JPH035797A - 改善されたピアノ打弦ハンマー及びその製造方法 - Google Patents

改善されたピアノ打弦ハンマー及びその製造方法

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JPH035797A
JPH035797A JP2124330A JP12433090A JPH035797A JP H035797 A JPH035797 A JP H035797A JP 2124330 A JP2124330 A JP 2124330A JP 12433090 A JP12433090 A JP 12433090A JP H035797 A JPH035797 A JP H035797A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野] 本発明は、改善されたピアノ打弦ハンマー及びその製法
に関する。
[従来技術の説明] ピアノ打弦ハンマーは、代表的には、ピアノ打弦ハンマ
ー用の木製ヘッドと、該ヘッドのノーズ部(nose 
portionl  の周りに圧接したフェルト体とか
らなり、該フェルト体は、前記ヘッドに接触した二つの
テイル域(tail regionslを有する。該フ
ェルト体は、繰返し使用において側面に拡張する傾向を
減らして前記ハンマーの耐久性を増大させるため、その
テイル域を比較的堅くし、曲がらないように局所的に処
理されている。また、前記処理の際、例えば動物性の接
着剤などの接着剤を使用する場合、前記フェルトの局所
処理は接着剤界面への水分の毛管作用を防止するように
働く。
また、前記局所的処理は、前記フェルト体の表面を強固
にし、木製ヘッドとの接触のための良好な表面をもたら
す。そして、拡張しないように剛化された前記フェルト
体のテイル域は、該フェルト体を前記木製ヘッドの側表
面に沿って曲げて該面に接触させる場合、適度に引張し
得る中央外部域を該フェルト体にもたらすようにする。
スタインウェイ(Steinwaylの米国特許第23
1,630号(1880年)明細書は、液状の重クロム
酸カリウム(毒性があり、腐食性で高価な薬品)とゼラ
チンとからなる液体をブラシを用いてフェルト体の端部
域又はテイル域に塗布して上述した効果を得ることを提
案している。
この提案によれば、ピアノ打弦ハンマーの構成部材のフ
ェルト体についてその端部又はテイル域を剛化でき、そ
れによりピアノ打弦ハンマーのフェルト体が該ハンマー
の長期繰返し使用において拡張することを防止すること
ができるが、該提案においては該フェルト体の端部又は
テイル域の剛化は重クロム酸カリウムとゼラチンとから
なる前記液体をブラシを用いて塗布することにより行わ
れるため、得られるピアノ打弦ハンマーのそれぞれにつ
いて要求される質及び動作特性を定常的に確保すること
が難しいという問題点がある。また該提案においては、
重クロム酸カリウムを使用するところ、該化合物は有害
物質であり、公害発生の問題を不可避的に伴うことから
該化合物の使用が困難であるという問題がある。前記提
案の他に、1960年に、剛化剤にアルコールを加えて
得られる溶液を使用し、これにピアノ打弦ハンマー用の
フェルト体を漬けて該溶液の該フェルト体への浸透度合
いをフェルト体の表面状態から目視的に判断し、該フェ
ルト体の端部又はテイル域を剛化することが提案されて
いる。しかしこの提案によっても得られるピアノ打弦ハ
ンマーのそれぞれについて要求される質及び動作特性を
定常的に確保することが難しいという問題点があること
の他、長期使用にあってピアノ打弦ハンマーのフェルト
体が拡張してしまって所望の動作特性が発揮されなくな
る場合があるという問題がある。
〔発明の目的] 本発明の目的は、上述した従来のピアノ打弦ハンマーに
ついての問題点を排除し、最低音から最高音に亘っての
全てのピアノ打弦ハンマーのそれぞれが、個々に要求さ
れる質と動作特性が確保された良質のピアノ打弦ハンマ
ーを提供することにある。
本発明の他の目的は、最低音から最高音に亘っての全て
のピアノ打弦ハンマーのそれぞれが、個々に要求される
質と動作特性を設計どおりに確保され、長期使用にあっ
ても一定の形態を維持して所定の動作特性を安定して発
揮する良質のピアノ打弦ハンマーを提供することにある
本発明の更なる目的は、従来技術におけるような有害な
物質を使用することなくして無害なアクリル共重合体を
使用し、これをピアノ打弦用のフェルト部材の端部の所
定の領域(即ち、テイル域)のみに導入し、ピアノの打
弦に寄与する該フェルト部材の中央部(即ち、ノーズ域
)には該アクリル共重合体が導入されないように該フェ
ルト部材を処理して該フェルト部材のテイル域を剛化し
、該フェルト部材をその剛化されたテイル域を介してピ
アノ打弦ハンマー用の木製ヘッドに装着シ、、、て、長
期使用にあっても一定の形態を維持して個々に要求され
る動作特性を所望通りに安定して発揮する最低音から最
高音に亘っての良質のピアノ打弦ハンマーの製造方法を
提供することにある。
〔発明の構成及び効果〕
本発明は、上記目的を達成するものであって、改善され
たピアノ打法ハンマーとその製造方法を提供する。
本発明により提供される改善されたピアノ打弦ハンマー
は、側表面の輪郭を備えたノーズ部(nose por
tionlを有する木製の伸長ヘッド(elongat
ed head)と該ノーズ部の周りを覆って設けられ
たフェルト体とからなる。前記フェルト体は、ピアノ弦
の打弦に寄与するノーズ域fnoseregion)と
第1と第2のテイル域(tail regionlとを
有し、該第1と第2のテイル域はそれぞれ前記伸長ヘッ
ドの前記側表面に面接して装着されている。また、前記
フェルト体は、その上述した第1と第2のテイル域のみ
に、所定員のアクリル共重合体を含有し、その上述した
ノーズ域には前記アクリル共重合体を本質的に含有しな
い。
以上のように構成された本発明のピアノ打弦ハンマーは
、最低音から最高音に亘っての個々のピアノ打弦ハンマ
ーに要求される形態を設計どおりに有し、長期使用にあ
ってもその形態が安定して維持されて個々に要求される
ピアノ打弦について要求される所定の動作特性を発揮し
、所望の音を与えるものである。また、本発明のピアノ
打弦ハンマーは、公害問題の全(ないアクリル共重合体
を使用して該ハンマーのフェルト体のテイル域を剛化し
ていることから、取り扱い時又使用時に公害問題の生ず
ることは全くない。
本発明の上述した構成のピアノ打弦ハンマーの製造方法
は下述する内容のものである。
即ち、側表面を備えたノーズ部を有するピアノ打弦ハン
マー用の木製の伸長ヘッドを用意し、ピアノ弦への接触
に寄与するノーズ域と第1と第2のテイル域とを有する
フェルト体を用意し;スロット中に所定量のアクリル共
重合体を含有する水溶液の所定量を用意し;前記フェル
ト体の第1のテイル域を前記スロット中の前記水溶液を
中に置き;前記フェルト体が自然の吸上作用により前記
スロット中の前記水溶液の全量を吸引して該水溶液が前
記第1のテイル域中のみに導入されるようにし;ついで
、スロット中に所定量のアクリル共重合体を含有する水
溶液の所定量を用意し;前記フェルト体の第2のテイル
域を前記スロット中の前記水溶液中に置き;前記フェル
ト体が自然の吸引作用により前記スロット中の前記水溶
液の全量を吸引して該水溶液が前記第2のテイル域のみ
に導入されるようにし、前記フェルト体の前記ノーズ域
が前記アクリル共重合体を本質的に含有しないようにす
る。
そして本発明の方法は、前記フェルト体を前記伸長ヘッ
ドの前記ノーズ部の周りに圧力下で配置し、前記第1と
第2のテイル域のそれぞれを前記伸長ヘッドの対応する
側面に面接して装着せしめる工程を包含する。
本発明の好ましい態様においては、下述する構成の1つ
またはそれ以上を包含することができる。
即ち、使用するアクリル共重合体の所定量を、含有する
水溶液はアクリル共重合体のみを含有する水溶液であっ
てもよい。該アクリル共重合体としては公知のものが使
用できる。該水溶液は、公知の界面活性剤及び/又は顔
料を含有することができる。この場合、上述の第1及び
第2のテイル域は、得られるピアノ打弦ハンマーを、更
に良質のものにする。
又、上述の伸長ヘッドをヘッドストリップの分割部品(
セグメント)とし、スロット中の水溶液中に置く上述の
フェルト体をフェルトストリップの分割部品(セグメン
ト)とし、該フェルトストリブのセグメントを前記ヘッ
ドストリップのセグメントに上述したようにして装着し
、複数のピアノ打弦ハンマーを同時に得るようにするこ
とができる。
以上述べたように、本発明は、新規な無公害の処理液を
使用し、フェルト体の予め選択した区域のみに所定量の
該溶液の導入がなされるように、該フェルト体を前記処
理液で処理し、要求される動作特性を安定して発揮する
最低音から最高音に亘っての高品質のピアノ打弦ハンマ
ーを定常的に得ることを可能にする方法を提供する。
本発明の特徴及び効果を下述する好ましい態様により更
に詳しく説明する。
第1図は、本発明のピアノ打弦ハンマーの透視略図であ
る。第2図は、第1図に示したピアノ打弦ハンマーの分
解略図である。第3A図は、本発明の方法による外フェ
ルトストリップの処理用トラフ(trough)の端部
の略断面図である。第3B図は、第3A図に示したトラ
フの略横断面図である。第4A図乃至第4D図は本発明
のピアノ打弦ハンマーの外フェルトストリップの処理工
程説明図である。第5図は、第3A図に示したトラフで
本発明の方法により処理した後の外フェルトストリップ
の透視略図である。第6図は、本発明のピアノ打弦ハン
マーを形成するための型の説明図である。
第1図及び第2図に示した本発明のピアノ打弦ハンマー
について説明する。第1図において、10は該ピアノ打
弦ハンマー全体を示す。ピアノ打弦ハンマーIOは、木
製の伸長ヘッド12.内側フェルト体16及び外側フェ
ルト体14で構成されている。
伸長ヘッド12は、先端部がテーパー化されて形成され
たノーズ部24を有する。内側フェルト体16は、第2
図に示す台形状のフェルト部材16を伸長ヘッド12の
ノーズ部24の先端を中心にして両側に折り曲げて前記
ノーズ部24の両側面に面接させて装着したもので構成
されている。外側フェルト体14は、第2図に14で示
す台形状のフェルト部材であって、両側に所定量のアク
リル共重合体を含有する領域、即ち、第1テイル域20
と第2テイル域22を有するフェルト部材14を、上記
内側フェルト体16の先端を中心に両側に折り曲げて該
内側フェルト体16の外側面に面接させながら前記伸長
ヘッド12のノーズ部24の上部の両側面(第2図に示
す、26,261に前記第1テイル域20の内側面と前
記第2テイル域22の内側面を面接させて装着したもの
で構成されている。望ましい態様においては、前記第1
テイル域20と前記第2テイル域22は、それぞれ対応
する内側フェルト体16の先端と連接するように伸長ヘ
ッド12の対応する側面に装着される。符号15は、外
側フェルト体14のピアノ弦に接触するノーズ域を示す
。符号18は、外側フェルト体14の両側に設けられた
ワイヤーステプルを示す。該スティプルのそれぞれは、
第2図に示す形状のワイヤーステプル18(これについ
ては、例えば、米国特許第231,629号明細書に記
載されている。)が上記ノーズ部24の上部の位置で、
外側フェルト体14の第1テイル域2o又は第2テイル
域22を貫通して伸長木製ヘッド12に固定されている
内側フェルト体16及び外側フェルト体14用のフェル
ト部材としては、例えば、アメリカンフェルト社(A+
merican Fe1t Co、、Neuburgh
、 New York)により提供されるものが使用で
きる。該フェルト部材は、100%毛賀のフェルト部材
(即ち、ハンマーフェルト)である。
上記内側フェルト体16及び外側フェルト体14につい
ては、それらを伸長木製ヘッド12に装着させるに先立
って、それぞれ第2図に示したように所定のサイズの台
形状のものに形状化される。即ち、内側フェルト体16
については、所定の底幅Wuと所定の高さHuを有する
サイズの台形状のものにされる。同様に外側フェルト体
14については、所定の底幅WOと所定の高さHoを有
するサイズの台形状のものにされる。
本発明のピアノ打弦ハンマーの製造においては、例えば
、シート状のハンマーフェルトを用意し、裁断して所定
のサイズの台形ストリップを作成する。該台形ストリッ
プは、シングルピアノ用の88のハンマーのすべてを形
成するに十分な長さ、即ち、例えば約44インチ(11
2cm)のものにする。該ストリップは、最低音ピアノ
打弦ハンマーを形成する一端から最高音ピアノ打弦ハン
マーを形成する他端に向けて所定の底幅と高さでデーバ
ーしたものにする。具体的には、例えば、外側フェルト
体14用の代表的ストリップについては、幅Woは、約
4.5インチ(11,4calから約3.5インチi8
.9c+w)に減少するようにし、高さHoは、1イン
チ(2,5cm)から約178インチfO,3cm1 
に減少するようにする。同様に内側フェルト体16用の
代表的ストリップについては、幅Wuは、約1.5イン
チ(3,8c+++lから1インチ(2,5cm1 に
減少するようにし、高さHuは、約0.25インチ(0
,,6cm)から約3732インチ(0,2cm1 に
減少するようにする。
本発明においては、外側フェルト体14用の台形フェル
ト部材について、その両端部の第1図におけるテイル域
20及びテイル域22になる部分についてのみ、アクリ
ル共重合体を含有する水溶液、好ましくはアクリル共重
合体と、少なくとも界面活性剤又は顔料を含有する水溶
液を用いて処理する。
使用する前記水溶液の好ましいものとして下達する組成
の水溶液を例示できる。
ロープレックス E −32(R)[0PLEX−E3
2) (反応性アクリル共重合体エマルジョン:ローム
アンドハース社製)・・・5.91重量部 トライトン X −114(TRITON X−114
1(オクチルフェノキシポリエトキシエタノールからな
る界面活性剤:ロームアンドハース社製)・・・0.0
1重量部 テイントーエイワイディダブリュデイ2432 (TI
NT−AYD WD24321 (ライト レモン イ
エロー オキサイ ド(60,0重量%)、界面活性剤
(7,0重量%)、プロピレンクライコール(24,0
重量%)、及び水(9,0重量%)とからなる顔料:ダ
ニエルアンド プロダクツ社製)・・・4,41重量部
テイントーエイワイディダブリュディ2345 fTI
NT−AYD WD23451 (カーボンブラック(
32,0重量%)界面活性剤(2,0重量%)、プロピ
レンクライコール(40,5重量%)、及び水(25,
5重量%)とからなるMP4:ダニエル アンド プロ
ダクツ社製)・・・0.09重量部 テイントーエイワイディ2630 (TINT−AYD
26301(レッド オキサイド メジウム(60,0
重量%)界面活性剤(6,0重量%)、プロピレンクラ
イコール(25,0重量%)、及び水(9,0重量%)
とからなる顔料;ダニエル アンド プロダクツ社製)
・・・0.05重量% 水  ・・・ 89.53重量部 J  胆り蛎11 顔料を、使用する上述の水溶液に含有せしめる場合、該
顔料としては先に述べた公知のピアノ打弦ハンマーに使
用する重クロム酸カリウムの性状と同等の性状のものを
選択して使用するのが望ましい。
以下に、本発明のピアノ打弦ハンマーの製造方法を第3
図乃至第6図を用いて説明する。
第3A図及び第3B図には、トラフ64に設けられたス
ロット62が示されている。該スロット62は、第4図
に示したストリップ114の一端部、即ち一方のテイル
域を処理する溶液の所定量を保持する容積の第3A図に
示すような逆三角形断面の三角柱形状の空間を有してい
る。具体的には、該スロット62は、例えば、逆三角形
断面の頂辺幅Wsが約2インチ(5,1cm1 で、そ
の2辺、即ち両側壁が所定の角度As、例えば、約90
を成して交叉し、該逆三角形の頂点即ち、スロット62
の底65)から頂辺に延ばした垂線と前記頂辺との交点
との間の距離Ds(即ち、スロット62の縦幅)は約1
インチ(2,5cm1  とされる、又、スロット62
の長さLs(即ち、前記三角柱状空間の長さ)は、約4
5インチ(114,3cm)にされる。
以上説明したスロットを使用して、第1図に示すピアノ
打弦ハンマーの外側フェルト体14用の上述したフェル
トストリップを上述した溶液で処理するに当たっては、
トラフ64を、第3A図に示すように、スロット62の
底65が、該スロットの一端、即ち、最高音打弦ハンマ
ー用のフェルトストリップ処理域端を固定し、該スロッ
トの他の他端、即ち、最低音打弦ハンマー用のフェルト
ストリップ処理域端を、底65と水平面とが一定の角度
Atを成すような高さHのレベルに底上げし、スロット
62中の処理溶液60の深さdsが前記最高音打弦ハン
マー用のフェルトストリップ処理域端で最大で、前記最
低音打弦ハンマー用のフェルトストリップ処理域端で最
小となるように傾けて設置する。このところ、具体的に
は、例えば、前記Hを約374インチ(1,9ca+)
とし、前記最低音打弦ハンマー用フェルトストリップ処
理域端での処理溶液の深さdsを約578乃至374イ
ンチ(1,6乃至1.9CIl)にする。
スロット62には、所定量の上述したアクリル共重合体
含有溶液を入れて前述したような状態、即ち第3B図に
符合60で示されるような状態にする。スロット62に
このように充填する前記溶液の量はフェルトストリップ
の種類、サイズ等により異なるが、例えば100n+f
iにされる。
以上のように準備したスロット64中でのピアノ打弦ハ
ンマー用フェルトストリップ114の溶液処理は、第4
A図乃至第4D図に示すようにして行われる。即ち、ま
ず、フェルトストリップ114を第4A図に示すように
スロット62の上部の所定位置に移動し、ついで第4B
図に示すように該フェルトストリップの一方のテイル域
をスロット62の処理溶液60中に該テイル域の先端1
15をスロット底に垂直に接触させて漬ける。処理溶液
60は第40図に示すように、自然の吸引作用でフェル
トストリップ114に吸引される。そのまま放置するこ
とにより、第4D図に示すように処理溶液60は全てフ
ェルトストリップ114に吸引されて該スリップの一方
のテイル域に導入される。この後、フェルトストリップ
114を引き上げ、該スロット62に新たに処理溶液を
上述の場合と同様にして充填する。ついで、前記フェル
トストリップ114の他端117、即ちその未処理テイ
ル端を上述の場合と同様にして処理溶液に漬けて該溶液
を他方のテイル域に導入する。
このように第3A図及び第3B図に示したスロットを介
して行われるフェルトストリップの溶液処理により、フ
ェルトストリップの両側のテイル域のみに上述したアク
リル共重合体を含有する水溶液が導入される1以上のよ
うにして行われる溶液処理では、フェルトストリップの
長辺(即ち、台形の底辺)について、最低音打弦ハンマ
ー用のフェルトストリップの処理部分の未処理部分に対
する割合は、最高音打弦ハンマー用フェルトストリップ
の処理部分の未処理部分に対する割合と等しいものにさ
れる。これにより、溶液処理されたフェルトストリップ
はそれぞれ他の溶液処理されたフェルトストリップとは
処理溶液の導入量の異るものとなる。これにより得られ
たピアノ打弦ハンマーをそれぞれ低音から高音に亘って
所望の動作特性を発揮するものにする。
以上の溶液処理により得られるフェルトストリップは、
第5図に示す状態の両側にアクリル共重合体を含有する
テイル域20及び22を有するものとなり、該フェルト
ストリップは65℃に保持されたオーブンに入れて一昼
夜乾燥して剛化させ最終的に仕上げられる。なお、繰返
し述べる必要はないが、該フェルトストリップは、第1
図に示す外側フェルト体14のノーズ域に相当する部分
にはアクリル共重合体は全(含有されないことは云うま
でもない。
かくして得られたフェルトストリップ、即ち、第1図の
外側フェルト体になるピアノ打弦ハンマー用の構成部材
は、第2図に示すように他の構成部材と公知の成型手段
を介して第6図に示すようにしてピアノ打弦用ハンマー
に組立てられる。即ち、例えば、エリアホルムアルデヒ
ド樹脂系接着剤等の接着剤を第2図に示す外側フェルト
体用部材14(即ち、上述したようにして得られたフェ
ルトストリップ)の表面70及び内側フェルト体用部材
16の表面72のそれぞれに塗布する。ついで、第6図
に示す型74のキャビティ73の上部で、第2図に示す
ように、下側に接着剤を塗布した外側フェルト体用部材
14を置き、その上に接着剤を塗布した内側フェルト体
用部材を置いた状態で、木製伸長ヘッド12を配置する
。なお、前記キャビティ73は、第1図に示すピアノ打
弦ハンマーの外側フェルト体のノーズ域15のピアノ弦
に接触する部分を成型する型を有している。このように
したところで木製ヘッド12に対してA方向の軸方向力
を加えて前記2つのフェルト体用部材16及び14を型
キヤビテイ73中に圧入する。ついで2つの型側方ジョ
ー76及び78をそれぞれ内方向(P方向)に作動させ
て前記内側フェルト体用部材16をその接着剤を塗布し
た部分を前記木製ヘッド12のノーズ域24の表面に圧
接して固着し、同時に前記外側フェルト体用部材14(
即ち、アクリル共重合体を含有する溶液で処理したフェ
ルトストリップ)をその接着剤を塗布した部分を前記木
製ヘッド12のノーズ域24の上部の側表面に圧接して
固着させる。
以上の説明では単一の木製伸長ヘッド12と単一のフェ
ルトストリップを使用した場合として説明したが、実際
には、最低音用から最高音用のピアノ打弦ハンマー用の
所定数の木製伸長ヘッドと、それに対応する一枚の内側
フェルト体用部材と、更に上記シングルピアノ用の88
のハンマーのところで述べた外側フェルト体用部材に上
述したようにして溶液処理したものを用意してそれらを
上述の手法で同時に成形加工する。得られたものを各ヘ
ッド単位に縦断して所定個数の第1図に示す構成のピア
ノ打弦ハンマー10を得る。
以上のようにして作成されるピアノ打弦ハンマーは、い
ずれも内側フェルト体及び外側フェルト体が接着剤の接
着力により望ましい状態で木製伸長ヘッドに固着されて
いて堅固なものである。長期使用での型くずれを防止す
るために、先に述べたワイヤーステイブルを使用し、こ
れを第1図に示すように外側フェルト体のアクリル共重
合体を含有せしめた部分を介して該フェルト体を貫通し
て木製伸長ヘッドに固定させる。こうすることにより、
得られるピアノ打弦ハンマーは長期使用にあっても型く
ずれすることなく当初の形態が安定して維持され、安定
して所定の動作特性を発揮するものとなる。
C発明の効果の概要〕 以上説明したように構成された本発明のピアノ打弦ハン
マーは、最低音から最高音に亘っての個々のピアノ打弦
ハンマーに要求される形態を設計どおりに有し、長期使
用にあってもその形態が安定して維持され、個々に要求
されるピアノ打弦について要求される所定の動作特性を
発揮し、所望の音を与えるものである。また、本発明の
ピアノ打弦ハンマーは、公害問題の全(ないアクリル共
重合体を使用して該ハンマーのフェルト体のテイル域を
剛化していることから、取り扱い時又使用時に公害問題
の生ずることは全くない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のピアノ打弦ハンマーの透視略図であ
る。第2図は、第1図に示したピアノ打弦ハンマーの分
解略図である。第3A図は、本発明の方法による外フェ
ルトストリップの処理用トラフ(troughlの端部
の略断面図である。第3B図は、第3A図に示したトラ
フの略横断面図である。第4A図乃至第4D図は本発明
のピアノ打弦ハンマーの外フェルトストリップの処理工
程説明図である。第5図は、第3A図に示したトラフで
本発明の方法により処理した後の外フェルトストリップ
の透視略図である。第6図は、本発明のピアノ打弦ハン
マーを形成するための型の説明図である。 第1図、第2図、第5図、第6図において、10・・・
ピアノ打弦ハンマー、12・・・木製伸長ヘッド、14
・・・外側フェルト体、15・・・ノーズ域、16・・
・内側フェルト体、18・・・ステープル、20、22
・・・ テイル域、24・・・ノーズ域第2図において
、 26・・・側表面、70.72・・・表面第3図、第4
図において、 60・・・処理用溶液、62・・・スロット、64・・
・トラフ、65・・・底、114・・・フェルトストリ
ップ、115、117・・・フェルトストリップ端第6
図において、 73・・・型キャビティ、74・・・型、76.78・
・・ 型側方ジョー 第4A図 第能図

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)側表面の輪郭を備えたノーズ部を有するピアノ打
    弦ハンマー用の伸長ヘッドと、該ノーズ部の周りを覆っ
    て設けられたフェルト体とからなり、前記フェルト体は
    、ピアノ弦への接触に寄与するノーズ域と前記伸長ヘッ
    ドの側表面に面接して装着させた部分を有する第1及び
    第2のテイル域とからなり、前記第1及び第2のテイル
    域には所定量のアクリル共重合体を含有させ、前記フェ
    ルト体の前記ノーズ域には本質的に前記アクリル共重合
    体を含有しないようにしたことを特徴とするピアノ打弦
    ハンマー。
  2. (2)側表面の輪郭を備えたノーズ部を有するピアノ打
    弦ハンマー用の伸長ヘッドと、該ノーズ部の周りを覆っ
    て設けられたフェルト体とからなり、前記フェルト体は
    、ピアノ弦への接触に寄与するノーズ域と前記伸長ヘッ
    ドの側表面に面接して装着させた部分を有する第1及び
    第2のテイル域とからなり、前記第1及び第2のテイル
    域には所定量のアクリル共重合体を含有させ、前記フェ
    ルト体の前記ノーズ域には本質的に前記アクリル共重合
    体を含有しないようにしたピアノ打弦ハンマーであって
    、前記第1及び第2のテイル域中へのアクリル共重合体
    の導入を、それらテイル域を前記伸長ヘッドのノーズ部
    の周りに装着するに先立って行い、前記第1のテイル域
    中へのアクリル共重合体の導入を、所定量のアクリル共
    重合体を含有する水溶液の所定量をスロット中に用意し
    、該スロット中に前記第1のテイル域を置き、前記フェ
    ルト体が自然の吸上作用により前記スロット中の前記水
    溶液の全量を吸引して該水溶液が該第1のテイル域中の
    みに導入されるようにして行い、前記第2のテイル域中
    へのアクリル共重合体の導入を、所定量のアクリル共重
    合体を含有する水溶液の所定量をスロット中に用意し、
    該スロット中に前記第2のテイル域を置き、前記フェル
    ト体が自然の吸上作用により前記スロット中の前記水溶
    液の全量を吸引して該水溶液が該第2のテイル域中のみ
    に導入されるようにして行い、前記フェルト体の前記ノ
    ーズ域が前記アクリル共重合体を本質的に含有しないよ
    うにしたことを特徴とするピアノ打弦ハンマー。
  3. (3)前記水溶液が界面活性剤を含有するものである、
    請求項(2)に記載のピアノ打弦ハンマー。
  4. (4)前記水溶液が顔料を含有するものである、請求項
    (2)に記載のピアノ打弦ハンマー。
  5. (5)顔料を含有せしめることにより前記第1及び第2
    のテイル域を重クロム酸カリウムで処理した従来のピア
    ノ打弦ハンマーのテイル域を卓越したものにした、請求
    項(4)に記載のピアノ打弦ハンマー。
  6. (6)下記の工程からなることを特徴とするピアノ打弦
    ハンマーの製造方法: 側表面を備えたノーズ部を有するピアノ打弦ハンマー用
    の伸長ヘッドを用意する工程、ピアノ弦への接触に寄与
    するノーズ域と第1と第2のテイル域とを有するフェル
    ト体を用意する工程、スロット中に所定量のアクリル共
    重合体を含有する水溶液の所定量を用意する工程、 前記フェルト体の第1のテイル域を前記スロット中の前
    記水溶液中に置く工程、 前記フェルト体が自然の吸上作用により前記スロット中
    の前記水溶液の全量を吸引して該水溶液が該第1のテイ
    ル域中のみに導入されるようにする工程、 スロット中に所定量のアクリル共重合体を含有する水溶
    液の所定量を用意する工程、 前記フェルト体の第2のテイル域を前記スロット中の前
    記水溶液中に置く工程、 前記フェルト体が自然の吸引作用により前記スロット中
    の前記水溶液の全量を吸引して該水溶液が該第2のテイ
    ル域中のみに導入されるようにし、前記フェルト体の前
    記ノーズ域が前記アクリル共重合体を本質的に含有しな
    いようにする工程、 前記フェルト体を前記伸長ヘッドの前記ノーズ部の周り
    に圧力下で配置する工程、及び 前記フェルト体のアクリル共重合体を含有せしめた前記
    第1及び第2のテイル域の面を前記伸長ヘッドの前記側
    表面に面接して装着せしめる工程。
  7. (7)前記水溶液が界面活性剤を含有する、請求項(6
    )に記載の方法。
  8. (8)前記水溶液が顔料を含有する、請求項(6)に記
    載の方法。
  9. (9)顔料を含有せしめることにより前記第1及び第2
    のテイル域を重クロム酸カリウムで処理した従来のピア
    ノ打弦ハンマーのテイル域を卓越したものにする、請求
    項(8)に記載の方法。
  10. (10)前記伸長ヘッドがヘッドストリップのセグメン
    トからなり、前記スロット中の前記水溶液中に置かれた
    前記フェルト体がフェルトのストリップのセグメントか
    らなり、前記方法が前記ヘッドストリップに装着した前
    記フェルトストリップと前記ヘッドストリップを複数の
    ピアノ打弦ハンマーに分離する工程を更に含む、請求項
    (6)に記載の方法。
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