JPH0354328Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、温水を使用して主として浴室の床を
暖房する床暖房パネルに関し、詳しくは暖房熱源
の温水を利用して安全にかつ効果的に暖房を図る
技術に関する。

［背景技術］ 従来、床暖房パネルにあつては、パネル本体の
内部に形成した温水通過経路に温水を供給して、
パネル本体自体の温度を高めて暖房を行うだけの
ものであり、このように単純な熱交換故、浴室と
して効果的な暖房を図ることができないものとな
つていた。

［考案の目的］ 本考案はこのような問題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、暖房熱源の温
水を利用して安全にかつ効果的に暖房を図るとと
もに耐久性のある床暖房パネルを提供することに
ある。

［考案の開示］ 本考案の床暖房パネルは、パネル本体１の内部
に温水通過経路２を設け、この温水通過経路２の
始端に温水供給停止弁４を設け、温水通過経路２
の終端部にこの箇所の温水温度を検出してこの検
出結果に基づいて上記温水供給停止弁４を開閉作
動させるための温度検出部５を設け、この温度検
出部５よりも温水供給方向末端部に温水噴射孔３
を多数形成して成ることを特徴とするものであ
り、このように構成することによつて、上記目的
を達成したものである。つまり、温水通過経路２
に供給された温水により、パネル本体１を暖めて
暖房を図るのに加えて、温水通過経路２の末端部
に温水噴射孔３を多数形成することで、温水噴射
孔３から噴射される温水を下方からのシヤワーの
ようにかかつて直接的な暖房を行つたり、又、噴
出された温水にてパネル本体１の表面温度を迅速
に高めることもでき、このように暖房熱源の温水
を利用して浴室として効果的な暖房を行うことが
でき、しかも温水噴射孔３は温水通過経路２の末
端部に形成することで、温水噴射孔３から噴射さ
れる温水は温水通過経路２において熱交換された
後の低温度のものであり、又、温水噴射孔３の上
流側となる温水通過経路２の始端に温水供給停止
弁４を設けることによつて、温水噴射孔３からの
温水の噴射を制御でき、更に加えて、温水噴射孔
３よりも上流側に温度検出部５を設けてこの箇所
の温水温度を検出してこの検出結果に基づいて温
水供給停止弁４を開閉作動させることで、温水噴
射孔３から噴射される温水温度が高い場合には高
温水の噴射を止め、この点においても安全性の高
いものとし、かつ温水供給停止弁４は温水通過経
路２の始端に設けることで、温水供給停止弁４を
閉成した後はパネル本体１に温水供給圧がかかる
ことがなく、温水通過経路２の末端部に温水噴射
孔３を形成することで温水通過経路２の末端を解
放し、パネル本体１の内部に温水が残るのを無く
すことができ、その耐久性を高めたものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。

パネル本体１の内部に温水通過経路２を蛇行さ
せて形成してある。この温水通過経路２の始端に
温水供給停止弁４を設けてある。温水通過経路２
の終端部にこの箇所の温水温度を検出してこの検
出結果に基づいて上記温水供給停止弁４を開閉作
動させるための温度検出部５を設けてある。この
温度検出部５よりも温水供給方向末端部に温水噴
射孔３を多数形成してある。

しかして温水通過経路２に給湯管６から供給さ
れた温水により、パネル本体１を暖めて暖房を行
うのである。そして温水通過経路２の末端部に形
成した多数の温水噴射孔３……から温水を噴射
し、この噴射される温水を下方からのシヤワーの
ようにかかつて直接的な暖房を行つたり、又、噴
出された温水にてパネル本体１の表面温度を迅速
に高めるのである。このように暖房熱源の温水を
利用して浴室として効果的な暖房を行うのであ
る。しかも温水噴射孔３は温水通過経路２の末端
部に形成され、温水噴射孔３から噴射される温水
は温水通過経路２において熱交換された後の低温
度のものとなる。又、温水噴射孔３の上流側とな
る温水通過経路２の始端の温水供給停止弁４は、
温水噴射孔３よりも上流側に設けた温度検出部５
の温水温度の検出結果に基づいて開閉作動され、
温水噴射の制御を正確に行い、安全性の高いもの
としてある。そして温水供給停止弁４は温水通過
経路２の始端に設定することで、温水供給停止弁
４を閉成した後は、パネル本体１に温水供給圧が
かかることがなく、又、温水通過経路２の末端部
に温水噴射孔３を形成することで温水通過経路２
の末端を解放し、パネル本体１の内部に温水が残
るのを無くし、その耐久性を高めてある。

温水供給停止弁４は温水通過経路２の終端部
で、温水噴射孔３よりも上流側に設けた温度セン
サーのような温度検出部５の検出結果に基づいて
開閉される例えば電磁弁のような電動弁であり、
温水噴射孔３から噴出される温水の温度が、例え
ば38°C以上（体温より高い温度）でしかもやけど
をする虞れのない設定温度で、温水供給停止弁４
を開成作動すべくし、そしてこのような開成作動
温度より２〜3°C程度高い設定温度で、温水供給
停止弁４が閉成作動するようにしてある。そして
温水供給停止弁４の閉成後、温水通過経路２内の
温水温度が放熱で設定温度に低下すると再び温水
供給停止弁４を開成し、このようにして温水供給
停止弁４の開閉作動を繰り返して浴室の暖房を行
うのである。

温水供給停止弁４及び温度検出部５は第２図の
ように、保護ケース７内に入れられ、保護されて
いる。

第３図は給湯系を示していて、給湯器８からの
給湯経路９に切換弁１０を介して床暖房パネルＡ
と浴槽１１とを並列に接続し、切換弁１０の切換
えにより、第３図のように床暖房パネルＡと浴槽
１１に同時に給湯する状態、第４図ａのように床
暖房パネルＡのみに給湯する状態及び第４図ｂの
ように浴槽１１のみに給湯する状態とに切換える
ことができるようにしてある。

［考案の効果］ 以上要するに本考案は、温水通過経路に供給さ
れた温水により、パネル本体を暖めて暖房を図る
のに加えて、温水通過経路の末端部に温水噴射孔
を多数形成してあるから、温水噴射孔から噴射さ
れる温水を下方からのシヤワーのようにかかつて
直接的な暖房を行つたり、又、噴出された温水に
てパネル本体の表面温度を迅速に高めることもで
き、このように暖房熱源の温水を利用して浴室と
して効果的な暖房を行うことができ、しかも温水
噴射孔は温水通過経路の末端部に形成するから、
温水噴射孔から噴射される温水は温水通過経路に
おいて熱交換された後の低温度のものであり、
又、温水噴射孔の上流側となる温水通過経路の始
端に温水供給停止弁を設けるから、温水噴射孔か
らの温水の噴射を制御でき、更に加えて、温水噴
射孔よりも上流側に温度検出部を設けてこの箇所
の温水温度を検出してこの検出結果に基づいて温
水供給停止弁を開閉作動させるから、熱湯の噴出
を防止し、これらの点において安全性の高いもの
とすることができ、かつ温水供給停止弁は温水通
過経路の始端に設けるから、温水供給停止弁を閉
成した後はパネル本体に温水供給圧がかかること
がなく、かつ温水通過経路の末端部に温水噴射孔
を形成する故、温水通過経路の末端を解放し、パ
ネル本体の内部に温水が残るのを無くすことがで
き、その耐久性を高めることができるという利点
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の説明図、第２図は
同上の外観斜視図、第３図は同上の給湯系を示す
説明図、第４図ａ，ｂは同上の切換弁の切換え状
態を示す説明図であり、１はパネル本体、２は温
水通過経路、３は温水噴射孔、４は温水供給停止
弁、５は温度検出部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パネル本体の内部に温水通過経路を設け、この
   温水通過経路の始端に温水供給停止弁を設け、温
   水通過経路の終端部にこの箇所の温水温度を検出
   してこの検出結果に基づいて上記温水供給停止弁
   を開閉作動させるための温度検出部を設け、この
   温度検出部よりも温水供給方向末端部に温水噴射
   孔を多数形成して成る床暖房パネル。