転写器本体１
の上面先端側方部分で両面粘着転写テープ転移方
向に形成されている。５は送出口４のやや後方に
形成された複数の凹凸よりなる転写作業時の人指
し指用指がかりである。６は蓋体であり、テープ
露出部２周部に形成された段部に着脱自在に嵌り
込み、不使用時あるいは保管時、携帯時に被蓋さ
れチリやほこりが両面粘着転写テープに付着する
のを防止している。また転写器本体１は基体１ａ
と蓋部１ｂからなる着脱自在の二分割構成からな
るものである。７は弾性材よりなる板体であり、
後方部分７ａを転写器本体１に形成された支持部
８に支持され先端部分７ｂは転移を終了し繰り出
され上昇してくる両面剥離紙９と接触付勢し、た
とえ使用により巻テープ径が小径となつても常時
上方向へと送り出されるべく位置規制している。
１０はガイド板体であり、転写器本体１内の上方
部分より下方部分に向かい突設されてなり板体７
により上方向へ繰り出されてなる両面剥離紙９が
回転に伴い内方に向かい転写器本体１内に進入す
ることなく送出口４後方に形成された通路１１方
向へと向かわせる規制作用を発揮する。これによ
り、両面剥離紙は使用者の手元方向に送出され作
業の邪魔になることなく両面転写テープの転写方
向に送出される。１２は両面剥離紙９の片面に接
着剤面が外面に露呈すべく巻回されてなる両面粘
着転写テープであり、本実施例にあつては接着剤
片１２ａが少狭の間隔を有して連続し、所要終端
個所において転写器本体１を持ち上げるのみで容
易に転移できる特徴を有する両面粘着転写テープ
が用いられている。

次に以上構成に係る本考案の使用方法及び作用
について述べる。

まず、転写器本体１ａと蓋部１ｂとを分離し、
巻テープ着装軸３に両面粘着転写テープ１２の巻
テープを回転自在に軸装し、予め接着剤を剥離し
てある両面剥離紙９を板体７の先端部分７ｂと巻
テープ間を通し次に通路１１内を通して、両面剥
離紙送出口４より外方に延出させる。次に、使用
者は、転写器本体１を挟持し、人指し指を指がか
り５にあてて接着対象物の所望の位置に押しつけ
手前に引けば両面粘着転写テープ１２の接着剤片
１２ａは接着対象物に転移されてゆく。同時に巻
テープが回転するため接着剤が転移した両面剥離
紙９は板体７の先端部分７ａ及びガイド板体１０
により方向規制されつつ通路１１内を通り送出口
４より送出されてゆき、所要の長さ接着剤片１２
ａが転移したら使用者は転写器本体を上方向に持
ち上げることにより転移作業は終了する。

しかして本考案によれば、回転転写に伴い勢い
良く繰り出される両面剥離紙９は板体７、ガイド
板体１０、通路１１によりスムーズにかつ確実に
送出口４より送り出されてゆくものであり、通路
１１を設けたことから決つして転写器本体内に両
面剥離紙９が入り込み、これが溜まり送出不可能
となるおそれもなく確実に送出口４へと向かう。
また送出口４を上面先端側方部分に設けたことか
ら、両面剥離紙は転写方向へと繰り出され従来の
如く両面剥離紙が使用者の手方向に繰り出され作
業がしにくくなるというおそれもないものであ
る。さらに人指し指用の指がかり５を形成したこ
とから、転移方向も定まり所望位置への転写を容
易に行うことができるとともに、不使用時、保管
時、携帯時は蓋部材を取付ければ、チリやほこり
が両面粘着転写テープに付着することもなく、常
時好適な状態で両面粘着転写テープを転移できる
等、多大な効果を発揮することができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の両面粘着転写テープの自動転
写器の使用状態を示す斜視図、第２図は本考案の
両面粘着転写テープの自動転写器の蓋部を取外し
た状態の側面図、第３図は本考案の両面粘着転写
テープの自動転写器の保管状態を示す側面図であ
る。 １……転写器本体、２……テープ露出部、３…
…巻テープ着装軸、４……両面剥離紙送出口、５
……指がかり、６……蓋体、７……板体、８……
支持部、９……両面剥離紙、１０……ガイド板
体、１１……通路、１２……両面粘着転写テー
プ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ケーシング内部に両面剥離紙の片面に両面粘
   着転写テープを粘着剤面が、外面に露呈すべく
   巻回してなる巻テープを回転自在に軸挿し、ケ
   ーシング下方には、前記巻テープ接着剤面が露
   呈すべく切欠部を有してなる両面粘着転写テー
   プの自動転写装置において、ケーシングの上面
   先端側方部分には両面剥離紙が両面粘着転写テ
   ープの転写方向に送出される送出口を形成する
   とともに、接着剤の転写を終了した両面剥離紙
   が、前記送出口に向かう中途部には、後方部分
   をケーシング内部に取付け先端部分にて送出さ
   れてくる両面剥離紙表面を常時接触付勢しケー
   シング上方向へとガイドしつつ送る弾性材より
   なる板体、及びケーシング内上方部分より下方
   に向かい突設されてなり、前記板体により上方
   向にと送出されてきた両面剥離紙が回転に伴い
   内方に向かいケーシング内部へ進入し溜ること
   を防ぎ、前記送出口後方に形成された通路へ送
   るべく方向規制するガイド板体をケーシング内
   部に取付けたことを特徴とする両面粘着転写テ
   ープの自動転写器。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項記載のケーシ
   ング上面で送出口のやや後方には凹凸部からな
   る指がかりを形成したことを特徴とする両面粘
   着転写テープの自動転写器。 (3) 実用新案登録請求の範囲第１項記載のケーシ
   ングの切欠部分周部には該切欠部分周部に嵌り
   込みケーシング全体を密閉状とする着脱自在の
   蓋部材を取付けたことを特徴とする両面粘着転
   写テープの自動転写器。