JPH0364370B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、巻取紙を被包している外装紙を人手
作業に依らず、機械的手段により巻取紙より剥離
し、更に剥離した外装紙を縮形化して除去するも
のであり、特に新聞印刷用紙として輪転機に供給
する巻取紙の外装紙剥離除去作業の自動化に利用
されるものである。

従来の技術 従来、例えば、新聞印刷用紙等に使用される巻
取紙を輪転機等に供給する際には、まず、搬入コ
ンベヤＣで搬入された巻取紙を被包している外装
紙を作業員の専用の竹べらで切断開封し、次に第
８図に示す如く、巻取紙Ｐの外装紙Ｅの開封縁
E′の人手作業により矢印イ方向に引き出し、巻取
紙Ｐを支承ローラＲ上で矢印ロ方向に回転させ乍
ら巻取紙Ｐより剥離し、剥離した外装紙Ｅを矢印
ハ方向に運んで展延積層し、一定枚数積層貯留さ
れたときに公知の運搬手段で所定の排棄場所に搬
出していた。

発明が解決しようとする問題点 本発明は、外装紙を巻取紙より開封して剥離除
去する手段を人手作業に依存することなく、機械
的手段により行い、外装紙の開封、剥離除去作業
の自動化を達成しようとするものである。

問題点を解決するための手段 本発明は、巻取紙をその軸線方向に移送する搬
送コンベヤに沿つて、巻取紙を被包する外装紙を
前記軸線方向に切断する開封手段と、開封した外
装紙を巻取紙より剥離除去する手段と、巻取紙を
前記搬入コンベヤの搬送面より浮上させる支承ロ
ーラと、を配設し、前記開封手段は、支承ローラ
上の巻取紙外装紙の折返し側端縁を開く開閉グリ
ツパと開封切断カツタとを有する昇降且つ走行可
能な開封ヘツドを具備し、前記外装紙剥離除去手
段は、支承ローラ上の巻取紙被包外装紙を剥離す
る引き出しコンベヤと引き出された外装紙を巻回
圧縮する縮形手段と縮形した外装紙を排除する除
去手段とを具備した、ことを特徴とする巻取被包
外装紙の開封除去装置である。

作 用 外装紙で被包した巻取紙が搬入コンベヤ搬入さ
れてくると、該コンベヤの両側に設けた支承ロー
ラが上動して、該巻取紙を搬入コンベヤの搬送面
より浮上させる。

次いで、開封ヘツドが降下して外装紙の折返し
側端縁を開閉グリツパで把持して開き、開封切断
カツタの先端を外装紙と巻取紙の間に挿入して、
開封ヘツドを巻取紙の軸線方向に走行させると、
開封切断カツタは外装紙をその軸線方向に切断し
て開封する。

開封が終了すると、開封ヘツドは上動して元位
置に復帰する。

次に、支承ローラを回動させて、外装紙の開封
切断開口を引き出しコンベヤの導入板上に移動さ
せ、開封切断開口の下側に位置する外装紙部分は
その自重で前記導入板上に落下載置される。

そこで、支承ローラを逆転させると、導入板上
に載置された外装紙部分は、引き出しコンベヤに
よつて引き出されるから、巻取紙上の外装紙は巻
取紙より剥離して引き出しコンベヤで移送され
る。

そして、引き出しコンベヤの終端において引き
出された外装紙は、ロール状に巻回し、更に押し
つぶされて搬出除去される。

実施例 第１〜７図は本発明の実施例を示し、第１〜４
図に示す開封手段において、搬入コンベヤの外装
紙開封位置に離間配設した一対の回転ローラＲ，
Ｒ上には外装紙１で被包した巻取紙が載置され、
該巻取紙の上方には架枠で架設された巻取紙軸方
向の走行レール２があり、該走行レール２上を往
復移動する走行体３には、走行レール２に走行自
在に吊垂された滑動抱持体３ａ，３ａ及び走行レ
ール２に沿つて架設された回動駆動ボールねじ軸
体４に螺合するナツト体３ｂが取付けられ、回転
ボールねじ軸体の正逆転駆動により走行体３は走
行レール２上を往復移動する。

また、該走行体３には固定位置にある動力源Ｅ
に連結された動力供給ケーブル５の可動端E′が取
付けられ、走行体３に取付けられたシリンダ６に
動力を供給し、該シリンダ６のピストン杆６′の
先端には昇降部材７が取付けられ、該昇降部材７
は複数の案内杆Ｇによつて昇降案内される。

昇降部材７には第３図に示す開封ヘツド８が旋
回可能に取付けられている。すなわち、開封ヘツ
ド８に自由端を固着し、昇降部材７に回動自在に
軸支したピン軸７ａに基端を固着した一対の旋回
腕８ａ，８ａ（第１図においては一点鎖線で示す）
は、昇降部材７に枢支した揺動シリンダ７ｂのピ
ストン杆を自由端に連結し前記ピン軸７ａに基端
を固着した揺動レバー７ｃによつてピン軸７ａを
中心として揺動旋回することができる。

開封ヘツド８は、外装紙１の折返し側端縁１ａ
を把持する開閉グリツパ９と外装紙の開封切断カ
ツタ１０とを有している。

開閉グリツパ９は、開封ヘツド８に固設したシ
リンダ装置１１のピストン杆先端に刻設したラツ
ク１１′とを噛合するセグメント９′を有し、ピス
トン杆の伸縮作動によつてセグメント９′が開閉
グリツパ９を開封ヘツド８に回動自在に取付けた
軸８′の周りに回動して、開閉グリツパ９を開閉
操作する。

開封切断カツタ１０は外装紙切断用の傾斜稜線
１０′を有する断面三角形に形成され、開封ヘツ
ド８に固設したシリンダ１２のピストン杆１２′
の先端に取付けた滑動片１３に、ピン軸１４ａで
回動自在に枢支した回動杆１４の一方の自由端に
ピン軸１４ｂで回動自在に枢支され、他方の自由
端にはガイドローラ１４ｃが取付けられている。

そして、該ガイドローラ１４ｃは、前記滑動片
１３の滑動案内面１５の対向面に形成した傾斜カ
ム面１６に押接している。すなわち、滑動片１３
のピン軸１４ａに巻回した線材ばね１７の一端が
滑動片１３に固定され、他端が開封切断カツタ１
０に固定されて、該線材ばね１７が回動杆１４を
図において、ガイドローラ１４ｃをカム面１６に
押接する反時計方向に回動付勢する。また、同時
に、該線材ばね１７は開封切断カツタ１０をピン
軸１４ｂの周りに反時計方向に回動付勢してお
り、該付勢力によつて、開封切断カツタ１０と回
動杆１４とが一直線以上に過回動しないように、
開封切断カツタ１０の背面１０″が衝接するスト
ツパ面１４′が回動杆１４に形成されている。

したがつて、ピストン杆１２′の操作により滑
動片１３が後退動すると、ガイドローラ１４ｃが
傾斜カム面１６によつて時計方向に押下案内され
るから、開封切断カツタ１０は線材ばね１７の付
勢力により上動して回動杆１４と一直線状にな
り、ガイドローラ１４ｃが傾斜カム面１６に連続
して形成した水平カム面１６′に案内されること
により、開封切断カツタ１０と回動杆１４とは一
直線状になつて滑動案内面１５上を後退する。

また、ピストン杆１２′の操作により滑動片１
３を前進させると、開封切断カツタ１０と回動杆
１４とは傾斜カム面１６に案内されることによ
り、線材ばね１７の付勢力で一直線状のまま反時
計方向に回動し、後述する如く、巻取紙１８の外
周面１８′に開封切断カツタ１０の底面が図の如
く当接すると、開封切断カツタ１０は線材ばね１
７の付勢力に坑して時計方向に回動せしめられる
から、開封切断カツタ１０と回動杆１４とは折曲
し、開封切断カツタ１０の底面は巻取紙１８の外
周面１８′に押接せしめられる。

そこで、開封ヘツド８の動作を以下第４図ａ〜
ｇについて説明する。なお、旋回腕８ａは一点鎖
線を以て示す。

走行レール２上の走行体３は、巻取紙を被包し
て回転ローラＲ，Ｒ上に載置された外装紙１の側
端縁上方に位置し、シリンダ６のピストン杆６′
を伸長して昇降部材７を所定位置に降下させ、揺
動シリンダ７ｂを伸長作動して揺動レバー７ｃを
介し旋回腕８ａ，８ａを下動旋回させ、開閉グリ
ツパ９を外装紙の折返し側端縁１ａに正対させる
（第４図ｂ参照）。

次に、走行体３を第４図ｃの如く僅かに左動さ
せて、開閉グリツパ９の開口内に外装紙の折返し
側端縁１ａを位置させ、第４図ｄの如くシリンダ
装置１１を作動して該側端縁１ａを開閉グリツパ
９で把持し、第４図ｅに示す如く、揺動シリンダ
７ｂを縮減作動して開封ヘツド８を上動旋回させ
ると、外装紙側端縁１ａは開閉グリツパ９によつ
て把持されたまま上方に持ち上げられるので、外
装紙１の側端縁部の一部が破られる。

次に、第４図ｆに示す如く、シリンダ１２が伸
長作動して開封切断カツタ１０を開閉グリツパ９
の把持によつて持ち上げられ破れた外装紙１の裏
側と巻取紙１８の外周面１８′との間に押入する。

したがつて、開封切断カツタ１０の先端は外装
紙と巻取紙の間に押入されているから、第４図ｇ
で示す如く、シリンダ装置１１を作動して開閉グ
リツパ９の把持を解除すると共に、走行体３を走
行レール２上で左動させると、開封切断カツタ１
０は外装紙１を巻取紙軸線方向に切断して外装紙
１を開封する。

そして、開封切断カツタ１０はシリンダ６の作
動により昇降部材７と共に上昇し、走行体３が走
行レール２上を右動することにより、開封ヘツド
８が第４図ａに示す原位置に復帰し、次の巻取紙
の外装紙開封切断位置で待機し、以後、同様な動
作を繰返す。

第５〜７図は前記開封手段にて開封切断された
外装紙の剥離除去手段を示し、外装紙の頂部が巻
取紙軸線方向に切断開封されると、ローラＲ，Ｒ
を反矢印イ方向に回転させて巻取紙１８を矢印ロ
方向に回動せしめ、外装紙頂部の切断開封端縁
１′が外装紙案内部材G′の下部に達したときにロ
ーラＲ，Ｒの回転を停止させると、外装紙１の切
断開封端縁１′とローラＲに支承された部分との
間に位置する外装紙の一部がその自重で導入板２
０上に落下載置される。

そこで、ローラＲ，Ｒを逆駆動して矢印イ方向
に回転させると、巻取紙１８は逆転して矢印ハ方
向に回動し、前記導入板２０上に載置された外装
紙の一部は、引き出しコンベヤ２１上に押し出さ
れるとともに、残余の部分の外装紙も巻取紙１８
より剥離して引き出しコンベヤ２１上に送り出さ
れ、外装紙巻き込み装置Ｄに搬送される。

第６図は外装紙巻取り排出装置の拡大正面図で
あつて、引き出しコンベヤ２１の搬送面に接して
押えローラ２２が配設されており、引き出しコン
ベヤ２１上に送出された外装紙１は、該押えロー
ラ２２によつて浮動することなく確実に巻取紙１
８より剥離して引き出され、外装紙巻き込み装置
Ｄに搬送される。

外装紙巻き込み装置Ｄは、引き出しコンベヤ２
１の終端プーリ２３の駆動軸Ａと同軸上の回動軸
２４を中心として開閉回動する複数の離間並設し
た開閉腕杆２５を有し、該腕材２５はシリンダ２
６によつて開閉回動操作される。

なお、符号Ｂ，Ｂは複数の開閉腕杆２５の連結
杆である。

そして、該腕杆２５は前記引き出しコンベヤ２
１の搬送面に搬送する凹弯曲形状の巻き込みコン
ベヤ２７が形成され、該巻き込みコンベヤ２７
は、前記回動軸２４と腕杆２５に夫々取付けたプ
ーリ２４ａ，２４ｂ間に懸回した第１コンベヤ２
７ａと、前記プーリ２４ｂと腕杆２５に取付けた
他のプーリ２４ｃとの間に懸回した第２コンベヤ
２７ｂと、該他のプーリ２４ｃと腕杆２５に取付
けたさらに他のプーリ２４ｄとの間に懸回した第
３コンベヤ２７ｃと、該さらに他のプーリ２４ｄ
と腕杆２５の先端に取付けた先端プーリ２４ｅと
の間に懸回した第４コンベヤ２７ｄとで構成し、
第１〜第４コンベヤ２７ａ〜２７ｄは順次矢印ニ
で示す同一の巻き込み方向に連動連結されるとと
もに、夫々のコンベヤの巻き込み面は共通円に対
して外接する如く張設されている。

また、前記夫々の開閉腕杆２５に対向して引き
出しコンベヤ２１の枠体上に固設した複数の巻き
込み台２８には、該巻き込み台２８に設けた駆動
軸A′に取付けたプーリ２９で駆動される補完巻
き込みコンベヤ３０が形成され、該補完巻き込み
コンベヤ３０は、巻き込み台２８上に離間配設し
た複数のプーリ間に順次連動連結した第５コンベ
ヤ３０ａ、第６コンベヤ３０ｂ、第７コンベヤ３
０ｃで構成され、夫々第５〜第７コンベヤ３０
ａ，３０ｂ，３０ｃの巻き込み面は前記第１〜第
４コンベヤが外接する共通円に外接し且つ同一の
巻き込み方向に駆動される。なお、符号B′，
B′は複数の巻き込み台２８の相互連結杆である。

そして、補完巻き込みコンベヤ３０は、開閉腕
杆２５の閉止位置（第６図で示す位置）におい
て、第１〜第４コンベヤの巻き込み面が形成する
凹弯曲形状を補完して、略々円形の内周面を形成
させるものであるから開閉腕杆２５の先端プーリ
２４ｅと巻き込み台２８の先端プーリとは略々同
一軸線上に配置される。

したがつて、引き出しコンベヤ２１によつて外
装紙巻き込み装置Ｄに導入された外装紙１の開封
端縁１′は、巻き込みコンベヤ２７の第１コンベ
ヤ２７ａの巻き込み面上に移乗して、第２、第３
…第７コンベヤへと移乗されることにより略々円
形に巻き込まれて捲回し、外装紙１をロール状に
形成する。

なお、第１〜第７コンベヤ２７ａ〜３０ｃの巻
き込み面は、必ずしも共通円に外接する要はな
く、外装紙１が円滑にロール状に捲回されれば足
りるものであるから、前記共通円は真円でなくて
も差支えない。

外装紙１がロール状に捲回形成されると、第１
〜第７コンベヤの駆動を停止し、シリンダＬによ
り昇降枠体３１を移動枠体３２に取付けた案内部
材３２′に沿つて降下させて、複数の昇降杆３１
ａ〜３１ｃを、並設した開閉腕杆２５及び巻き込
み台２８の間に第７図に示す如く降下させる。

したがつて、ロール状に捲回した外装紙１は、
昇降杆３１ａ〜３１ｃの下端に形成した押圧面３
３によつて扁平状に押し潰される。

外装紙１が押し潰されると、開閉腕杆２５がシ
リンダ２６により第６図仮想線で示す位置２５′
に開放回動し、続いて、移動枠体３２の両端に形
成したナツト（図示せず）に螺入した架設ボール
ネジ３４の回転駆動により、移動枠体３２が外装
紙排出方向に移動し、前記押圧面３３の一端に形
成した排出面３５は押し潰された外装紙１を外装
紙巻き込み装置Ｄより掻き出して、矢印ホ方向に
放下し、放下された外装紙は公知の搬送手段で所
定の貯留場所に搬出される。

なお、第１図に示す符号３１′，３１′ａ，３
３′，３５′は夫々外装紙掻き出し放下位置におけ
る昇降枠体３１、昇降杆３１ａ、押圧面３３及び
排出面３５を仮想線で示したものであり、また、
第７図の符号Ｍは引き出しコンベヤ２１の終端プ
ーリ２３の駆動モータである。

発明の効果 本発明は、搬入された巻取紙を隙間なくきつく
被包した外装紙を人手作業に依らず外装紙の折返
し側端縁を開く開閉グリツパと開封切断カツタと
を有する開封ヘツドの巻取紙軸線方向への移動に
より開封切断し、そして、巻取紙より引き出しコ
ンベヤにより剥離し、剥離した外装紙を巻き込み
コンベヤと補完巻き込みコンベヤとを有する外装
紙巻き込み装置によりロール状に捲回し、且つ扁
平状に押し潰して排出するから、外装紙の剥離除
去及び排出作業の全自動化は可能になり、更に、
外装紙の嵩を縮形して排出するので、外装紙の排
出貯留の空間を著しく節減することができるもの
であつて、その効果は著大であるばかりでなく、
外装紙に被包された巻取紙を開封して輪転機に供
給する巻取紙供給の全作業工程を一貫して自動化
することを可能にしたものであり、輪転機への巻
取紙供給効率を高めることもでき、その波及効果
はきわめて大である。

【図面の簡単な説明】

第１〜７図は本発明の実施例を示し、第１図は
外装紙開封手段の概略正面図、第２図は第１図の
右側面図、第３図は開封ヘツドの要部を断面で示
した拡大正面図、第４図ａ〜ｇは開封ヘツドの動
作説明図、第５図は外装紙剥離除去手段の正面配
置図、第６図は外装紙剥離除去手段の要部拡大正
面図、第７図は一部切欠した第５図の左側面図で
あり、第８図は従来例を示す斜視図である。 １……外装紙、１ａ……外装紙折返し側端縁、
２……走行レール、３……走行体、７……昇降部
材、８……開封ヘツド、９……開閉グリツパ、１
０……開封切断カツタ、１８……巻取紙、２１…
…引き出しコンベヤ、２５……開閉腕杆、２７…
…凹弯曲状巻き込みコンベヤ、２８……巻き込み
台、３０……補完巻き込みコンベヤ、３１……昇
降枠体、３２……移動枠体、３１ａ，３１ｂ，３
１ｃ……昇降杆、３３……押圧面、３４……ボー
ルネジ、３５……排出面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 巻取紙をその軸線方向に移送する搬入コンベ
   ヤに沿つて、巻取紙を隙間なくきつく被包する外
   装紙を前記軸線方向に切断する開封手段と、開封
   した外装紙を巻取紙より剥離除去する手段と、巻
   取紙を前記搬入コンベヤの搬送面より浮上させる
   支承ローラと、を配設し、前記開封手段は、支承
   ローラ上の巻取紙外装紙の折返し側端縁を開く開
   閉グリツパと開封切断カツタとを有する昇降且つ
   走行可能な開封ヘツドを具備し、前記外装紙剥離
   除去手段は、支承ローラ上の巻取紙被包外装紙を
   剥離する引き出しコンベヤと、引き出された外装
   紙を巻回する凹曲状の巻き込みコンベヤと補完巻
   き込みコンベヤとを有する外装紙巻き込み手段と
   押圧面を有する昇降杆による扁平押圧手段とから
   なる縮形手段と、縮形した外装紙を排除する除去
   手段と、を具備した、ことを特徴とする巻取紙被
   包外装紙の開封除去装置。