JPH0360073B2 - - Google Patents

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JPH0360073B2
JPH0360073B2 JP58103636A JP10363683A JPH0360073B2 JP H0360073 B2 JPH0360073 B2 JP H0360073B2 JP 58103636 A JP58103636 A JP 58103636A JP 10363683 A JP10363683 A JP 10363683A JP H0360073 B2 JPH0360073 B2 JP H0360073B2
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liquid
sheet
sample
radiation
stimulable phosphor
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Hisashi Shiraishi
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Fuji Photo Film Co Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • G01T1/204Measuring radiation intensity with scintillation detectors the detector being a liquid
    • GPHYSICS
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    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
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    • G01T1/2012Measuring radiation intensity with scintillation detectors using stimulable phosphors, e.g. stimulable phosphor sheets
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    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T7/00Details of radiation-measuring instruments
    • G01T7/02Collecting means for receiving or storing samples to be investigated and possibly directly transporting the samples to the measuring arrangement; particularly for investigating radioactive fluids

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、シート状放射線測定具に関するもの
である。さらに詳しくは本発明は、輝尽性蛍光体
を用いたシート状放射線測定具に関するものであ
る。
従来より、放射性物質(放射性同位元素を含有
する物質)を含む液体試料から放出される放射線
を測定する方法としては、たとえば、有機溶媒に
溶質(蛍光剤)を溶解してなる液体シンチレータ
ーを試料に添加することにより、試料から放出さ
れる放射線を蛍光として検出することからなる液
体シンチレーシヨン法が広く利用されている。こ
の方法は、試料中の放射性物質から放出される放
射線エネルギーの一部をシンチレーターに吸収さ
せ、このシンチレーターから発せられる蛍光(瞬
時発光)を検出することにより、該放射性物質の
放射能を測定する方法である。
上記液体シンチレーシヨン法は、放射性物質を
含む試料が流出などにより連続的(もしくは間欠
的)に得られる場合にも適用され、試料の一定量
を分取したのち、液体シンチレーターを添加する
ことによつて試料からの放射線の測定が行なわれ
ている。
たとえば、分離分析の一方法として、吸着剤な
どの充填剤が充填された充填塔(カラム)に試料
溶液を注入したのち、適当な溶媒を注入して試料
を展開させ、そして試料成分をカラムから流出分
取することからなる液体クロマトグラフイーが知
られている。この液体クロマトグラフイーは放射
性物質を含む試料の分離についても利用されてお
り、液体クロマトグラフイー操作により分取され
た溶出液から放出される放射能を測定することに
よる試料中の放射性物質の分離、同定が行なわれ
ている。
すなわち、液体クロマトグラフイーにより分離
展開された放射性物質を含有する試料をフラクシ
ヨンコレクターによつて分取したのち、各フラク
シヨンごとに液体シンチレーターを添加し、液体
シンチレーターから発せられる蛍光を光電子増倍
管により検出し電気的パルスとして計数すること
により、各フラクシヨンごとにその放射線量を測
定し、試料中の放射性物質の分離、同定を行なつ
ている。
このように液体シンチレーシヨン法は、放射性
物質から放出される放射線がα線、β線等の弱い
放射線である場合にもその放射能を測定すること
ができるなどの長所を有しており、試料の放射能
を測定するための有用な手段となつている。
上記液体クロマトグラフイーにおけるように連
続的(もしくは間欠的)に得られる放射性物質を
含む液体試料に、上記従来の液体シンチレーシヨ
ン法を利用した場合には、液体クロマトグラフイ
ーによつて分離展開された試料を多数のシンチレ
ーシヨン用測定容器(バイアル)からなるフラク
シヨンコレクターを用いて分取したのち、各測定
容器ごとにシンチレーシヨンカウンターで測定す
ることにより、試料の分取された容量分ごとに放
射能を検出している。
従つて、分離展開された試料の放射能を検出す
ることにより試料中の放射性物質を高精度に分離
同定するためには、フラクシヨンコレクターとし
て用いる測定容器の数を増加する必要があり、こ
のことはまた、試料溶液の流出分取および放射能
検出のための測定操作が煩雑となることを意味す
る。
また、液体シンチレーシヨン法において、シン
チレーターの発光は液体試料中の放射性物質から
放出される放射線のエネルギーによつて、溶質
(蛍光剤)を溶解してなる溶媒分子がまず励起さ
れたのち、励起された溶媒分子と溶質分子(シン
チレーター)との衝突などにより溶質分子が励起
されることにより生じている。この放射線エネル
ギーが溶媒分子から溶質分子へ移行する過程にお
いては、このほかに、励起状態にある溶媒分子と
基底状態にある溶媒分子との間の相互作用によつ
て溶媒分子間をエネルギーが移行したり、あるい
は励起された溶媒分子とシンチレーター以外の別
の溶質分子との間の相互作用によつて別の溶質分
子にエネルギーが移行したのちに、シンチレータ
ーが励起される場合も含まれる。また、このエネ
ルギーの移行は、衝突などの分子間の相互作用だ
けでなく、励起された溶媒分子あるいは別の溶質
分子から発せられる蛍光をシンチレーターが吸収
することによつても行なわれる。
またさらに、このエネルギーの移行過程におい
ては一部の溶媒分子あるいは別の溶質分子によつ
て励起エネルギーが吸収されたのち熱などに変換
されてしまつたり、あるいはシンチレーターから
発せられる蛍光が試料中の吸光性物質によつて吸
収されるといつた消光現象も同時に生じる。
上記液体シンチレーシヨン法において不可欠な
液体シンチレーターは高価なものであり、かつ再
使用するためには分離精製を必要とする。また通
常は、シンチレーターを高純度で回収することが
困難であるため、その再使用はあまり行なわれ
ず、このことによつても測定コストの低減が困難
である。またさらに、使用済みの放射性同位元素
を含むシンチレーターの廃棄が容易ではないな
ど、その取扱いにおいてもいくつかの問題があ
る。
また、液体シンチレーシヨン法において用いら
れる蛍光剤は有機物であるため、用いうる溶媒は
殆どの場合、有機溶媒に限られている。このた
め、放射性の試料が必ずしも溶媒に溶解するとは
限らず、試料が溶媒に難溶性である場合には適当
な溶媒を選択するか、あるいは乳化懸濁させるな
ど試料の調製方法に工夫を必要とする。
上記のように液体シンチレーターではその発光
機構が複雑であるため、混入した不純物や試料自
身による消光作用によつて計数効率は低下する
(すなわち、検出される放射能強度が低下する)
傾向にある。たとえば、シンチレーターから発せ
られる蛍光はシンチレーター中に溶存する酸素に
よつて消光されやすく、あるいは試料溶液が有色
である場合には、その着色物質によつても蛍光の
吸収(すなわち、消光)が生じる。また、試料が
難溶性である場合には、試料溶液を均一相とする
ことが難しく、一方、不均一相の試料溶液では、
試料から放射される放射線の内部吸収が生じるな
どの問題がある。従つて、上記のような種々の原
因によつて生じる消光に対して補正を行なつて試
料の計数効率を厳密に求める必要があり、測定操
作が煩雑なものとなる。
さらに、試料中に混入した不純物、夾雑物、有
色物などの消光作用による計数効率の低下を防ぐ
ためには、試料の調製には細心の注意が必要とさ
れ、測定者には高度の熟練と経験が要求される。
また、上記のような混入物を除去するための試料
の前処理が必要となる。
さらにまた、液体シンチレーシヨン法において
は試料の放射線測定は実時間で行なわれている。
すなわち、液体試料にシンチレーターを加えたの
ち一定の時間(たとえば、数分〜数十分間)継続
的にシンチレーターからの発光を測定する必要が
ある。この測定において、放射線の強度が弱い場
合には測定時間(計測時間)は長時間に及び、測
定の効率および測定装置の稼働率が充分高いとは
言えない。
従つて、試料が上記のように多数のサンプルか
らなる場合には、待ち時間が長くなつてしまうた
めに、多数のサンプルを処理しがたいとの問題、
また結果が得られるまでに時間がかかるという問
題が生じている。特に、試料中の放射性同位元素
が半減期の短いものである場合には放射線測定が
難しく、さらにその放射線強度が弱い場合には一
層測定が困難となるものである。このことは、ま
た、使用する装置が長時間の間安定していなけれ
ばならない(たとえば、光電子増倍管の暗電流ド
リフトなどに対して)ことを意味するものであ
り、このことを防止するためには、高価な装置を
必要とするか、あるいは装置の調整に経験と熟練
とを要求する結果となる。
本発明者は、従来の液体シンチレーシヨン法に
附随する上記のような問題点の解決を目的として
鋭意研究を行なつた結果、液体試料の放射線測定
において保液性が付与された輝尽性蛍光体を含有
するシート状の測定具を用いることにより、前記
の問題点の解決あるいは欠点の低減が実現するこ
とを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、放射性物質を含む液体試料
を保持することのできるシート状保液性部材と輝
尽性蛍光体を含有するシート状蓄積性蛍光体部材
とを含むシート状放射線測定具を提供するもので
ある。
本発明のシート状放射線測定具において、その
主要構成部材のシート状保液性部材とシート状蓄
積性蛍光体部材とは、 一体型、すなわち、シート状保液性部材とシー
ト状蓄積性蛍光体部材とが積層状態で一体とされ
ている形態にあつてもよく、また、 分離型、すなわち、シート状保液性部材とシー
ト状蓄積性蛍光体部材とが分離状態で備えられて
いる形態であつてもよい。
本発明に用いられる輝尽性蛍光体は、放射線を
吸収したのち、可視光線および赤外線などの電磁
波(励起波)の照射を受けると発光(輝尽発光)
を示す性質を有するものである。
本発明の放射線測定具(分離型)の使用に際し
ては、たとえば、まず放射性物質を含む液体試料
をシート状保液性部材中に導入し、次いでこのシ
ート状保液性部材とシート状蓄積性蛍光体部材と
を一定時間重ね合せることにより試料中の放射性
物質から放出される放射線を蓄積性蛍光体部材に
吸収させたのち、再び分離してシート状蓄積性蛍
光体部材に可視光線および赤外線などの電磁波
(励起波)を照射することにより、その放射線量
に比例した蓄積エネルギーを蛍光(輝尽発光)と
して放出させる。そしてこの蛍光を光電的に読み
取つて電気信号に変換することにより試料から放
出される放射線を測定することができる。ただ
し、本発明の放射線測定具を一体型として構成し
た場合には、シート状保液性部材に導入された液
体試料から放射される放射線は、積層されている
シート状蓄積性蛍光体部材に即座に吸収される。
すなわち、本発明のシート状放射線測定具は、
液体試料を保持する機能と、その試料からの放射
線を蓄積して輝尽光に変換する機能とを兼ね備え
るものである。
本発明のシート状放射線測定具は特に、間欠的
もしくは連続的に供給される放射性物質を含む液
体試料の放射線測定において有効に利用すること
ができるものである。
すなわち、たとえば、カラムなどの液体試料供
給装置の下に本発明の放射線測定具のシート状保
液性部材を水平に配置し、その液体試料供給装置
から液体試料を連続的(もしくは間欠的)に滴下
もしくは流下させながら、上記のシート状保液性
部材を水平に先ず一方向(X方向)に移動させる
ことにより、保液性部材上に液体試料を連続的も
しくは不連続的な帯状に吸着保持させ、その帯が
保液性部材の端部付近に到達した時点で保液性部
材を水平、かつX方向と垂直な方向(Y方向)に
僅かに移動させたのち、今度は保液性部材を上記
X方向を逆に進むように移動させる。そして、こ
のようなY方向の僅かな移動を適宜行ないなが
ら、本発明の測定具のシート状保液性部材をX方
向に繰り返し往復移動させることにより、液体試
料を連続的もしくは不連続的な帯状体として保持
させることができる。なお、ここに記載した測定
具の移動操作は一例にすぎず、各種の移動の態様
をとれることは勿論である。
次に、シート状保液性部材上に帯状に保持され
た液体試料からの放射線を測定具のシート状蓄積
性蛍光体部材に吸収させたのち、放射線エネルギ
ーが蓄積されているシート状蓄積性蛍光体部材に
適当な励起光を照射することにより、蓄積されて
いる放射線エネルギーを輝尽発光として連続的に
読み出すことができる。従つて、液体クロマトグ
ラフイーなどにおけるような分離展開されて連続
的に流出する試料に対して、上記の方法を利用し
てその試料から放出される放射線を連続的に測定
することにより、分離展開された試料中の放射性
物質を連続的に検出でき、放射性物質を高精度に
分離、同定することが可能となる。
また、蛍光体からの輝尽光の発光時間は瞬時で
あり、試料の放射線強度とは無関係に輝尽光の測
光時間を設定することができるため、本発明のシ
ート状放射線測定具を用いた場合には、試料を測
定具に付着させ、試料からの放射線エネルギーを
測定具に連続的に蓄積させたのちの読出し繰作は
たとえば数十秒間以内で済み、測定時間を短縮す
ることができる。
本発明のシート状放射線測定具を用いた場合、
測定具に付着した試料の除去などを行なう(分離
型測定具においては保液性部材を蓄積性蛍光体部
材とを分離する)ことにより、この蓄積操作と読
出し操作とを完全に分離して行なうことも可能で
あるため、複数の測定具をまとめて読出し操作に
かけることができる。この点でも、従来の測定に
要した時間を短縮し、その測定操作を簡略化する
ことができるものである。
従つて、測定装置の稼働率を高め、測定回数を
増大させることができる。さらに、このことは、
半減期が短く、かつ放射線強度の弱い放射線同位
元素を用いた場合でも、同一条件で精度高く測定
できることを意味する。また、本発明によれば使
用する測定装置が一つであつても、測定具を一乃
至複数個用意することにより、結果として従来法
において複数の測定装置を同時に使用するのと同
等の測定効率が得られるものである。
さらに、本発明の輝尽性蛍光体を含有してなる
シート状の測定具の移動操作、該測定具への試料
の付着操作、試料から発せられる放射線の該測定
具への吸収蓄積操作および該測定具に蓄積された
放射線エネルギーの読出し操作を自動化すること
が可能であり、このことによつてより一層その作
業性を向上させることができるものである。
また、本発明の測定具は、従来のシンチレータ
ーを必要としないものであり、プラスチツク物質
等のシートからなるため、取扱いが非常に容易な
ものである。さらに、たとえば測定具の形態を分
離型とすることによつて、測定具への放射線エネ
ルギーの蓄積操作後もしくは使用後に保液性部材
と蓄積性蛍光体部材とを分離し、この蓄積性蛍光
体部材に適当な光を照射して残存している蓄積エ
ネルギーを消去することにより、測定具の一方の
構成部材である蓄積性蛍光体部材は繰り返し使用
することが可能である。このことによつて測定に
必要とするコストを下げることが可能となる。
また、放射線測定において本発明の測定具を用
いれば、上記液体シンチレーシヨン法とは異なつ
て溶媒を必要としない。従つて、液体シンチレー
ターにおけるような溶媒の選択、試料の調製を特
には行なう必要がない。そして、本発明において
は前記のような消光現象、特に蛍光に対する消光
現象は起こりえない。従つて、試料の放射能測定
のために複雑な消光補正(計数効率の決定)を行
なう必要がなく、この点においても測定操作が簡
略化されるものである。
従つて、試料に含まれる不純物などを除去する
必要は特にはないため、従来のような試料の前処
理を必要とせず、また試料の調整時において経験
に基づいた高度な熟練および注意を必要としない
ものである。この点でも、試料の放射線測定を容
易に行なうことができる。
以下に、本発明のシート状放射線測定具につい
て詳細に説明する。
本発明の一体型の放射線測定具は、基本的に、
輝尽性蛍光体を含有する蛍光体層の形態にある蓄
積性蛍光体部材とこの蛍光体層の上に設けられた
保液性層の形態にある保液性部材とから構成され
るものであり、たとえば、次に述べるような方法
により製造することができる。
蛍光体層は、たとえば、輝尽性蛍光体を分散状
態で含有支持する結合剤からなる層である。
本発明において使用する輝尽性蛍光体は、先に
述べたように放射線を吸収した後、励起光を照射
されると輝尽発光を示す蛍光体であるが、実用的
な面からは波長が400〜800nmの範囲にある励起
光によつて300〜500nmの波長範囲の輝尽発光を
示す蛍光体であることが望ましい。
そのような輝尽性蛍光体の例としては、 米国特許第3859527号明細書に記載されている
SrS:Ce、Sm、SrS:Eu、Sm、ThO2:Er、お
よびLa2O2S:Eu、Smなどの組成式で表わされ
る蛍光体、 特開昭55−12142号公報に記載されている
ZnS:Cu、Pb、BaO・xAl2O3:Eu[ただし、0.8
≦x≦10]、および、M2+O・xSiO2:A[ただし、
M2+はMg、Ca、Sr、Zn、Cd、またはBaであり、
AはCe、Tb、Eu、Tm、Pb、Tl、Bi、または
Mnであり、xは、0.5≦x≦2.5である]などの
組成式で表わされる蛍光体、 特開昭55−12143号公報に記載されている
(Ba1-x-y、Mgx、Cay)FX:aEu2+[ただし、X
はClおよびBrのうちの少なくとも一つであり、
xおよびyは、0<x+y≦0.6、かつxy≠0で
あり、aは、10-6≦a≦5×10-2である]の組成
式で表わされる蛍光体、 特開昭55−12144号公報に記載されている
LnOX:xA[ただし、LnはLa、Y、Gd、および
Luのうちの少なくとも一つ、XはClおよびBrの
うちの少なくとも一つ、AはCeおよびTbのうち
の少なくとも一つ、そして、xは、0<x<0.1
である]の組成式で表わされる蛍光体、 特開昭55−12145号公報に記載されている
(Ba1-x、M〓x)FX:yA[ただし、M〓はMg、
Ca、Sr、Zn、およびCdのうちの少なくとも一
つ、XはCl、Br、およびIのうちの少なくとも
一つ、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、
Nd、Yb、およびErのうちの少なくとも一つ、そ
してxは、0≦x≦0.6、yは、0≦y≦0.2であ
る]の組成式で表わされる蛍光体、 特開昭55−160078号公報に記載されているM〓
FX・xA:yLn[ただし、M〓はBa、Ca、Sr、
Mg、Zn、およびCdのうちの少なくとも一種、A
はBeO、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、
Al2O3、Y2O3、La2O3、In2O3、SiO2、TiO2
ZrO2、GeO2、SnO2、Nb2O5、Ta2O5、および
ThO2のうちの少なくとも一種、LnはEu、Tb、
Ce、Tm、Dy、Pr、H0、Nd、Yb、Er、Sm、
およびGdのうちの少なくとも一種、XはCl、
Br、およびIのうちの少なくとも一種であり、
xおよびyはそれぞれ5×10-5≦x≦0.5、およ
び0<y≦0.2である]の組成式で表わされる蛍
光体、 特開昭56−116777号公報に記載されている
(Ba1-x、M〓x)F2・aBaX2:yEu、zA[ただし、
M〓はベリリウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、亜鉛、およびカドミウムのうち
の少なくとも一種、Xは塩素、臭素、および沃素
のうちの少なくとも一種、Aはジルコニウムおよ
びスカンジウムのうちの少なくとも一種であり、
a、x、y、およびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、
0≦x≦1、10-6≦y≦2×10-1、および0<z
≦10-2である]の組成式で表わされる蛍光体、 特開昭57−23673号公報に記載されている
(Ba1-x、M〓x)F2・aBaX2:yEu、zB[ただし、
M〓はベリリウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、亜鉛、およびカドミウムのうち
の少なくとも一種、Xは塩素、臭素、および沃素
のうちの少なくとも一種であり、a、x、y、お
よびzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、
10-6≦y≦2×10-1、および0<z≦2×10-1
ある]の組成式で表わされる蛍光体、 特開昭57−23675号公報に記載されている
(Ba1-x、M〓x)F2・aBaX2:yEu、zA[ただし、
M〓はベリリウム、マグネシウム、カルシウム、
ストロンチウム、亜鉛、およびカドミウムのうち
の少なくとも一種、Xは塩素、臭素、および沃素
のうちの少なくとも一種、Aは砒素および硅素の
うちの少なくとも一種であり、a、x、y、およ
びzはそれぞれ0.5≦a≦1.25、0≦x≦1、10-6
≦y≦2×10-1、および0<z≦5×10-1であ
る]の組成式で表わされる蛍光体、 本出願人による特願昭56−167498号明細書に記
載されているM〓OX:xCe[ただし、M〓はPr、
Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、H0、Er、Tm、
Yb、およびBiからなる群より選ばれる少なくと
も一種の三価金属であり、XはClおよびBrのう
ちのいずれか一方あるいはその両方であり、xは
0<x<0.1である]の組成式で表わされる蛍光
体、 本出願人による特願昭57−89875号明細書に記
載されているBa1-xMx/2Lx/2FX:yEu2+[ただし、
Mは、Li、Na、K、Rb、およびCsからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表わ
し;Lは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、
Sm、Gd、Tb、Dy、H0、Er、Tm、Yb、Lu、
Al、Ga、In、およびTlからなる群より選ばれる
少なくとも一種の三価金属を表わし;Xは、Cl、
Br、およびIからなる群より選ばれる少なくと
も一種のハロゲンを表わし;そして、xは10-2
x≦0.5、yは0<y≦0.1である]の組成式で表
わされる蛍光体、 本出願人による特願昭57−137374号明細書に記
載されているBaFX・xA:yEu2+[ただし、Xは、
Cl、Br、およびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンであり;Aは、テトラフル
オロホウ酸化合物の焼成物であり;そして、xは
10-6≦x≦0.1、yは0<y≦0.1である]の組成
式で表わされる蛍光体、 本出願人による特願昭57−158048号明細書に記
載されているBaFX・xA:yEu2+[ただし、Xは、
Cl、Br、およびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンであり;Aは、ヘキサフル
オロケイ酸、ヘキサフルオロチタン酸およびヘキ
サフルオロジルコニウム酸の一価もしくは二価金
属の塩からなるヘキサフルオロ化合物群より選ば
れる少なくとも一種の化合物の焼成物であり;そ
して、xは10-6≦x≦0.1、yは0<y≦0.1であ
る]の組成式で表わされる蛍光体、 本出願人による特願昭57−166320号明細書に記
載されているBaFX・xNaX′:aEu2+[ただし、
XおよびX′は、それぞれCl、Br、およびIのう
ちの少なくとも一種であり、xおよびaはそれぞ
れ0<x≦2、および0<a≦0.2である]の組
成式で表わされる蛍光体、 本出願人による特願昭57−166696号明細書に記
載されているM〓FX・xNaX′:yEu2+:zA[ただ
し、M〓は、Ba、Sr、およびCaからなる群より
選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属であ
り;XおよびX′は、それぞれCl、Br、およびI
からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲ
ンであり;Aは、V、Cr、Mn、Fe、C0、および
Niより選ばれる少なくとも一種の遷移金属であ
り;そして、xは0<x≦2、yは0<y≦0.2、
およびzは0<z≦10-2である]の組成式で表わ
される蛍光体、 本出願人による特願昭57−184455号明細書に記
載されているM〓FX・aM〓X′・bM′〓X″2・cM〓
X″′3・xA:yEu2+[ただし、M〓はBa、Sr、およ
びCaからなる群より選ばれる少なくとも一種の
アルカリ土類金属であり;M〓はLi、Na、K、
Rb、およびCsからなる群より選ばれる少なくと
も一種のアルカリ金属であり;M′〓はBeおよび
Mgからなる群より選ばれる少なくとも一種の二
価金属であり;M〓はAl、Ga、In、およびTlか
らなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属
であり;Aは金属酸化物であり;XはCl、Br、
およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種
のハロゲンであり;X′、X″、およびX″′は、F、
Cl、Br、およびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンであり;そして、aは0≦
a≦2、bは0≦b≦10-2、cは0≦c≦10-2
かつa+b+c≧10-6であり;xは0<x≦0.5、
yは0<y≦0.2である]の組成式で表わされる
蛍光体、 などを挙げることができる。
ただし、本発明の放射線測定具に用いられる輝
尽性蛍光体は上述の蛍光体に限られるものではな
く、放射線を吸収したのちに励起光を照射された
場合に、輝尽発光を示す蛍光体であればいかなる
ものであつてもよい。
また結合剤の例としては、ゼラチン等の蛋白
質、デキストラン等のポリサツカライド、または
アラビアゴムのような天然高分子物質;および、
ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロ
セルロース、エチルセルロース、塩化ビニリデ
ン・塩化ビニルコポリマー、ポリメチルメタクリ
レート、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー、ポ
リウレタン、セルロースアセテートブチレート、
ポリビニルアルコール、線状ポリエステルなどよ
うな合成高分子物質などにより代表される結合剤
を挙げることができる。このような結合剤のなか
で特に好ましいものは、ニトロセルロース、線状
ポリエステル、およびニトロセルロースと線状ポ
リエステルとの混合物である。
蛍光体層は、たとえば、次のような方法により
形成することができる。まず、上記の輝尽性蛍光
体粒子と結合剤とを適当な溶剤(たとえば、低級
アルコール、塩素原子含有炭化水素、ケトン、エ
ステル、エーテル)に加え、これを充分に混合し
て、結合剤溶液中に輝尽性蛍光体粒子が均一に分
散した塗布液を調製する。
塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体粒子との
混合比は、目的とする測定具の形状、蛍光体粒子
の種類などによつて異なるが、一般には結合剤と
蛍光体粒子との混合比は、1:1乃至1:100(重
量比)の範囲であり、そして特に1:8乃至1:
40(重量比)の範囲であるのが好ましい。
なお、塗布液には、該塗布液中における蛍光体
粒子の分散性を向上させるための分散剤、また、
形成後の蛍光体層中における結合剤と蛍光体粒子
との間の結合力を向上させるための可塑剤などの
種々の添加剤が混合されていてもよい。
上記のようにして調製された蛍光体粒子と結合
剤を含有する塗布液を、ガラス板、金属板、プラ
スチツクシートなどのシート上に均一に塗布する
ことにより塗布液の塗膜を形成する。この塗布操
作は、通常の塗布手段、たとえば、ドクターブレ
ード、ロールコーター、ナイフコーターなどを用
いることにより行なうことができる。
ついで、形成された塗膜を徐々に加熱すること
により乾燥して、シート上に輝尽性蛍光体が分散
された結合剤からなる蛍光体層が形成される。こ
の蛍光体層の層厚は、測定対象となる放射線の種
類、放射線の強さ、蛍光体粒子の種類、結合剤と
蛍光体との混合比などによつて異なるが、通常は
20μm乃至1mmとする。ただし、この層厚は50乃
至500μmとするのが好ましい。
本発明においては、上記のようにして得られた
蛍光体層の保液性層が設けられる側の表面に、蛍
光体層を物理的および化学的に保護するための透
明な保護膜が設けられているのが好ましい。
透明保護膜は、たとえば、ポリメチルメタクリ
レート、ポリビニルブチラール、ポリビニルホル
マール、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル、塩
化ビニル・酢酸ビニルコポリマー、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリアミドなどの透明な合成高分子物質を
用いて、塗布することによりあるいは接着剤等で
接着することにより形成されるものである。保護
膜の膜厚は、約3乃至50μmとするのが望まし
い。
また、蛍光体層の保液性層が設けられる側とは
反対側の表面には、たとえばセルロースアセテー
ト、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート
等のプラスチツク物質;アルミニウム箔等の金属
シート;バライタ紙、レジンコート紙などからな
る支持体が設けられていてもよい。支持体は、直
接支持体上に上記の蛍光体層を形成することによ
り、あるいは接着剤等を用いて上記蛍光体層に接
着することにより設けることができる。
なお、支持体は、測定具の読出しを支持体側か
ら行なう場合には、励起光および輝尽光に対する
光透過性の点から透明なプラスチツク物質から形
成されるのが好ましい。このように蛍光体層の片
面に支持体を設けることにより、測定具の機械的
強度を高めることができ、耐久性の向上した測定
具を得ることができる。
また、蛍光体層は、必ずしも上記のように結合
剤中に輝尽性蛍光体を分散させて形成する必要は
なく、たとえば、支持体上に蛍光体粒子を真空蒸
着することにより蒸着させて形成してもよい。
次に、蛍光体層の片面(この上に保護膜が設け
られている場合には保護膜表面)には保液性層が
形成される。
保液性層は、液体試料を点着させると試料が横
方向に点着量に比例して広がるとともに深さ方向
にも浸透して、保液性層の単位面積に対して実質
的に均一な量の試料を保持するものであることが
望ましい。このような機能を有する保液性層の材
料としては、たとえば、毛細管現象のような物理
的な機構によつて液体試料を吸着保持する多孔性
構造体が用いられる。多孔性構造体の例として
は、濾紙等の紙、ガーゼ等の織物などの繊維質;
多孔性のポリマー、多孔性のガラスまたはガラス
類似物質などの非繊維質を挙げることができる。
その他、試料溶液の溶媒によつて膨潤し、それに
よつて試料溶液を吸収するような物質を用いるこ
ともできる。
また、溶媒が水などの親水性の溶媒である場合
には、保液性層の材料として、ゼラチン、デンプ
ン、アガロース、セルロースなどの天然高分子物
質およびその誘導体;ポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリ
ヒドロキシエチルメタクリレートなどの合成ホモ
ポリマー、および、水酸基あるいはカルボキシル
基などの親水基を有する親水性モノマーと疎水性
モノマー(例えば、エチレン、プロピレン、スチ
レン、メタクリル酸エステル、アクリレル酸エス
テル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のエチレン
性不飽和モノマー、およびブタジエン、イソプレ
ン、イソブチレン等のジエン類)との共重合によ
り得られる合成コポリマーなどの合成高分子物質
を挙げることができる。溶媒が親油性の溶媒であ
る場合には、保液性層の材料として上記の物質以
外に、ナイロン、ポリエチレン、ポリスチレン、
ポリエステルなどの合成高分子物質を挙げること
ができる。
保液性層の蛍光体層上への付設は、たとえば、
水あるいはその他の溶媒に溶媒した溶液として、
またはラテツクス状分散物として蛍光体層表面に
塗布するなど公知の層形成方法により行なうこと
ができる。
保液性層には、付着した液体試料が一定の幅以
上に横方向へ広がることを防止するために、適当
なプラスチツク物質、金属などによつて線条もし
くは格子状、網目状のグリツドを付設することに
より適当な大きさ、形状の仕切を設けてもよい。
また、保液性層は、単層でもよいし、または複数
の層として積層してもよい。
保液性層の層厚は、試料に含まれる放射性物質
の種類および量、溶媒の種類などに応じて好適に
設定することができるが、好ましくは約1μm〜
10mmの範囲である。
このようにして形成される保液性層は、測定具
の読出しを保液性層側から行なう場合には、励起
光および輝尽光に対する光透過性の点から透明で
あることが望ましい。
なお、保液性層との密着性を高めるために、蛍
光体層(もしくは保護膜)の表面には種々の活性
化処理が行なわれていてもよい。そのような表面
活性化処理の例としては、酸、アルカリ、エツチ
ング液等の薬品による化学的処理;粗面化処理等
の物理的処理;コロナ放電、高周波放電、グロー
放電、活性プラズマ等の電気的処理;紫外線、レ
ーザー等の光による処理;火焔処理;オゾン酸化
処理などを挙げることができる。
このようにして得られるシート状の測定具の側
面には、測定具の機械的強度を高めるために、ポ
リウレタン、アクリル系樹脂などのポリマー被膜
材料により縁貼りがなされていてもよい。
本発明のシート状放射線測定具は、測定装置等
の測定条件、試料の量、試料の放射能の強度など
に応じて、四角形、円形、だ円形など任意の形状
および大きさを有することができる。
本発明のシート状放射線測定具はまた、液体試
料を吸着保持するための保液性支持媒体の形態に
ある保液性部材と、試料からの放射線エネルギー
を蓄積したのち輝尽光として放出するための蓄積
性蛍光体シートの形態にある蓄積性蛍光体部材と
からなる分離型の形態であつてもよい。
分離型の放射線測定具において、蓄積性蛍光体
シートは、基本的には、上述のような支持体とこ
の上に設けられる輝尽性蛍光体を分散状態で含有
支持する結合剤からなる蛍光体層とから構成され
る。さらに蛍光体層の支持体とは反対側の表面に
は、蛍光体層を物理的および化学的に保護するた
めに、上記のような保護膜が設けられているのが
好ましい。
分離型測定具のもう一方の構成部材である保液
性支持媒体は、上述のような保液性層に用いられ
る材料と同様の材料から形成することができる。
この保液性部材には、ガラス板、プラスチツクシ
ートなどの支持補助具が付接設されていてもよ
い。
従つて、本発明のシート状放射線測定具の典型
的な態様としては、次に記載する態様を挙げるこ
とができる。なお、第1図は、本発明の測定具の
実施態様を示す断面図である。
(1) 蛍光体層と保液性層とから構成された一体型
のシート状放射線測定具[第1図−a;1a:
蛍光体層、2a:保液性層]、 (2) 順に支持体、蛍光体層、保護膜および保液性
層から構成された一体型のシート状放射線測定
具[第1図−b;1b:支持体、2b:蛍光体
層、3b:保護膜、4b:保液性層]、および (3) 順に支持体、蛍光体層および保護膜からなる
蓄積性蛍光体シートと、保液性支持媒体とから
構成された分離型のシート状放射線測定具[第
1図−c;1c:蓄積性蛍光体シート、2c:
保液性支持媒体、c1:支持体、c2:蛍光体層、
c3:保護膜]。
ただし、上記三種の態様は典型的な態様の例示
であり、本発明の放射線測定具は、上記三種の態
様に限定されるものではない。
次に、本発明の輝尽性蛍光体を含有してなるシ
ート状の放射線測定具を用いた放射性物質の検出
方法について、添付図面の第2図に示した概略図
を参照しながら説明する。
第2図は、連続的に滴下される液体試料に含ま
れている放射性物質を検出するための方法の概略
的な説明図である。
本発明において測定対象とされる試料、すなわ
ち放射性物質を含む液体試料は、溶液でも懸濁液
でもかまわなく、また着色されていてもよい。
また、試料中の放射性物質から放出される放射
線としては、α線、β線、γ線、陽子線、中性子
線、光線、中間子線、宇宙線などいかなる種類の
放射線でも測定することができる。すなわち、い
かなる放射性核種からの放射線であつても測定可
能である。
まず、一体型の放射線測定具1は試料の付着部
2において、測定具1の保液性層上に試料供給装
置3の下部から液体試料4が滴下される。測定具
1は、液体試料4の滴下状態において矢印Xおよ
びYの方向に前述のように移動される。この移動
により、測定具1上には連続的もしくは不連続的
な帯状にに試料が付着し、この試料は測定具1の
保液性層において吸着保持される。
次に、放射線エネルギーの蓄積部5において測
定具1の保液性層に保持されている試料中の放射
性物質から放出される放射線のエネルギーの少な
くとも一部が測定具1の蛍光体層に吸収されて蓄
積される。この放射線エネルギーの蓄積時間は、
試料に含まれる放射性物質から放出される放射線
の強さ、該物質の量、濃度、上記測定具の形状お
よび輝尽発光の強度などにより変動するが、通常
は約1秒〜1分を要する。なお、蓄積部5では同
時に測定具1を加温するなどにより測定具1上の
試料の乾燥が行なわれてもよい。
次いで、蓄積エネルギーの読出し部6におい
て、光源7から発せられた励起光8が測定具1に
照射される。この励起光8のビーム径は、少なく
とも試料の付着部位の幅、すなわち試料の付着に
より形成された帯の幅を有することが好ましい。
測定具1の蛍光体層は、励起光の照射を受けると
蓄積されている放射線エネルギーに比例する光量
の輝尽発光を発し、この光は光電子増倍管などの
光検出器9に入射する。光検出器9としては、輝
尽発光の波長領域の光のみを透過し、励起光の波
長領域の光をカツトするフイルターが貼着され、
輝尽発光のみを検出しうるようにされているもの
が用いられる。光検出器9により検出された輝尽
発光は電気信号に変換され、増幅器10において
適正レベルの電気信号に増幅されたのち、記録装
置11に入力される。
記録装置11では、測定具1に吸収された放射
線量に相当する電気信号のレベル、たとえば電気
的パルスの計数値がデジタル値として表示され
る。記録装置11としては、たとえば、感光測定
具上をレーザー光等で走査して光学的に記録する
もの、CRT等に電子的に表示するもの、CRT等
に表示された放射線画像をビデオ・プリンター等
に記録するもの、熱線を用いて感熱記録測定具上
に記録するものなど種々の原理に基づいた記録装
置を用いることができる。
また、記録装置11内にデータ処理回路を設け
ることにより、得られたデジタル値から予め入力
しておいた読出し効率(輝尽発光の発光効率)お
よび放射線エネルギーの蓄積時間に従つて放射能
強度を計算し、さらに目的とする放射性物質一分
子当りの放射能強度を入力することにより、試料
の各付着部位(もしくは輝尽発光の読取り画素)
当たりの放射性物質の量あるいは濃度を計算した
のち、得られたデータを表示記録することも可能
である。
なお、試料供給装置から連続的に供給される液
体試料の本発明のシート状放射線測定具への付着
操作において、測定具の移動方法は、上記のよう
なX,Yの二方向の移動を組合わせた往復移動に
限られるものではなく、たとえば、測定具をその
中心位置を微少にずらしながら水平に回転させて
もよい。この場合には、試料が測定具上に渦巻き
状に吸着保持される。
また、本発明の放射線測定具に蓄積された試料
の放射線エネルギーを読み出すための方法として
は、上記に例示した以外の方法を利用することも
当然可能である。さらに、上記の一体型の放射線
測定具においては読出し操作にかける前に、保液
性部材と蓄積性蛍光体部材とを分離して、すなわ
ち、保液性層を除いた測定具(蓄積性蛍光体部
材)を読出し操作にかけることもできる。
本発明の放射線測定具を用いた放射性物質の検
出方法は上述の方法に限られるものではなく、た
とえば、さらに得られたデータに基づいて放射性
物質の検出された部位のみについて試料を収集
し、目的とする放射性物質を効率良く分離するこ
とも可能である。また、たとえば、放射線測定具
への液体試料の付着操作、放射線エネルギーの該
測定具への蓄積操作および該測定具の読出し操作
を連続的に行なうことにより、測定操作全体を自
動化することも可能である。
本発明の放射線測定具として分離型の測定具を
用いる場合には、まず、保液性支持媒体を用いて
試料の付着操作を行なつたのち、この保液性支持
媒体と蓄積性蛍光体シートとを密着するように重
ね合わせて蓄積性蛍光体シートへの放射線エネル
ギーの蓄積操作を行なう。次いで、蓄積性蛍光体
シートから保液性支持媒体を引き離し、この蓄積
性蛍光体シートを必要により溶媒などで洗浄し
て、読出し操作を行なうことが望ましい。ただ
し、試料の付着操作および読出し操作をも、保液
性支持媒体と蓄積性蛍光体シートが重ね合わされ
た状態で行なうことも可能である。
放射線測定具は、使用後、適当な溶媒などで洗
浄することによつて測定具に付着している試料を
除去し、さらに光の照射などによつて測定具中に
残存しているエネルギーを消去することにより再
使用することが可能であり、上記のような放射性
物質の検出に特に有効に利用することができる。
とりわけ、分離型の放射線測定具は、蓄積性蛍光
体部材のみを繰り返し使用できる点で実用的に優
れている。
本発明の放射線測定具を用いた放射性物質の検
出方法は、特に微量の液体試料を連続的に測定す
る場合に好適に利用することができるものであ
り、その微量試料中に含有されている放射性物質
を高精度にかつ迅速に検出することが可能であ
る。
また、カラムなどにより分離展開された液体試
料に対しては、試料中に含まれる放射性物質を高
精度に分離同定することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図a〜cのそれぞれは、本発明の放射線測
定具の実施態様を示す概略的な断面図である。 a:蛍光体層1aと保液性層2aとから構成さ
れた一体型の放射線測定具、b:支持体1b、蛍
光体層2b、保護膜3bおよび保液性層4bから
構成された一体型の放射線測定具、c:蓄積性蛍
光体シート(1c;c1:支持体、c2:蛍光体層、
c3:保護膜)と保液性支持媒体2cとから構成さ
れた分離型の放射線測定具。 第2図は、連続的に滴下される液体試料に含ま
れる放射性物質を検出するための方法の概略説明
図を示すものである。 1:放射線測定具、2:試料の付着部、3:試
料供給装置、4:液体試料、X,Y:測定具の移
動方向、5:蓄積部、6:読出し部、7:光源、
8:励起光、9:光検出器、10:増幅器、1
1:記録装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 放射性物質を含む液体試料を保持することの
    できるシート状保液性部材と輝尽性蛍光体を含有
    するシート状蓄積性蛍光体部材とを含むシート状
    放射線測定具。 2 上記シート状保液性部材が、多孔性構造体か
    らなることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載のシート状放射線測定具。 3 上記シート状蓄積性蛍光体部材が、輝尽性蛍
    光体を分散状態で含有支持する結合剤からなるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のシー
    ト状放射線測定具。 4 上記輝尽性蛍光体が、二価のユーロピウム賦
    活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至
    第3項のいずれかの項記載のシート状放射線測定
    具。 5 上記のシート状保液性部材とシート状蓄積性
    蛍光体部材とが積層状態で一体とされていること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のシート
    状放射線測定具。 6 上記のシート状保液性部材とシート状蓄積性
    蛍光体部材とが分離状態で備えられていることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載のシート状
    放射線測定具。
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