JPH035422Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は研掃材を圧力空気と共に被研掃体に噴
射して研掃するサンドブラスト装置の改良に関す
る。

（従来の技術） 斯種サンドブラスト装置には、第３図に示す構
造のエゼクター装置１を具えたものが知られてい
る。これは圧力空気に乗せて研掃材を送り込むブ
ラストホース８及びエゼクター発生用の圧力空気
ホース７をエゼクター装置１に連繋し、噴射ノズ
ル３から研掃材を高速で噴射するものである。

上記エゼクター装置１は、先端に噴射ノズル３
を突設したホルダー２内に、噴射ノズル３に向け
て圧力空気ノズル５を設け、該空気ノズルに圧力
空気ホース７を繋いでいる。

又、ホルダー２には圧力空気ノズル５に対して
斜めに接続口２１を開設し、該接続口に圧力空気
に乗せて研掃材を送り込むブラストホース８を接
続している。

（解決しようとする問題点） 上記サンドブラスト装置に於て、ブラストホー
ス８の先端はホルダー２に斜めに取り付けられる
ため、研掃材は圧力空気ノズルに斜めに衝突して
ホルダー２内に乱流を起こし、噴射ノズル３の基
端側で生じるエゼクター作用により該ノズル３か
ら研掃材が噴射される。

このサンドブラスト装置に於ては、圧力空気ノ
ズル５のブラストホース接続口２１に面する部分
に繰り返し研掃材が衝突するため、圧力空気ノズ
ル７は局部的に摩耗して寿命を縮めた。

（問題点を解決する為の手段） 本考案はエゼクター装置内での研掃材の流れを
圧力空気ノズル７の軸心に沿う様に工夫すること
により、圧力空気ノズル７の局部的な摩耗を防止
し、又、エゼクター装置１内での研掃材の流れを
スムーズにすることを目的とする。

エゼクター装置１は、ホルダー２の先端に噴射
ノズル３を突設し、ホルダー２後端にホース接続
用の接続体４及び該接続体４の後端にブラストホ
ース接続具６を設ける。

接続体４は噴射ノズル３と同心に該ノズルに向
けて圧力空気ノズル５を突設し、接続体４の外周
に圧力空気ホース接続口４１と圧力空気ノズル５
とに連通する通路４２を開設すると共に、接続体
４にはホルダー２と接続具６との間を連通する研
掃材流通路４３を前記圧力空気ノズル５と平行に
開設したことを特徴とする。

（作用及び効果） ブラストホース８からエゼクター装置１に送ら
れた研掃材は接続体４の研掃材流通路４３からホ
ルダー２内へ流入する。

ブラストホース８の先端側では研掃材を含んだ
圧力空気の流勢は劣えており、ホルダー２内で生
じるエゼクター作用によつて研掃材流通路４３へ
導かれるため、研掃材が接続体４に強く衝突して
接続体４を早期に摩耗させることはない。

ホルダー２内に流入した研掃材を含む圧力空気
は、圧力空気ノズル５から噴射ノズル３に向けて
噴射される高圧空気流によつて生じた強力なエゼ
クター作用によつて誘引され、圧力空気ノズル５
に沿つて流れ噴射ノズル３から高速で噴射され
る。

従つて従来の様に研掃材が高圧空気ノズル５に
局部的に衝突を繰り返して該衝突箇所を侵すこと
はなく、圧力空気ノズルの寿命を延ばすことが出
来る。

更にホルダー内で研掃材は乱流を起こさずスム
ーズに流れるため、研掃材の流量が増加し、研掃
効果及び研掃能率が向上する。

（実施例） エゼクター装置１のホルダー２は全長約110mm、
外径約80mmの両端開口の中空体であつて、先端側
は少し小径に形成され、該小径部に噴射ノズル３
を螺合している。

噴射ノズル３の突出長さは約85mmである。

噴射ノズル３の噴射孔３１は基端側が円弧状に
徐々に拡大している。

ホルダー２の内面略中央部は上記噴射ノズル３
の拡大部３２に向かつて徐々に縮径する円錐面２
２が形成される。

ホルダー２の後端面に厚み約30mmの円形の接続
体４及び該接続体４の後面にブラストホース接続
具６がボルト６０にて着脱可能に取り付けられ
る。

接続体４には外周の１カ所から接続体４の中心
部に向かう通路４２を開設し、該通路４２の外端
に形成した接続口４１にエルボ７１を介して圧力
空気ホース７を接続する。

接続体４の前面中央に上記通路４２に連通する
ノズル接続口４４を開設し、該接続口４４に圧力
空気ノズル５を螺合する。

圧力空気ノズル５の外周先端側は前記ホルダー
２の円錐面２２よりも傾斜の緩い先細の円錐面５
１に形成されている。

接続体４にはホルダー２と接続具６との間を連
通する複数の研掃材流通路４３が左右対称且つ前
記圧力空気ノズル５と平行に開設されている。

接続具６は前部が円錐部６１、後部がブラスト
ホース接続筒６２となつており、該接続筒６２に
ブラストホース８が接続される。

ブラストホース８にはサンドタンク及び圧力空
気管（何れも図示せず）が接続され、サンドタン
クに収容された研掃材がブラストホース８中を圧
力空気に乗つてエゼクター装置１に送られる。

然して、圧力空気ノズル５から噴射ノズル３に
向けて高圧空気が噴射され、ホルダー２には吸引
力が作用する。

他方、ブラストホース８からエゼクター装置１
に圧送された研掃材は接続体４の研掃材流通路４
３からホルダー２内へ流入する。

ブラストホース８の先端側では研掃材を含んだ
圧力空気の流勢は劣えるが、ホルダー２内で生じ
るエゼクター作用によつて研掃材流通路４３から
ホルダー２内に導かれる。従つて研掃材が接続体
４に衝突して接続体４を早期に摩耗させることは
ない。

ホルダー２内に流入した研掃材を含む圧力空気
は圧力空気ノズル５から噴射ノズル３に向けて噴
射される高圧空気流によつて生じる強力なエゼク
ター作用によつて圧力空気ノズル５に沿つて噴射
ノズル３から高速で噴射される。

研掃材が圧力空気ノズル５に局部的に衝突を繰
り返して該衝突箇所を侵すことはなく、圧力空気
ノズルの寿命を延長出来る。

更にホルダー内で研掃材は乱流を起こすことな
くスムーズに流れるため、研掃材の流量が従来の
ブラスト装置に較べて５〜15％増加した。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の特徴とするノズル部の断面
図、第２図は第１図−線に沿う断面図、第３
図は従来例の断面図である。 １……エゼクター装置、２……ホルダー、３…
…噴射ノズル、４……接続体、５……圧力空気ノ
ズル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 噴射ノズル３を具えたエゼクター装置１に圧力
   空気に乗せて研掃材を送り込むブラストホース８
   及びエゼクター発生用の圧力空気ホース７を連繋
   し、噴射ノズル３から研掃材を高速で噴射するサ
   ンドブラスト装置に於て、エゼクター装置１はホ
   ルダー２の先端に噴射ノズル３を突設し、ホルダ
   ー２後端にホース接続用の接続体４及び該接続体
   の後端にブラストホース接続具６を設け、接続体
   ４は噴射ノズル３と同心に該ノズルの後方位置に
   圧力空気ノズル５を突設し、接続体４の外周に圧
   力空気ホース接続口４１を設ける共に該接続口４
   １と圧力空気ノズル５とを連通する通路４２を開
   設し、接続体４にはホルダー２と接続具６との間
   を連通する研掃材流通路４３を前記圧力空気ノズ
   ル５と平行に開設したサンドブラスト装置。