JPH0362367B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0362367B2
JPH0362367B2 JP7003386A JP7003386A JPH0362367B2 JP H0362367 B2 JPH0362367 B2 JP H0362367B2 JP 7003386 A JP7003386 A JP 7003386A JP 7003386 A JP7003386 A JP 7003386A JP H0362367 B2 JPH0362367 B2 JP H0362367B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
planting
belt
machine frame
seedlings
shaped
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP7003386A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62228205A (ja
Inventor
Jun Ando
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP7003386A priority Critical patent/JPS62228205A/ja
Publication of JPS62228205A publication Critical patent/JPS62228205A/ja
Publication of JPH0362367B2 publication Critical patent/JPH0362367B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transplanting Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ほ場に掘さくされた植え溝の一側
に片寄せ、苗を植え付けるようにした長ねぎ移植
機に関するものである。
(従来の技術) 長ねぎは、品質の良いものを生産するため、春
先に日当たりや風向きを考慮し、植え溝を条列状
に掘さくし、その一方の溝壁にできるだけ苗を近
かずけて直立状に密植(通常、30cm当たり7〜20
本)し、根元に土を寄せつゝ生育することが必要
である。この植え溝壁に苗を近ずけ直立状に植え
付けることは、軟白部の湾曲を防ぐのに大切なこ
とである。このような植え付け条件のため、長ね
ぎの人力植え付けは、重労働で能率が極めて低
い。したがつて、能率的な長ねぎ移植機が要望さ
れ、この要望に対し、左右一対の円板から成る植
付円板の前方に開溝器を設け、植え溝の一側に片
寄せて底植溝を掘さくしながら、植付円板に苗を
供給し植え付けるよをにしたものが、種々提案さ
れている。
ところで、植付円板は、野菜移植機に広く使用
され、植付ピツチの粗いものゝ場合は人力で十分
に苗を供給できる。しかし、長ねぎの場合は、直
立状に密植するという条件のため、苗の供給ピツ
チを細かくしなければならない。したがつて、移
植機の前進速度を遅くし植付円板の回転速度を低
下しなければ、苗の供給が間に合わなくなるの
で、人力植え付けよりは能率的であるが、満足す
べき植付能率が得られない。さらに、人力供給
は、密植条件のためかなりの注意力を必要とし、
苗供給者の疲労も大きく、供給の不ぞろいによつ
て精度の良い植え付けが期待できない。
以上の点から、長ねぎの場合は、植付円板に苗
を機械的に供給するものが提案されている。
例えば、特開昭59−74910号公報『長ネギ移植
機』には、苗を巻体に巻いて供給するものが示さ
れている。すなわち、2条の帯条紙の間に直角に
多数の苗を並べて巻体を作つておき、この巻体を
移植機に取り付けて巻き戻し、移植部機枠に軸支
した植付円板の左右に開いた上半分の前部に苗を
落下させ、植付円板を苗を挟みこませるものであ
る。この場合、苗は植付円板の中心軸に葉先を向
け半径方向に供給され、植付円板の回転にともな
い植付円板の閉じる下半分の前部に弾圧されつゝ
直立し、植付円板の外周より露出する根元に遊転
する土寄せ輪で土が寄せられて安定し、植付円板
より引き抜かれて分離すると共に、植え溝の一方
の側に片寄せて密植される。そして、往行し終え
れば、苗供給部および植付円板を反対側に移動し
て固定し、土寄せ輪を反対側に付け替え、復行に
備えるようになつている。
上述のものにおける開溝器は、掘さく部の先端
が平面視くさび状の船形のものを用いている。
(発明が解決しようとする問題点) 上述したように、長ねぎは植え溝の一方の溝壁
にできるだけ近ずけ、直立状に密植することが必
要である。この植え付けを植付円板の前方に開溝
器を備える形式の長ねぎ移植機で行う場合、開溝
器はできるだけ植え溝壁に接近して定植溝を掘さ
くすることができ、植付円板には、苗が葉先を植
付円板の中心に向け、円板の外周から根元が一定
量露出し、半径方向に挟持されるように供給され
なければならない。
前述の特開昭59−74910号公報に記載のものは、
巻体を装着すれば自動的に上述の状態に苗が植付
円板に供給され、能率的に植え付けが出来る。し
かし、長ねぎの苗は太くて長く、密植をするため
に、苗を密接に帯状紙に巻くと、巻体の大きさは
取扱上15m程度しか植えられないものになる。し
たがつて、巻体の付け替えるための一時停止が多
くなり、作業能率に問題が残されていた。とく
に、この場合は、かなり高価な巻体製作機を必要
とするだけでなく、あらかじめ巻体を作製してお
くための手間をかなり必要とし、植え付けは大き
く省力化されるが、植え付け作業全体としては必
ずしも能率的でないという問題点がある。
また、このものゝ開溝器は、平面視がくさび形
の掘さく部なので、先端部で掘さくされた土が左
右に分かれ、植え溝壁側の掘さく底には、どうし
ても若干の土が寄せられて残る。したがつて、植
え溝壁に沿つて苗を完全に直立させて植えつけら
れないという問題点もあつた。
本発明は、以上に述べた問題点にかんがみ、人
力で苗供給ベルトを介し植付円板に容易かつ適確
に苗を供給できるようにし、さらに、開溝器を植
え溝の溝壁に片寄せて定植溝を掘さく出来るよう
に工夫し、能率および精度良好に植え付けができ
る長ねぎ移植機を、比較的安価に提供することを
目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 前述したように、走行機体の後方に連結枠を介
し左右に移動、固定可能に移植部機枠を連結し、
移植部機枠の内側中央部に、上半分が左右に開き
下半分の前部が閉じる左右一対の可撓性材質の円
板から成る植付円板を回動自在に設け、植付円板
の下半部前方に開溝器を設け、植付円板の斜め後
方外側に、左右反対勝手に付替可能な土寄せ輪を
設けた形式の移植機は公知である。本発明は、上
述の形式のものにおいて、実施例を示す第1図な
いし3図に見るように構成したものである。
すなわち、走行機体Aを植え溝N内を走行する
ものにし、連結枠7から上記植え溝に隣接する植
え溝底を走行する側方走行輪10を突設し、側方
走行輪10と連結枠7との間にシート19を設
け、移植部機枠21からシート19の後方にステ
ツプK7を突設し、移植部機枠21の前部にL形
機枠54と門形機枠65とを左右対向に立設し、
シート19の後方にシート19よりも高く前進方
向Fと直角かつ水平に設ける横送り部77が、下
向きに転向し垂直縦送り部78となる、前記L形
機枠54を介し後面視倒立L形無端状に懸回した
L形折曲ベルト71と、上端を横送り部77より
高く、下端を垂直縦送り部78の下端と同高に
し、垂直縦送り部78と苗を挟持する間隙cを介
し左右対向に、前記門形機枠65を介し上下無端
状に懸回する垂直ベルト72とから成る苗供給ベ
ルト70を、下端部を移植部機枠21の前部中央
部にのぞませ、移植部機枠21に立設し、植付円
板88は、前端部を苗供給ベルト70の下端部後
面の下方に近接に設けたものであり、開溝器99
は、前面に前進方向Fと直角に長方形のチゼル板
A1を備え、チゼル板A1の両側に垂直に固着す
る側板A2,A3の後端面を植付円板88の下半
部の前端と小間隙を隔てる凹弧部B2に形成する
と共に、両側板の内側を植付円板88に挟持され
た苗が旋回可能に形成し、上面を苗供給ベルト7
0の下端部下方に開口させ、移植部機枠21から
下方に垂設したものであり、さらに苗供給ベルト
70と植付円板88が走行機体Aのエンジン1を
動力源とする適当な伝動機構を介し連動すると共
に、苗供給ベルト70の相互に対向する内側面が
下端部を原動側に下向きに同速度で走行し、植付
円板88が苗供給ベルト70と同速もしくは高速
に、前縁下向きに回転するものに構成したもので
ある。
(作用) 側方走行輪10は、走行機体Aの一側方を支持
し、走行機体Aと移植機が植え付け、移動および
回行を安定して行えるようにする。シート19
は、側方走行輪10と連結枠7とで支持され、シ
ート19の後方にステツプK7があるので、苗供
給者がステツプK7に足を乗せ安定して腰を掛け
られる。このとき、側方走行輪10は、走行機体
Aと移植機が苗供給者の重量で苗供給者の側へ傾
斜することなく、安定して進行出来るようにす
る。一方に於いて、苗供給者の重量は走行機体A
のホイールウエイトにもなり、走行機体Aのスリ
ツプを防止する。したがつて、植付ピツチの乱れ
が少なくなり、精度の良い植え付けを可能にす
る。
苗供給ベルト70は、シート19に腰掛けた苗
供給者が、自分の面前を走行する横送り部77上
に、数本の苗を手前側に根元をそろえ、葉部をベ
ルトの後方に突出させ、一度にベルトと直角に載
せ、一本宛を密接に並べれば、後は自動的に横送
り部77から下向きに苗を転向し、前進方向Fに
ならい水平に姿勢を変え、垂直ベルト72と垂直
縦送り部78の間に苗を挟持しながら下方に搬送
し、下端部からほぼ水平状態に苗を落下する。こ
のとき、垂直ベルト72と垂直縦送り部78は、
対向面が下端部を原動側に下向き同速度で走行し
ているので、対向面がベルトの張り側になる。し
たがつて、苗を挟持したときベルトが緩まずに苗
を確実に挟持すると共に、対向するベルトは速度
差がないので、水平な挟持状態を保持して苗を下
方に搬送する。また、垂直ベルト72は上端部が
横送り部77より高くなつているので、横送り部
77から苗が下向きに転向する際、苗は垂直ベル
ト72を越えずにスムーズに垂直縦送り部78と
垂直ベルト72との間に挟持される。
そして、苗供給ベルト70の下端部から水平に
落下した苗は、苗供給ベルト70の下端部後面の
下方に前端部が近接している植付円板88の左右
に開く上半分の前部に、葉先を上付円板88の中
心に向け葉部が落下する。このように植付円板8
8に苗が落下すると、植付円板88はその閉じる
下半分の前部で苗の葉部を挟持すると共に、半径
方向に根元を一定量露出し、下向きに旋回し下端
部で挟持を解放する。さらに、苗供給ベルト70
から植付円板88に苗が落下する際、ベルトの速
度と植付円板88の周速が同じ下向き同速度にな
つているので、落下する苗を停滞することなくス
ムースに植付円板88が挟持する。植付円板88
の外周速度がベルトの速度より速い場合は、植付
円板88に挟持される苗のピツチが大きくなり、
植付ピツチがベルトと同速の場合よりも粗くな
る。
一方、開溝器99は、前進方向Fに対し直角な
長方形のチゼル板A1を設け、その両側に垂直に
側板A2,A3を固着してあるので、側板を植え
溝壁に当接させて移植機を前進させれば、植え溝
壁に垂直に連なる溝壁に定植溝を掘さくし、掘さ
く土を植え溝壁と反対側の側板の外側に掘り上げ
る。また、側板A2,A3の後端面は、植付円板
88の下半部前端と小間隙を隔てる凹弧部B2に
なつている。したがつて、前述のように植付円板
88に挟持され下方へ旋回する苗を、植え溝壁と
接触させずに下方に旋回させることが出来るの
で、植付円板88は半径方向に挟持した苗を旋回
中姿勢を乱さずに下方へと旋回し、下端部で定植
溝に垂直に立てる。そうすると、植付円板88の
外周より露出する根元に遊転する土寄せ輪が定植
溝よりの掘さく土を寄せて苗を安定し、と同時に
苗の挟持が解放され、苗は植付円板88から分離
されて植え付けられる。上述の苗供給を苗供給者
が横送り部77の走行に合わせ、苗供給の切れ目
が無いように行うと、苗は順次直立状に密植され
る。そして、一本の植え溝の植え付けが終われ
ば、移植部機枠21を反対側に移動し、土寄せ輪
を反対勝手に付け替えると、復行時にも往行時と
同じ側の植え溝壁に片寄せ、苗の植え付けが出来
るようになる。
(実施例) 本発明の実施例を図面によつて説明する。以下
の説明で左右の表示は、前進方向Fを後方から見
てのものである。
第1図〜第3図において、Aは走行機体で、エ
ンジン1を搭載し、その動力でミツシヨン2の下
端部両側に軸支した駆動輪3,3を回転し、片側
にエンジン1で減速回転する動力取出軸4を突設
し、上部にハンドル5を設け、長ねぎの植え溝N
内を走行できるようにトレツドを狭く出来る在来
品である。6は、走行機体Aの後部中央に突設し
たヒツチである。7は連結枠で、前面中央にヒツ
チ6に上下、左右に振れないように外ばめするク
レビス8を突設し、クレビス8をピン9で着脱自
在にヒツチ6に連結すると共に、植え溝Nの上方
にのぞませ、走行機体Aの後方に横設するもので
ある。
10は側方走行輪で、走行機体Aが走行する植
え溝Nに隣接(実施例は右側)の植え溝底を走行
するように設ける。すなわち、11は角パイプを
折曲したL形腕体で、一端を連結枠上板38に固
着すると共に、上辺部を適当な地上間隙(約60
cm)にし、前進方向Fと直角に連結枠7の片側に
水平に突設する。12はL形腕体11の右端部に
出退自在に挿入する角棒で、その右先端に角ソケ
ツト13を垂直に固着する。14はL形腕体11
に設けたセツトボルトで、L形腕体11に挿入し
た角棒12を適当位置に固定するものである。1
5は走行輪シヤンクで、角ソケツト13に上下摺
動自在に挿入し、下端部に車輪アーム16を固着
し、側方走行輪10を車輪アーム16の下端部に
前進方向Fにならい転動自在に軸着17する。1
8はセツトボルトで、角ソケツト13に走行輪シ
ヤンク15を固定するものである。19は苗供給
者が座乗するシートで、L形腕体11の上辺部に
若干右方に寄せて取り付ける。
つぎに、第4図を参照し、21は移植部機枠
で、コ字枠金22の後面下縁部に座板26を固着
し、角パイプの側桁23の前をコ字枠金22の左
端部後面に固着し、座板26の右側後端部に角パ
イプの側桁24の前端部を固着すると共に、側桁
23,24を左右平行に並設し、その後端部に後
部枠金25を直角に固設し、長方形枠組に形成す
る。実施例は、長さ約1.2m、外幅が約20cmであ
る。
第4図、第6図および第7図において、20は
中間軸で、丸鋼の外周を軸心と平行な面に削成す
る。29はスプロケツトで、中心部に中間軸20
の削成部が摺動自在に貫通する通孔31を穿設す
る。30は軸筒で、中心部に通孔31と同様に通
孔32を穿設する。27,28は前記コ字枠金2
2の両側腕部の先端部内側に、横一線上に軸心を
揃えて固設した軸受で、軸受27にスプロケツト
29を、歯部をコ字枠金22の外側にして回動自
在に内ばめし、軸受28に軸筒30を回動自在に
内ばめする。33,34はスナツプリングで、ス
プロケツト29がコ字枠金22の腕部に対し左右
に動かないように、軸受27の内側面とコ字枠金
22の腕部外側面に摺接させ、スプロケツト29
のボス部外周に挟着する。35,36もスナツプ
リングで、同様に軸筒30をコ字枠金22のもう
一方の腕部に対し左右に動かないように、軸筒3
0の外周に挟着する(第5図参照)。
前記の連結枠7は、後面が開口した四角形の箱
状に形成し、開口部からスプロケツト29を右側
にしてコ字枠金22を挿入し、中間軸20を連結
枠7と左右方向に平行にし、スプロケツト29と
軸筒30に通孔31,32を介して連通し、移植
部機枠21を中間軸20に対し左右に移動可能に
連結し、中間軸20の両端部をそれぞれ連結枠7
の左右両端部に設けた軸受7A,7Bに回動自在
に支持する。
さらに、連結枠7の内側は、往復行程とも植え
溝Nの同じ側の溝壁に沿つて苗を植え付けること
ができるように、移植部機枠21を左右に移動で
きる大きさにする。また、コ字枠金22の下面
は、連結枠7の底板7Cと小間隙aを介して対向
させ(第6図参照)、ハンドル5を押し下げると、
底板7Cとコ字枠金22の下面が当接し、駆動輪
3,3を支点に移植機の後部が上昇し、そのまゝ
移植機を走行機体Aで移動できるようにした。
第8図において、37は移植部機枠ストツパー
で、丸鋼をU形に折曲し、連結枠上板38に穿設
した孔部39、…(第2図参照)に着脱自在に挿
通し、U形の内側でコ字枠金22の腕部を挟み、
移植部機枠21を固定するものである。孔部3
9、…は、上述の固定位置を植え溝の幅によつて
調節できるように、連結枠上板38の後縁部の中
央部と左側に、それぞれ複数個設ける。
第4図のVプーリ40は、軸受7Bから突出し
た中間軸20の端末部に固設し、動力取出軸4の
端末部に着脱可能に固定するVプーリ41との間
に、動力取出軸4で中間軸20を回転するように
Vベルト42を巻き掛ける。43はベルトカバー
で、連結枠7に取り外し可能に止着する。なを、
走行機体Aを他の作業に使用するとき、Vプーリ
41を動力取出軸4から取り外しておくことがあ
る。
以上の構成で、移植部機枠21は中間軸20を
介し連結枠7に左右に移動、固定可能に連結され
ると共に、中間軸20が回転可能になつている
が、この構成は公知である。
つぎに、第4図も参照し、44は座板26の上
面に取り付けたミツシヨンで、一方の側面に入力
軸45、その後方に出力軸46をそれぞれ前進方
向Fと直角に突設し、それぞれ同形の平プーリ5
2および53を左右対称に固設する(第18図参
照)。前記のベルト原動軸50,51は、平プー
リ52,53の下面が移植部機枠21の上面より
わずか下方に位置するように設け、両軸間の間隔
を、後述する苗供給ベルト70を平プーリ52,
53に懸回したとき、ベルトが苗を挟持できるよ
うにする。そして、平プーリ52,53は、幅を
苗長の約60%にし、ミツシヨン44で内側対向面
が相互に下向きに同速度で回転するようにしたも
のである。
つぎに、54はL形折曲ベルト71を取り付け
るL形機枠で、次のように形成した。
55,56は角パイプを同形に折曲したL形支
柱で、前記の平プーリ53の若干前方および後方
において、側桁24の外側面に垂直部の基部を着
脱可能に固定すると共に、上辺部をシート19よ
りも高くし、シート19の後方に前進方向Fと直
角かつ水平に突設し、移植部機枠21の一側に後
面視倒L形に立設する。57,58は角ソケツト
で、側桁24の外側面に固設し、L形支柱55,
56の垂直部の根元を挿入し、セツトボルト59
で固定するものである。上記の上辺部の高さは、
シート19に座乗した苗供給者が、後述のL形折
曲ベルト71の横送り部77に苗を載せ易いよう
にきめる。
60,61はL形側板で、上辺部をL形支柱5
5および56の上面にそれぞれ固設し、垂直部を
平プーリ53の垂直上方に位置させると共に、L
形支柱55,56の垂直部から左側へ突設した横
桁62および63に固定し、上辺部を前進方向F
と直角に平プーリ53の前方および後方に立設す
る。前記の横桁62は第4図のように二又腕に形
成し、L形側板60はその右側の腕部後端に固設
する。64は端末桁で、L形側板60,61の左
端末部に直角に固設する。
65は門形機枠で、上部桁66の両側に同じ長
方形の側板67,68を、L形側板60と61と
間隔に等しくし、垂直に固着する。そして、門形
機枠65は、側板67,68をそれぞれ平プーリ
52の前方および後方の上方にし、上端部をL形
側板60,61の上端よりも高くし、下端部をL
形側板60,61と同高にし、右端面をL形側板
60および61の左端面と間隙bを隔て左右対向
に垂設する(第4図参照)。69,69はU字棒
体で、L形側板61と側板68を左右対向にし、
その後面に先端部を止着する。横桁62の二又腕
の後端部には、それぞれ側板67およびL形側板
60が左右対向に止着されている。
なを、前記の間隙b、U字棒体69の内側空間
は、後述の苗供給ベルト70に挟持されて下方に
搬送される苗が、支障なく通過できる大きさにす
る。
以上のように、門形機枠65とL形機枠54
は、セツトボルト59を緩め角ソケツト57,5
8からL形支柱55,56の基部を引き抜くと、
一体に移植部機枠21から取り外すことができ、
移植機の分解、組み立てに便利な構造になつてい
る。
つぎに、70は苗供給ベルトで、L形折曲ベル
ト71および垂直ベルト72を、それぞれL形機
枠54および門形機枠65に無端状に懸回するも
のである。第3図の73,74および75は、平
プーリ53と同形な、それぞれ転向プーリ、リタ
ーンプーリおよびコーナープーリで、長手方向を
前進方向Fと平行にし、第3図のようにL形側板
60と61の間に回動自在に配設する。76は平
プーリ52と同形の従動プーリで、門形機枠65
の上端部内側に転向プーリ73よりも高位置に
し、平プーリ52と平行かつその垂直上方に設け
る。79,79は公知のネジ式ベルト締めで、端
末桁64の両端部にそれぞれ取り付け、リターン
プーリ74の軸の両端部をL形側板60,61の
外側に回動自在に支持する。80,80も公知の
ネジ式ベルト締めで、上部桁66の両端部に取り
付け、従動プーリ76の軸の両端部をそれぞれ回
動自在に支持する。
L形折曲ベルト71は、横送り部77が転向プ
ーリ73を回り下向きに転向し垂直縦送り部78
となるように、前記の平プーリ53、コーナープ
ーリ75、リターンプーリ74および転向プーリ
73を介し後面視倒立L形無端状に懸回し、ネジ
式ベルト締め79,79で張設する。垂直ベルト
72は、平プーリ52と従動プーリ76とに上下
無端状に懸回し、ネジ式ベルト締め80,80で
張設する。間隙cは、L形折曲ベルト71の垂直
縦送り部78と垂直ベルト72との対向間隙で、
その間に苗を挟持する大きさである。81はベル
ト受け板で、横送り部77の裏面がその上面を摺
動するようにL形側板60と61の間に水平に固
着し、ベルトのたわみを受けるようにした。
第10図ないし第12図において、82は円錐
台いぼ付ゴムベルトで、L形折曲ベルト71に用
い、83は円錐いぼ付ゴムベルトで、垂直ベルト
72に用い、前記の間隙cは約3mmである。円錐
台いぼ付ゴムベルト82は、厚さ約3mmのゴム板
の表面に円錐台いぼ84、…を千鳥状に突設した
ものである。円錐台いぼ84は、高さ約9mm、頂
部の直径約4.5mm、基部の直径約6mmで、千鳥状
の突設は第11図の間隔dおよびeが、それぞれ
約13mmおよび6.5mmである。円錐いぼ付ゴムベル
ト83は、厚さ約3mmのゴム板の表面に円錐いぼ
85、…を千鳥状に突設し、円錐いぼ85は高さ
約18mm、基部の直径が約6mm、千鳥状の突設は円
錐台いぼ付ゴムベルト82と同じである。
第13図は、苗供給ベルト70に用いるベルト
の別な実施例を示し、厚さ約3mmのゴム板の表面
に、波状表面のスポンジ87を貼着したスポンジ
付ベルト86を、L形折曲ベルト71と垂直ベル
ト72に用いた場合である。図中、間隙cは約3
mm、波状表面の山部ピツチ約15mm、山部および谷
部の厚さはそれぞれ約16mmおよび約11mmである。
上述のほか、厚さ約3mm〜4mmの一般的なゴム平
ベルトを用いることもできる。そのときの間隙c
は苗の太さの約70%、つまり若干苗を弾圧して挟
持するようにして配設する。
なを、上述の各ベルトの幅は、平プーリ52,
53等の幅より僅かに狭くし、苗長の約60%であ
る。
前述のように、L形折曲ベルト71に円錐台い
ぼ付ゴムベルト82、垂直ベルト72に円錐いぼ
付ゴムベルト83をそれぞれ使用すると、横送り
部77の表面は頂面が平面の円錐台いぼ84が千
鳥状に突設しているものになる。したがつて、そ
の上に載せられた苗は、円錐台いぼ84によつて
転動が防がれるので、ベルト上に載せられた姿勢
のまゝ確実に搬送できるようになる。そして、垂
直縦送り部78と垂直ベルト72とに苗が挟持さ
れたとき、垂直ベルト72は先細りの円錐いぼ8
5の先端部がゴムの弾性によつていろいろな方向
に折れ曲がり苗と接触する。したがつて、苗の太
さに多少の差異があつても、苗はベルトとずれる
ことがなく挟持され、また損傷を受けることもな
く確実に搬送される。また、スポンジ付ベルト8
6を使用したときは、スポンジ87の波状表面が
横送り部77における苗の転動を防止し、垂直ベ
ルト72と垂直縦送り部78とで苗を挟持したと
き、スポンジ87が圧縮され苗と弾接するので、
この場合も苗は損傷を受けずに確実に挟持されて
搬送される。
つぎに、第4図、第16図も参照し、88は植
付円板で、ゴムまたは軟質プラスチツクのような
可撓性材質の円板89,89を、その中心部を貫
通する中心軸90の苗の太さより若干大きい間隙
を介し左右一対に並設する。そして、本発明の場
合、円板89,89の前端部をそれぞれ平プーリ
52および53の後端面の下方に近接させ、中心
軸90の側桁23,24の上下方向中心部に固設
する軸受92,93を介し移植部機枠21に横架
し、下端部を植え溝底の上方にのぞませ移植部機
枠21の内側中央部に回動自在に立設する。91
はボス部で、円板89の中心部外側に固設し、そ
の中心に中心軸90が貫通し、植付円板88を中
心軸90に固定する。
なを、植付円板88は苗の葉部を挟持するもの
で、半径が約20〜22cm、上半分が自然に左右に開
かせるものである。
さらに、前記の中心軸90は第4図、第16図
のように右端部を側桁24の角パイプ内に突出
し、その突出端部に固設したスプロケツト94と
スプロケツト49との間にチエーン95を懸回
し、植付円板88をスプロケツト49で回転する
ようにした。スプロケツト94は、通常はスプス
ケツト49と同一歯数にするが、歯数が少ないも
のを用いると、植付円板88の回転速度が速くな
り、植付ピツチを若干大きくできる。第4図、第
9図の96は開口部で、スプロケツト94を中心
軸90に取り付けるため、側桁24の外側面の一
部を切り欠き、着脱可能な蓋97で閉じたもので
ある。98は蓋97を取り付けるボルトである。
つぎに、99は開溝器で、植付円板88の前方
に移植部機枠21から垂下に設け、本発明に特徴
的な部分である。
第1図、第14図ないし第16図を参照し、A
1は開溝器99の前面に設ける長方形のチゼル板
で、前進方向Fと直角に対向し下端部の凹弧掘さ
く部B1の先端も前進方向Fと直角な直線刃A4
に形成し、上端は掘さく時に地表近くになるもの
である。A2,A3は側板で、前端をチゼル板A
1の湾曲にならつてその両側にそれぞれ固着し、
後方へ垂直かつ平行に延設し、内側を植付円板8
8に挟持された苗が通過可能なように形成すると
共に、後端部を円板89,89の下半部前端と小
間隙を隔てる凹弧部B2と、植付円板88の中心
から下方への垂線上にならう垂直部B3とが連続
するものに形成する。B5,B6は上部取付板
で、側板A2,A3の上端面にそれぞれ下端面を
接着し、外方へ左右対称に開き、側桁23および
24の下面にそれぞれ止着すると共に、上面が苗
供給ベルト70の下端部下方に開口している。
さらに、側板A2,A3の下端面はチゼル板A
1の先端から後方へ緩い上り傾斜にし、開溝器9
9にサクシヨンを与える。A5はスペーサで、開
溝器99内を通過する苗と干渉しないように、側
板A2,A3の下端部内面に固着する。開溝器9
9は、底面を底板で閉じるとその上に掘さく土が
たまつて落ちないので、土のたまらないようにス
ペーサA5で側板A2,A3の間隔を保つように
した。A6,A7は突片で、後述する円板押圧棒
A8,A9の下端部をそれぞれ支持するように、
前記の垂直部B3の上端にそれぞれ植付円板88
の両外側面と近接に立設する(第16図参照)。
なを、開溝器99が掘さくする底植溝N1は、深
さ、幅とも約3〜4cmが適当である。また、図示
を省略したが、側板A2,A3の外面に合成樹脂
板を貼着すると、土がほとんど付着しなくなり、
具合がよい。とくに、テフロン(商品名)の板を
リベツトで止めた場合、好結果が得られる。
A8,A9は円板押圧棒で、第16図、第17
図を参照し、左右の円板89の間隙中心線に対し
左右対称に丸棒で形成し、円板89,89の下半
分の前部外側周辺部をばね圧で内側へ押圧し、該
周辺部内面で苗を挟持するように設ける。すなわ
ち、前記の突片A6,A7は、上部内側に円板押
圧棒A8,A9の丸棒の半円がはまる溝部B4が
前後方向に形成してあり、円板押圧棒A8および
A9の下端末部を突片A6,A7の溝部B4に左
右旋回自在にはめこむと、弧状部K1が円板8
9,89の下半分の前部外側周辺部と同心円状に
当接するようになつている。弧状部K1の外側に
直角に突設した分岐棒部K2,K3は、側桁2
3,24の上下面とそれぞれ直角に固設したパイ
プ片K4、…を、それぞれ挿通すように形成す
る。K5は弧状部K1とパイプ片K4との間に介
装した圧縮に働くコイルスプリング、K6、…は
分岐棒部K2,K3の端末部に螺着するダブルナ
ツトである。
植付円板88は、円板押圧棒A8,A9の下端
末部をそれぞれ前記の突片A6,A7にはめこ
み、植付円板88の下半分の前部両外側面にそれ
ぞれ弧状部K1を当接させ、分岐棒部K2,K3
をコイルスプタングK5からパイプ片K4に挿通
し、パイプ片K4の外側に突出した分岐棒部K
2,K3の端末部にダブルナツトK6、…を螺着
し、下半分の前部周辺部内面で苗を挟持するよう
になつている。さらに、円板押圧棒A8,A9の
上端部は、植付円板88の上半分が左右に開くの
を妨げないように、外方へ湾曲させる。また、円
板押圧棒A8,A9の植付円板88に対する押圧
量は、ダブルナツトK6の締め具合によつて加減
する。
第1図、第3図のK7はステツプで、シート1
9に座乗した苗供給者が足を乗せて安定できるよ
うに、シート19の後方適当箇所に側桁24から
突設する。
つぎに、K8は植え溝内を転動する公知の土寄
せ輪で、下周辺の内側の植付円板88の下端部後
方に近接させると共に、上部を外方へ傾斜させ、
移植部機枠21の外側に斜設するものである。K
9はブラケツトで、下端部に土寄せ輪K8を回動
自在に取り付け、上部をボルト・ナツト等の取付
具C1で移植部機枠21の外側に取り付ける。な
を、土寄せ輪K8は、復行時にはブラケツトK9
と一体に往行時と反対勝手に付け替えられるよう
になつている(第2図の一点鎖線参照)。
C2は走行安定板で、植え付け時に開溝器99
と反対側の植え溝壁と摺接しながら進行するよう
に、後部枠金25の中心部にL形アームC4の根
元部をピンC3で枢着すると共に、外側方に突設
した垂下部に固設する。C5はL形アームC4の
旋回動を止めるストツパーピンで、後部枠金25
の左右両端部に設けた孔部C6を貫通し、L形ア
ームC4の後面に当接して旋回を止めるようにな
つている。
第1図のC7は苗箱載せ台で、シート19に座
乗した苗供給者が、その上部に載置した苗箱C8
から苗を手で取り出せるように、移植部機枠21
の後端部に立設した。苗箱載せ台C7は、苗供給
者が手の届く場所であれば、L形機枠54の後部
など、適宜な箇所に設けてもよい。
つぎに、第18図、第19図で、ミツシヨン4
4の伝動機構の一例を説明する。
M1,M2は直交に噛み合つたスパイラルギヤ
で、それぞれ入力軸45および中間軸M3に固設
し、入力軸45の回転を中間軸M3に伝達するも
のである。中間軸M3に固設したウオームM4
は、出力軸46に固設したウオームホイールM5
に噛み合い、中間軸M3の回転を減速して出力軸
46を矢印方向に回転する。スパーギヤM6は、
中間軸M3の後端部に固設し、ベルト原動軸50
に固設したスパーギヤM7に噛み合わせる。M8
およびM9は、同一歯数のスパーギヤで、それぞ
れベルト原動軸50と51に固設し、ベルト原動
軸50および51には、前述のようにそれぞれ平
プーリ52および53が固設されている。
図中の矢印は、回転方向を示し、M、…は各軸
を回動自在に支持する軸受である。なを、ミツシ
ヨン44に動力を供給する動力取出軸4は、この
場合、右から見て時計回り回転である。
さらに、ミツシヨン44は、苗供給ベルト70
の速度を横送り部77に手で苗を載せることがで
きる速度にすると共に、苗供給ベルト70と植付
円板88の外周速度を等しくなるように、内部の
ギヤの速度比を決定する。実施例は、植付円板8
8の直径が400mm、回転数が1.3rpm、平プーリ5
2の直径が40mm、回転数13rpm、前進速度が毎時
180〜200mである。このときの苗供給ベルト70
の速度は、約2.7cm/sで苗を容易に供給でき、
上記の前進速度は入力植付の約8〜10倍である。
以上、実施例の構成を説明したが、苗供給ベル
ト70の横送り部77は、実施例のように右側に
突設するものに限るものでなく、左側に突設して
もよい。その場合は、側方走行輪10、シート1
9およびステツプK7を移植部機枠21の左側に
突設し、L形機枠54、門形機枠65ならびにL
形折曲ベルト71、垂直ベルト72を、実施例と
反対勝手に配設すればよい。
つぎに、この発明の長ねぎ移植機の使用および
作動について説明する。
まず、トラツク等で走行機体Aと移植機をほ場
に運搬し、植え付けをする植え溝の附近に下ろ
す。つぎに、ピン9でクレビス8を走行機体Aの
ヒツチ6に連結し、移植機を走行機体Aに連結す
る。そして、移植部機枠ストツパー37を連結上
板38から引き抜き、苗を定植する側の植え溝壁
に開溝器99の側板A2(第3図の場合)またわ
A3が当接するように移植部機枠21を移動し、
移植部機枠ストツパー37でコ字枠金22の腕部
を挟み、連結枠上板38の孔部39に移植部機枠
ストツパー37を挿通し、移植部機枠21を固定
する。
つぎに、土寄せ輪K8は、もし植え付ける側の
植え溝壁の反対側になつていなければ、取付具C
1でブラケツトK9と一体に移植部機枠21の外
側に付け替える。側方走行輪10は、走行機体A
の駆動輪3,3のトレツド中心から植え溝間隔の
中心間の寸法に合わせ、セツトボルト14を介し
角棒12の位置を決め、さらにセツトボルト18
を緩め走行輪シヤンク15を角ソケツト13に対
して昇降し、移植部機枠21がほぼ水平になるよ
うにセツトボルト18で走行輪シヤンク15を固
定する。以上のようにすると、側方走行輪10は
走行機体Aが走行する植え溝と隣接する植え溝の
中心部を走行するようになる。走行安定板C2
は、土寄せ輪K8と同じ側になつていなければ、
ストツパーピンC5を抜き、L形アームC4をピ
ンC3の周りに旋回し、孔部C6にストツパーピ
ンC5を挿通し、L形アームC4を固定し、土寄
せ輪K8と同じ側にする。
つぎに、走行機体Aの動力取出軸4にVプーリ
41を取り付け、Vプーリ40との間にVベルト
42を巻掛け、ベルトカバー43を連結枠7に止
着し、Vプーリ40,41およびVベルト42を
覆う。
かくて、エンジン1を始動し、ハンドル5を押
し下げ、移植部機枠21の後部を上昇させ、走行
機体Aを後進(第1図では前進方向Fとなる)さ
せながら、植え付け予定の植え溝内に移植機と共
に走行機体Aを入れ停止する。そして、ハンドル
5を上げ、開溝器99、土寄せ輪K8を植え溝底
に静かに接地させると共に、開溝器99を植え付
け側の植え溝壁に当接させ、走行安定板C2をそ
の反対側の植え溝壁に当接させる。このとき、側
方走行輪10は自動的に隣接する植え溝Nの中心
部に位置する。
苗は、あらかじめ根元を揃え苗箱C8に収容し
ておく。この苗箱C8を、前進方向Fに苗の根元
を向け、苗箱載せ台C7に載せる。苗箱C8は複
数個用し、1箱で植えられる距離を見計らい。苗
を収容したものを植え溝に沿つて配置しておくこ
とがのぞましい。このようにすると、かなりの距
離を連続して植え付けられるので、作業能率が大
きく向上する。
かくて、苗供給者は、苗供給ベルト70の横送
り部77に対面しシート19に腰掛けると共に、
ステツプK7に足をのせる。足をのせることによ
つて、苗供給者はシート19に安定して腰掛ける
ことができる。また、苗供給者がシート19に腰
掛けても、側方走行輪10があるので、移植機は
苗供給者の側に傾斜しない。つぎに、苗供給者は
動力取出軸4を回転させる。そうすると、動力取
出軸4の回転は、Vプーリ41からVベルト42
を介してVプーリ40に伝わり、中間軸20を回
転する。中間軸20の回転は、通孔31を介しス
プロケツト29を回転し、さらにチエーン48で
スプロケツト47を回転し、入力軸45を右側か
ら見て時計回りに回転すると共に、ミツシヨン4
4内部の伝動機構を回転する。
ミツシヨン44は、平プーリ52,53を介し
苗供給ベルト70を走行させ、同時に出力軸46
に固設したスプロケツト49からチエーン95で
スプロケツト94を固設した中心軸90を回転
し、植付円板88を回転する。苗供給ベルト70
は、前述した平プーリ52,53の回転方向によ
つて、L形折曲ベルト71の横送り部77が苗供
給者の両前を左から右へ走行し、垂直ベルト72
と垂直搬送り部78とは相互に対向する内側面が
下向き同速度で走行し、植付円板88は前縁が下
向きに苗供給ベルト70と同速度で回転する。
つぎに、以上のように苗供給ベルト70と植付
円板88が作動したら、走行機体Aを前進方向F
に発進する。そうすると、開溝器99は、前述の
作用で述べたように定植溝N1を植え溝壁に垂直
に連なる溝壁のものに掘さくし、土を植え溝の中
央側の側板の外方に掘り上げる。このとき、開溝
器99の掘さく抵抗が、移植部機枠21の後部を
開溝器99と反対側に振るモーメントを発生する
が、走行安定板C2が反対側の植え溝壁に当接し
ているので、移植機は振れることなく前進でき
る。なを、走行安定板C2は、開溝器99の掘さ
く抵抗が小さい、取り外しても差し支え無い場合
があつた。
以上のように定植溝N1の掘さくが始まれば、
苗供給者は苗箱C8から一度に数本の苗を取り出
し、既に説明した要領で横送り部77に載せる。
苗箱C8から苗を取り出す時、苗箱C8の苗は苗
供給者側に根元が向いているので、その侭取り出
せばよく、根元を手前側にするための持ち変えは
必要がない。したがつて、横送り部77に迅速に
苗を載せることができる。横送り部77に載せら
れた苗は、既に説明したように苗供給ベルト70
で下方に搬送されて自動的に植付円板88に供給
され、開溝器99が掘さくする定植溝N1に直立
状に植え付けられる。なを、苗供給ベルト70が
苗を下方に搬送する際、L形機枠54と門形機枠
65との対向間隙bおよびU字棒体69の内側空
間は、苗の葉部が通過できるようになつているの
で、苗の挟持姿勢が水平状態を保つて下方に搬送
される。したがつて、苗供給ベルト70から落下
し植付円板88に供給される苗は、葉先を植付円
板88の中心に向け半径方向に挟持される。
このようにして植付作業を続行するが、苗供給
者は走行機体Aのそばに座乗しているので、エン
ジン1の操作や速度調節ができ、走行機体Aの操
縦を兼ねることができる。植付作業中、苗箱C8
が空になれば、苗供給者はシート19から下り、
苗を収容してある苗箱に載せ替え、再びシート1
9に乗り苗の供給を続行する。苗箱の載せ替は、
前述のように植え溝に沿つて苗箱を配置しておく
と、前進速度がそれほど速くないので、走行機体
Aを停止しなくても、載せ替えができ、作業能率
が向上することは前述したとおりである。
このようにして、植え溝の終端まで植え付けた
ら、走行機体Aおよび動力取出軸4を停止し復行
に備える。すなわち、苗供給者はシート19から
下り、移植部機枠ストツパー37の抜き移植部機
枠21を反対側に移動し、往行時と同様に移植部
機枠ストツパー37で固定する。そして、土寄せ
輪K8、走行安定C2も反対側に付け替える。つ
ぎに、ハンドル5を押し下げ移植機の後部を上昇
し、走行機体Aを前進させ、往行時に植え付けた
植え溝の中央部に側方走行輪10を進入させなが
ら、走行機体Aと移植機を往行時と隣接の植え溝
内に入れ、開溝器99を往行時と同じ側の溝壁に
当接させて停止する。もし、植え溝の間隔が変わ
つていれば、セツトボルト14,18で側方走行
輪10の位置を調節する。かくて、苗供給者はシ
ート19に腰掛けステツプK7に足を載せ、往行
時と同様に走行機体Aを前進させ、苗供給ベルト
70を走行させ、苗横送り部77に載せ、植え付
け作業を行えばよい。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明は、走行機体を
植え溝内を走行するものにしたので、走行機体は
比較的平らな植え溝底を走行し、さらに側方走行
輪を設けたので、移植機と走行機体が安定して進
行するものにできると共に、苗供給者はシートに
安定して腰掛け、容易に作業が出来るようにな
る。また苗供給者は走行機体の傍に座乗している
ので、走行機体の運転を兼ねることができ、作業
を省力化することができる。
植付円板への苗の供給は、苗供給者が苗供給ベ
ルトの横送り部に一度に数本の苗を横送り部と直
角にその手前側に根元を揃えて載せ、一本宛を密
接するように並べさえすれば、後は自動的に苗供
給ベルトが苗を植付円板に的確に供給できる。し
たがつて、長ねぎの栽培に必要な密植条件に対応
する植付円板への苗の供給が、人力供給でありな
がら、疲労が少なく、供給ミスなく簡単容易に行
うことができる。
一方、開溝器は、植え溝壁と垂直に溝壁が連な
る定植溝を掘さし、掘さく土を植え溝の中央側の
溝底にすべて堀り上げることができるので、植え
溝壁に苗を接近させて直立させると共に、土寄せ
輪が掘さく土を苗の根元に寄せる際、十分は土量
が寄せられ、苗は直立に安定して定植できる。さ
らに、開溝器は、植付円板が挟持した苗を植え溝
壁に接触させずに旋回させるので、苗の挟持姿勢
を乱さずに下方に旋回させ、直立状態に植付ピツ
チの正確な植え付けを可能にする。そして、この
発明では、植付円板が苗の葉部を挟持するように
したので、植付円板の下端部で苗が開放される
際、葉部から下方の苗の重さで苗が自然に直立状
態になり、前述の開溝器が定植溝を植え溝の壁ぎ
わに掘さくできることと相まつて、苗を直立に植
え付けることができるのである。
さらに、本発明では、苗供給者が走行機体のホ
イールエイトとして働くので、走行機体の索引力
を増大させ、定植溝が確実に掘さくできるように
すると共に、スリツプ減少によつて植付ピツチの
乱れを小さくし、精度の良い植え付けができると
いう効果もある。また、苗箱以外にとくに必要と
するものが無いので、比較的安価に提供すること
ができる。
以上、本発明によれば、能率が高く精度の良い
植え付けができる長ねぎ移植機を、比較的安価に
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る長ねぎ移植機の植え付け
時の態様も併せて示す全体の右側面図、第2図は
一部省略の平面図、第3図は植え付け時の態様を
含む一部省略の後面図、第4図は第3図のB−B
線で横断した一部破断の要部拡大平面図、第5図
は第4図の一部を拡大しその一部を破断して示す
平面図、第6図および第7図は、それぞれ第4図
のC−C線およびD−D線矢視の要部拡大縦断面
図、第8図は第7図のG−G線矢視の要部縦断面
図、第9図は第4図のE−E線矢視の一部を破断
した側面図、第10図は苗供給ベルトの一部分を
示す正面図、第11図および第12図は、それぞ
れ第10図のH−H線及びI−I線矢視の側面
図、第13図は苗供給ベルトの別な実施例の一部
分を示す正面図、第14図は開溝器の平面図、第
15図は開溝器の作用を説明するための要部正面
図、第16図は第1図のA−A線矢視断面の要部
を示す拡大後面図、第17図は開溝器の一部分を
含む円板押圧棒の斜視図、第18図、第19図は
ミツシヨンの伝動機構を模式的に示し、第18図
は平面図、第19図は第18図K−K線矢視の縦
断面図である。 A……走行機構、1……エンジン、7……連結
枠、10……側方走行輪、19……シート、21
……移植部機枠、K7……ステツプ、K8……土
寄せ輪、54……L形機枠、55,56……L形
支柱、65……門形機枠、69……U字棒体、7
0……苗供給ベルト、71……L形折曲ベルト、
72……垂直ベルト、77……横送り部、78…
…垂直縦送り部、82……円錐台いぼ付ゴムベル
ト、83……円錐いぼ付ゴムベルト、86……ス
ポンジ付ベルト、87……波状表面のスポンジ、
88……植付円板、89,89……円板、99…
…開溝器、A1……チゼル板、A2,A3……側
板、A4……直線刃、A5……スペーサ、B1…
…凹弧掘さく部、B2……凹弧部、F……前進方
向、c……間隙、N……植え溝。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 走行機体の後方に連結枠を介し左右に移動、
    固定可能に移植部機枠を連結し、移植部機枠の内
    側中央部に、上半分が左右に開き下半分の前部が
    閉じる左右一対の可撓性材質の円板から成る植付
    円板を回動自在に設け、植付円板の下半部の前方
    に開溝器を設け、植付円板の斜め後方外側に、左
    右反対勝手に付替可能な土寄せ輪を設けた形式の
    ものにおいて、走行機体Aは植え溝内を走行する
    ものであり、連結枠7から上記植え溝に隣接する
    植え溝底を走行する側方走行輪10を突設し、側
    方走行輪10と連結枠7との間にシート19を設
    け、移植部機枠21からシート19の後方にステ
    ツプK7を突設し、移植部機枠21の前部にL形
    機枠54と門形機枠65を左右対向に立設し、シ
    ート19の後方にシート19よりも高く前進方向
    Fと直角かつ水平に設ける横送り部77が、下向
    きに転向し垂直縦送り部78となる、前記のL形
    機枠54を介し後面視倒立L形無端状に懸回した
    L形折曲ベルト71と、上端を横送り部77より
    高くし、下端を垂直縦送り部78と苗を挟持する
    間隙cを介し左右対向に、前記門形機枠65を介
    し上下無端状に懸回する垂直ベルト72とから成
    る苗供給ベルト70を、下端部を移植部機枠21
    の前部中央部にのぞませて移植部機枠21に立設
    し、植付円板88は、前端部を苗供給ベルト70
    の下端部後面の下方に近接に設けたものであり、
    開溝器99は、前面に前進方向Fと直角に長方形
    のチゼル板A1を備え、その両側にそれぞれ垂直
    に固着する側板A2,A3の後端面を、植付円板
    88の下半部前端と小間隙を隔てる凹弧部B2に
    形成すると共に、両側板の内側を植付円板88に
    挟持された苗が旋回可能に形成し、上面を苗供給
    ベルト70の下端部下方に開口させ、移植部機枠
    21から下方に垂設したものであり、さらに、走
    行機体Aのエンジン1を動力源に適当な伝動機構
    を介し苗供給ベルト70と植付円板88を連動す
    ると共に、垂直ベルト72と垂直縦送り部78と
    の対向面が下端部を原動側に下向きに同速度で走
    行し、植付円板88が前記ベルト速度と同速もし
    くは高速に、前縁下向きに回転するものに構成し
    たことを特徴とする長ねぎ移植機。 2 L形機枠54は、L形支柱55,56が移植
    部機枠21の前部外側に、垂直部の基部が着脱可
    能に固定され、上辺部がシート19の後方にシー
    ト19よりも高く、前進方向Fと直角にかつ前後
    平行に突設されている特許請求の範囲第1項記載
    の長ねぎ移植機。 3 L形機枠54と門形機枠65の後面は、その
    内側空間を苗の葉部が通過するU字棒体69で連
    結されているものである特許請求の範囲第1項、
    または第2項記載の長ねぎ移植機。 4 苗供給ベルト70は、ベルト幅が苗長の約60
    %である特許請求の範囲第1項記載の長ねぎ移植
    機。 5 L形折曲ベルト71は、円錐台いぼ付ゴムベ
    ルト82である特許請求の範囲第1項、または第
    4項記載の長ねぎ移植機。 6 垂直ベルト72は、円錐いぼ付ゴムベルト8
    3である特許請求の範囲第1項、または第4項記
    載の長ねぎ移植機。 7 苗供給ベルト70は、ゴム板の表面に波状表
    面のスポンジ87を貼着したスポンジ付ベルト8
    6である特許請求の範囲第1項、または第4項記
    載の長ねぎ移植機。 8 開溝器99は、底部が開口状で、側板A2,
    A3の下端部内面の間にスペーサA5が固着され
    ているものである特許請求の範囲第1項記載の長
    ねぎ移植機。 9 チゼル板A1は、先端部を凹弧堀さく部B1
    に形成すると共に、先端を前進方向Fと直角な直
    線刃A4に形成したものである特許請求の範囲第
    1項記載の長ねぎ移植機。
JP7003386A 1986-03-27 1986-03-27 長ねぎ移植機 Granted JPS62228205A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7003386A JPS62228205A (ja) 1986-03-27 1986-03-27 長ねぎ移植機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7003386A JPS62228205A (ja) 1986-03-27 1986-03-27 長ねぎ移植機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62228205A JPS62228205A (ja) 1987-10-07
JPH0362367B2 true JPH0362367B2 (ja) 1991-09-25

Family

ID=13419876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7003386A Granted JPS62228205A (ja) 1986-03-27 1986-03-27 長ねぎ移植機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS62228205A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH086415Y2 (ja) * 1989-01-30 1996-02-28 片倉機器工業株式会社 移植機の苗供給装置
JPH0711533Y2 (ja) * 1991-12-25 1995-03-22 株式会社サークル鉄工 土付苗移植機の植付け装置
JP7210020B2 (ja) * 2019-06-12 2023-01-23 みのる産業株式会社 移植装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62228205A (ja) 1987-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4167911A (en) Apparatus for separation and transplanting paper tube seedlings from a continuous paper tube seedling assembly
US5415115A (en) Machine of the type placed on the ground for transplanting a series of potted seedlings
JPH0362367B2 (ja)
CN2836430Y (zh) 大棚耕作机
US4113022A (en) Plant puller
JP7220467B2 (ja) 野菜収穫機
CN202019623U (zh) 一种手扶式铲收机
JPH09308353A (ja) 葉菜収穫機
JPH0233614Y2 (ja)
JP3310723B2 (ja) 接地型連続集合鉢体苗移植機
JPH086415Y2 (ja) 移植機の苗供給装置
JPH0425925Y2 (ja)
JP2782301B2 (ja) 結球野菜収穫機
JP2578613Y2 (ja) 結球野菜収穫機
JPS6343881Y2 (ja)
JP3868110B2 (ja) 蔓処理機
JPH0327375Y2 (ja)
JPH0233608Y2 (ja)
Barber et al. Tree Seedling Planter
JP2024043361A (ja) 野菜収穫機
JP3298175B2 (ja) 苗 箱
JP2852988B2 (ja) 結球野菜収穫機
JP3305795B2 (ja) 結球野菜収穫機
JP2562378Y2 (ja) 連続引出集合鉢体苗移植機
JPS643320Y2 (ja)