JPH0353954B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はパチンコ機の前面に配置固定される玉
受皿のパチンコ玉をワンタツチ操作で玉抜きで
き、かつその玉抜き状態を自動的に保持し得るよ
うにしたパチンコ機における玉受皿の玉抜き装置
に関するものである。

［従来の技術］ 玉受皿のパチンコ玉を抜取る装置としては、例
えば実公昭48−22860号公報、実開昭58−40185号
公報等に見られるように玉受皿の底面に玉抜孔を
穿設すると共に、底面下部にスライド板を配設
し、該スライド板を摺動させることによつて玉抜
きするようにしたものである。

［発明が解決しようとする問題点］ これ等、従来のものは玉を抜き取る場合、スラ
イド板をスプリングの押圧力に抗して摺動したま
まの状態に保持しておらなければならず、このた
め、非常に面倒で煩わしいばかりか疲れ易いとい
う欠点があつた。

また、近時「フイバー」或いは「飛行機」と称
される超特殊電動ヤクモノの出現によつて短時間
のうちに大量の景品玉が玉受皿に放出されること
が多くある。このような場合、玉受皿から玉を抜
き取るのが精いつぱいで遊戯を楽しむことが全く
できないといつたのが現状であり遊戯の興趣を著
しく阻害している。特に、従来のものにあつては
片手で遊戯を続け他方の手で常時玉抜き操作を行
わねばならず、その労力は大変なものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明のパチンコ機における玉受皿の玉抜き装
置の特徴は、底面に玉抜孔を形成したパチンコ玉
を溜める皿部と、スプリングによつて常時皿部に
形成した玉抜孔を閉塞する位置に付勢され、かつ
皿部の外方に突出した操作部の横方向への摺動で
一体に移動して玉抜孔を開放する摺動体と、該摺
動体が玉濡孔を開放する位置で係合部に自動的に
係合してその摺動体を移動しないように拘束する
係止部材と、前記操作部に進退自在に装着された
押圧部材とからなり、前記押圧部材はスプリング
によつて常時先端押圧部が操作部の外方に突出さ
れており、かつその押圧部を押すことによつて前
記係止部材の係合を外すようにした構成とする。

［作用］ 操作部をスプリングに抗して横方向へ移動させ
ると摺動体も移動し玉抜孔を開放する。同時に係
止部材が係合部に係合して摺動体をその位置に拘
束する。したがつて、操作部から手を離しても摺
動体は復動せず玉抜孔は開放されたままの状態に
保持されるから自動的に玉抜きが行える。一方、
この状態で押圧部をスプリングに抗して押すと係
止部材が回動して係合部との係合が外されそれに
よつて摺動体はスプリングによい元の位置に復動
して玉抜孔を閉塞する。

「実施例］ 以下本発明の実施例を図面について説明する。
第１図はパチンコ機の正面図であり、１はパチン
コ機本体、２はその前面枠、３は前面枠２の後部
に位置する遊技盤、４は遊技盤３の上方部分を覆
うガラス枠、５は遊技盤３の下方部分を覆う前面
板であつて、これの前面に上部に玉受皿６が取付
けられ、また前面枠２の下方部前面には下部の玉
受皿７が装着されている。

しかして、第２図乃至第４図は本発明を下部の
玉受皿７に適用した実施例を示す。玉受皿７と皿
部８には底面右側に玉抜孔９が穿設され、下面に
は玉抜孔９を開閉する摺動体１０を保持するため
の支持枠１１がビス１２によつて固着される。支
持枠１１には前記玉抜孔９と相対する位置にほぼ
同大の透孔１３が設けられている。摺動体１０は
板状をなしその前部に玉受皿７の外方に位置する
操作部１４を一体に有する。そして、支持枠１１
に形成した支持棒１５に一端を挿通したスプリン
グ１６の他端を下面の囲い壁１７′に当接させて
常時玉抜孔９を閉塞する位置に付勢される。ま
た、摺動体１０は下面に突設した脚片２５，２
５′を支持枠１１の前後に形成したガイド突条１
７及び１８にそれぞれ沿わせて左右方向へ移動自
在に保持され、その左方又は右方への移動が阻止
壁１９及び２０によつて規制される。前記前側の
ガイド突条１７にはほぼ中央部を切欠して係合部
２１が設けてあり、この係合部２１に対応して係
止部材２２が軸２３によつて支持枠１１に前後方
向へ回転自在に取付けてある。係止部材２２は係
合部２１に臨む係止爪部２４を有し、摺動体１０
が玉抜孔９を閉塞する状態のとき、その係止爪部
２４が脚片２５に当接して前方への回動が阻止さ
れ、摺動体１０が玉抜孔９を開放する位置で係合
部２１に突入係合するようにばね２６によつて常
時前方へ回動付勢されている。

一方、操作部１４と右側部には前後に開孔を有
する中空筒部２７が形成され、その内部に夫々の
開孔から両端部を突出させた状態で杆状の押圧部
材２８が前後進退自在に装着されている。押圧部
材２８は外周にスプリング２９を装着してそのス
プリング２９の一端を該押圧部材２８に形成した
フランジ部３０に係止させ、それによつて常時外
方へ弾発付勢されている。また押圧部材２８の内
端は摺動体１０が玉抜孔９を開放する位置で係合
部２１に突入係合する係止爪部２４に対向し、外
端押圧部３１をスプリング２９に抗して押すこと
により係止爪部２４を回動させて係合を外すよう
になつている。尚、この際に押圧部材２８の内端
が係合部２１に突入しないように押圧部３１によ
つてその位置が規制される。

今、第４図イでは摺動体１０によつて玉抜孔９
が閉塞された状態が示されている。この状態にお
いて係止部材２２はその係止爪部２４が摺動体１
０の脚片２５側面に当接して回動が阻止されてお
り、したがつて摺動体１０は横方向へ自由に摺動
することができる。そして、玉を抜取るべく操作
部１４を矢印で示すように左方に移動させとこれ
と一体の摺動体１０も移動し玉抜孔９が開放され
て玉を抜取ることができる。一方、摺動体１０が
玉抜孔９を開放する位置まで移動すると第４図に
示すように係止部材２２の係止爪部２４が摺動体
１０の脚片２５側面から外れてばね２６により自
動的に係合部２１に突入係合し、その側面で摺動
体１０の移動を阻止する。したがつて、操作部１
４から手を離しても玉抜孔９を開放した状態に保
持することができる。この状態で玉抜孔９を閉塞
させるには押圧部材２８を前方へ押すことによつ
て行ない得る。すなわち、第４図ハに矢印で示す
ように押圧部材２８を押すとその内端が係止爪部
２４に当接してこれをばね２６に抗して後方へ回
動させ摺動体１０との係合を外す。したがつて、
摺動体１０はスプリング１６に付勢によつて矢印
で示す右方へ自動的に移動して第４図イに示す元
の位置に戻り玉抜孔９を閉塞する。

次に第５図乃至第７図においては本発明を上部
の玉受皿６に適用した実施例として図示した。玉
受皿６は下部に中空状のケース部３２を備えた皿
部３３と、カバー部材３４とで構成され、ビス止
め又は接着等により一体化される。皿部３３の先
端状部分の末端底面に玉抜孔３５が形成され、皿
部３３の下面のケース部３２内に玉抜孔３５を開
閉する角棒状の摺動体３６が左右方向へ移動自在
に装着される。摺動体３６はスプリング３７によ
つて常時玉抜孔３５を閉塞する位置に付勢され
る。カバー部材３４の下方に位置するケース部３
２の前面には内部中空の操作部３８が設けられ
る。操作部３８は上方に突出する支持板３９を有
し、該支持板３９をケース部３２とカバー部材３
４との間隙内に位置させ前面からビス４０をケー
ス部３２に穿設したスリツト透孔４１を貫通させ
て摺動体３６の側面に締着することにより該摺動
体３６と一体をなす。したがつて、摺動体３６は
操作部３８によつて左右方向に移動できる。前記
支持板３９には係止部材４２が軸４３により上下
方向へ回動自在に軸支されている。係止部材４２
は前端に下向きのかぎ部４４が設けられており、
後端には上向きの斜溝４５が設けられる。また、
ケース部３２の前面には摺動体３６が玉抜孔３５
を開放する位置でかぎ部４４と係合する突起状の
係合部５１が設けられている。

前記操作部３８の内部には押圧部材４６が横方
向へ出没自在に組込まれる。この押圧部材４６は
操作部３８の側部外方に位置する押圧部４７と、
操作部３８の上面に形成したガイド透溝４８から
上方へ突出して支持板３９の前面に位置する縦杆
部４９を一体に備え、その縦杆部４９の上端に係
止部材４２の斜溝４５に係合位置する突起５０を
設けている。また押圧部材４６はスプリング５２
によつて常時外方へ弾発付勢されており、縦杆部
４９がガイド透溝４８の側端に当接することでそ
の位置が規制される。そして、この弾発状態にお
いて斜溝４５と突起５０の係合により係止部材４
２が略水平状態に保持される。

今、第７図イでは摺動体３６によつて玉抜孔３
５が閉塞された状態で示されている。この状態に
おいて操作部３８を矢印で示すように左方に移動
させるとこれと一体の摺動体３６も移動する。一
方、摺動体３６が玉抜孔３５を開放する直前の位
置で係止部材４２のかぎ部４４先端の傾斜面が係
合部５１に当接し、これによつて係止部材４２は
同図鎖線のように一担上方へ逃げながら回動す
る。そして、摺動体３６が玉抜孔３５を開放する
位置で係合部５１を乗り越えて自重で降下し第７
図ロに示すようにかぎ部４４が係合部５１に自動
的に係合して摺動体３６の復動を阻止する。した
がつて、操作部３８から手を離しても玉抜孔３５
を開放した状態に保持することができる。この状
態で第７図ハに示すように押圧部材４６の押圧部
４７を矢印で示す右方に押すと突起５０が斜溝４
５内を滑りながら係止部材４２を上方へ回動させ
る。それによつてかぎ部４４が係合部５１から外
れて摺動体３６はフリーとなり、スプリング３７
の付勢によつて第７図イに示す元の位置に戻り玉
抜孔３７を閉塞する。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、玉受皿の
パチンコ玉を玉抜きする際に、その玉抜き状態を
人為的に保持する必要がないため、至極便利であ
り、かつ遊技時における遊技客の負担を軽減する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はパチンコ機の正面図、第２図は下部玉
受皿の分解斜視図、第３図は同じく要部の縦断側
面図、第４図イ，ロ，ハは一部断面にして作用を
説明する要部の平面図、第５図は上部玉受皿の分
解斜視図、第６図は同じく要部の縦断側面図、第
７図イ，ロ，ハは一部断面にして作用を説明する
要部の正面図である。 ８，３３……皿部、９，３５……玉抜孔、１
０，３６……摺動体、１４，３８……操作部、１
６，３７……スプリング、２１，５１……係合
部、２２，４２……係止部材、２６……ばね、２
８，４６……押圧部材、２９，５２……スプリン
グ、３１，４７……押圧部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 底面に玉抜孔を形成したパチンコ玉を溜める
   皿部と、スプリングによつて常時皿部の玉抜孔を
   閉塞する位置に付勢され、かつ皿部の外方に突出
   した操作部の横方向への摺動で一体に移動して玉
   抜孔を開放する摺動体と、該摺動体が玉抜孔を開
   放する位置でばね作用により係合部に自動的に係
   合してその摺動体を移動しないように拘束する係
   止部材と、前記操作部に進退自在に装着された押
   圧部材とからなり、前記押圧部材はスプリングに
   よつて常時先端押圧部が操作部の外方に突出され
   ており、かつその押圧部を押すことによつて前記
   係止部材の係合を外すようになつている、パチン
   コ機における玉受皿の玉抜き装置。