JPH0354345Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は給気流と排気流の間で熱交換を行うよ
うにした熱交換器付換気扇に関するものである。

〔従来技術〕

この種の従来装置においては、熱交換器の清掃
などメンテナンスの際には熱交換器を本体ケース
に脱着するが、本体ケースと熱交換器の両側面と
は隙間が生じないように密着して設けられてお
り、熱交換器の脱着は容易でなかつた。

〔考案の概要〕 本考案は上記のような従来の欠点を除去するた
めに成されたものであり、本体ケースと熱交換器
との間の密着性を良好に維持したまま、この間の
すべり摩擦を著しく低減させることにより、熱交
換器の着脱が容易であつて、しかも耐久性のある
熱交換器付換気扇を提供することを目的とする。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の実施例を図面とともに説明す
る。第１図において、１は本体ケース、１ａはそ
の仕切部で、その本体ケース１の一方の室には給
気用フアン４および排気用フアン５が収納され、
他方の室には熱交換器２が収納される。熱交換器
２においては伝熱性仕切板２ａが積層され、給気
と排気が交互に90°方向を変えて通気される。又、
熱交換器２の両側面には夫々本体ケース１の内面
および仕切部１ａと密着させるための取付板３が
粘着される。

第２図Ａ，Ｂは取付板３の詳細を示し、６は断
熱材、７はアルミ板で、断熱材６の外面側（反熱
交換器）２側全領域のうちの、熱交換器２の挿入
方向における前側約半分程度に凹部６ａを設け、
この凹部６ａにアルミ板７を接着ないし挿着す
る。又、断熱材６の内面側には粘着材８を塗布し
て熱交換器２に粘着させる。断熱材は、一般に、
アルミ板よりも弾力に富み、密着性は良いが、そ
の反面、摩擦係数が大きく、かつ脆弱である。

さて、熱交換器２の本体ケース１内への収納に
際しては、摩擦係数が小さく滑りやすいアルミ板
７とアルミ板７よりも弾力に富む断熱材６との相
乗作用によつて熱交換器２は本体ケース１内に円
滑に収納され、また、収納後においては、熱交換
器２は、断熱材６の弾力によつて、取付板３の最
外表面の全体（即ちアルミ板面の全体および断熱
材面のうちの非凹部の全体）を介して本体ケース
１の内壁面に密着する。熱交換器２の取出しの際
にもアルミ板７の滑り易さにより容易に取出すこ
とができる。第３図Ａ，Ｂは熱交換器２を本体ケ
ース１内に収納した状態を示し、熱交換器２は断
熱材６を介して本体ケース１に密着している。

尚、室内からの排気はフアン５の回転によつて
矢印ａに示すように本体ケース１内に吸込まれ、
熱交換器２を介して室外に排出される。又、室外
からに給気はフアン４の回転によつて矢印ｂに示
すように本体ケース１内に吸込まれ、熱交換器２
を介して室内側に排出される。排気と給気は熱交
換器２で熱交換される。

〔考案の効果〕

以上のように本考案においては、熱交換器２
の両側面に取付板３，３を取付けることとし、
この取付板３，３には、弾性に富み本体ケース１
との密着性が良い断熱材６と、摩擦係数が小さく
てすべり易くかつ強靱なアルミ板７，７とを使用
することとし、断熱材６の外面側（即ち反熱交換
器２側）全領域の約半分程度に亙つて凹部６ａを
設け、この凹部６ａの全領域に亙つてアルミ板７
を接着ないし挿着することとし、かつ断熱材６
上の凹部６ａの形成位置は、熱交換器２の挿入方
向における前側約半分程度としたから、下記〜
の作用効果を奏することができた。

熱交換器２の本体ケース１内への収納に際し
ては、摩擦係数が小さくすべり易いアルミ板７
とアルミ板７よりも弾力に富む断熱材６との相
乗作用によつて著しくすべり易さが付与され、
以つて熱交換器２は、本体ケース１内に円滑に
収納されることとなつた。

熱交換器２の本体ケース１内への収納開始の
時点においては、断熱材６よりも強靱なアルミ
板７が防護作用を発揮するから、断熱材６の先
端部が傷つけられる虞もなくなつた。

熱交換器２の収納後においては、取付板３の
最外表面の一半を構成する断熱材６の素面は、
弾性に富む断熱材６自身の密着性によつて、ま
た取付板３の最外表面の他半を構成するアルミ
板７の最外表面は、アルミ板７の平滑性・柔軟
性とこれをバツクアツプする断熱材６の圧縮応
力との相乗作用によつて、夫々本体ケース１の
内面に密着・密閉させることができ、以つて取
付板３の最外表面と本体ケース１の内面との間
における空気漏れの発生を完全に防止すること
ができた。

熱交換器２の両端面における断熱材６の使用
を可能にしたから、熱交換器２の両側面からの
熱流出すなわち熱損失を減少させることができ
た。

熱交換器２の掃除又は交換の際には、熱交換
器２の本体ケース１からの取外し、及び取付け
が極めて容易となつた。

したがつて、熱交換器２のメンテナンスも著
しく容易となつた。

したがつて、著しく耐久性を増大させること
もできた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の分解斜視図、第２図Ａ，
Ｂは夫々本考案に係る取付板の斜視図および側面
図、第３図Ａ，Ｂは夫々本考案装置の縦断正面図
およびその一部拡大図である。 １……本体ケース、１ａ……仕切部、２……熱
交換器、２ａ……伝熱性仕切板、３……取付板、
４，５……フアン、６……断熱材、６ａ……凹
部、７……アルミ板、８……粘着材。尚、図中同
一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 本体ケース１内に送風機４，５と熱交換器２を
   備え、室外との給気および排気を行うとともに給
   気と排気の熱交換を行うようにした熱交換器付換
   気扇において、 断熱材６とアルミ板７とを使用し、断熱材６の
   外面側（即ち反熱交換器２側）全領域のうち熱交
   換器２の挿入方向における前側約半分程度に凹部
   ６ａを設け、この凹部６ａにアルミ板７を装着し
   て成る取付板３を、熱交換器２の両側面に取付
   け、 こ取付板３を介して熱交換器２を本体ケース１
   内に密着収納し たことを特徴とする 熱交換器付換気扇。