JPH0358915B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、測定卓上に載置した枚葉紙の上に第
１のヘツドを可動に配置した、インキ監視フイー
ルドのインキ濃度値を走査して検出する、それ自
体公知の走査検出装置から成る多色印刷紙の印刷
装置に関する。

この種の技術は、ドイツ連邦共和国特許出願公
開第2023467号公報、及びドイツ連邦共和国特許
出願公開第2632017号公報から公知である。

輪転印刷機において、いわゆる見当合わせ制御
装置がドイツ連邦共和国特許出願公告第1001747
号合法から公知であり、それによると、巻取り紙
の縁から常に同じ側方間隔で順次連続する印刷工
程を行なうことができる。

オーストリア特許第297052号明細書からも、多
色刷り枚葉紙の見当合せの良否を、マークを施し
て検査することが既に公知である。この検査は、
第１回目の印刷において許容偏差範囲を決めるマ
ークを印刷し、許容偏差範囲内へ後続の第２回目
の印刷において、この許容偏差範囲に適合する制
御マークを印刷することによつて行なわれる。し
かし、見当合わせの良否は相変わらず印刷技術者
による評価に委ねられており、制御装置による制
御は行なわれない。

本発明の認識の基礎とするところは、殊にオフ
セツト印刷においては、ゴムブランケツトを規則
的な時間間隔で洗浄する必要性と、印刷工程の〓
の湿し水の関与とに基づいて、インキ刷りのずれ
が常に生ずる。この様な見当合わせのずれは、例
えばゴムブランケツトの洗浄の後突然生じ、又
徐々に例えば１日の時間経過につれて温度が変化
し、それにより、インキの粘性が変化することに
よつて生ずる。

枚葉紙の極く僅かな伸縮によつて、既に見当合
わせの差異が生じており、このことは損紙が既に
でている時点で、印刷技術者によつて印刷画にお
けるインキずれとして認められる。この様な、印
刷技術者によつて行なわれる見当合わせの調整
は、前述の様な著しい欠点があるにも拘らず予測
される技術的困難性と枚葉紙印刷機のコスト高の
ために自動化されていない。

発明の目的、効果 本発明の課題は、枚葉紙の多色刷りの場合、技
術的に大きなコストをかけずに見当合わせの精度
を自動的に維持できるようにすることにある。

この課題は、本発明の装置によれば第１の測定
ヘツドによつて得られた測定値を第１の実際値と
して記憶しておくだけの機能を有している第１の
電子メモリ及び該第１の電子メモリからの前記第
１の実施値を当該の目標値と比較して評価する第
１の評価装置を設け、該１の評価装置の出力信号
に依存して制御可能な、インキ供給を変える調整
装置を設け、走査検出装置に第１の測定ヘツドの
他の第２の測定ヘツドを設け、枚葉紙上に印刷し
たレジスタマークを前記第２の測定ヘツドを移動
させて検出するために、前記第２の測定ヘツドを
前記走査検出装置に連結し、前記第２の測定ヘツ
ドによつて得られた測定値を第２の実際値として
記憶しておくだけの機能を有している第２の電子
メモリ及び該第２の電子メモリからの前記第２の
実際値を当該の目標値と比較して評価する第２の
評価装置を設け、前記第２の評価装置を出力信号
に依存して制御可能な、版胴の見当を位置調整す
る調整装置を設け、それによつて版胴の位置調整
装置が見当合わせのために操作可能であり、前記
第１の評価装置と前記第２の評価装置とは、イン
キ監視フイールドの測定によつて得られた位置測
定値を枚葉紙上に位置決めのために基準量として
使用できるように相互に結合されていることによ
つて解決される。

このような装置によつて、見当合わせに損紙等
の消耗品をあまりだすことなくコストをそれほど
かけずに調整することができるようになる。

種々に配置されたレジスタマークにおいても、
位置を変えることができる測定ヘツドによつて、
見当を検出し評価することができる。インキの転
移の評価のためのインキ濃度の走査と共にレジス
タマークを走査することによつて、コストのかか
らない装置が可能になる。と言うのは、監視フイ
ールドの評価のために必要な位置決めデータはレ
ジスタマークの位置の基準として使用できるから
である。

その際第１に監視フイールドの、レジスタマー
クに対する位置は変わらず、それ故、枚葉紙の伸
縮による位置ずれはそれぞれの監視フイールドの
位置を考慮することによつて明確に検出すること
ができる。これにより、間違つて位置決めされた
印刷版、ないし間違つて調整された版胴の見当に
よる見当合わせの絶対的な誤差と徐々に、または
突然現われる枚葉紙の形状の変形による相対的な
誤差とを区別することが可能となる。しかも、そ
れによつて見当合わせに関連する情報が得られ
る。この情報により見当合わせの自動的な制御を
主として版胴の見当の調整装置を介して行なえ
る。注目すべきことには、位置決めのために、監
視フイールドの位置をソフトウエアにより取出し
て、見当合わせの制御にも使用することができ
る。

本発明の有利な実施例では、選択回路を設け、
それによつて印刷技術者による操作の際、最後に
記憶された測定値が基準値として再記憶される。
その結果、引き続いて行なわれる印刷に対して利
用できる利点がある。印刷結果すべてを評価した
後で印刷技術者によつてだけ正しいものとして選
択される限り、理論的に零の位置に対して僅かに
変化したレジスタマークの位置の値を見当合わせ
の調整のための目標値として使用することもでき
る。また、相互に離れたマーク間の適当な平均値
を採用してもよい。

実施例の説明 第１図は、高品質の多色印刷紙を製造する印刷
装置のブロツク図である。

監視卓１上に測定すべき枚葉紙２が載せられ、
吸込バー３によつて固定されている。枚葉紙２
は、インキつけの監視用の監視フイールド４、並
びに印刷インキをつける位置を示すレジスタマー
ク５を有している。

第１の測定ヘツド１１′を有する走査検出装置
６は枚葉紙２の上に配置され、スピンドル７によ
つて枚葉紙２の上を横方向に移動可能である。監
視フイールド４によつて得られた測定信号は第１
の実際値として第１の電子メモリ８に入力され、
第１の評価装置として設けられた計算装置９に供
給される。計算装置９から送出された制御信号
は、インキ供給を変える調整装置１０に供給され
る。

監視フイールドの具体的印刷態様及び該フイー
ルドが印刷された絵柄とどんな関係にあるのか以
下説明する。

監視フイールド４は、印刷すべき枚葉紙の縁の
印刷内容の外側に印刷内容と一緒に印刷される。
公知のように、印刷が取付けられた版胴１８の幅
ないしこの印刷版の幅に亘つてのインキの供給
は、ゾーン毎に調量されて行なわれる。この調量
は、相応の監視フイールド４の測定後、インキ濃
度の目標値一実際値比較の形で行なわれる。この
ことは、もちろん、印刷内容（ないし印刷された
絵柄）に関しての測定位置の検知を前提とするも
のである。

同様に、第２の測定ヘツド１１によつて走査検
出装置６で検出された測定信号は第２の実際値と
して第２の電子メモリ１２、および第２の評価装
置としての計算装置１３に供給される。

電子メモリ８，１２の持つ機能について以下説
明する。

第１の電子メモリ８は監視フイールド４によつ
て得られた測定信号を記憶し、第２の電子メモリ
１２はレジスタマーク５用の第２の測定ヘツド１
１によつて得られた測定信号を記憶しておけだけ
の機能を有している。

この計算装置１３から送出された制御信号は、
版胴の見当を調整する調整装置１４に送出され
る。その際、版の見当合わせ装置が使われ、それ
によつて版胴はそれに張付けられている版を含め
て周方向と軸方向、更に斜め方向に調整可能であ
る。

評価装置（または計算装置）９，１３は電子メ
モリ８，１２とどのような作用関係を有するもの
か以下説明する。

第１の評価装置としての計算装置９および第２
の評価装置としての計算装置には、第１の電子メ
モリ８に記憶された第１の実際値としての測定値
と、第２の電子メモリ１２に記憶された第２の実
際値としての測定値とを相互に関係づける。つま
り、計算装置９，１３は相互に結合されている
で、監視フイールドの測定によつて得られた測定
データは時に枚葉紙上の位置決めのためにいわば
基準量として使用できる。目標値等は入力装置１
５，１６によつて入力することができる。印刷機
１７は、調整すべき版胴１８、ゴム胴１９、およ
び圧胴２０を有している。

第２図には、監視卓１に対する走査検出装置６
の配置が第１図よりも詳細に示されている。走査
検出装置６は棒２１上に取付られ、スピンドル７
によつて横方向に移動することができる。スピン
ドル７は歯車駆動装置２２を介して切換制御可能
なモータ２３によつて駆動される。レジスタマー
ク５、ないし２４は、走査検出装置６に取り付け
られた、横方向に移動可能な第２の測定ヘツド２
５で検出される。

レジスタマークの位置の測定値と監視フイール
ドの印刷濃度の測定値とはどのような技術的関連
性を有するものか、即ち第１図示の如く、各々の
評価装置１３，９が結合関係となつていると共に
これらの各評価装置の相関値が各調整装置１０，
１４に入力される回路となつているが、これら
“該結合関係”および“該相関値を各調整装置１
０，１４に入力する”技術的意味について以下説
明する。

レジスタマーク５，２４は印刷インキつけ、即
ち、枚葉紙上の印刷内容の位置を示す。多色印刷
の場合、これらのレジスタマークは、シアン、マ
ジエンタ、黄、黒といつた各色の精確な重ね印刷
の位置を示す。監視フイールド４は枚葉紙上の印
刷インキつけの位置を示すのではなく、印刷イン
キの濃度を示す。

印刷枚葉紙上のどの位置にどの程度のインキ濃
度で印刷されるかを検出することは当然重要であ
る。通常、これは印刷枚葉紙を走査検出装置６に
対して整列して配置するようにして検出される
が、しかし、印刷枚葉紙をこのように整列して配
置することはかなりのコストを要し、しかもあま
り精確でない。

それに対して、本発明のように、第１の評価装
置９と第２の評価装置１３とインキ監視フイール
ドの測定によつて得られた測定値を枚葉紙上の位
置決めのために基準量として使用できるように相
互に結合することによつて、見当合わせに損紙等
の消耗品をあまりだすことなくコストをそれほど
かけずに調整することができるようになり、その
際第１に監視フイールドの、レジスタマークに対
する位置は変わらず、それ故、枚葉紙の伸縮によ
る位置ずれはそれぞれの監視フイールドの位置を
考慮することによつて明確に検出することがで
き、これにより、間違つて位置決めされた印刷
版、ないし間違つて調整された版胴の見当による
見当合わせの絶対的な誤差と徐々に、または突然
現われる枚葉紙の形状の変形による相対的な誤差
とを区別することが可能となり、しかも、それに
よつて見当合わせに関連する情報が得られ、この
情報により見当合わせの自動的な制御を主として
版胴の見当の調整装置を介して行なえるのであ
り、注目すべきことには、位置決めのために、監
視フイールドの位置をソフトウエアにより取出し
て、見当合わせの制御にも使用することができる
という本発明特有の作用効果を奏することができ
るのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による高品質の多色印刷紙を
製造する印刷紙のブロツク図、第２図は、本発明
による、第２の測定ヘツドを設けた印刷装置の一
部の平面略図である。 １……監視卓、２……枚葉紙、３……吸込バ
ー、４……監視フイールド、５，２４……レジス
タマーク、６……走査検出装置、７……スピンド
ル、８，１２……電子メモリ、９，１３……評価
（計算）装置、１０，１４……調整装置、１１，
１１′，２５……測定ヘツド、１５，１６……入
力装置、１７……印刷機、１８……版胴、１９…
…ゴム胴、２０……圧胴、２１……棒、２２……
駆動装置、２３……モータ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 測定卓上に載置した枚葉紙の上に第１の測定
   ヘツド１１′を可動に配置した、インキ監視フイ
   ールドのインキ濃度値を走査して検出する、それ
   自体公知の走査検出装置から成る多色印刷紙の印
   刷装置において、 第１の測定ヘツド１１′によつて得られた測定
   値を第１の実際値として記憶しておくだけの機能
   を有している第１の電子メモリ８及び該第１の電
   子メモリ８からの前記第１の実際値を当該の目標
   値と比較して評価する第１の評価装置９を設け、
   該第１の評価装置９の出力信号に依存して制御可
   能な、インキ供給を変える調整装置１０を設け、 走査検出装置６に前記第１の測定ヘツド１１′
   の他に第２の測定ヘツド１１，２５を設け、枚葉
   紙２上に印刷したレジスタマーク５，２４を前記
   第２の測定ヘツド１１，２５を移動させて検出す
   るために、前記第２の測定ヘツド２５は前記走査
   検出装置６に連結されており、前記第２の測定ヘ
   ツド１１，２５によつて得られた測定値を第２の
   実際値として記憶しておくだけの機能を有してい
   る第２の電子メモリ１２及び該第２の電子メモリ
   １２からの前記第２の実際値を当該目標値と比較
   して評価する第２の評価装置１３を設け、前記第
   ２の評価装置１３の出力信号に依存して制御可能
   な、版胴の見当を位置調整する調整装置１４を設
   け、それによつて版胴の位置調整装置が見当合わ
   せのために操作可能であり、前記第１の評価装置
   ９と前記第２の評価装置１３とは、インキ監視フ
   イールドの測定によつて得られた位置測定値を枚
   葉紙上の位置決め、ために基準量として使用でき
   るように相互に結合されていることを特徴とする
   多色印刷紙の印刷装置。