JPH0354895A - シールドルーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は医療用電子機器、測定用電子機器等を内設する
シールドルームに関し、更に詳しくは、磁気及び電波の
遮蔽に好適なシールドルームの外壁構造に関する。

［従来の技術、発明が解決しようとする課題］般に、磁
気共鳴（ＭＲ）や核磁気共鳴（ＮＭＲ）の原理を利用し
た画像診断装置等の医療用電子機器や測定用電子機器に
おいては、電波（ＲＦ）が利用されるとともに超伝導マ
グネット等による強力な磁場が利用されるので、これら
電子機器を使用する場合には、外部からの電波及び磁場
への影響を防止する必要があるとともに、これら電子機
器で使用する電波や磁気が周辺の電子機器やぺ一スメー
カ等を使用している患者等に影響を及ぼすことを防止す
る必要がある。

例えば、磁気に関しては、使用する電子機器内のマグネ
ットを中心として磁気の強さが５Ｇ（ガウス）までの区
域を制限区域とする必要がある。

したがって、電子機器設置スペースの有効利用の観点か
ら、磁気遮蔽手段によって、この制限区域のスペースを
できるだけ縮小することが望ましい。

更に、磁気の強さが１〜３Ｇの区域は他の計測装置等の
電子機器に影響を及ぼし得るから、磁気遮蔽手段によっ
て１〜３Ｇの区域のスペースをも縮小することが望まし
い。近年では、装置筐体に磁気シールド性をもたせた自
己シールド形式のＭＲ断層撮影装置、ＮＭＲ断層撮影装
置等が開発されているが、この種の自己シールド形式の
装置においても、現状では、５Ｇの区域が外部に形成さ
れるから、これら電子機器の設置場所には電波とともに
磁気のシールドを行なうことができる遮蔽手段が必要と
なる。

近年、ＭＲ装置、ＮＭＲ装置等を内設するためのパネル
組立式の電波シールドルームが提案されている。この種
の電波シールドルームにおいては、各パネルの少なくと
も内壁面若しくは外壁面が、例えば、アルミニウム、銅
、鉄、ステンレス鋼等の導電性材料により構成されてい
る。

しかし、この種の導電性シート材料を用いた電波シール
ドルームは実質的に磁気シールド機能を有していないの
で、従来においては、シールドルームの周囲を純鉄製の
磁気シールド壁で囲う方法が考えられている。しかしな
がら、純鉄製の磁気シールド壁を用いる場合、少なくと
も６〜１０ｍｍの壁厚が必要となるため、極めて重量の
大きなシールド壁構造となり、壁材の運搬及び施工作業
に多大な労力を要するとともに、材料コストも高くなる
という問題が生じる。

したがって、本発明の目的は、軽量で安価に作製でき、
しかも、磁気及び電波を遮蔽することができるパネル組
立構造のシールドルームを提供することにある。

［課題を解決するための手段、作用］ 上記目的を達或するために、請求項ｌに記載した発明は
、磁気及び電波の遮蔽が必要な電子機器を内設するパネ
ル組立構造のシールドルームであって、各パネルがその
内外壁面のほぼ全面に沿って延びるケイ素鋼板材を備え
ている構成とされる。

請求項１に記載の構成によれば、ケイ素鋼板材は純鉄に
対して約１／４程度の壁厚で所要の磁気シールド機能を
有するので、従来の純鉄製のシールド壁と比べて極めて
軽量なパネル構造を得ることができる。また、ケイ素鋼
板材は導電製材料であるから、このケイ素鋼板材を用い
たパネル組立構造により磁気とともに電波の遮蔽も達成
することができる。

また、請求項２に記載の構成によれば、前記各パネルが
薄いソート状のケイ素鋼板材の積層構造を有する。した
がって、シート状ケイ素鋼板材の積層枚数をシールドル
ームの適用場所（シールドすべき電子機器野磁気の強さ
等）に応じて容易に可変調整することができる。したが
って、材料の無駄なく容易に最適な磁気４シールド効果
を達或することができる。しかも、各パネルの積層シー
ト間に導電性接着材層を形成することが可能となるので
、パネルの強度向上とともに、磁気及び電波に対するシ
ールド効果を容易に高めることができるようになる。

本発明においては、パネル全体をケイ素鋼板材の積層体
のみから構成することができるが、パネルの剛性を高め
る必要がある場合には、種々の変更を加えることができ
る。

例えば、請求項３に記載の構成によれば、前記各パネル
が補強基板を備え、前記ケイ素鋼板材は該補強基板の少
なくとも内壁面側又は外壁面側に固着される。したがっ
て、パネルに必要な剛性を維持しつつ、純鉄製シールド
壁よりも軽量なパネル構造を得ることができる。この場
合、請求項４に記載の構成によれば、前記補強基板が鋼
板とされるので、前記ケイ素鋼板材と組み合わせた壁厚
を薄くすることができ、一方、請求項５に記載の構成に
よれば、前記補強基板が発泡樹脂ボードとされるので、
パネルの剛性を維持しつつ一層の軽量化を達戒すること
ができる。

更に、請求項６に記載の構成によれば、前記各パネルの
各側壁部がパネル本体部から一体に曲折形成されるので
、プレス成形の利用により、各パネルの製造工程を簡素
化することができる。

一方、請求項７に記載の構成によれば、前記各パネルが
平板状のパネル本体部と、該パネル本体部とは別体に形
成された側壁部とを備え、各パネルの側壁部はアングル
状部材により囲い枠状に形成され、パネル本体部は該囲
い枠状とされた側壁部に固着される。かかる構成によれ
ば、パネルに必要な剛性を囲い枠状の側壁部によって確
保しつつ、パネル全体の軽量化を達成することができる
。

また、請求項８に記載の構戊によれば、前記各側壁部に
はパネル同士を締結接合するためのボルトを通す複数個
のボルト挿通穴が形成されるので、分解組立が可能なパ
ネル組立構造の磁気及び電波遮蔽用シールドルームとす
ることができる。

［実施例］ 以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施例を説
明する。　第１図ないし第３図は本発明の一実施例を示
したものであり、第１図は磁気及び電波の遮蔽を必要と
するＭＲ装置，ＮＭＲ装置等の電子機器ｌを内設したシ
ールドルーム１０の内部を示す水平断面平面図、第２図
はシールドルームのパネル１ｌの斜視図、第３図はパネ
ルｌ１の部分拡大断面図である。

これらの図を参照すると、シールドルームｌＯは複数個
のパネル１ｌの組立構造となっている。

第１図には４つの側壁を有する４面壁構造が示されてい
るが、床又は天井のシールドが必要な場合には、５面壁
或いは６面壁構造とすることができる。シールドルーム
１０の側壁には開閉ドアを有する出入り口が形成される
が、ここでは、説明の簡略化及び発明の明確化のために
、それらの図示は省略されている。

第２図に示すように、各パネル１ｌは平板状のパネル本
体部ｌ２と、該パネル本体部ｌ２の各側辺部から立設さ
れた側壁部ｌ３とを備えている。

各側壁部１３にはパネル１１同士を締結接合するための
ボルト１７（第１図参照）若しくはリベット等を通す複
数個の穴１３ａが形成されている。

穴１３ａの配設ピッチ寸法は、パネル１１の接合部の隙
間からの電波の漏洩を防止することができるように、シ
ールドすべき電波の周波数に応じて決定することができ
る。

この実施例では、バネルｉｔのパネル本体部１２と側壁
部１３は一体に形成されており、パネル１１全体が、第
３図に示すように、複数枚のシート状ケイ素鋼板材１４
の積層構造となっている。

純鉄製の磁気シールド壁では少なくとも６〜８ｍｍの壁
厚を必要とする場合、パネル１１にケイ素鋼板材１４を
用いることにより、全体で約１．６ａ＋ａ＋程度の壁厚
で同程度の磁気シールド作用を得ることができる。した
がって、第３図に示すケイ素鋼板材ｌ４の積層構造によ
れば、一般に入手が容易で安価な０．３〜０．５開程度
の板厚のケイ素鋼板材ｌ４を３〜５枚積層することによ
り、所要の磁気シールド壁を達成することができる。

ケイ素鋼板材１４は導電性材料であるから、ケイ素鋼板
材ｌ４を用いたバネル１１で電子機器１を完全に包囲す
ることにより、磁気シールドとともに電波シールドも達
成することができる。

ケイ素鋼板材■４を積層するに際しては、ケイ素鋼板材
同士をスポット溶接により順次に固着することができる
が、締結用のボルト、リベット等、或いは、接着材を用
いて相互に接着してもよい。

この場合、積層される各ケイ素鋼板材ｌ４の間に導電性
樹脂接着材の層を形戒すれば、パネル１ｌの強度向上と
ともに、磁気及び電波に対するシールド効果が一層高ま
る。

ケイ素鋼板材１４の積層構造のみではバネルｌｌとして
の剛性が不足する場合、第４図及び第５図に示すように
、少な《ともパネル本体部ｌ２をケイ素鋼板材ｌ４と補
強基板との貼合わせ構造とすることができる。

第４図に示す実施例では、パネル本体部１２が、例えば
発泡スチロール、発泡ウレタン等からなる発泡樹脂基板
１５を備えており、発泡樹脂基板１５の両面にシート状
ケイ素鋼板材１４が積層状態で設けられている。ケイ素
鋼板材ｌ４は発泡樹脂基板１５の成形時に一体成形する
ことができる。

この実施例においては、補強基板として軽量部材である
発泡樹脂基板１５が用いられているので、パネル１１を
軽量に保ちつつその剛性を高めることができる。

第５図に示す実施例では、パネル本体部ｌ２が例えば亜
鉛メッキを施した鋼板からなる補強金属基板１６を備え
ており、この補強金属基板１６の表面にシート状ケイ素
鋼板材１４が積層状態で貼り合わされている。この補強
金属基板１６は磁気シールドを助威する目的で設けられ
るものではなく、単に、ケイ素鋼板材ｌ４の補強のみを
目的とするものであるから、補強に必要な例えば１ＩＩ
ｌｆｆｉ程度の板厚があれば十分である。したがって、
このような補強基板を用いても、従来の純鉄製磁気シー
ルド壁に比べれば遥かに軽量なパネル１１を実現するこ
とができる。

このような補強金属基板１６を用いる場合、この補強金
属基板１６とパネル１ｌの各側壁部１３とを一体に形戊
し、側壁部ｌ３で囲まれたバネル１１の平面部にケイ素
鋼板材ｌ４を貼り合わせることによってパネル本体部ｌ
２を構成することができる。

第６図及び第７図は本発明の更に別の実施例を示したも
のである。これらの図を参照すると、パネル１１のパネ
ル本体部１２は４つの側壁部ｌ３と別体に作られており
、側壁部ｌ３はアングル状部材により囲い枠状に形成さ
れている。そして、パネル本体部１２は該囲い枠状とさ
れた側壁部１３に固着されている。この実施例において
、パネル本体部ｌ２は複数枚のシート状ケイ素鋼板材１
４の積層構造となっている。一方、枠状の側壁部１３は
普通鋼板により形戒することができる。ケイ素鋼板材ｌ
４からなるパネル本体部ｌ２は接着材、ボルト、リベッ
ト、溶接等の手段で枠状側壁部ｌ３に固定することがで
きる。なお、第４図又は第５図に示すようなパネル本体
部１２の層構造を本実施例のパネル本体部１２に適用す
ることもできる。

このような、第６図及び第７図に示す実施例の構造にお
いては、パネル１ｌに必要な剛性を囲い枠状の側壁部１
３によって確保しつつ、バネルｌｌの全体の軽量化を達
成することができる。

以上、図示実施例につき説明したが、本発明は上記実施
例の態様のみに限定されるものではなく、特許請求の範
囲に記載した発明の範囲内で更に種々の変更を加えるこ
とができる。例えば、パネルは所要の板厚を有するｌ枚
のケイ素鋼板材で電波シールドとともに磁気シールドを
達成するものであってもよい。また、パネル１１自体の
外形はパネル同士の接合形態に合わせて種々の形状に変
更することができる。

［発明の効果］ 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、シー
ルドルームを構成するための各パネルがその内外壁面の
ほぼ全面に沿って延びるケイ素鋼板材を備えているから
、従来の純鉄製のシールド壁と比べて極めて軽量な磁気
シールドパネル構造を得ることができる。また、ケイ素
鋼板材は導電製材料であるから、このケイ素鋼板材を用
いたパネル組立構造により磁気とともに電波の遮蔽も達
成することができる。したがって、本発明によれば、軽
量で安価に作製でき、しかも、磁気及び電波を遮蔽する
ことができるパネル組立構造のシールドルームを提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明責一実施例を示すシールドルームの概略
水平断面平面図、 第２図は第１図に示すシールドルームのパネルの斜視図
、 第３図はケイ素鋼板材の積層構造からなるパネルの部分
拡大断面図、 第４図及び第５図はそれぞれケイ素鋼板材及び補強葎板
を備えたパネルの実施例を示す部分拡大断面図、 第６図はケイ素鋼板材からなるパネル本体部と囲い枠状
の側壁部とを別体に形成したパネルの一部破断断面図、 第７図は第６図に示すパネルの分解斜視図である。 図において、１は磁気及び電波の遮蔽を必要とする電子
機器、ｌＯはシールドルーム、１ｌはパネル、１２はパ
ネル本体部、ｌ３は側壁部，１３ａは穴、１４はケイ素
鋼板材、１５は発泡樹脂基板、ｌ６は補強金属基板をそ
れぞれ示す。

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. １．磁気及び電波の遮蔽が必要な電子機器を内設するパ
   ネル組立構造のシールドルームであって、各パネルがそ
   の内外壁面のほぼ全面に沿って延びるケイ素鋼板材を備
   えている、シールドルーム。
2. ２．前記各パネルが薄いシート状のケイ素鋼板材の積層
   構造を有する、請求項１に記載のシールドルーム。
3. ３．前記各パネルが補強基板を備え、前記ケイ素鋼板材
   が該補強基板の少なくとも内壁面側又は外壁面側に固着
   されている、請求項１に記載のシールドルーム。
4. ４．前記補強基板が鋼板である、請求項３に記載のシー
   ルドルーム。
5. ５．前記補強基板が発泡樹脂ボードである、請求項３に
   記載のシールドルーム。
6. ６．前記各パネルが平板状のパネル本体部と、該パネル
   本体部の各側辺から一体に曲折形成された側壁部とを備
   えている、請求項１に記載のシールドルーム。
7. ７．前記各パネルがパネル本体部と、該パネル本体部と
   は別個に形成された側壁部とを備え、各パネルの側壁部
   はアングル状部材により囲い枠状に形成されており、パ
   ネル本体部は該囲い枠状とされた側壁部に固着されてい
   る、請求項１に記載のシールドルーム。
8. ８．前記各側壁部にはパネル同士を締結接合するための
   ボルトを通す複数個のボルト挿通穴が形成されている、
   請求項１に記載のシールドルーム。