JPH0357642A - ガスバリヤー性のフイルム - Google Patents

ガスバリヤー性のフイルム

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JPH0357642A
JPH0357642A JP19241189A JP19241189A JPH0357642A JP H0357642 A JPH0357642 A JP H0357642A JP 19241189 A JP19241189 A JP 19241189A JP 19241189 A JP19241189 A JP 19241189A JP H0357642 A JPH0357642 A JP H0357642A
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JP
Japan
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film
resin
water
formulas
organoboron
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Pending
Application number
JP19241189A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Nose
克彦 野瀬
Koji Yamada
浩二 山田
Kozo Maeda
浩三 前田
Katsuro Kuze
勝朗 久世
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はガスバリヤ−性フィルム(以下GB性と略す)
に関し、殊に透明性、耐水性及び層間接d性が良好であ
ると共に、とりわけガスバリヤ−性(以下GB性と略記
する)に優れ防湿性の良好なフィルムに関する。
(従来の技術) 近年、食品流通形態や、消費生活の変革によって食品の
包装形態も大幅に変わってきており包装用フ・fルムに
対する要求特性はますます厳しくなっている。
なかでも気体や水分の透過度が少な<、シかも冷凍加工
煮沸処理、レトルト処理等によってもそれらの性能が低
下しない様なフィルムの要望が高まっている。
即ち畜肉、魚魚、貝類などの包装において蛋白質や油脂
類等の酸化や変色を抑制し、味や鮮度を保持するために
はGB性の良い包装材を用いて空気の透過を阻止する必
要がある。しかもGB性フィルムで包装すると内容物特
有の臭気や香気が保持されると共に、水分の透過も阻止
されるので乾燥物にあっては吸湿劣化が防止され、また
含水物の場合は水分の揮発による変色や固化が防止され
包装時の新鮮な風味を長期間保持することができる。
こうした理由から、特にかまぼこ等の練製品、パター 
チーズ等の乳製品、味噌、茶、コーヒーかつおぶし、ふ
りかけ、ハム、ソーセージ類、貝類、漬物、インスタン
ト食品、豆腐、或いは米菓、カステラ、ビスケット等の
菓子類等の包装フィルムとして、前記GB性は極めて重
要な特性とされている。
またハンバーグ、シチュー、カレー等の調理食品包装で
は包装後殺菌の為のレトルト処理(120−135℃程
度の高温短時間処理)、流通段階での冷凍保存更には食
前における煮沸処理などが行なわれるのでこれらの処理
によってGB性が低下しない特性も要求、される。こう
した特性は無菌状態での取扱いが必須とされる医薬品や
医療機器等の包装用フィルムとしても極めて重要である
一方ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレンなどの
熱可塑性樹脂フィルム(特に、ポリエチレンテレフタレ
ートのようなポリエステルフィルム)は、機械的強度、
耐熱性、耐薬品性、透明性、寸法安定性に優れる。
又、衛生上も安全であるので包装用フィルムとして極め
て好ましいものと言える。
しかし、これらのフィルムのGB性は満足されるもので
なく、ビニルアルコール系重合体及びその変成体や塩化
ビニリデン系重合体、アクリロニトリル系重合体に比べ
てかなり劣るので、単独フィルムとして前述の様な用途
に適用することは好ましくない。
その為、フィルム表面に廖化ビニリデン系重合体やビニ
ルアルコール系重合体をコートしたり、あるいはアルミ
ニウム等の金属を蒸着したり二酸化硅素アルミナ、酸化
マグネシウムなどの金属酸化物を蒸着したり、アルミニ
ウム箔などを積層してGB性を高めている。
ところが、これら熱可塑性樹脂フィルムは通常、難気体
透過層との接着性に欠ける。それゆえ、このフィルムに
難気体透過層を積層するにはフィルム表面にコロナ放電
処理を施したり、アンカーコート層を設ける必要がある
熱可塑性樹脂フィルムの接着性を改善するために、フィ
ルムに対し、コロナ放電処理の他に、紫外線照射処理、
プラズマ放電処理、火炎処理、窒素雰囲気下でのコロナ
放電処理などの物理的処理を施す方法が提案されている
。アルカリ処理、プライマー処理などの化学的処理方法
や、これらと物理的処理方法との併用も行われている。
しかしいずれの方法によっても、熱可塑性樹脂フィルム
の接着性の改良は充分ではない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記従来の問題点を解決するものであり、その
目的とするところは、難気体透過層との接着性が良好で
あり、かつ耐久性のあるアンカーコート層を有するガス
バリヤ−性フィルムを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、熱可塑性樹脂フィルムの表面に、水溶性樹脂
、水乳化性樹脂および水分散性樹脂の少なくとも一種と
、特定の有機硼素高分子化合物および/または該有機硼
素高分子化合物とビニルアルコール系重合体との複合体
を主成分とする組成物を積層し、更に難気体透過層を形
成することによって、20℃の乾燥状態における酸素透
過量が40cc/m2・24hr−atm以下のガスバ
リヤ−性フィルムを得る事にあり、難気体透過層とベー
スフィルムとの接着性が著しく改善され得、かつフィル
ムの易滑性にも優れる、耐久性が良好である、との発明
者の知見にもとづいて完成された。
本発明のガスバリヤ−性フィルムは、熱可塑性樹脂フィ
ルムの少なくとも片面に水溶性樹脂、水乳化性樹脂、水
分散性樹脂の少なくとも一種(A)、次式(I)及び(
II)で示される有機硼素高分子の少なくとも一種(B
)と次式(I)及び(II)で示される有機硼素高分子
とビニルアルコール系重合体との複合体の少なくとも一
種(C)を主成分として(A) +(B)、(A)+ 
(C)、あるいは(A)+ (B) +(C)の如き混
合した組成物が積層されたフィルムであり、そのことに
より上記目的が達成される: ここで、 pは10〜10000; qはOまたは 1であり;qが1のときはAは、− (X)Q(Y) 
W,− (Z.) .一であり、XおよびZは1個の末
端エーテル残基を有し炭素数の合計が100以下の含酸
素炭化水素基、 (但し R Iは炭素数2〜13の炭化水素基)であり
、Q1mおよびnはそれぞれ独立してOまたは1である
本発明の熱可塑性樹脂積層フィルムに用いられる上記複
合体を形成する有機硼素高分子化合物(I)又は(II
)は、次の方法により調製され得る。
(1)分子末端に2個のグリセリン残基を有する下記化
合物(III)又は(IV)と、ホウ酸、ホウ酸トリエ
ステルもしくは無水ホウ酸とを反応させる。
ここで、qはOまたは1であり;qが1のときAは、−
 (X)(l − (Y).− (Z) n一であり、
XおよびZはl個の末端エーテル残基を有し炭素数の合
計が100以下の含酸素炭化水素基、(但し R pは
炭素数2〜13の炭化水素基)であり、Q、mおよびn
はそれぞれ独立してOまたは1である。
上記ホウ酸トリエステルとしては、ホウ酸と、炭素数4
以下の低級アルコールとのエステルが利用される。化合
物(II!)又は(■)1モルに対して、ホウ酸および
ホウ酸トリエステルは1モルの割合で、無水ホウ酸は0
.5モルの割合で反応させる。
■ ジ(グリセリン)ボラート、ジ(カテコール)ボラ
ートもしくは分子内にジ(グリセリン)ボラート残基又
はジ(カテコール)ボラート残基を含み炭素数の合計が
206以下のジオールにエチレンオキシドなどを付加さ
せることによりポリエーテル化反応を行なう。あるいは
、ジ(グリセリン)ボラート、′ジ1(カテコール)ボ
ラートもしくは上記ジ(グリセリン)ボラート残基又は
ジ(カテコール)ボラート残基を有するジオールに対し
て、炭素数3〜36のジカルボン酸;炭素数4以下の低
級アルコールと上記ジカルボン酸とのエステル;上記ジ
カルボン酸のハライド;もしくは炭素数4〜15のジイ
ソシアナートを当モル量反応させる。
上記(1)および■の調製法において、使用する原料は
2N以上が混合して用いられ得る。例えば、上記(II
I)又は(IV)式の化合物は−{A} .−で示され
る基の異なる2種以上の化合物が併用され得る。
このようにして得られる有機硼素高分子化合物としては
、例えば、次の化合物が挙げられる。
以下余白 (1) −1 (I)−2 X =2〜1000 1 P2=5〜5000 (I)−3 x2=1〜30 P, =100〜10000 (I)−4 p4=50〜5000 (I)−6 x, =lO 〜1000 P6=3〜1000 (I)−7 P =10〜5000 7 (I)−8 P  =1〜100 8 (II)−1 X7=5〜100 P9 =1〜10ロ 上記有機硼素高分子化合物(I)又は(II)とともに
複合体を形成するビニルアルコール系重合体としては、
ポリ酢酸ビニルから得られる鹸化度70〜100モル%
、重合度100〜3000PVAなどが用いられる。P
VAを用いる場合、鹸化度は、好ましくは85モル%以
上、重合度は200以上である。有機硼素高分子化合物
(I)又は(II)とPVAとの複合体は、両者を溶岐
もしくは懸濁液の状態で混合し、必要に応じて加熱する
ことにより形成される。このときの有機硼素高分子化合
物(I)又は(II)とPVAとの脛合割合は重量比で
5:95〜95:5、好ましくは10:90〜50 :
 50である。具体的には、例えば、PvA水溶戒を調
製し、これに有機硼素高分子化合物(I)又は(II)
を攪拌下で滴下しながら加える。このときの反応温度は
20〜100℃、好ましくは50〜80℃である。形成
された複合体の詳細な構造は不明であるが、例えば、P
VA鎖が有機硼素高分子化合物により架橋されたような
構造であると考えられる。
本発明フィルムに使用される組成物に含有され樹脂のう
ち、水溶性樹脂としては、天然高分子化合物、半合成高
分子化合物および合成高分子化合物のいずれもが用いら
れる。天然高分子化合物としては、例えば、澱粉類、ア
ルギン酸ナl− IJウム、タンパク質(ゼラチンなど
)がある。半合成高分子化合物としては、例えば、カル
ボキシセルロースなどのセルロース系樹脂、可溶性澱粉
などの澱粉系樹脂がある。合或高分子化合物としては、
例えば、ポリ(メタ)アクリル酸塩、ポリ(メタ)アク
リル酸塩含有共重合体、ポリエチレンオキンド、および
上記ポリマーの変成体がある。さらに合成高分子化合物
としては、エチレングリコールやペンタエリスリトール
などの多価アルコールを用いて調製されるエポキシ樹脂
;スルホン酸塩基、ホスフィン酸塩基、アンモニウム塩
基などの親水性基を高含量で含有するアクリル系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド
系樹脂などが挙げられる。
水乳化性樹脂および水分散性樹脂の素材としては、ポリ
ブタジエン、ポリー(スチレンーブタジエン)、ポリ(
アクリロニトリノレーブタノエン)などのゴム系樹脂;
ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン
およびその共重合体などのビニル系樹脂;アクリル酸、
メチルメタクリレート、ヒドロキシメチルアクリレート
、スチレン、グリシジルメタクリレート、メチルアクリ
レート、エチルアクリレートなどを用いてIFされるア
クリル系樹脂;イソフタル酸、アジピン酸、セバチン酸
、エチレングリコーノレ、ジエチレングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコールなどを用いて調製されるポリエ
ステル系樹脂;および上記グリコール類と、ジイソシア
ネート類とにより調製されるポリウレタン系樹脂などが
ある。
水乳化性樹脂および水分散性樹脂としては、この他にも
、分子内に親水性基を有するため水系溶媒において分散
性を示すか、もしくは分子内に親水性基を有するため分
散助剤を少量加えることにより水系溶媒において分散性
を示す高分子化合物が包含される。上記親水性基として
は、ホスホン酸基、ホスフィン酸基、スルホン酸基、ア
ンモニウム基、カルボキシル基などが挙げられる。この
ような親水性基を有する樹脂としては、ポリエステル、
ポリウレタン、ポリアミド、アクリル系樹脂、エボキシ
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などがある。
上記水乳化性樹脂または水分散性樹脂は、例えば、モノ
マーを乳化した状態で重合させる乳化重合法により有利
に調製される。その他の通常の方法で調製することもも
ちろん可能であり、組成物の場合には、得られたポリマ
ーを界面活性剤や有機濱媒を用いて水に乳化状態で分敢
させることにより、後述のフィルム調製に都合よく利用
され得る。
本発明に使用される樹脂組成物は、上記水溶性樹脂、水
乳化性樹脂および水分散性樹脂(これらを水性樹脂と総
称する)の少なくとも一種と、上記有機硼素高分子化合
物(I)および/または(II)およびビニルアルコー
ル系重合体との複合体とを主成分とする。水性樹脂と上
記複合体との含有割合は、95/5〜5/95 (w/
w) 、好ましくは8 0/ 2 0 〜2 0/ 8
 0 (w/w)である。水性樹脂が5重量%を下まわ
るとフィルムとアンカーコート層の接着性がわるく、逆
に複合体が5重量%を下まわると、得られるアンカーコ
ート層と難気体透過層との接着性がやや悪い。
更に本発明の特徴は架橋剤を併用してもよい。
例えば架橋剤としてはエポキシ基、ハロヒドリン基、ア
ジリニル基、イソ′シアナート基及びそのブンテ基、ブ
ロックイソシアナート基、アルコキシル基、アルキロー
ル基、ビニルスルホン基、ビニルスルホン基発生体、ア
クロイル基または活性ハロゲン基を同一分子内に2つ以
上有する化合物であるのが通常である。
組成物には、さらに必要に応じて、着色剤、静電防止剤
、耐プロッキング剤、無機または有機素材の粒子などを
用いた滑材、その他の重合体、紫外線吸収剤、劣化防止
剤などが、得られるフィルムの特性を損なわない程度の
割合で含有されていてもよい。
上記組成物が積層される熱可塑性樹脂フィルム(ベース
フィルム)としては、ポリエステルフィルム、ポリアミ
ドフィルム、ポリヵーボネートフィルム、ポリフェニレ
ンサルファイドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム
、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリオレフィン系フ
ィルム、セルロース系フィルム、PVA系フィルム、ア
クリル系フィルム、塩化ビニル系フィルムなどが挙げら
れ、最終的に得られる積層フィルムの用途および必要と
される特性に応じて最適な素材が選択される。最も一般
的に用いられるのはポリエステルフィルム、ポリアミド
フィルム、ポリカーボネートフィルム、セルロース系フ
ィルムなどである。
上記ベースフィルムは、その素材である熱可塑性樹脂を
通常、溶融・押出により、あるいは該樹脂を溶剤に溶解
させてキヤステングすることにより、得られる。このよ
うな未延伸フィルムを必要に応じて一軸もしくは二軸延
伸した後に、その表面に上記組成物が後述の方法により
付与(塗工)される。未延伸もしくは一軸延伸したベー
スフィルムに組成物を塗工し、これを必要に応じてさら
に延伸する方法が、ベースフィルムと組成物との密着性
、易滑性付与および得られたフィルムの耐久性などの点
から、より好ましい。二軸延伸したベースフィルムは、
フィルム巾が広く、かつこのベースフィルム上に組成物
を薄く塗工するためには、フィルムの走行速度を上げる
必要があるため、均一に塗工するのがやや難しい。
本発明の熱可塑性樹脂積層フィルムは、例えば、次の方
法により調製される。まず、上記組成物を、水もしくは
水系溶媒に溶解、分散もしくは乳化させる。これは、例
えば、ラテックスに有機硼素高分子化合物とポリビニル
アルコールとの複合体を添加する方法:樹脂と該複合体
とを溶融状態で混練しながら水もしくは水系溶媒を添加
する方法などにより行われ得る。上記水系溶媒とは、例
えば、水の他に50重量%以下の割合でアルコール類(
例エハ、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロビルアルコール)などの有機溶媒を含有する溶媒であ
る。有機溶媒は、組成物を含む塗工岐ノベースフィルム
へのコーティング性ヲ向上サせる目的で、さらに塗工後
の乾燥性を向上させる目的で添加される。有機溶媒の含
有量が50重量%以下であれば、塗工液が引火もしくは
爆発する危険がない。コーティング性の向上などを目的
として、組成物に添加剤として、フッ素系樹脂、ンリコ
ーン系樹脂、界面活性剤などを含有させることは推奨さ
れる。この組成物を含む塗工液は上記ベースフィルム表
面に、通常、0.003〜5g/m2、好ましくは0.
01〜3 g/trの割合で塗工される。0.003g
//を下まわると、得られたフィルムと、接着を目的と
する他の樹脂との接着性に劣り、5g/I/を上まわる
と、得られたフィルムの滑り性および耐プロソキング性
に劣る。
上記塗工液を調製してこれをベースフィルムに塗工する
コーティング法の他に、例えば、共押出しコート法、押
出しラミネート法、ドライラミネート法,ホットメルト
接着法なども採用され得る。
上記樹脂組成物を塗工などの方法により積層する前に、
もしくは積層後に、ベースフィルム表面に、空気もしく
は窒素雰囲気下にてコロナ放電処理または紫外線照射処
理を行なうことも可能である。これらの処理を施すこと
により、ベースフィルムとアンカーコート層との密着性
、あるいは、得られたフィルムと難気体透過層との接着
性がさらに向上する。
以下、難気体透過層の事をGB(ガスバリヤ−)と略す
この様にして得た積層フィルムの接着層面側にはGB性
素材が積層される。
GB性素材としてはポリビニルアルコール系樹脂エチレ
ンビニルアルコール系共重合体、ポリ塩化ビニリデン系
樹脂、ポリアクリルニトル系樹脂、ポリアミド樹脂など
の有機ポリマーや、アルミニウム亜塩などの金属、マグ
ネシウム、アルミニウム、ジルコニウム、硅素などの酸
化物の蒸着膜やスパッタリング膜や金属箔などの無機系
化合物が使用される。
上記GB材中透明ハイバリャー材としてはポリビニルア
ルコール、エチレンビニルアルコール樹脂や、アクリル
酸類や硅素含有ビニルモノマー類ヤ他ノヒニルモノマ一
類の共重合体などのポリビニルアルコール系樹脂や、マ
グネシウム、アルミニウム、硅素の酸化物などがあげら
れる。
更に、有機ボリマー中は無機粒子を含有せしめると、尚
一層ガスバリヤ−性が向上する。
なかでも板状粒子が好ましく、例えばモンモロリロナイ
ト、ピーデライト、ノントロナイト、ヘクトライト、サ
ポナイト、テニオライト、雲母などが挙げられる。
これらの鉱物は、天然のクレー中より産するもの、天然
品より抽出したものの、純合成品などがある。
該GB性素材が樹脂である場合は、この樹脂をフィルム
状に成形して前記積層フィルム上にラミネートしたり或
いは樹脂を溶融して前記積層フィルム上に押出しラミネ
ートする方法、更にはこれらの樹脂の溶液、分散液、乳
化肢を積層フィルム上に塗布する方法などを採用すれば
よい。
また、アルミニウムや亜塩、金属酸化物などの場合はこ
れらを高真空下で、高周波あるいは電子銃で加熱蒸発さ
せてフィルムの表面に蒸着させる真空蒸着法や、この他
にスパッタリングやイオンプレーティング法を採用する
こともできる。
何れにしても積層フィルム表面の接着層は優れた接着性
を有しているのでGB性素材は該フィルムの表面に強固
に接着し、層間剥離などを生じることのない良質の複合
フィルムとなるが、好ましくはGB性素材としては、ポ
リビニルアルコール系樹脂、エチレンビニルアルコール
系樹脂や、金属又は金属酸化物が用いられる。
ところで、上記積層フィルムにおいて例えばベースフィ
ルムがポリエステルの場合、それ自体のGB性は厚みが
約■2−のもので酸素透過量にして1 . 5 0 c
c/ j −24Hr−atm  (単位は以下単にc
cで示す)程度であって、前述の様な包装用フィルムと
してはGB性が不足しており、少なくとも40cc以下
の酸素透過量に押えなければ内容物の変質などを有効に
阻止することはできない。内容物の変質を阻止するには
酸素透過量が低ければ低いほどよく101以下が最も好
ましいが、ちなみに食品に対する必要な酸素透過量の目
安を例示する。
■練り辛子や七味では酸化防止や保香の為に30cc程
度以下、■ハム・ソーセージ等では腐敗或は酸化変色防
止の為に10cc程度以下、■茶、コーヒー等では酸化
防止、防湿、保香の為に10cc程度以下、■スナック
、米菓等では油脂等の酸化防止の為5cc程度以下、■
かまぼこ等では腐敗変色防止の為5cc程度以下、■ふ
りかけ食品等では保香、防湿の為5cc程度以下、■味
噌等では酸化、変・退色防止及び風味保持の為2CC程
度以下、■かつお削りぶし等では酸化、変・退色防止及
び保香の為ice程度以下、の酸素透過量が夫々要求さ
れる。
次に、実施例を示す。そのなかでの評価法を明示してお
く。
[酸素透過量コ モコン社製自動酸素透過率測定装置r Ox−Tran
100型」を使用し、20℃の乾燥状態(0%R.H.
)で測定する。試料は、乾燥したンリカゲルを入れたデ
シケーター中で24時間シースニングした後測定する。
単位: cc/ rl ・24hr−atm[ヘイズ] JISK8714に基づき、東洋精機製作所製「ヘーズ
メーターS」を用いて測定した。
[ヒートシールコ 西部機械社製の高速自動製袋機rHS  400型」を
使用し、温度200℃で1分間に30袋の速度でヒート
シールする。シール幅はl cmとする。
[ヒートシール強度] ヒートシールを行なったフィルムを幅15關幅の短冊状
に切断し、強伸度の測定で使用した「テンシロンUTM
a型」にてT型剥離の形でシール強度を測定する。剥離
速度2001m/分、測定雰囲気20℃、65%R.H
. [ラミネート強度コ 各GB性フィルムを幅15!l■×長さ20c+wの短
冊状に切断し、前記と同じ「テンシロンUTMa型」を
用いてPETフィルムとシール材或はGB材等をT型′
JAlilの形で剥離してラミネート強度を測定する。
剥離速度200mm/分、雰囲気20゜C1S5%R.
H. [煮沸処理] 日坂製作所製の染色処理機rHUHT  2 1 2/
350型・小型オーバーマイヤー」を使用し、冷動する
熱水中に煮沸処理と同様の金網に試料フィルムを浸漬し
、95℃で30分間熱処理する。
フィルムにシール材をラミネートしたものについては、
フィルム同士の融着を防止する為フィルム間に紙をはさ
んで処理する。
実施例1 ジカルボン酸単位が、テレフタル酸モル50%、イソフ
タル酸46.5モル%および5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸1.5モル%から構成され、そしてグリコール
単位が、エチレングリコール80モル%およびネオペン
チルグルコール20%から構成されるスルホン酸変性ポ
リエステルを合或した。このポリエステルを10重量%
の割合で水に分牧した鹸化度が88%で重合度が500
のポリビニルアルコール水溶岐に有機硼素高分子化合物
(I)−1 (P.=1000)をPVAと有機硼素高
分子化合物との重量比が1:4となるように加え、40
〜50℃で30分間撹拌して複合体水溶液を得た。この
複合体水溶液を、得られたスルホン酸変性ポリエステル
分散液に、該ポリエステルに対して複合体が固形分換算
で20重量%となるような割合で添加し、更にジフェニ
ルメタンジイソシアナート・メチルエチルケトオキシム
ブロック体の乳化物を樹脂組成物に対して固形分として
20重量%添加し塗工液を調製した。
別に、ポリエチレンテレフタレートを280〜300″
Cで溶解押出し、15℃の冷却ロールで冷却して厚さ2
50u油の未延伸フィルムを得、この未延伸フィルムを
周速の異なる85℃の一対のロール間を通して縦方向に
3.3倍に延伸した。
このフィルム表面に上記塗工液をエアナイフ方式で塗工
し、70℃の熱風で乾燥し、樹脂組成物層を形成した。
このフィルムをテンターで、98℃にて横方向に3.3
倍延伸し、さらに200〜210゜Cで熱固定し、厚さ
25/7J(樹脂組成物層0.15μ)の二軸延伸コー
ティングポリエステルフィルムを得た。
更に、フィルム用電子銃加熱方式の蒸着機に設置し、i
o−’Torrの真空下で一酸化珪素を100m/mi
nの速度で一定張力下で捲きとりながら連続蒸着した。
800人の透明な蒸着膜が積層されたフィルムが得られ
た。
この蒸着面に、東洋モートン社製接着剤「アドコート3
35A/FJをメチルエチルケトンで希釈し液濃度20
%とした接着剤をグラビアコーターで塗布し、60℃の
乾燥ゾーンを通した後、厚み60μの未延伸ポリプロピ
レンフィルム(東洋紡績社製パイレンCTP114B)
を50’Cの二ノブローラでラミネートし、40゜Cで
2日間エージングした。
得られたCPラミネートフィルムのCP面を重ねてヒー
トシーラーでシールし、該フィルムのレトルト処理後の
ヒートシール強度及びラミネート強度等を測定した。
実施例2 実施例1において、有機硼素高分子複合体(■−.1)
を用いた以外実施例lと同様にして行なった。
比較例l〜2 実施例1において、スルホン酸変性ポリエステル単独及
び有機硼素高分子複合体を単独で用いた以外は実施例1
と同様にして行なった。
比較例3 実施例1において下塗層を設けなかった以外実施例1と
同様にして行なった。
以下余白 表1 下塗層がスルホン酸ポリエステル単独(比較例1)ある
いは有機硼素高分子単独( 〃 2)、 及び下塗層がない場合( 〃 3)に比べて本発明法は
極めて良好な事がわかる。
実施例3 実施例lと同様の方法により、反応時間を短くして、分
子ffi4000のスルホン酸変性ポリエステルの10
%水分nKを:J!4製した。このポリエステル100
重量部を、メチルエチルケトン72重量部およびトルエ
ン72重量部に濱解させた後、この溶l夜に4,4′−
ジフェニルメタンジイソンアネート21重量部およびジ
ブチル錫ジラウレ−1=0.05重量部を加え、70〜
80℃にて3時間反応させた。溶剤を蒸発させて、ポリ
エステルポリウレタンを含む水分散液を得た。これに、
有機硼素高分子化合物( CI)−2;x,=  9P
2=10)を、該ポリエステルポリウレタン100重量
部に対して50重量部及び炭酸ジルコニウムアンモニウ
ムを15重量部の割合で添加して塗工戒を得、これを用
いて、実施例1と同様の方法により、熱可塑性樹脂積層
フィルムを調製した。
更に、合成へクトライト(日本シリカ工業製ラボナイト
XLS)と重合度1500ケン化度99%のボリビニル
アルコールの割合が7 0/3 0の10%の水溶液を
作成し、該フィルムの下塗層表面に乾燥厚みが3−にな
る様に塗布し、実施例1と同様にCPをラミネートした
結果を表−2に示す。
実施例4〜5 実施例3で得た下塗層積層フィルムにポリビニルアルコ
ール、アクリル酸ブロック共重合体(アクリル酸含ff
i 2 3 w t%)及びビニルトリエトキシシラン
と酢酸ビニルとの共重合体(ビニルシラン単位として0
.3モル%)のケン化物を各々乾燥厚みが2μになる様
に塗布し、実施例1と同様にCPをラミネートした。
比較例4〜6 実施例5において、下塗層がスルホン酸ポリエステル単
独(比較例4)、及び有機硼素高分子複合体単独(比較
例S)及び、下塗層を設けなかった以外は実施例5と同
様にしてラミネートフィルムを得た。
表−2に結果を示す。
表2 下塗層がスルホン酸基含有ポリエステル単独(比較例4
)、有機硼素高分子複合体単独( 〃 5)及び下塗層
を設けなかった場合         ( 〃 6)に
比べて、本発明法は極めて接着性か良い事がわかる。
(発明の効果) 以上実施例で示した通り本発明法は透明性気体遮断性、
接着強度が優れており食品包装、薬品や医療4具などの
無菌包装、電気、機械部品等の包装にも広く活用するこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に水溶性
    樹脂、水乳化性樹脂、水分散性樹脂の少なくとも一種(
    A)、次式( I )及び(II)で示される有機硼素高分
    子の少なくとも一種(B)と次式( I )及び(II)で
    示される有機硼素高分子とビニルアルコール系重合体と
    の複合体の少なくとも一種(C)を主成分として(A)
    +(B)、(A)+(C)、あるいは(A)+(B)+
    (C)の如き混合した組成物が積層され、更にその上に
    難気体透過層を形成してなり、20℃の乾燥状態におけ
    る酸素透過量が40cc/m^2・24Hr・atm以
    下である事を特徴とするガスバリヤー性フィルム。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) ここで、pは10〜10000;qは0または1であり
    ;qが1のときAは、−(X)_n−(Y)_m−(Z
    )_n−であり、XおよびZは1個の末端エーテル残基
    を有し炭素数の合計が100以下の含酸素炭化水素基、 Yは▲数式、化学式、表等があります▼(但し、Rは炭
    素数 1〜34の炭素水 素基)もしくは▲数式、化学式、表等があります▼基 (但し、R′は炭素数2〜13の炭化水素基)であり、
    l、mおよびnはそれぞれ独立して0または1である。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010163517A (ja) * 2009-01-14 2010-07-29 Unitika Ltd ポリエステル樹脂水性分散体およびその製造方法

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JP2010163517A (ja) * 2009-01-14 2010-07-29 Unitika Ltd ポリエステル樹脂水性分散体およびその製造方法

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