JPH0360422A - シリカバルーンの製造方法 - Google Patents

シリカバルーンの製造方法

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JPH0360422A
JPH0360422A JP16500989A JP16500989A JPH0360422A JP H0360422 A JPH0360422 A JP H0360422A JP 16500989 A JP16500989 A JP 16500989A JP 16500989 A JP16500989 A JP 16500989A JP H0360422 A JPH0360422 A JP H0360422A
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仲田 俊夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超微粒状の高品質シリカバルーンを操業性よ
く製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
ミクロン単位の外径をもつ単一の中空微小球体はバルー
ンと呼ばれ、既にアルミナ、フライアッシュ、シラスガ
ラス、シリカ、はう砂などの無機質系のものが上布され
ている。これらのうちシリカを構成材料とするものは、
通常、シリカバルーンと称され、耐火断熱材料の骨材、
プラスチックの充填材等の用途に有用されている。
従来、シリカバルーンの製造技術としては、けい素源原
料を融解したのち空気、不活性ガスなどのジェット気流
に晒すことによりガス包蔵−中空化を起こさせる方法、
けい素源原料をそのまま又は発泡剤を混入して熱分解し
、ガス発泡により中空微粒化する方法、あるいはアルカ
リけい酸塩原料を化学的、熱的に処理したのち高温雰囲
気で発泡中空化する方法等が知られている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、これら従来の方法では形成するシリカバ
ルーンの微粒化ならびに粒度の調整化に限界があり、■
00μ量以下の整粒化された微粒子を効率よく製造する
ことは困難であった。
本発明は、上記した従来技術のうちアルカリけい酸塩原
料を熱処理して発泡中空化する方法を前提として多角的
に改良研究を重ねた結果開発に至ったもので、その目的
は外径0.05〜1O10μ麟の超微粒域にある高品質
のシリカバルーンを粒度調整容易にかつ操業性よく製造
する方法を提供するところにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するの本発明によるシリカバルーンの
製造方法は、密閉筒状炉内を流通する高温燃焼ガス流に
水ガラス水溶液を噴霧して脱アルカリし、生成したガラ
ス微粒子中間体を一定時間高温炉内に滞留させることを
基本的な構成上の特徴としている。
密閉筒状炉内を流通する高温燃焼ガス流は、燃料用炭化
水素を酸素含有気流とともに炉頭部に噴射して完全燃焼
させることによって形成するが、装置としては頭部燃焼
室と円筒反応室が連結した形態のカーボンブラック発生
炉と同−設計の構造炉が有効に適用される。炉の設置は
、横型であっても竪型であってもよい、燃料油には、軽
油、重油、タレオソート油、エチレンボトム油などカー
ボンブラック製造用として常用される油状炭化水素を用
いることもできるが、生成させるシリカバルーンに高純
度を付与する面からプロパン、メタン、ブタン等のガス
体を使用することが望ましい。
炉内の温度は、少なくとも水ガラス水溶液を噴霧する位
置において1300“C以上の高温水準を保持する必要
がある。
水ガラス水溶液は、例えば安価な工業用水ガラスを適宜
な粘度になるように水に溶解したものでよく、高温燃焼
ガス流と同軸あるいは直角方向から窒素ガスなどに同伴
させながら噴霧状態で炉内に導入する。
水ガラス水溶液の濃度は、20〜80重量%の範囲とす
ることが望ましい、この理由は、20重量%を下履る濃
度では水分の蒸発に燃焼発熱量が消費される割合が大き
くなるとともに脱アルカリに要する炉内滞留時間が長く
なり、一方、80重量%を越える場合には水溶液の粘度
が高くなって炉内への送入が困難となり噴霧inも大き
くなるからである。
炉内に噴霧された水ガラス水溶液は急速に熱分解して脱
アルカリ反応を起こし、純度の高いけい酸質ガラス微粒
子からなる中間体に転化する。このようにして生成した
ガラス微粒子中間体は、引続き一定時間高温炉内を滞留
する過程で発泡し超微粒状のシリカバルーンを形成する
。形成されたシリカバルーンは炉の後段で水冷され、融
点以下に冷却したのち補集工程に送られて回収される。
上記の基本溝底においては、形成されたシリカバルーン
が高温炉内を滞留する過程で粒子同士が相互に融着して
団塊状の凝集体を混在させることがある。この現象は、
水ガラス水溶液が熱分解反応を起こす位置に水を添加す
ることによって防止することは可能であるが、逆に′l
ia!、fj11.な炉内温度の低下を伴って脱アルカ
リの進行を挿置する結果アルカリガラスの形態で残留す
る事態を招く、そのうえ、操業面で極めて不安定となり
、またエネルギーコストも大となる。
高温燃焼ガス流に水ガラス水溶液と同時もし4.<は別
ルートを介して炭化水素を導入して炉内にカーボンブラ
ックを生成共存させる本発明のamは、基本構成の難点
である上記の事態を避け、常に凝集のない単一セルとし
てのシリカバルーンを生成させるために有効な手段とな
る。すなわち、生成したカーボンブラックは炉内に広く
分散してシリカバルーン同士の相互融着を完全に阻止す
るために機能する。
カーボンブラックを生成させるための原料となる炭化水
素としては、例えばスチレンモノマー−、ンゼンなどが
適当で、水ガラス水溶液と同時もしくは別ルートを介し
て炉内に導入する。しかし炭化水素の炉内導入を水ガラ
ス水溶液と同位置から上流側に導入するとガラス微粒子
中間体の生成時にカーボンブラックを巻き込むことがあ
る。したがって、炭化水素の導入は水ガラス水溶液の噴
霧位置よりも下流域でおこなうことが好ましい。
共存させるカーボンブラックはシリカバルーン生成量に
対して50重量%以下で融着防止の目的には十分に足り
、:れ以上の発生は寧ろその後の補集、除去などの操作
を煩雑化する。
捕集後のシリカバルーンに混在するカーボンブランクは
燃焼酸化することにより除去することができ、必要に応
じて鉱酸で洗浄処理してさらに精製する。
通常、水ガラス系のけい素源原料を熱処理してシリカバ
ルーンを形成させる場合には、水ガラスからシリカを形
成させる過程において脱アルカリ反応を如何に均一に促
進させるかが生成物の純度、粒度分布、異形シッット含
有量などを支配する大きな決め手となる。ところが、上
記の構成においては脱アルカリ化が十分に完結せず、一
部がナトリウムガラスとなってシリカバルーンと共存す
る現象を生じることがある。ナトリウムガラスは融点が
低い(1000°C以下で容易に溶融する)うえに炉の
内張りに使用されるアルξす/シリカ系セラミックレン
ガとの濡れ性がよいため、前記のような現象が起きると
ガラス成分が炉の内壁に付着して安定な操業性を損ねる
結果を招来する。このガラス転化現象は、炉内に水ガラ
ス水溶液を噴霧した直後に水冷して反応を停止すれば解
消することができるが、別の側面として生成物中にナト
リウムが混在して純度を低下させる事態を惹起する。
上記の現象は、炉内に無機酸の水溶液を注入する手段を
採ることによって効果的に消去することができる。
無機酸には、高温雰囲気下でも安定な塩酸、硝酸、硫酸
などが使用されるが、取扱いの面から塩酸を用いること
が好適である。例えば、塩酸を使用する場合には、Cl
イオンとNaイオンとの中和反応は熱力学での平衡定数
試算からも高温下で容易に進行することが認められる。
無機酸の水溶液を注入する炉内位置は、水ガラス水溶液
の導入位置より上流側とすることが好ましく、この位置
からの注入により水ガラス液滴との接触度合が増大して
短時間内に脱アルカリ化が完結する。無機酸水溶液の注
入位置を水ガラス水溶液のそれより下流側とすると、中
和反応の効率が低下してアルカリを含んだ生成物が形成
され易くなる。また、無機酸水溶液の注入方式は、水ガ
ラス液滴との相互接触を良くするためアトマイズ法によ
る噴霧注入とすることが望ましい。
無機酸水溶液の注入量は、酸成分が水ガラス中のアルカ
リ含有量と化学量論的に中和反応するための等モル量で
足りるが、若干過剰量として注入することが脱アルカリ
化の促進と完全を図るうで好適である。最も好ましい注
入量は、酸が水ガラス中のナトリウム含有量に対しモル
比で1.2倍以上になる量とすることである。
このような条件で炉内に注入された無機酸は、熱分解し
た水ガラス液滴と接触して中和反応を起こし、極めて短
時間内に脱アルカリ化を完了する。
シリカバルーンの発泡作用は原料中の水分に支配される
ところが少なくないため、上記の構成で得られるシリカ
バルーンは外壁が厚く、直径の115程度の肉厚となる
ことが多い。この肉厚を薄くして一層軽量なシリカバル
ーンを形成するためには、水ガラス水溶液に無機発泡剤
として炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウムまた
は硝酸アンモニウムの1種以上を添加する手段を付加す
ることが有効となり、直径の1/10以下の厚さまで薄
肉化することが可能となる。
本発明のプロセスにおいて、生成するシリカバルーンの
粒径調整は、水ガラス水溶液の粘度(溶解濃度)、ガラ
ス微粒子中間体の炉内滞留時間などの条件を適宜制御す
ることによっておこなうことができる1例えば、大粒側
への調整には水ガラス水溶液の粘度を高めるとともにガ
ラス微粒子中間体の炉内滞留時間を増すことが有効であ
り、炉内滞留時間の増大に伴うトラブルも上述したカー
ボンブランクの生成共存化あるいは無機酸水溶液の添加
等による付加手段によって回避することができる。
しかし、できればこれら付加手段を用いずに短時間内に
脱水、脱アルカリ反応を完結させることが望ましい。こ
のためには、炉内における高温燃焼ガス流の燃焼率を1
10%以上(理論燃焼率を100%とする)に設定する
ことが有効である。この高発熱条件において、水ガラス
水溶液を燃焼フレームの下流末端部に直接噴霧すること
で脱水、脱アルカリの反応は急速に進行し、炉内滞留時
間を増大化する必要なしに高品質のシリカバルーンを形
成することができる。なお、燃焼率110%未満の場合
には、燃料炭化水素から生成いたカーボンブラックが生
成物に巻込まれて純度を低下させる危険性がある。
また、得られるシリカバルーンの粒子径およびその分布
に対しては、生成反応がガス相を経ない液相から固相へ
の相転移のため、初期段階における炉内注入時の液滴径
および分布が支配因子となって最終生成物に関与する。
この液滴径およびその分布を調整するための方法として
は、水ガラス水溶液の炉内導入をアトマイズ法によるだ
けでは十分ではなく、炉内導入時に瞬時に高い剪断力を
与えることによって液滴分布を揃えることが効果的であ
る。これには、密閉筒状炉内を流通するガス線速度が3
0a/sea以上の高温燃焼ガス流に水ガラス水溶液を
噴霧する条件を与えることが重要となる。具体的には炉
の中間部分に狭径スロート部を形成してガス流速を増大
化することで前記ガス線速度を確保する方法が採られる
。ガス線速度が3.0a/seaを下履る場合には、水
ガラス水溶液に充分な剪断力を与えることができず、比
較的大きな液滴径が混在するときには熱伝導が不十分と
なって脱アルカリ反応が完結しないことがある。
水ガラス水溶液の均一な微小液滴を炉内に噴霧するため
には、二流体式バーナーを用いその先端部からの流体線
速度(TVF : Tip Velocity Fac
tor)として500ft/see以上の条件でおこな
うことが望ましい、こうすることによって、バーナー先
端にナトリウムガラスやシリカの凝固物が固着すること
もなく常に安定かつ均一の噴霧状態が得られる。
更に、操業性の面からは炉の形式を竪型とすることがよ
(、重力下での自然沈降効果の助けもあってガラス物質
の炉壁付着も有効に防止され、安定な連続操業が可能と
なる。
「作 用) 本発明の基本構成によれば、水ガラス水溶液は熱的な制
御管理が容易な密閉筒状炉の高温燃焼ガス中で一連的に
脱水、脱アルカリおよび発泡化が進行するから、目的と
する超微粒状のシリカバルーンを安定して製造すること
ができる。
そのほかの構成と作用との関係は以下のとおりである。
(1)高温燃焼ガス中にカーボンブラックを生成共存さ
せることによって浮遊するシリアカパルーン同士の相互
融着は完全に防止され、真球状の単一セルとして形成す
ることができる。
(2)炉内に無機酸の水溶液を注入すると短時間内での
完全な脱アルカリ化が可能となり、この機能でガラス微
粒子中間体の融点が引上げられるため同時に進行する脱
水反応との共働作用を介して得られるシリカバルーンの
純度を著しく高める。さらにナトリウム成分の残留を伴
わないから、ナトリウムガラスが炉壁面にf4着して操
業性が低下する現象を生じることはない。
(3)水ガラス水溶液に、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素アンモニウム、硝酸アンモニウムのような発泡剤を添
加することにより、得られるシリカバルーンの肉厚を直
径の1/lO以下まで清くすることか可能となる。
(4)高温燃焼ガス流の燃焼率を110%以上に設定す
ると水ガラス水溶液の脱水、脱アルカリ反応が極めて短
時間内に完結する。このため、カーボンブラックの生成
共存化あるいは無機酸水溶液の添加をしない場合にも高
品質のシリカバルーンを形成することができる。
(5)炉の中間部分に狭径スロート部を設けて流通する
燃焼ガスのガス線速度を3.Os+/sec以上に保持
することにより、水ガラス水溶液に高い剪断力を付与す
ることができる。したがって、粒子径およびその分布が
揃ったシリカバルーンを得ることができる。
(6)水ガラス水溶液の炉内噴霧を、バーナー先端から
の流体線速度(TVP)として500f t/see以
上の条件にするとバーナー先端部分にガラス等が付着す
ることがなく、安定した操業が保障される。
以上の要件を適宜組み合わせることによって、外径0.
05〜10.0μ踏の超微粒域にある高品質のシリカバ
ルーンを粒度調整容易にかつ操業性よく製造するこが可
能となる。
なお、本発明において、熱分解により脱アルカリ反応を
介して生成したガラス微粒子中間体がどのような機構で
発泡するかについては未だ詳しく解明するに至っていな
いが、中間体と結合したO11イオンあるいはガラス微
粒子の微細孔中に物理的にトラップされたHtOが溶融
軟化時に一挙に膨張して中空形態に転化するものと推測
される。
(実施例〕 以下、本発明を各実施例に基づいて具体的に説明する。
実施例1〜5 炉頭部に燃焼バーナーおよびカーボンブラック生成用の
炭化水素噴射ノズルを装着した燃焼室(直径20h* 
、長さ500m−と、これと同軸的に連設した狭径反応
室(直径80mm、長さ150IIIm)ならびに広径
反応室(直径120+us 、長さ1800間)とから
構成されたカーボンブランク発生炉と同形態の横型密閉
筒状炉において、水ガラス水?aiffl用の噴霧ノズ
ルを先端部分が炉頭部から8hm下流側に位置するよう
に炉軸に沿ってセントし、広径反応室の後部位置に反応
停止用の冷却水注入ノズルを設置した。 この炉を用い
、表1に示す各種の生成条件によりシリカバルーンを製
造した。原料としては、5iOzS6〜38%、N a
 t 017〜18%、NagO: Singモル比1
:2.1の&ll戒をもつ市販の工業用水ガラス1号を
用いた(以下、同様)。
得られたシリカバルーンその他の粉体特性および純度特
性を、生成条件に対比させて表1に示し表iの結果から
、実施例1〜5により粒子径が0.05〜2.0/1m
の超微粒性状を備える高純度のシリカバルーンが得られ
た。
実施例6〜10 炉頭部に燃焼バーナーを装着した実施例1と同型の密閉
筒状炉を用い、炉頭部から500mm下流位置に無機酸
水溶液の噴霧ノズル、同550m−下流位置に水ガラス
水溶液の噴霧ノズル、同700m5+下流位置にカーボ
ンブランク生成用炭化水素の噴霧ノズルをそれぞれ設置
した。
上記構造の炉により表2に示す各種の生成条件を適用し
てシリカバルーンを製造した。得られたシリカバルーン
その他の粉体特性および純度特性を生成条件と対比させ
て表2に示した。
なお、無機酸水溶液の注入量は水ガラス中のナトリウム
含有量に対する酸のモル比として、実施例1の場合は1
.5倍、実施例2の場合は1.8倍、実施例3の場合は
1.2倍、そして実施例4の場合には0.8倍に相当す
る。
表2の結果から、無機酸水溶液を注入した実施例6〜9
の場合にはこれを注入しなかった実施例1Oに比べてい
ずれも脱アルカリ効果が認められたが、実施例9の条件
では注入した酸の量が少ない関係でシリカバルーン中の
ナトリウム濃度が高めであった。
次に、実施例6および実施例10の生成シリカを分離し
た後の回収濾液について原子吸光分析をおこない、含有
金属を測定した。その結果を表3に示した。なお、工業
用水について同様におこなった分析結果も表3に掛数し
た。
表2 表3の結果から、実施例6の場合には濾液中に多量のナ
トリウムが含まれており中和反応が完結していることが
判明する。
実施例11−15 炉頭部に燃焼バーナーと燃焼ガス流に対し平行に噴出可
能な原料噴霧ノズルを装着した燃焼室(直径200mm
 、長さ50km)、該燃焼室と同軸的に連設された狭
径反応室(直径40問、長さ150i+m)および引続
く広径反応室(直径120m5 、長さ1800mm)
からなり、前記広径反応室の所定位置に反応停止用の冷
却水噴霧孔を配した竪型の密閉筒状炉を設置した。
上記構造の炉を用い表4に示す各種の生成条件を適用し
てシリカバルーンを製造した。得られたシリカバルーン
の粉体特性および操業性を生成条件と対比させて表4′
に掛数した。
発泡剤として炭酸アンモニウムを添加した実施例11−
13では生成したシリカバルーンの肉厚が直径の115
程度の従来レベルから同l/10程度まで薄くなってお
り、また水ガラス水溶液の噴霧をバーナー先端部からの
流体線速度(TVF)として500f L/sec以上
に設定しているためバーナー付着物も認められていない
。この点、流体線速度(TVF)が4704t/sec
の実施例14ではバーナー付着物が認められる。
さらに、炉を竪型に設置することは炉壁に対するアルカ
リガラスの付着を防止して操業性を向上させるために効
果があることは、実施例11〜14と実施例15の結果
から考察される。
実施例16〜20 炉頭部に燃焼バーナーと燃焼ガス流に対し垂直に噴霧可
能な原料噴射ノズル七を装着した燃焼室(直径2001
、長さ500mm>、該燃焼室と同軸的に連結する広径
反応室(直径120mm 、長さ2000mm>から構
成され、前記広径反応室の所定位置に冷却水噴霧孔を設
けた竪型の密閉筒状炉を設置した。
この炉において、燃焼ガス流の燃焼率、原料噴霧位置等
を変化させた表5に示す条件でシリカバルーンを製造し
た。
得られたシリカバルーンの粉体特性および操業性を生成
条件と対比して表5に掛数した。
表5の結果から、燃焼ガスの燃焼率を110%以上に設
定した実施例16〜]8では生成反応が急速に進むため
カーボンブラックの生成共存化や無機酸類の添加を必要
とせず、また燃料からのカーボンブラック生成を伴うこ
となしに単一セルの高純度シリカバル−ンを得る4二と
ができる。
更に、水ガラス水溶液原料を炉内へ導入する位置は燃焼
フレームの下流部位に直接噴霧して急激な接触・衝突を
起こさせることが粗性状の均質化および操業性の点で有
利となる。
実施例21〜25 炉頭部に燃焼バーナーを装着した燃焼室(直径20km
 、長さ500mm)と、これと同軸的に連設した狭径
反応室(直径401m+1、長さ100mmのスロート
形状)および後段に冷却水噴射ノズルを備えた広径反応
室(直径120mm 、長さ1800mn+)とから構
成された竪型の密閉筒状炉を設置した。
上記の炉を用い、水ガラス水溶液をjJi霧する位置の
ガス線速度を制御してシリカバルーンを製造した。得ら
れたシリカバルーンの粉体特性および操業性を生成条件
と対比して表6に示した。
なお、生成シリカバルーンの粒子径ならびに粒度分布の
測定にはDCF法を適用し、ディスク回転数1.OOO
IIPM X試料濃度100mg/100m1.sol
 、試料注入量0.5ml 、バッファー液10.hl
の条件を用いたほかはカーボンブラックのストークス径
測定法に準拠した。これらの両側定値は走査型電子W4
微鏡法で得た結果と合致している。
表6の結果は、水ガラス水溶液の噴霧位置におけるガス
線速度が3.0m/see以上の場合に定粒子径当たり
の粒度分布がシャープで高純度のシリカバルーンが操業
性よく製造できることを示している。
〔発明の効果] 以上のとおり、本発明に従えば超微粒状で優れた純度お
よび粗性状を備えるシリカバルーンを常に安定した操業
性で連続生産することができる。
したがって、製造されるシリカバルーンは、金属、プラ
スチック、セララミック等の充填材、焼結フィルター、
軽量断熱材などの原材料のほか、半導体封止用超微粒性
と透光性を抑止する光学的性質を利用した白色顔料の素
材として有用性が期待される。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、密閉筒状炉内を流通する高温燃焼ガス流に水ガラス
    水溶液を噴霧して脱アルカリし、生成したガラス微粒子
    中間体を一定時間高温炉内に滞留させることを特徴とす
    るシリカバルーンの製造方法。 2、高温燃焼ガス流に水ガラス水溶液と同時もしくは別
    ルートを介して炭化水素を導入して炉内にカーボンブラ
    ックを生成共存させる請求項1記載のシリカバルーンの
    製造方法。3、水ガラス水溶液の導入位置より下流側の
    炉内に炭化水素を導入してカーボンブラックを生成共存
    させる請求項2記載のシリカバルーンの製造方法。 4、炉内に無機酸の水溶液を注入する請求項1または2
    記載のシリカバルーンの製造方法。 5、無機酸の水溶液を、水ガラス水溶液の導入位置より
    上流側の炉内に注入する請求項1または2記載のシリカ
    バルーンの製造方法。 6、無機酸の水溶液を、酸が水ガラス中のナトリウム含
    有量に対しモル比で1.2倍以上になる量で注入する請
    求項1または2記載のシリカバルーンの製造方法。 7、水ガラス水溶液に、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
    アンモニウムまたは硝酸アンモニウムの1種以上を添加
    する請求項1または2記載のシリカバルーンの製造方法
    。 8、高温燃焼ガス流の燃焼率を110%以上に設定する
    請求項1または2記載のシリカバルーンの製造方法。 9、密閉筒状炉内を流通するガス線速度が30m/se
    c以上の高温燃焼ガス流に水ガラス水溶液を噴霧する請
    求項1または2記載のシリカバルーンの製造方法。 10、水ガラス水溶液の噴霧を、バーナー先端部からの
    流体線速度(TVF)として500ft/sec以上の
    条件でおこなう請求項1または2記載のシリカバルーン
    の製造方法。
JP16500989A 1988-10-31 1989-06-27 シリカバルーンの製造方法 Granted JPH0360422A (ja)

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JP1-105279 1989-04-25

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JPH0360422A true JPH0360422A (ja) 1991-03-15
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