JPH0353132B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ロツク用回転シリンダと、１つ若し
くはそれ以上のロツク用スプリングに連係し、イ
グニツシヨンキーが回動されたときに、ロツク用
回転シリンダの軸に対して垂直に摺動可能となつ
たロツク用ラツチを備え、イグニツシヨンキーが
キー溝手段によつてロツク用回転シリンダに連係
するようになつている原動機付車両のステアリン
グシヤフトのロツク装置に関するものである。

公知の大部分のステアリングシヤフトのロツク
装置は、ロツク装置の回転シリンダの縦軸に平行
に移動するロツク用ボルト若しくはロツク用ラツ
チを備えている。このラツチの縦方向の移動は、
可動部の比較的重要な摩耗を招来し、かつロツク
装置の信頼性の低下をもたらすいくつかの製造上
の不具合を生ずる。実際、このタイプのロツク装
置では、固有的にラツチと呼ばれているロツク・
アンロツク機構の全てが、イグニツシヨンキーの
ロツク用回転シリンダへの挿入、該キーの回動、
或いはキーの引抜きを、夫々ある位置では行なう
ことができ、他の位置では行なえないようにした
それ自体相当に複雑な機構に並列に、かつ平行に
配置されなければならない。この場合、ロツク装
置全体の大きさは制限されるため、かかる装置の
製造サイドでは、装置の全ての部品の寸法諸元を
極めて正確に計算することを余儀なくされ、この
ことが、相対的に早期の摩耗および信頼性の低下
を招来する危険をおかさざるをえなくするのであ
る。

さらに、上記の如きタイプの公知のステアリン
グシヤフトのロツク装置においては、その正しい
作動に必要な部品の点数が比較的多くなり、しか
も、これら全ての部品を限定されたスペース内に
組付けなければならないため、取付作業が無視で
きない程に困難である。かかるロツク装置の組付
けは、したがつて手間暇がかかり、組付けに際し
てのエラーを完全に排除することができない。こ
のタイプのステアリングシヤフトのロツク置の一
例は、フランス特許第2330569号に開示されてい
る。

ロツク用回転シリンダの軸に対して垂直にラツ
チが移動する型式のステアリングシヤフトのロツ
ク装置は、少なくとも以下の如き利点を有する。

(a) ラツチのロツク・アンロツク機構は、イグニ
ツシヨンキーに直接に関係する機構から実際上
完全に分離できる。

(b) これら２つの機構を限られたスペース内に配
置しうるように設計し、製造し、さらに組付け
るといつた困難さを実際上解消することができ
る。

(c) これら２つの機構は、より強固な設計とする
ことができ、摩耗度を減少させ、信頼性を実際
に向上することができる。

大部分のステアリングシヤフトのロツク装置に
おいては、イグニツシヨンキーは、“ストツプ”、
“コンタクト”、“走行”及び“始動”の計４位置
を連続的にとることができる。ラツチは、イグニ
ツシヨンキーが“ストツプ”位置から引抜かれた
ときにのみ車両のステアリングシヤフトをロツク
し、該位置においてのみ、イグニツシヨンキーを
ロツク用回転シリンダに対して挿脱することがで
きるようになつている。本発明は、ステアリング
シヤフトのロツク及びアンロツクにのみ関係し、
イグニツシヨンキー装置が一般に満足すべき他の
機構的もしくは電気的機能には関係しないので、
“ストツプ”及び“走行”位置のみが考慮される。

本発明の第１の目的は、イグニツシヨンキーの
軸とロツク用ラツチの変位の軸とが直交する面内
に夫々存在するようなステアリングシヤフトのロ
ツク装置を提供することにある。

本発明の第２の目的は、部品点数の少ないステ
アリングシヤフトのロツク装置を提供することに
ある。

本発明の第３の目的は、耐摩耗性に優れ、かつ
信頼性の高い強固な構造のロツク装置を提供する
ことにある。

最後に、本発明の第４の目的は、第２及び第３
の目的の結果として、部品点数の減少および信頼
性の向上によつてコスト的にも安価なステアリン
グシヤフトのロツク装置を提供することにある。

本発明にかかるステアリングシヤフトのロツク
装置は、ロツク用回転シリンダ３，９の軸と垂直
な方向に摺動可能であるロツク用ラツチ４，１１
と、ロツク用ラツチ４，１１をステアリングシヤ
フトのロツク位置へ摺動するように付勢するロツ
ク用スプリンング５と、イグニツシヨンキー６を
挿入するためのキー溝６ａと、挿入されたイグニ
ツシヨンキー６が回転されるときに、ロツク用ラ
ツチ４，１１に当接してロツク用ラツチ４，１１
をステアリングシヤフトをロツクしない位置へロ
ツク用スプリング５の付勢力に抗して摺動させる
カム部９ｃとを有するロツク用回転シリンダ３，
９と、ロツク用回転シリンダ３，９とロツク用ラ
ツチ４，１１の間に位置していて、イグニツシヨ
ンキー６がキー溝６ａに挿入されていないとき
に、ロツク用回転シリンダ３，９のキー溝６ａの
下側部分内に突入してステアリングシヤフトのロ
ツク機構を作動することができ、イグニツシヨン
キー６がキー溝６ａに挿入されているときに、イ
グニツシヨンキー６によりロツク用ラツチ４，１
１の方に押される第１摺動部材１０と、ロツク用
ラツチ４，１１に対してヒンジ結合され、イグニ
ツシヨンキー６がキー溝６ａに挿入されていない
ときは、ステアリングシヤフトをロツクする位置
にロツク用ラツチ４，１１を押すロツク用スプリ
ング５の作用で同時に第１摺動部材１０をキー溝
６ａ内へ押し、イグニツシヨンキー１０がキー溝
６ａに挿入され回動されたときに、ロツク用ラツ
チ４，１１がステアリングシヤフトをロツクする
位置に移動しないように第１摺動部材１０に当接
してロツクする第２のロツク部材１２とを備えた
ことを特徴とする。

以下、添付の図面に関連した以下の説明によつ
て本発明の他の特徴がより一層明らかにされるで
あろう。

本発明にかかるステアリングシヤフトのロツク
装置の作動を理解するためには、ロツク装置の全
ての構成部品の３位置（状態）を考慮に入れる必
要がある。

１ 車両のステアリングシヤフトがロツクされ、
かつイグニツシヨンキーがキー溝内にはない状
態。図面中、第１図から第１１図はロツク装置
のこの状態に関係している。

２ 車両のステアリングシヤフトがロツクされ、
かつイグニツシヨンキーが“ストツプ”位置に
おいてキー溝内に挿入された状態。図面中、第
１２図から第１６図がロツク装置のこの状態に
関係している。

３ 車両のステアリングシヤフトがアンロツクさ
れており、イグニツシヨンキーが“ストツプ”
位置から“走行”位置に回動された状態。図面
中、第１７図から第２２図はロツク装置のこの
状態に関係している。

第１図の平面図である第２図は、キー溝６ａが
“ストツプ”位置に対応した“Ａ”位置にあるこ
とを示しており、位置“Ｂ”は“走行”位置に対
応している。上述したように、キー溝６ａの位置
は、第１図から第１１図まで同じであり、イグニ
ツシヨンキーはキー溝６ａ内に挿入されてはいな
い。この位置“Ａ”では、ロツク用ボルト若しく
はラツチ４は、イグニツシヨンキーがキー溝６ａ
から引抜かれたときにはステアリングシヤフトは
ロツクされなければならないことから、ラツチ４
はステアリングシヤフトをロツクする。

第１図には、本発明にかかるロツク装置の必須
の部品が明示されている。即ち、外部ハウジング
１、車両のステアリングシヤフト（図示せず）に
ロツク装置を取付けるためのカラー２、ロツク用
回転シリンダ３、第１ロツク部材７、第１摺動部
材１０、第２ロツク部材１２、固有的にそのよう
に呼称されているロツク用ラツチ４及び２つのロ
ツク用スプリング５と協動する第２摺動部材１１
が図示されていて、該ロツク用スプリング５は第
２摺動部材１１及びロツク用ラツチ４をロツクす
べきステアリングシヤフトに向けて押すようにな
つており、ロツク用ラツチ４が車両のステアリン
グシヤフトに設けた対応する切欠き内に摺動する
ことによつて、ステアリングシヤフトのロツクが
行なわれる。

第１図から第３図に示すように、カラー２の軸
方向の対称面及びロツク用ラツチ４の軸方向の対
称面は、外部ハウジング１の縦軸を通る面ではな
く、縦軸に垂直な面でもない。換言すれば、外部
ハウジング１は平行でも垂直でもなく、車両のス
テアリングシヤフトに対して傾斜している。

第１ロツク部材７は実質上Ｔ字形状であり（第
５図参照）、軸８の廻りで僅かに回動しうるよう
になつている。イグニツシヨンキーがキー溝６ａ
から引抜かれると、第１ロツク部材７のリム７ａ
はキー溝６ａの横断面のより大きな拡がりに対し
て垂直に突出し、この突出は以下に説明するロツ
ク用スプリング５の作用によつて行なわれる。こ
の場合の各ロツク要素、３，７，１２及び摺動要
素１０，１１，４の各々の位置は、第１図、第２
図及び第５図に示されている。

一方、イグニツシヨンキー６が、キー溝６ａに
挿入されると（第１２図参照）、イグニツシヨン
キー６は第１ロツク部材７のリム７ａをキー溝６
ａの外側に押し出し、第１ロツク部材７のリム７
ｂが第１摺動部材１０を図の下向きに、即ち第２
ロツク部材１２に向けて押す。この場合のロツク
装置の可動部材３，７，１２，１０，１１，４の
各位置は、第１２図、第１４図、第１５図及び第
１６図に示されている。なお、この段階でも、イ
グニツシヨンキー６が依然として“ストツプ”位
置Ａにあり、したがつてロツク用ラツチ４は車両
のステアリングシヤフトをロツクしている。

第１摺動部材１０はその底部に２つの傾斜面１
０ａ，１０ｂを備えており（第１図及び第１５図
参照）、これら傾斜面１０ａ，１０ｂは相互の交
わりによつて底部エツジを形成している一方、第
２ロツク部材１２は、その頂部に２つの傾斜面１
２ａ，１２ｂを備えており、相互の交わりによつ
て頂部エツジを形成している（第１図、第４図及
び第１５図参照）。第１図と第１５図とを比較対
照すれば明らかなように、イグニツシヨンキー６
がキー溝６ａ内にないときには、第１摺動部材１
０の底部エツジは第２ロツク部材１２の頂部エツ
ジより高い位置にあるが、頂部エツジに関して横
方向に偏位している一方、イグニツシヨンキー６
がキー溝６ａ内に挿入されたとき、第１摺動部材
１０の底部エツジは第２ロツク部材１２の頂部エ
ツジより低い位置にある。さらに、第１図及び第
４図に示すように、スプリング１４が第２ロツク
部材１２を、第２摺動部材１１に固定された軸１
３の廻りに回動させることにより第１摺動部材１
０に向けて押している。

イグニツシヨンキー６が“ストツプ”位置Ａか
ら“走行”位置Ｂに回動操作されると、第１摺動
部材１１はロツク用ラツチ４に連係して第１７図
に示すように、ロツク用スプリング５のバネ力に
抗して、ロツク用回転シリンダ３の延長部９の一
部をなし、第２摺動部材１１の垂直部１１ａ（第
４図）に作用するカム９ｃ（第９図及び第２１図
参照）により、図の右方に移動する。第２摺動部
材１１の摺動の間、第１摺動部材１０は第２ロツ
ク部材１２を乗り越えるように通り過ぎ、その際
第２ロツク部材１２はスプリング１４のバネ力に
抗して下方に移動する。このスプリング１４は第
１摺動部材１０の通過の後、第２ロツク部材１２
を上向きに押して、その傾斜面１２ａが摺動部１
０の傾斜面１０ｂに当接し、かくしてロツク用ラ
ツチ４を第２摺動部材１１によつてブロツクし、
この状態でステアリングシヤフトアンロツクされ
る（第１７図及び第１８図参照）。

この場合、ロツク用ラツチ４は、キー６が“ス
トツプ”位置Ａから引抜かれたときにのみ、レリ
ーズされる、即ちステアリングシヤフトをロツク
する位置をとる。実際、キー６の存在によつて第
１ロツク部材７がキー溝６ａ内に移動することが
できない状態にある限り、第１摺動部材１０は、
ステアリングシヤフトをロツクしていない位置に
ロツク用ラツチ４を保持する第２ロツク部材１２
をレリーズするため上向きに移動することはでき
ない。これとは逆に、イグニツシヨンキー６がキ
ー溝６ａから引抜かれると、ロツク用スプリング
５は、第２ロツク部材１２によつて第１摺動部材
１０を上向きに押す。その際、ロツク用ラツチ４
は、ステアリングシヤフトのロツク位置に咬み込
み、第１摺動部材１０は第１ロツク部材７のリム
７ａをキー溝６ａ内に押し込む。

以上述べた本発明に係るステアリングシヤフト
のロツク装置の作動については、本発明のよりよ
い理解のために助けとなるであろう幾つかの構造
的な詳細とともに、以下に述べる。

第１図、第１５図及び第１７図においては、全
ての静止部材は断面で示す一方、全ての可動部材
（回転又は摺動部材）は断面せずに示してある。
これらの図面及び第３Ｂ図、第９図、第１０図、
第１１図、第２１図及び第２２図によれば、如何
なる方式で、ロツク用ラツチ４がカム９ｃの作用
でロツク用ラツチ４の摺動に関与する第２摺動部
材１１に連係するかが理解できるであろう。この
２つの部材４及び１１の連結の様式は、ロツク装
置の個々の要素の組付けを可能にするという目的
以外の何物でもない。第４図に断面で示すよう
に、第２摺動部材１１は軸１３の廻りに僅かに回
動しうるようになつた第２ロツク部材１２が収容
される切欠き１６を備えている。この第２摺動部
材１１の垂直部１１ａには、イグニツシヨンキー
６が“ストツプ”位置Ａから“走行”位置Ｂに回
動操作されたときに、カム９ｃ（第９図、第２１
図参照）が作用する。

第５図及び第１２図に示すように、ロツク用回
転シリンダ３は、イグニツシヨンキー６が回動さ
れたときに該回転シリンダ３と一緒に回動する幾
つかの部分からなる部材９によつて下向きに延長
されている。この部材９の上部には、軸８の廻り
で僅かに回動しうるＴ字形状の部材７が収容され
る切欠き９ａを備えている。第１摺動部材１０の
正面内において、上記部材９は第１摺動部材１０
がその下部位置にあるときに（第１２図参照）、
第１摺動部材１０に相対して部材９の回動を許容
する円形溝９ｂ（第５図、第８図、第１２図及び
第２０図参照）と備えており、第１摺動部材１０
の突出部１０ｃは該溝９ｂ内に摺動する（第１２
図及び第２０図参照）。

上記部材９の中間部は、カム９ｃとして機能し
（第９図、第１０図、第１１図、第２１図及び第
２２図参照）、カム９ｃは第２摺動部材１１の垂
直部１１ａに作用して、イグニツシヨンキー６、
回転シリンダ３および部材９の回転運動を第２摺
動部材１１の摺動運動に変換し、該部材１１の摺
動運動で、ロツク用ラツチ４をステアリングシヤ
フトのロツク位置から引抜く。この運動の間、第
２摺動部材１１はロツク用スプリング５を圧縮す
る。部材９の下部分には、本発明の一部を構成す
るものではないが、らせん状の溝１８を備えた延
長部９ｄを有しており、この延長部９ｄは、この
種のステアリングロツク装置に必要な電気的機能
のためにのみ使用される。最後に、部材９は管状
の静止部材１５によつて包囲されており、該部材
１５は、適当な個所においてロツク装置の作動に
必要な開口を備えている。

図面上、ロツク用回転シリンダ３は、ロツク装
置をロツクアンロツクするため、イグニツシヨン
キー６に連係する複数の小板１９を使用するタイ
プのものであるが、例えば小板１９の代りに小さ
なピストンを用いた他のタイプのものを使用しう
ることはいうまでもない。イグニツシヨンキー６
がキー溝６ａ内にないときには、小板１９はスプ
リング２０の作用下で、ロツク装置の外部ハウジ
ング１内に設けた切欠き２１内に部分的に突出
し、これによつてロツク用回転シリンダ３のいか
なる回動をも阻止する（第６図、第７図参照）。
一方、イグニツシヨンキー６がキー溝６ａ内にあ
るときには（第１３図、第１９図参照）、該キー
６の歯が小板１９を切欠き２１の外側に押して、
ロツク用回転シリンダ３を自由に回転させること
ができるようしている。

以上、本発明の一つの実施例について詳述した
が、特許請求の範囲に記載した本発明の技術範囲
から逸脱することなしに、種々の修正、変更をな
しうることはいうまでもない。

以上のことから明らかなように、本発明は所期
の目的を有効に達成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明にかかるステアリングシヤフ
トのロツク装置のイグニツシヨンキーを抜いた状
態における部分断面図、第２図は第１図の平面
図、第３Ａ図及び第３Ｂ図は夫々第１図のＡ−
Ａ線、Ｂ−Ｂ線方向の断面図、第４図は第
１０図の−線方向のロツク装置の詳細を示す
断面図、第５図は第１図の−線方向断面図、
第６図は第１図の−線方向断面図、第７図は
第１図の−線方向断面図、第８図は第１図の
−線方向断面図、第９図は第１図の−線
方向断面図、第１０図は第１図の−線方向断
面図、第１１図は第１図のXI−XI線方向断面図、
第１２図はロツク用回転シリンダのキー溝内にイ
グニツシヨンキーが挿入された状態を示す第５図
と同様の断面図、第１３図は第１２図の−
線方向の断面図、第１４図は第１２図の平面
図、第１５図はロツク用回転シリンダのキー溝内
にイグニツシヨンキーが挿入された状態を示す第
１図と同様の部分断面図、第１６図は第１５図の
平面図、第１７図はイグニツシヨンキーが“スト
ツプ”位置から“走行”位置に回動された状態を
示す第１図と同様の部分断面図、第１８図は第１
７図の平面図、第１９図は第１７図の−
線方向の断面図、第２０図は第１７図の−
線方向の断面図、第２１図は第１７図のXI−
XI線方向の断面図、第２２図は第１７図のXII
−XII線方向の断面図である。 ３…ロツク用回転シリンダ、４…ロツク用ラツ
チ、５…ロツク用スプリング、６…イグニツシヨ
ンキー、６ａ…キー溝、７…第１ロツク部材、１
０…第１摺動部材、１１…第２摺動部材、１２…
第２ロツク部材、１４…スプリング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ロツク用回転シリンダ３，９の軸と垂直な方
   向に摺動可能であるロツク用ラツチ４，１１と、 ロツク用ラツチ４，１１をステアリングシヤフ
   トのロツク位置へ摺動するように付勢するロツク
   用スプリング５と、 イグニツシヨンキー６を挿入するためのキー溝
   ６ａと、挿入されたイグニツシヨンキー６が回転
   されるときに、ロツク用ラツチ４，１１に当接し
   てロツク用ラツチ４，１１をステアリングシヤフ
   トをロツクしない位置へロツク用スプリング５の
   付勢力に抗して摺動させるカム部９ｃとを有する
   ロツク用回転シリンダ３，９と、 ロツク用回転シリンダ３，９とロツク用ラツチ
   ４，１１の間に位置していて、イグニツシヨンキ
   ー６がキー溝６ａに挿入されていないときに、ロ
   ツク用回転シリンダ３，９のキー溝６ａの下側部
   分内に突入してステアリングシヤフトのロツク機
   構を作動することができ、イグニツシヨンキー６
   がキー溝６ａに挿入されているときに、イグニツ
   シヨンキー６によりロツク用ラツチ４，１１の方
   に押される第１摺動部材１０と、 ロツク用ラツチ４，１１に対してヒンジ結合さ
   れ、イグニツシヨンキー６がキー溝６ａに挿入さ
   れていないときは、ステアリングシヤフトをロツ
   クする位置にロツク用ラツチ４，１１を押すロツ
   ク用スプリング５の作用で同時に第１摺動部材１
   ０をキー溝６ａ内へ押し、イグニツシヨンキー６
   がキー溝６ａに挿入され回動されたときに、ロツ
   ク用ラツチ４，１１がステアリングシヤフトをロ
   ツクする位置に移動しないように第１摺動部材１
   ０に当接してロツクする第２ロツク部材１２とを
   備えたことを特徴とする原動機付車両のステアリ
   ングシヤフトのロツク装置。 ２ 特許請求の範囲第１項記載のステアリングシ
   ヤフトのロツク装置において、 上記第１ロツク部材７は、キー溝６ａの横断面
   の２次元的な拡がりに対して垂直にキー溝６ａに
   突出することを特徴とするステアリングシヤフト
   のロツク装置。 ３ 特許請求の範囲第１項記載のステアリングシ
   ヤフトのロツク装置において、 ロツク用ラツチが、第２ロツク部材１２と連係
   する第２摺動部材１１と、ステアリングシヤフト
   をロツクするロツク部材４とからなること及びス
   プリング１４が第２ロツク部材１２を第１摺動部
   材１０に向けて押すことを特徴とするステアリン
   グシヤフトのロツク装置。 ４ 特許請求の範囲第１項から第３項のいずれか
   １項に記載のステアリングシヤフトのロツク装置
   において、 上記第２ロツク部材１２及び第１摺動部材１０
   は両部材１０，１２間にスナツプ結合可能な傾斜
   面１０ａ，１０ｂ；１２ａ，１２ｂを備えたこと
   を特徴とするステアリングシヤフトのロツク装
   置。 ５ 特許請求の範囲第４項記載のステアリングシ
   ヤフトのロツク装置において、 イグニツシヨンキー６がロツク用回転シリンダ
   ３，９のキー溝６ａ内にないときには、第１摺動
   部材１０が第２ロツク部材１２に接触しないよう
   になつていることを特徴とするステアリングシヤ
   フトのロツク装置。 ６ 特許請求の範囲第４項記載のステアリングシ
   ヤフトのロツク装置において、 イグニツシヨンキー６が、始めの位置即ち停止
   位置Ａから走行位置Ｂに回転操作されたときに、
   ロツク用ラツチ４，１１は、ステアリングシヤフ
   トのロツク位置からステアリングシヤフトをアン
   ロツクする位置に移動するとともに、第２ロツク
   部材１２に連係するスプリング１４の作用のもと
   で上記スナツプ結合により、アンロツク位置に保
   持されることを特徴とするステアリングシヤフト
   のロツク装置。 ７ 特許請求の範囲第１項から第６項のいずれか
   １項に記載のステアリングシヤフトのロツク装置
   において、 第１ロツク部材７は実質的にＴ字形状であり、
   Ｔ字の一方のリム７ａはイグニツシヨンキー６が
   キー溝６ａ内にないときにはロツク用回転シリン
   ダ３，９のキー溝６ａ内に突出しうるようになつ
   ており、Ｔ字の他方のリム７ｂはイグニツシヨン
   キー６がキー溝６ａ内に挿し込まれたときに第１
   摺動部材１０を第２ロツク部材１２に向けて押す
   ことを特徴とするステアリングシヤフトのロツク
   装置。