JPH0352617Y2 - - Google Patents

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JPH0352617Y2
JPH0352617Y2 JP1985079995U JP7999585U JPH0352617Y2 JP H0352617 Y2 JPH0352617 Y2 JP H0352617Y2 JP 1985079995 U JP1985079995 U JP 1985079995U JP 7999585 U JP7999585 U JP 7999585U JP H0352617 Y2 JPH0352617 Y2 JP H0352617Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は自動車の下部車体構造に関し、より詳
しくは、フロントフレームとフロアフレームとの
境界部分の車体構造に関するものである。
(従来技術) 車体下部にある前後方向に伸びる重要強度メン
バとして、それぞれ閉断面を構成するフロントフ
レームとフロアフレームとがある。このフロント
フレームは、エンジンルームと車室を仕切るダツ
シユパネルよりも前方にあつて、エンジンルーム
側壁を構成するホイールエプロン下部に接合さ
れ、またフロアフレームは、フロアパネル下面に
接合されている。一方、車体下部にある車幅方向
に伸びる重要強度メンバとしては、ダツシユパネ
ル下部に接合されて閉断面を構成するクロスメン
バがある。
上述したフロントフレームとフロアフレームと
は、ほぼダツシユパネル部分を境にして前後方向
に互いに分断されており、このため、ダツシユパ
ネル付近での強度向上、特に前方衝突時等におけ
るフロントフレームからの後方への荷重やエンジ
ン等からの振動を車体へ広く分散、吸収させる上
で何等かの対策が望まれることになる。
このため従来、特開昭59−109468号広報に示す
ように、フロントフレームとフロアフレームと
を、クロスメンバにより構成される閉断面内を前
後方向に貫通するジヨイントメンバを介して連結
するようにしたものがある。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、上記公報のように、フロントフレー
ムとフロアフレームとをジヨイントメンバを介し
て連結すれば、前後方向への強度向上が得られる
が、クロスメンバを利用した車幅方向への荷重分
散という点では必ずしも十分なものとはならな
い。しかも、このフロントフレームとフロアフレ
ームとを直接接合するため、どうしてもその連結
強度を大きくするには限度があり、この点におい
ても何等かの対策が望まれる。
したがつて、本考案の目的は、クロスメンバを
有効に利用してフロントフレームからの後方への
荷重を効果的にフロアフレームおよびクロスメン
バへ伝達し得るようにすると共に、この伝達部分
特にクロスメンバとの連結部分の連結強度を十分
に確保し得るようにした自動車の下部車体構造を
提供することにある。
(問題点を解決するための手段、作用) 前述の目的を達成するため、本考案にあつて
は、次のような構成としてある。すなわち、 エンジンルームと車室とを仕切るダツシユパネ
ルよりも前方に配置され、前後方向に伸びて閉断
面を構成するフロントフレームと、フロアパネル
下面に接合され、前後方向に伸びて閉断面を構成
するフロアフレームと、前記ダツシユパネル下端
部に接合され、車幅方向に伸びて閉断面を構成す
るクロスメンバと、を備えた自動車の下部車体構
造において、 前記クロスメンバには、後方へ伸びて断面略U
字状とされた後方延長部が形成され、 断面略U字状のジヨイントメンバが前記クロス
メンバにより形成される閉断面内を前後方向に貫
通するように配設されて、該ジヨイントメンバの
前端部が前記フロントフレームに接合されると共
に、該ジヨイントメンバの後端部が前記後方延長
部の前部に嵌合状態で接合され、 前記フロアフレームの前端部が前記後方延長部
の後部に嵌合状態で接合され、 前記ジヨイントメンバの後端部と前記フロアフ
レームの前端部と前記後方延長部とで囲まれる空
間内にこれ等に跨がつて前後方向に伸びるレイン
フオースメントが配設されて、該レインフオース
メントにより、該後方延長部に対する該ジヨイン
トメンバ後端部とフロアフレームの前端部との接
続部分が補強されている、 ような構成としてある。
このように、フロントフレームとフロアフレー
ムとは、クロスメンバの後方延長部およびジヨイ
ントメンバを介して連結されるので、フロントフ
レームからの後方への荷重や振動を効果的にフロ
アフレーム側へ伝達させることができる。特に、
後方へ長く伸びた後方延長部を利用して、嵌合を
行いつつフロントフレームより伸びるジヨイント
メンバとフロアフレームとを連結するようにして
あり、これに加えてレインフオースメントにより
ジヨイントメンバとフロアフレームとの後方延長
部に対する接続部が補強されてるので、この部分
の連結強度がより高まり、上記フロアフレームへ
の後方荷重や振動の有効伝達は勿論のこと、この
後方荷重や振動をクロスメンバすなわち車幅方向
にも効果的に伝達、分散し得ることになる。
(実施例) 以下本考案の実施例を添付した図面に基づいて
説明する。
第1図において、1はダツシユパネルで、この
ダツシユパネル1の前方がエンジンルーム側とさ
れ、また後方が車室側とされる。このダツシユパ
ネル1は、その下端部に、第2図にも示すよう
に、下方へいくにつれて後方へ伸びる傾斜壁1a
を有し、この傾斜壁1aの上端からはほぼ垂直に
上方へ伸びる直立壁1bとされ、また傾斜壁1a
の下端からは後方へ伸びる水平部1cとされてい
る。
上記ダツシユパネル1の下端部には、第2図、
第3図に示すようなクロスメンバ2が接合され
て、このクロスメンバ2により、ダツシユパネル
1と協働して閉断面が形成されている。このクロ
スメンバ2は車幅方向に伸びて、その左右各端が
それぞれサイドシル3(第1図参照)に接合され
ており、その左右各端部付近において、特に第3
図から明らかなように、後方へ伸びる断面略U字
状の後方延長部2aが形成されている。
前記ダツシユパネル1の前方には、前後方向に
伸びるフロントフレーム4が配設されている。こ
のフロントフレーム4は、エンジンルーム側壁を
構成するホイールエプロン5(第3図参照)の下
端部に対してその接合フランジ部4aを利用して
接合されて、該ホイールエプロン5と協働して閉
断面を構成している。そして、フロントフレーム
4の後端に形成された接合フランジ部4bが、ダ
ツシユパネル1の前面に接合されている。
前記ダツシユパネル1の後方においては、前後
方向に伸びる断面略U字状とされたフロアフレー
ム6が配設されている。このフロアフレーム6
は、その接合フランジ部6aを利用してフロアパ
ネル7の下面に接合されて、該フロアパネル7と
協働して閉断面を構成している。そして、このフ
ロアパネル7の前端部が、ダツシユパネル1の水
平部1cの後端部と段差が生じないようにして重
合されている。すなわち、ダツシユパネル1の水
平部1cが、フロアパネルの一部を構成したもの
となつている。
第1図中8はジヨイントメンバで、このジヨイ
ントメンバ8は、第2図に示すように、クロスメ
ンバ2により形成される閉断面内を前後方向に貫
通している。このようなジヨイントメンバ8は、
第3図にも示すように、断面略U字状とされて、
フロントフレーム4とクロスメンバ2の後方延長
部2aとを連結するものとなつている。すなわ
ち、ジヨイントメンバ8の前端部8a(の接合フ
ランジ部)が、フロントフレーム4の後端部内に
挿入されて該フロントフレーム4に接合され、ま
たジヨイントメンバ8の後端部8bが後方延長部
2aの前部内に嵌合された状態で当該後方延長部
2aに接合されている。さらに、ジヨイントメン
バ8は、そのほぼ全長に渡つて形成された接合フ
ランジ部8cを利用して、クロスメンバ1の下面
に接合されている。
一方、前記フロアフレーム6は、その前端部6
bが、後方延長部2aの後部外周に嵌合された状
態で、当該後方延長部2aに接合されている。
なお、クロスメンバ2の上端縁部には、ジヨイ
ントメンバ8貫通用の逃げ部2bが形成され(第
3図参照)、また後方延長部2aの下面とフロア
フレーム6の下面とが段差を生じないようにして
重ね合わされている(第2図参照)。
さらに、ジヨイントメンバ8の後端部8bとフ
ロアフレーム6の前端部6aと後方延長部2aと
で形成される空間内には、第3図に示すように断
面略U字状とされて前後方向に伸びるレインフオ
ーメント9が配設されている。このレインフオー
メント9の高さ(上下方向長さ)は、後方延長部
2aの高さよりもかなり小さくされて、上述した
各部分8b,6a,2aの内周面に対して嵌合し
た状態で当該各部分8b,6a,2aに接合され
ている。
以上のような構成により、エンジン等からの振
動や前方衝突時における後方荷重は、フロントフ
レーム4からジヨイントメンバ8および、クロス
メンバ2の後方延長部2aを介してフロアフレー
ム6に伝達、分散される。これにより、振動や後
方荷重がフロアフレーム6によつても吸収される
ことになる。特に、長く伸びた後方延長部2aに
対して、嵌合を利用した接合によりジヨイントメ
ンバ8およびフロアフレーム6が結合されるの
で、この結合強度が強固となつて、上述したフロ
ントフレーム4からの振動、荷重をフロアフレー
ム6だけでなくクロスメンバ2にも効果的に伝
達、分散させることができる。これに加えて、レ
インフオーメント9により上述した後方延長部2
aに対するジヨイントメンバ8とフロアフレーム
6との接続部分を補強してあるので、上述した振
動や荷重の伝達、分散がより一層良好に行われ
る。
(考案の効果) 本考案は以上述べたことから明らかなように、
フロントフレームからの振動や荷重を、フロアフ
レームばかりでなくクロスメンバにも効果的に伝
達、分散させることができる。特に、ジヨイント
メンバを介したフロントフレームとクロスメンバ
とフロアフレームとの結合強度が大きいので、上
述した振動、荷重の伝達、分散をより効果的に得
られるばかりでなく、ダツシユパネル下端部回り
の剛性も大きく向上される。
また、上記レインフオーメントは、後方延長部
内に収納された格好で配設されるので、自動車の
最低地上高を決定することの多いこの付近での車
高を下げることなく、最低地上高を確保する面で
も支承のないものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に一実施例を示す上方斜視図。
第2図はジヨイントメンバの長手方向に沿う第1
図の側面断面図。第3図は本考案の主構成要素の
分解斜視図。 1:ダツシユパネル、2:クロスメンバ、2
a:後方延長部、4:フロントフレーム、6:フ
ロアフレーム、6a:前端部、7:フロアパネ
ル、8:ジヨイントメンバ、8a:前端部、8
b:後端部、9:レインフオーメント。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 エンジンルームと車室とを仕切るダツシユパネ
    ルよりも前方に配置され、前後方向に伸びて閉断
    面を構成するフロントフレームと、フロアパネル
    下面に接合され、前後方向に伸びて閉断面を構成
    するフロアフレームと、前記ダツシユパネル下端
    部に接合され、車幅方向に伸びて閉断面を構成す
    るクロスメンバと、を備えた自動車の下部車体構
    造において、 前記クロスメンバには、後方へ伸びて断面略U
    字状とされた後方延長部が形成され、 断面略U字状のジヨイントメンバが前記クロス
    メンバにより形成される閉断面内を前後方向に貫
    通するように配設されて、該ジヨイントメンバの
    前端部が前記フロントフレームに接合されると共
    に、該ジヨイントメンバの後端部が前記後方延長
    部の前部に嵌合状態で接合され、 前記フロアフレームの前端部が前記後方延長部
    の後部に嵌合状態で接合され、 前記ジヨイントメンバの後端部と前記フロアフ
    レームの前端部と前記後方延長部とで囲まれる空
    間内にこれ等に跨がつて前後方向に伸びるレイン
    フオースメントが配設されて、該レインフオース
    メントにより、該後方延長部に対する該ジヨイン
    トメンバ後端部とフロアフレームの前端部との接
    続部分が補強されている、 ことを特徴とする自動車の下部車体構造。
JP1985079995U 1985-05-30 1985-05-30 Expired JPH0352617Y2 (ja)

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JP1985079995U JPH0352617Y2 (ja) 1985-05-30 1985-05-30

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JPS61196185U JPS61196185U (ja) 1986-12-06
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Citations (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5753969B2 (ja) * 1975-01-20 1982-11-16
JPS59109468A (ja) * 1982-12-16 1984-06-25 Nissan Motor Co Ltd 自動車の車体構造

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