JPH0353400Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、比較的電流容量が大きく、ガラス管
ヒユーズを保持するヒユーズクリツプの板厚より
も厚い板厚を要する差込端子を装備しなくてはな
らないヒユーズホルダーに関する。

（従来の技術） 従来、第１図イ，ロに示す如く、りん青銅の如
き弾性ある材料を使用したヒユーズクリツプと差
込端子のみの金具とを組合わせた構造のものがあ
る。この構造のものは、ヒユーズクリツプと差込
端子とは重ね合わせの状態でリベツトにてカシメ
付け固定並びに電気的接続が行われている。この
構造においては電気的接続がリベツトのカシメに
左右され不安定になり勝ちであり、それを解消す
るため、ヒユーズクリツプと差込端子の溶接加工
が必要になり、加工工程上生産性も悪くコスト高
となる欠点がある。又、従来、第２図イ，ロに示
す如く、差込端子部をヒユーズクリツプと一体構
造となしたヒユーズホルダーがある。この方式の
クリツプを製造した場合、りん青銅の異形材料自
体が高価であり、クリツプの形状よりして材料の
ロス率が高く、コスト高になる欠点がある。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は、クリツプと差込端子とを重ね合わせ
リベツトでカシメ付ける必要なく、クリツプの厚
さと差込端子の厚みの相違からくる異形材を用い
る必要のない差込端子付ヒユーズホルダーを提供
することを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、板厚の厚い導電材料よりなる底板１
と一側板２と接栓接続用差込端子３とを形成した
一方の端子部材４と、板厚の薄い弾性金属材料よ
りなる底板１０と他側板１１とを形成した他方の
端子部材１２とよりなり、一方の端子部材４の底
板１と他方の端子部材１２の底板１０とを重ねて
リベツト３０にて基板４０に固定してなる差込端
子付ヒユーズホルダーである。

（作用） 本考案は、ヒユーズホルダーのクリツプの底板
と一側板と差込端子とを板厚の厚い導電材料にて
形成したものと、クリツプの他側板と底板とを弾
性金属材料にて形成したものとよりなり、板厚の
厚い金属材料の底板と弾性金属材料の底板とを重
ねて基台にリベツトにて固定したことにより、差
込端子とクリツプとを溶接する必要なくヒユーズ
管を弾持するために、薄板材の弾性材料の弾性を
利用してヒユーズ管の口金を板厚の厚い導電材料
の一側板に圧接して、この一側板と薄板の弾性他
側板とにて機械的に保持し電気的には板厚の厚い
導電材料のみで行わせるものである。

（実施例） 第３図イ，ロ，ハ，ニ、第４図イ，ロ，ハ，ニ
及び第５図について説明する。一方の端子部材４
は厚さ0.8mmの黄銅の如き導電材料からなる端子
部材、１はこの端子部材４の底板で中央部にリベ
ツト３０を挿通する穴５をあけてある。２は底板
１の一側縁を90°に屈曲して設けた一側板、３は
底板１の外側縁を約45°に屈曲して設けた差込端
子である。この差込端子の中央部には円形の穴６
があけられ又、差込端子３の先端部はレセプタル
接続を容易ならしめるため薄肉の案内部８となつ
ている。

又、差込端子３の基部両側縁には差込端子３に
差込まれるレセプタクルのストツパー用凸起３
ａ，３ｂを設けてある。又、前記一側板２の外側
縁には内側に90°に折曲したヒユーズ管端子受片
９を設ける。

１２は厚さ0.4mmの弾性あるステンレス板等よ
りなる他方の端子部材であつて、１０はこの他方
の端子部材の底板、１１はこの他方の端子部材の
底板１０の一側縁より立上り形成した他側板であ
り、その中間部にはヒユーズ管端子を支持する凹
部１１ａを設ける。３０はリベツト、４０は両端
部にリベツト穴４０ａをあけた絶縁性取付基板を
示す。

基板４０に一方及び他方の端子部材４及び１２
を取付けるには、第３図イ，ロ，ハ，ニに示す如
く、基板４０の両端部にあけたリベツト穴４０ａ
部に他方の端子部１２の底板１０をそれぞれ差込
端子３を外側に向けて載せ、これらの底板１０の
上に一方の端子部材４の底板１の穴５を他方の端
子部材１２の底板１０の穴１３に重ね合わせ差込
端子３を外側に向けてリベツト３０を穴５，１３
及び４０ａに挿通してカシメ付けたものである。

（効果） 本考案は前記した如く、一方の端子部材の底板
に一側板と差込端子とを一体に成形したものと、
この一側板と対向する他側板を設けた底板からな
る他方の端子部材とを基板に組付けたことなよ
り、リベツトのカシメ付により電気的接続が不安
定となることがない。又、ヒユーズクリツプと差
込端子が一体であるため溶接加工する必要がな
く、材料的にも安価な材料を使用することができ
るためローコストのものを提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロ及び第２図イ，ロは従来品を示す
もので、第１図イは一部を切欠した正面図、第１
図ロは側面図、第２図イは他の従来例の一部を切
欠した正面図、第２図ロはその側面図、第３図イ
は本考案の正面図、第３図ロは同上側面図、第３
図ハは同上縦断側面図、第３図ニは同上平面図、
第４図イは一方の端子部材の正面図、第４図ロは
同上側面図、第４図ハは同上平面図、第４図ニは
同上縦断側面図、第５図は他方の端子部材の斜視
図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板厚の厚い導電材料よりなる底板１と一側板２
   と差込端子３とを形成した一方の端子部材４と、
   板厚の薄い弾性金属材料よりなる底板１０と他側
   板１１とを形成した他方の端子部材１２とよりな
   り、一方の端子部材４の底板１と他方の端子部材
   １２の底板１０とを重ねてリベツト３０にて基板
   ４０に固定してなる差込端子付ヒユーズホルダ
   ー。