JPH0360773B2 - - Google Patents

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JPH0360773B2
JPH0360773B2 JP9439685A JP9439685A JPH0360773B2 JP H0360773 B2 JPH0360773 B2 JP H0360773B2 JP 9439685 A JP9439685 A JP 9439685A JP 9439685 A JP9439685 A JP 9439685A JP H0360773 B2 JPH0360773 B2 JP H0360773B2
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JP
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lithium carbonate
lithium
heating
crystallization
weight
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JP9439685A
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JPS61251511A (ja
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Kenji Niwa
Ichiro Ichikawa
Yutaka Suzuki
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉 本発明は高純度炭酸リチウム粉末の製造方法に
関するものである。 さらに詳しくは加熱減量成分の少ない高純度炭
酸リチウム粉末の製造方法に関するものである。 最近の電子工業の発展は目覚ましく、新しい原
理に基づく機能性素子、ニユーセラミツクスがつ
ぎつぎと開発されている。これにともない使用さ
れる原料である素材もよりいつそう高純度高品質
であることが要求されている。 炭酸リチウムは近年表面弾性波フイルター、温
度・湿度センサー、オプトエレクトロニクス素子
等の構成部材であるタンタル酸リチウム、ニオブ
酸リチウム等の単結晶あるいは薄膜の原料として
注目されているものであり、より一層、高純度、
高品質であることが望まれている。 この目的に供される炭酸リチウムはアルカリ金
属、アルカリ土類金属、遷移金属等の金属不純
物、塩素、硫酸根等の陰イオン不純物の含有量が
少ないこととともに加熱減量成分が少ないことが
重要である。すなわち炭酸リチウムと五酸化タン
タルあるいは五酸化ニオブとを原料とし白金製の
ルツボを用いチヨクラルスキー法でタンタル酸リ
チウム、ニオブ酸リチウム等の単結晶を製造する
場合、炭酸リチウムと他の成分の重量比をコング
ルエントメルト組成として知られる特定の比率に
厳密に制御する密要があり、この比率よりずれる
と得られる製品の特性の変動、結晶のクラツクの
発生による収率の低下をもたらすため加熱減量成
分の少ない炭酸リチウムが望まれている。 しかしながら、従来炭酸リチウムには炭酸リチ
ウムの融点以下の温度、たとえば300〜550℃の温
度範囲で消失減量する炭酸リチウム以外の成分が
0.5%から数%存在し、かつその量が原料ロツト
間、原料の使用部分によつて変動し、炭酸リチウ
ム仕込量の誤差の原因となり、前述の組成比の制
御を困難にし、性能、収率の低下をもたらしてい
た。 〈従来の技術および発明が解決しようとする問題
点〉 粗リチウム化合物、一般には粗炭酸リチウムよ
り高純度の炭酸リチウムを得る方法として再結晶
法、再沈殿法、隔膜電解法等が知られている。 再結晶法の例としては炭酸リチウム水溶液を蒸
発濃縮し炭酸リチウムを析出させるとともに不純
物を除去する方法が知られている。再沈殿法の例
としては炭酸リチウム水溶液と石灰乳を反応させ
水酸化リチウムにし不純物を炭酸塩として除去し
たのち二酸化炭素と反応させ炭酸リチウムを析出
させる方法(米国特許4207297号)が知られてい
る。また隔膜電解法の例としては硫酸リチウム水
溶液を隔膜電解し高純度水酸化リチウムを得て二
酸化炭素と反応させ炭酸リチウムを析出させる方
法(特開昭54−43174号)が知られている。 しかしながらこれらの方法はいずれも炭酸リチ
ウム中の金属不純物、陰イオン不純物を除去する
方法に関するものであり、現在まで前述したチヨ
クラルスキー法でニオブ酸リチウム、タンタル酸
リチウム等の単結晶を製造する際、反応生成物の
組成をくるわし、性能、収率に悪影響を及ぼす加
熱減量成分の少ない高純度炭酸リチウムの製造方
法についてはなんら効果的な提案が成されていな
かつた。やむをえず、高価な装置と費用を費やし
精製した炭酸リチウムを再汚染させながら500〜
600℃の温度で炭酸リチウムを焼成し加熱減量成
分を除去しているのが実情である。 このため加熱減量成分の少ない、少なくとも
0.1重量%以下の高純度炭酸リチウムの提供が望
まれている。 〈問題点を解決するための手段と作用〉 本発明者らは前述した問題点を解消し加熱減量
成分の少ない高純度炭酸リチウムの経済的な製造
方法を開発すべく鋭意検討を重ねた結果、加熱減
量成分はリチウム化合物水溶液より炭酸リチウム
の結晶を析出させる晶析操作中に生成し、その主
要成分が水分であることを見出した。さらに加熱
減量成分は晶析時間の延長、晶析槽内の撹拌の強
化、晶析時の加圧あるいは減圧等の手段によつて
はほとんど減少できないが、リチウム化合物水溶
液の再結晶、再沈殿等により炭酸リチウムの結晶
を析出させる際、該水溶液の液温を90℃以上に加
温し晶析することにより炭酸リチウム中の加熱減
量成分を0.1重量%以下に減少できることを見出
した。 この高い液温での晶析という容易な手段により
加熱減量成分の少ない高純度炭酸リチウムが得ら
れるということは従来知られていなかつたもので
ある。そして晶析によりえられた炭酸リチウム粉
末に対し焼成後の処理は不必要であり、単なる乾
燥のみで良く、また晶析時の炭酸リチウムの著し
い収率向上ももたらされる。 以下この方法の構成について説明する。 リチウム化合物を含有する水溶液としては、粗
炭酸リチウムを原料とする炭酸リチウム水溶液あ
るいはよく知られた粗な水溶性リチウム化合物を
含有する水溶液、これら水溶液をよくしられた再
結晶法、再沈殿法、イオン交換法等により処理し
た精製リチウム化合物水溶液等が用いられる。 リチウム化合物を含有する水溶液中のリチウム
化合物の種類は晶析時の反応により炭酸リチウム
に変化し結晶を析出するものであれば種類をとわ
ないが、水酸化リチウム、飽和濃度以下の炭酸リ
チウム、炭酸水素リチウム等が好適である。 水酸化リチウムの場合、撹拌機、加熱ジヤケツ
ト、二酸化炭素吹き込み口、炭酸リチウムスラリ
ー取り出し口を備えた耐圧晶析槽に5〜10重量%
濃度の水酸化リチウム水溶液を入れ、該水溶液の
液温が90℃以上になるまで加温し、ついで液温を
90℃以上に保ちながら水酸化リチウムの2分の1
当量以上の二酸化炭素を晶析槽内へ連続的に吹き
込み水酸化リチウムを炭酸リチウムに変え結晶と
して析出させる。得られた炭酸リチウムスラリー
より炭酸リチウムを公知の分離手段により分離回
収し、洗浄後よくしられた乾燥方法で60℃〜120
℃で乾燥する。得られる炭酸リチウム中の加熱減
量成分は晶析時の水酸化リチウム水溶液の液温に
より異なり液温が高温であるほど少ない。即ち液
温90℃以上では加熱減量成分0.1重量%以下の、
液温120℃以上では加熱減量成分0.05重量%以下
の高純度炭酸リチウムを得ることができる。 なお晶析槽内においては結晶として析出した炭
酸リチウム粉末が槽下部に沈積することなく十分
浮遊分散するように撹拌等の手段により分散させ
る。分散が不十分で炭酸リチウム粉末が沈積する
場合は得られる炭酸リチウム中の加熱減量成分は
増加する。 二酸化炭素の供給速度は晶析時間が少なくとも
1時間以上、好ましくは3時間以上となるよう連
続的に供給する。晶析が1時間以内に完了するよ
う二酸化炭素を急速に供給し炭酸リチウムの結晶
を析出させると得られる炭酸リチウム粉末の加熱
減量成分は増加する。 この方法において晶析に供する水溶液中のリチ
ウム化合物が炭酸リチウム、炭酸水素リチウムで
あつても、加熱減量成分は炭酸リチウムの析出挙
動によるため、水酸化リチウムの場合と同様の効
果が得られる。 例えば、飽和濃度以下の炭酸リチウム水溶液の
場合では、該水溶液を晶析槽に入れ水を減圧除去
し炭酸リチウム濃度を飽和濃度以上に濃縮し、第
1の方法では予め該水溶液の液温を90℃以上に加
温し晶析する。加熱減量成分が0.1重量%以下の
炭酸リチウム粉末が得られる。 また炭酸水素リチウムの場合では、濃度5〜8
重量%の炭酸水素リチウム水溶液を晶析槽に入れ
減圧あるいは窒素ガスフイードにより二酸化炭素
を脱離させ炭酸リチウムにし炭酸リチウムの結晶
を析出させるに際し、該水溶液の液温を90℃以上
に保ちながら減圧分解させ晶析する。加熱減量成
分が0.1重量%以下の炭酸リチウム粉末を得るこ
とができる。 〈本発明の効果〉 本発明は以下に述べる効果を有する。 晶析液の液温制御という簡単かつ経済的な方
法により加熱減量成分0.1重量%以下の高純度
炭酸リチウムが得られる。 炭酸リチウムの水に対する溶解度は高温ほど
減少するため、晶析操作での炭酸リチウムの収
率が大きく改善される。 特別な焼成装置は不要であり、焼成操作に付
随する炭酸リチウムの汚染がなく、製品価値の
高い高純度炭酸リチウムをえることができる。 実施例 1 晶析槽として撹拌機、加熱用スチームジヤケツ
ト、リチウム化合物水溶液フイード口、炭酸リチ
ウム粉末添加口、ガス吹き込み口、排気口、炭酸
リチウムスラリーぬきだし口、圧力ゲージ等を備
えた内容積30の耐圧オートクレーブを用いた。 精製した濃度5.2重量%の水酸化リチウム水溶
液を20を水溶液フイード口より晶析槽にいれ回
転数600rpmで十分撹拌しながら約30分かけて液
温を90℃に昇温した。十分撹拌し液温を90℃に保
ちながらガス吹き込み口より二酸化炭素ガスを毎
分2.2の流量で4時間連続的に槽内に供給し、
水酸化リチウムと反応させ炭酸リチウムの結晶を
晶析した。 晶析完了後、炭酸リチウムスラリーを晶析槽よ
り抜き出し遠心分離機により水と分離し、さらに
炭酸リチウムケーキを80℃の温水10で洗浄し該
炭酸リチウムケーキを60℃で12時間真空乾燥し
た。 熱天秤により乾燥炭酸リチウムの加熱重量変化
を測定し550℃までの加熱減少量の全体に占める
割合を加熱減量成分とした。 得られた炭酸リチウム粉末の収率は74.4%、平
均粒径47μm、加熱減量成分は0.092%であつた。 実施例 2〜3 実施例1と同じ晶析槽を用い、液温をかえた以
外は実施例1と同様にして晶析、回収をおこなつ
た。
【表】 参考例 1 実施例1で用いたのと同じ晶析槽を用い、濃度
1.1重量%の炭酸リチウム水溶液を20を水溶液
フイード口より晶析槽にいれ十分撹拌しながら液
温を95℃に昇温した。十分撹拌し液温を95℃に保
ちながら排気口より排気し4時間かけて液温が約
10となるまで水分を蒸発させ炭酸リチウムの析
出を行つた。 得られた炭酸リチウムスラリーを80℃の温水4
で洗浄し実施例1と同様に分離乾燥させた。 炭酸リチウム粉末の収率は68.2%、平均粒径は
65μm、加熱減量成分は0.089%であつた。 参考例 2 実施例1と同じ晶析槽を用いた。精製した濃度
8.0重量%の炭酸水素リチウム水溶液を20晶析
槽に入れ、十分撹拌しながら液温を95℃に昇温し
た。液温を95℃に保ちながらガス吹き込み口より
アルゴンガスを毎分0.6入れ、炭酸水素リチウ
ムの分解により生じた二酸化炭素ガスを追い出し
ながら炭酸リチウムの晶析を行つた。晶析時間は
約3.5時間であつた。 得られた炭酸リチウムスラリーを実施例1と同
様に分離洗浄乾燥した。 平均粒径48μm、加熱減量成分0.085%の炭酸リ
チウム粉末が収率76.2%で得られた。 比較例 1、参考例 3,4 実施例に用いたのと同じ晶析槽を使用し、リチ
ウム化合物水溶液の液温を次のようにする以外は
実施例と同様に炭酸リチウムの晶析を行つた。
【表】 リチウム水溶液
得られた炭酸リチウム粉末の収率、平均粒径、
加熱減量成分は次の通りであつた。
【表】 比較例 2 二酸化炭素ガスを毎分10.5の流量で50分連続
的に槽内に供給し、水酸化リチウムと反応させ炭
酸リチウムの結晶を晶析させる他は実施例1と同
様に行なう。 得られる炭酸リチウム粉末の収率は55%、平均
粒径58μm、加熱減量成分は0.21%である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 5〜10重量%の水酸化リチウム水溶液を90℃
    以上に加温し、かつ炭酸リチウムの晶析時間が少
    くとも1時間以上になるように二酸化炭素を連続
    的に供給しながら炭酸リチウム粉末を析出させる
    ことを特徴とする炭酸リチウム粉末の製法。
JP9439685A 1985-04-30 1985-04-30 炭酸リチウム粉末の製法 Granted JPS61251511A (ja)

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