JPH03613Y2 - - Google Patents

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JPH03613Y2
JPH03613Y2 JP8857886U JP8857886U JPH03613Y2 JP H03613 Y2 JPH03613 Y2 JP H03613Y2 JP 8857886 U JP8857886 U JP 8857886U JP 8857886 U JP8857886 U JP 8857886U JP H03613 Y2 JPH03613 Y2 JP H03613Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、流体特に油用電流比例型電磁弁に
関し、さらに詳しくは流体圧フイードバツク回路
を備えたスプール型三方弁をソレノイドによりプ
ランジヤを介して直流駆動する電磁弁において、
ソレノイドの吸引力特性と、リターンスプリング
のバネ定数との最適組み合せ条件を設定したこと
を特徴とする圧力制御電磁弁に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
油用電流比例型圧力制御電磁弁の従来例として
は、第3図イに示すようなものがある。即ち、1
はソレノイド、2はコア、3はプランジヤ、4は
プランジヤ3とコア2との間に縮設されたリター
ンスプリングであり、ソレノイド1に通電すると
プランジヤ3はリターンスプリング4の弾撥力に
抗して矢印A方向に吸引される。次に5はスプー
ル型三方弁、6はそのスプールで、そのプランジ
ヤ側端面はプランジヤ3に結合あるいは当接して
いる。6aはスプール溝、6bはフイードバツク
用スプール溝である。7は油の入力ポート、8は
油のドレーンポート、9は油の出力ポートであ
る。出力ポート9にはフイードバツク回路9aが
設けられている。
このような圧力制御電磁弁においては、ソレノ
イド1の無励磁時には、プランジヤ3はリターン
スプリング4の弾撥力により図で左方に押され、
入力ポート7の開度が大きく、逆にドレーンポー
ト8の開度は小さいので、出力ポート9の圧力
(出力圧P0)は比較的高く、そのとき出力圧P0
Pl(入力圧)はフイードバツク回路9aを通つて
フイードバツク用スプール溝6bに至り、該溝の
左右の受圧面積差Aに作用し、その力Pl・Aとリ
ターンスプリング4の初期弾撥力K・X0とが釣
合つている。
次に、ソレノイドコイル1に電流を流すと、電
流の大きさに比例する吸引力が作用してプランジ
ヤ3及びスプール6をリターンスプリング4の弾
撥力に抗して図で右方に移動させる。すると、入
力ポート7の開度が小さくなると同時にドレーン
ポート8の開度が大きくなることにより出力圧
P0は小さくなる。
以上の電磁弁の力のバランス状態を、理想的例
(吸引力FM・iでFM=constとみなす)をとつて
説明すると、以下のようである。
ある電流iにおいては次式が成立する。
AP0=K(X0+X)−FM・i −(1) P0=K/A(X0+X)−FM/A・i −(1)′ ここで A…スプールのフイードバツク用スプール溝6
bの右方及び左方の受圧面積の差 P0…出力圧 K…リターンスプリング4のバネ定数 X0…無励磁時にフイードバツク圧による力と
バランスするリターンスプリング4の初期圧縮量 X…磁気吸引力によつて生じるリターンスプリ
ング4の圧縮量 FM・i…電流に比例する磁気吸引力 (1)式において i=0(無励磁)のときは、X=0、P0=Pl
(入力圧)であるから、これらを代入すれば、
APl=KX0 即ち X0=APl/K=const −(2) 次に特定入力圧Plにおいてはスプール変位Xと
出力圧P0とが比例するとして次式を得る。
X=CP0 −(3) 式(3)を式(1)に代入すると次式を得る。
P0=K/A−KC・X0−FM/A−KC・i −(4) 式(4)の第1項は定数であるから、出力圧P0
ソレノイド駆動電流iに比例する。
以上の電磁吸引力とリターンスプリング弾撥力
との特性が第4図に示されている。第4図は縦軸
に電磁吸引力FM・i(破線)やリターンスプリン
グの弾撥力K(X0+X)(実線)の力をとり、横
軸にプランジヤ変位Xをとつたグラフである。ま
た、このときの駆動電流iと出力圧P0との関係
が第5図に示されている。第5図にみられるよう
に、入力圧が小さいときは、同じ駆動電流iでも
設定時特性(実線)で示される出力圧P0が得ら
れないことがわかる。
〔考案が解決しようとする問題点〕
つまり、従来の電磁弁においては、特定の入力
圧Plにおいて、ある電流において一定となる吸引
力と、フイードバツク圧力P0Aとの和が、リター
ンスプリングの弾撥力と釣り合うように組み合わ
されて、電流に比例する出力圧P0を出すような
設定となつていたため、入力圧Plが変化した場
合、スプール変位Xと出力圧P0の関係が設定時
と変るため、所望の出力圧を得ることができず、
所望の出力圧を得るためには、入力圧を圧力セン
サで検知し、入力圧の変化に応じて駆動電流を補
正しなければならないという問題点があつた。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案は、リターンスプリングのバネ定数K
を、プランジヤ吸引方向変位に対する吸引力増加
率とほぼ同じ値となるように設定することによ
り、上記問題点を解決することを目的とするもの
である。
即ち本考案は、液体圧フイードバツク回路を備
えたスプール型三方弁のスプールをソレノイドに
よりプランジヤを介して直流駆動する電磁弁にお
いて、ソレノイドの吸引力作用方向に対向する如
くに配置されたリターンスプリングのバネ定数
を、ソレノイドの使用変位区間及び使用電流範囲
における吸引力作用方向変位に対する吸引力増加
率の最大値から最小値の範囲内としたことを特徴
とするものである。
〔実施例〕
以下本考案の第1実施例を第1図、第2図イ、
第3図イを参照しつつ説明する。
本実施例においても、第3図イの電磁弁構造が
そのまま適用できる。ただし、リターンスプリン
グ4のバネ定数Kは、ソレノイドの使用変位区間
及び使用電流範囲における吸引力作用方向変位に
対する吸引力増加率の最大値から最小値の範囲内
に設定されている。即ち、第1図は縦軸に吸引
力、バネ力等の力をとり、横軸に使用変位区間の
プランジヤ変位Xをとつた場合のリターンスプリ
ング4のバネ力(実線)と、使用電流範囲におけ
る吸引力(破線)との関係を示すものであり、最
低使用電流を用いた場合の吸引力カーブの傾斜角
がαminで、最高使用電流を用いた場合の吸引力
カーブの傾斜角がαmaxであるとき、ばね力の傾
斜角βをαmax>β>αminに設定するものであ
る。この場合、リターンスプリングのバネ定数K
=tanβ、吸引力増加率=tanαである。
本考案における電磁弁の力のバランス状態を理
想的例(吸引力をFM・i+KX、ここでFM
constとみなす)をとつて説明すると、以下のよ
うである。
ある電流iにおいて A・P0=K(X0+X)−(FM・i+KX) −(5) ここで FM・i…吸引力の電流の大きさにより変化す
る成分(変位により変化しない) KX…吸引力の変位により変化する成分 式(5)より P0=K/AX0−FM/Ai −(6) 式(6)を従来の式である P0=K/A(X0+X)−FM/Ai −(1)′ と比較すると、本考案においては、出力圧P0
プランジヤ即ちスプールの変位に影響されない。
即ち、入力圧Plの変化により所望の出力圧P0
得るスプール変位量が変化しても、駆動電流iに
比例した出力圧P0を得ることができる。この特
性を示したのが第2図イである。即ち、特定の入
力圧で設定したときの駆動電流iに対する出力圧
P0の関係が設定時特性として実線で示されてい
る。これに対し、入力圧が小さいときには、駆動
電流iの増加があつても最初は出力圧P0は入力
圧に等しい(図ではi軸に平行)がある電流値に
達した(破線と実線との交点)後は電流iに比例
した出力圧P0が得られるのである。
第3図ロは本考案の第2実施例である電磁弁の
概略断面図で、ソレノイドの吸引方向が第3図イ
の場合と逆であつて、ソレノイド無励磁時に出力
圧が零で駆動電流が大きくなるにつれて出力圧が
大きくなるタイプの電磁弁に本考案を適用したも
のである。
力のバランスは、先の実施例の場合と同様な考
え方で、 K(X0+X)+AP0=FM・i+KX 即ち P0=FM/Ai−K/AX0 となり、先の実施例の場合と同様、駆動電流iに
比例した出力圧P0が得られる。この場合の電磁
弁の特性例としては第2図ロのようになる。
〔考案の効果〕
以上述べたように、本考案によれば、その構成
を、流体圧フイードバツク回路を備えたスプール
型三方弁のスプールをソレノイドによりプランジ
ヤを介して直流駆動する電磁弁において、ソレノ
イドの吸引力作用方向に対向するごとくに配置さ
れたリターンスプリングのバネ定数を、ソレノイ
ドの使用変位区間及び使用電流範囲における、吸
引力作用方向変位に対する吸引力増加率の最大値
から最小値の範囲内に設定したものであるから、
入力圧が変化してスプール変位と出力圧との関係
が変化しても、駆動電流の補正をすることなし
に、駆動電流に比例する出力圧を得ることができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る電磁弁におけるプランジ
ヤ変位に対する吸引力及びリターンスプリングの
バネ定数の関係を示すグラフ、第2図イは本考案
の第1実施例における駆動電流と出力圧との関係
を示すグラフ、第2図ロは本考案の第2実施例に
おける駆動電流と出力圧との関係を示すグラフ、
第3図イは本考案及び従来例に共通する第1実施
例たる電磁弁の概略断面図、第3図ロは第2実施
例たる、第3図イと同様な概略断面図、第4図は
従来の電磁弁におけるプランジヤ変位に対する吸
引力及びリターンスプリングのバネ定数の関係を
示すグラフ、第5図は従来の電磁弁における駆動
電流と出力圧との関係を示すグラフである。 1……ソレノイド、2……コア、3……プラン
ジヤ、4……リターンスプリング、5……スプー
ル型三方弁、6……スプール、6a……スプール
溝、6b……フイードバツク用スプール溝、7…
…入力ポート、8……ドレーンポート、9……出
力ポート、9a……フイードバツク回路。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 流体圧フイードバツク回路を備えたスプール型
    三方弁のスプールをソレノイドによりプランジヤ
    を介して直流駆動する電磁弁において、ソレノイ
    ドの吸引力作用方向に対向するごとくに配置され
    たリターンスプリングのバネ定数を、ソレノイド
    の使用変位区間及び使用電流範囲における吸引力
    作用方向変位に対する吸引力増加率の最大値から
    最小値の範囲内としたことを特徴とする圧力制御
    電磁弁。
JP8857886U 1986-06-12 1986-06-12 Expired JPH03613Y2 (ja)

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JP8857886U JPH03613Y2 (ja) 1986-06-12 1986-06-12

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JPS62200874U JPS62200874U (ja) 1987-12-21
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000291811A (ja) * 1999-04-02 2000-10-20 Toyoda Mach Works Ltd 電磁弁

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JP4784389B2 (ja) * 2006-05-11 2011-10-05 トヨタ自動車株式会社 リニアソレノイドバルブの制御装置

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