JPH0360198B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は各種線材の先端をプリント基板などに
おける所定の穴に挿入するための線材挿入装置に
関するものである。

〔発明の背景〕

第１図はプリント基板１に各種部品が実装され
た状態を示す斜視図であるが、同図に見られるよ
うに、プリント基板１から他へ接続するための線
材２Ａや、接続間隔が比較的長い線材２Ｂなどは
線材そのものの剛性が弱く不安定なため、従来か
らこの種の線材の配線取付作業はほとんどが手作
業で行なわれており、自動化が困難であるという
事情にあつた。

〔発明の目的〕

本発明は、上述のような従来の技術的事情にか
んがみなされたものであり、従つて本発明の目的
は、線材の位置決めから挿入までを一貫して自動
化することができ、且つ簡単な構成で正確に配線
できる線材挿入装置を提供することにある。

〔発明の概要〕 上記目的を達成するために、本発明では線材の
柔軟性を利用し、位置決めされた線材をプツシヤ
により一定方向に押圧変形させ、線材の変形反力
によつて該線材の自由端をスクリユーのリード溝
に係合させ、さらにスクリユーを回転させリード
溝に沿つて線材の自由端を一定方向に案内してチ
ヤツクの開いた指先端部間に導き、次いで該指先
端部間を閉じることによつて線材の自由端を把持
したチヤツクがプリント基板などにおける所定位
置へ移動し、該位置に線材の自由端を挿入するよ
うにしたことを特徴とするものである。

〔発明の実施例〕

以下、図面を参照して本発明の一実施例を詳述
する。

第１図は先にも説明したように、プリント基板
１に各種部品が実装された状態を示す斜視図であ
るが、同図において他へ接続するための線材２Ａ
や接続間隔が比較的長い線材２Ｂなども同一の実
装方法（プリント基板の穴に挿入して半田付する
方法など）でプリント基板１に取付けられるもの
であるが、本発明による線材挿入装置は、かかる
実装に際しての線材の穴などに対する自動挿入を
行なう装置である。

第２図は本発明の一実施例を示す斜視図、第３
図は同正面図、第４図は同右側面図、である。

これらの図において、１はプリント基板、２は
線材、３，４はそれぞれホルダ、５は押え板、６
はプツシヤ、７はスクリユー、７Ａはリード溝、
８は回転駆動源、９はチヤツク、１０は駆動源、
である。

第２図乃至第４図を参照する。線材２を位置決
めするためのホルダ３及び４を一定間隔に配備
し、ホルダ４のみ線材２を押え板５で固定する。

ホルダ３及び４で保持された線材２の一側（図
では下側）には、矢印イ方向にシリンダ（図示な
し）などによつてスライド可能にしたプツシヤ６
を配備し、線材２の他側（図では上側）には線材
２の外径に係合するリード溝７Ａを回転周辺にも
ちモータなどの回転駆動源８によつて矢印ロ方向
に回転するスクリユー７を配備する。このスクリ
ユー７の先端に接して別駆動源（図示なし）によ
つて矢印ハ方向に開閉する指先端部をもつたチヤ
ツク９を配備する。このチヤツク９はまたシリン
ダなどの駆動源１０によつて矢印ニ方向に昇降す
る。

本発明にやる線材挿入装置の動作（線材の挿入
手順）を第５図ａ〜ｄによつて詳述する。

まず第５図ａに示すごとく、線材２をホルダ３
及び４によつて一定間隔へだてた２点において保
持した後、押え板５でホルダ４側は線材２を押え
る。次にプツシヤ６を矢印イ方向にスライドする
と、線材２はその自由端がホルダ３から外れ、ス
クリユー７に接しながら押上げられ、第５図ｂに
示すごとく変形する。プツシヤ６によつて変形さ
せられた線材２は変形反力によつてその自由端側
がスクリユー７の回転周辺に形成されているリー
ド溝７Ａに係合する。

ここでスクリユー７は回転駆動源８によつて矢
印ロ方向に回転され、それにつれてリード溝７Ａ
のリード方向（図では左リード）に沿つて、線材
２の自由端側はスクリユー７の外側へと案内され
て遂にスクリユー７から外れると同時に、スクリ
ユー７に接して位置するチヤツク９の開いた指先
端部間に導かれる。ここでチヤツク９の開いた指
先端部間を矢印ハ方向に閉じて、線材２の自由端
側を把持する。

線材２の自由端側を把持することによつて、線
材２は線材のもつ剛性によりプツシヤ６からも外
れ第５図ｃに示す状態となる。次に線材２を把持
したチヤツク９を、第５図ｄに示すごとく矢印ニ
方向に移行させて、別に位置決め設置せるプリン
ト基板１の所定の穴に線材２の自由端を挿入す
る。挿入後はチヤツク９を開放して上昇させたの
ち全ての動作を元に戻して挿入作業を完了する。

本発明による基本構成および動作は上述の通り
であるが、プツシヤ６からの線材２の外れをより
確実に行うために、第６図に示すごとくプツシヤ
６の上昇点で該プツシヤ６にかかつている線材２
に接するようにスクリユー７と同形状をなす別ス
クリユー７′を設け、このスクリユー７′をスクリ
ユー７と同期して回転することによつて線材２
を、その自由端側だけでなく、プツシヤ６に接す
る付近でも案内するようにすることもできる。

又本発明の対象となる線材は単線のみでなく、
例えば第７図に示すごとく先端部を適当な長さに
切りさいたリボン電線２Ｃなども含まれるもの
で、この場合は第５図ａ〜ｄの動作のくり返しに
よつて連続挿入も可能となる。

〔発明の効果〕

以上述べた如く本発明によれば、線材の柔軟性
を利用し、プツシヤにより線材をスクリユー７に
押圧変形させ、線材の変形反力によつて線材をス
クリユー７の回転周辺に形成されたリード溝７Ａ
に係合させ、当該スクリユー７を回転することに
よつて、線材を一定位置に案内することができ、
その際チヤツク９によつて線材先端を確実に把持
してプリント基板の所定穴に容易に挿入でき、線
材の位置決めから挿入までを一貫して自動化でき
るという効果がある。

又先端を切りさいたリボン電線などに本発明を
適用することによつて、連続的に各線材の挿入が
可能となるなどの効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は各種部品が実装されたプリント基板の
外観図、第２図は本発明の一実施例を示す斜視
図、第３図は同正面図、第４図は同右側面図、第
５図ａ〜ｄは本発明の一実施例の動作手順説明
図、第６図は本発明の変形実施例を示す正面図、
第７図は、本発明の適用対象となるリボン電線の
外観図、である。 符号説明、１……プリント基板、２……線材、
３，４……ホルダ、６……プツシヤ、７……スク
リユー、９……チヤツク。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 線材を把持してその先端をプリント基板など
   における所定位置に導いて挿入するための線材挿
   入装置であつて、線材をその両端において保持す
   る少なくとも２個のワイヤホルダと、保持された
   前記線材の一側に常時は位置し線材に直交する方
   向に移動自在なプツシヤと、前記線材の他側に位
   置し該線材の外径に係合可能なリード溝を回転周
   辺に備えたスクリユーと、該スクリユーの近傍に
   常時は位置し開閉自在な指先端部をもちプリント
   基板などにおける前記所定位置へ向けて移動可能
   なチヤツクとを有して成り、 線材が前記ワイヤホルダによつて一端を固定、
   他端を自由（フリー）として保持されると、前記
   プツシヤが線材に直交する方向に移動して該線材
   に交叉、接触して変形させることによりその自由
   端側を前記スクリユーの回転周辺におけるリード
   溝に接触させ、次いで前記スクリユーが回転する
   ことにより線材の自由端は回転するリード溝に沿
   つて案内されて前記チヤツクの開いた指先端部間
   に至り、すると該指先端部が閉じることにより線
   材の自由端側を把持した前記チヤツクは、プリン
   ト基板などにおける前記所定位置へ移動して線材
   の自由端を該所定位置へ挿入するようにしたこと
   を特徴とする線材挿入装置。