JPH0351689B2 - - Google Patents

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JPH0351689B2
JPH0351689B2 JP61219979A JP21997986A JPH0351689B2 JP H0351689 B2 JPH0351689 B2 JP H0351689B2 JP 61219979 A JP61219979 A JP 61219979A JP 21997986 A JP21997986 A JP 21997986A JP H0351689 B2 JPH0351689 B2 JP H0351689B2
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Japan
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extract
reishi
ganoderma lucidum
organic solvent
glycoprotein
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Michitoku Kubo
Mari Nogami
Yoshio Matsuo
Masaoki Takahashi
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KYORITSU YAKUHIN KOGYO KK
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KYORITSU YAKUHIN KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、霊芝から糖蛋白結合体含有の生理活
性エキスを製造する方法、殊に、抗アレルギー性
作用を有する成分を効率的に取得する方法に関す
るものである。 従来の技術 霊芝(Ganoderma Lucidum)は、漢方医学に
おいて、古くから虚労、咳嗽、失眼などに応用さ
れて来た漢薬の一種である。近年霊芝に関する多
くの研究から、臨床的には、慢性気管支炎、狭心
症、高脂血症、高血圧症、神経衰弱による不眠
症、急性ウイルス性肝炎、網膜色素変性、自律神
経失調症、白血球減少の治療に一定の効果のある
ことが知られている。 また霊芝は、抗アレルギー作用、マクロフアー
ジ活性化作用、抗腫瘍作用、血圧降下作用、血糖
降下作用、抗高脂血症作用、抗血栓症作用などの
薬理活性を有することが文献上報告されている。 しかしながら、霊芝の有効成分については、多
糖体にマウスのSarcoma 180固型ガンに対する
延命効果があること[水野ら、日本農芸化学会
誌、58、871(1984)]、トリテルペンに属するガル
デノリツク酸類にラツトの肥満細胞からのヒスタ
ミン放出抑制作用があること[Kohda ら、
Chem.Pharm.Bull.,33,1367(1985)]が知られ
ているにすぎない。 一方、臨床的、薬理的に多様な作用を示すとい
われる霊芝も、市場には多くの種類があり、実際
にはその形態、産地によつて臨床的、薬理的に異
なる効果を示すといわれており、臨床応用に当つ
ては、野生品、裁培品を問わず産地、形態を吟味
する必要性が喚起されている(近畿大学薬学部久
保研究室編、“霊芝”、三一書房、東京、1985年)。 本発明者らは、すでに霊芝の品質を明確にする
ため実験的抗アレルギー作用を指標にした各地産
霊芝の薬効検定を実施した結果、奈良県山域で発
見し、裁培化に成功した霊芝の水抽出エキスに、
各種実験的アレルギーに対して強い抑制作用のあ
ることを見出しており、本発明者らはこれを「共
立1号霊芝」と名付けている。 従つて、各地産霊芝の中から有効成分を効率的
に取り出すことができれば、気管炎喘息、アレル
ギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、ジンマ疹、薬剤
アレルギーなどの各種アレルギー疾患の治療剤と
しての利用が期待される。殊に、原料となる霊芝
として、本発明者らは見つけた上述の「共立1号
霊芝」を用いれば、実用化が可能になることとが
期待できる。 霊芝から有効成分を抽出分離する方法として、
従来よく知られている熱水による抽出法のほか
に、次のような方法が提案されている。 すなわち、特開昭60−34914号公報には、霊芝
の熱水抽出物をさらにアセトンなどの含酸素系溶
媒で抽出する方法が記載されている。 また特開昭60−222423号公報には、霊芝の砕片
を熱水で抽出した後濃縮し、同じく霊芝の砕片を
エタノール水溶液を用いて抽出した後濃縮し、両
濃縮液を混合して粉末化する方法が記載されてい
る。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、霊芝の水抽出エキスには、抗ア
レルギー作用を示す物質以外に多くの不要夾雑物
が存在することから、各地産の霊芝を原料として
用いて水抽出を行つても満足できる結果は得られ
ず、たとえ本発明者らが見つけた上述の「共立1
号霊芝」を原料霊芝として用いても、なおアレル
ギー疾患治療剤として使用可能な実用レベルにま
では至らない。 また、上述の特開昭60−34914号公報や特開昭
60−222423号公報に記載の抽出法によつても、抗
アレルギー作用を示す物質の濃縮分離という点で
は不満足な結果しか得られない。 このように霊芝抽出物のアレルギー疾患治療剤
としての利用を考えた場合、より高純度に有効物
質を含有するエキスの製出が強く望まれる。 本発明は、霊芝中の抗アレルギー作用を発現す
る有効物質の追究とそれを高純度に含有するエキ
スの効率的製法につき鋭意研究を進めた結果、到
達したものである。 問題点を解決するための手段 本願発明の霊芝から生理活性エキスを製造する
方法は 霊芝(Ganoderma Lucidum)から糖蛋白結合
体含有の生理活性エキスを製造するにあたり、 霊芝の子実体を水により抽出温度30〜80℃で抽
出する工程(A)、 前工程(A)の抽出液を透析または限外濾過する工
程(B)、および、 前工程(B)の内液をデキストラン、アガロースま
たはポリアクリルアミドから選ばれたゲル濾過剤
を担体として用いたカラムクロマトグラフイー
(GPC)に付して分子量15000〜20000の糖蛋白結
合体を分離するか、あるいは、前工程(B)の内液と
アルコール、ケトン、エステルまたはエーテル系
溶剤から選ばれた親水性有機溶剤とを、該親水性
有機溶剤の割合が内液と親水性有機溶剤の合計量
の40〜80v/v%となるように混合し、、析出し
た沈澱を分離する工程(C) を実施することを特徴とするものである。 本発明によれば、霊芝中の抗アレルギー作用を
発現する有効物質である糖蛋白結合体を高純度に
含有するエキスを簡便かつ収率よく得ることがで
きる。 以下本発明を詳細に説明する。 原 料 本発明において原料となる霊芝は、産地の相違
により所望する薬効も異なり、また裁培霊芝であ
つても裁培条件によつて有効物質の含有量が変動
し、結果的に得られるエキスの品質および収率が
一定しないなどの問題を生じることから、有効物
質の糖蛋白結合体を多量に含む高品質の霊芝を選
択する必要がある。 従つて原料霊芝としては、各地産の種々の霊芝
が用いられるけれども、先に述べたように、本発
明者らが奈良県山域で採集した野生霊芝の菌種を
用いて、原木裁培法により裁培化し、量産化に成
功した品質安定型の霊芝(共立1号と命名)を原
料として用いることが特に望ましい。 工程 (A) 工程(A)は、霊芝の子実体を水により抽出温度30
〜80℃で抽出する工程からなる。 抽出に供する霊芝の乾燥子実体は、そのまま
で、あるいは直径2mm前後に刻んだ状態で、水抽
出処理に付する。 抽出に用いる水と子実体の重量比は特に限定は
ないが、後の処理を考慮すると5:1〜10:1の
範囲から選ぶことが好ましい。 抽出温度は30〜80℃、好ましくは40〜70℃に設
定されることが必要である。抽出温度が高すぎる
と有効成分である糖蛋白結合体組成中の蛋白質が
変性を受けて難溶性となり、収率が低下する。一
方抽出温度が低すぎると抽出効率が悪くなり、抽
出操作に余分な時間がかかつて生産性が悪くな
る。抽出には1〜3時間を要する。 工程 (B) 工程(B)は、前工程(A)で得た抽出液を透析または
限外濾過する工程からなる。 透析は通常行われる方法でよく、たとえばヴイ
スキングセルロースチユーブ20/32型(アメリ
カ、ヴイスキング社製)等の透析チユーブを用い
ることができる。 限外濾過も通常行われる方法でよく、例えばダ
イフイルター G−OST(アメリカ、バイオエ
ンジニアリング社販売)等の限外濾過膜を用いる
ことができる。 工程 (C) 工程(C)は、次のまたはのいずれかの工程か
らなる。 前工程(B)の内液をデキストラン、アガロース
またはポリアクリルアミドから選ばれたゲル濾
過剤を担体として用いたカラムクロマトグラフ
イー(GPC)に付して分子量15000〜20000の
糖蛋白結合体を分離する工程。(以下、工程
(C1)という。) 前工程(B)の内液とアルコール、ケトン、エス
テルまたはエーテル系溶剤から選ばれた親水性
有機溶剤とを、該親水性有機溶剤の割合が内液
と親水性有機溶剤の合計量の40〜80v/v%と
なるように混合し、析出した沈澱を分離する工
程。(以下、工程(C2)という。) 工程(C1) 得られた内液から、有効成分である糖蛋白結合
体を高純度に含有する生理活性エキスを得るに
は、内液を凍結乾燥した後、上記特定のゲル濾過
剤を担体とするカラムクロマトグラフイーの方法
を用いればよい。 ゲル濾過剤としては、たとえば、セフアデツク
ス G−100〜G−200(スウエーデン、フアル
マシア社製、デキストラン系ゲル濾過剤)、セフ
アロース 2B〜6B(同社製、アガロース系ゲ
ル濾過剤)、バイオゲルP−30〜P−300(アメ
リカ、バイオラド、ラボラトリーズ社製、ポリア
クリルアミド系ゲル濾過剤)等があげられる。 溶出のための溶媒としては、水が最も好まし
い。 溶出液を常法通り凍結乾燥することにより該エ
キスを得ることができる。 工程(C2) 得られた内液から、有効成分である糖蛋白結合
体を高純度に含有する生理活性エキスを得るため
のもう一つの方法としては、内液と親水性有機溶
剤とを混合し、析出した沈澱を分離する方法があ
げられる。 親水性有機溶剤としては、アルコール、ケト
ン、エステルまたはエーテル系溶剤から選ばれた
少なくとも1種の溶剤が用いられ、特にエタノー
ル、メタノール、アセトンなどが使用される。 内液と親水性有機溶剤との混合割合は、後者の
割合が両者の合計量の40〜80v/v%、好ましく
は45〜75v/v%になるように選択する。このよ
うに混合割合を選ぶことにより、効率的に目的成
分が沈澱する。 生じた沈澱を適当な溶剤、たとえばアセトンで
洗浄した後、減圧乾燥することにより、目的とす
るエキスを得ることができる。 本工程(C2)による方法は、前述の工程(C1)
による方法に比し、エキス中の糖蛋白結合体含有
量は低いが、全体としての収率は高く、また大量
に処理にできるので、工業的にはより優れている
方法であるということができる。 安全性 本発明の方法により得られる糖蛋白結合体含有
生理活性エキスの安全性を試験すべく、ddy系マ
ウス(体重24〜25g、1群7匹)に実施例1によ
る生理活性エキスを1週間わたり経口投与して毒
性症状を観察した。その結果、LD50値は1000
mg/Kg以上で、安全性が高いことが確認された。 用 途 本発明の方法により得られる糖蛋白結合体含有
生理活性エキスは、すぐれた抗アレルギー作用を
有するので、抗アレルギー剤として特に有用であ
る。そのほか従来法のところで述べたような種々
の薬理活性も併せ有するので、他の薬剤としての
用途も期待できる。 作 用 本発明者らは、上記本発明の方法によつて取得
される生理活性エキス中の抗アレルギー作用を発
現する有効物質が、分子量15000〜20000の糖と蛋
白質の結合体であることを見い出している。 このものが糖と蛋白質の結合体であることは、
糖蛋白結合体を含むエキスをDEAE−セルロース
カラムクロマトグラフイー処理して糖と蛋白質を
分離させることにより、抗アレルギー作用が消失
してしまうことから確認された。 本発明の方法により得られる糖蛋白結合体含有
生理活性エキスの生理活性については、実施例の
後に詳述する。 実施例 実施例 1 霊芝の乾燥子実体1Kgを粉砕機(ハンマークラ
ツシヤー:ホウライ鉄工)で粗砕し、水7中、
60℃で時々撹拌しながら2時間抽出した後、吸引
濾過し、濾液を第1抽出液とした。濾過残渣を60
℃の温水4で時々撹拌しながら1時間抽出した
後、吸引濾過し、濾液を第2抽出液とした。 第1、第2抽出液を合し、液量が約7になる
まで減圧濃縮した。この濃縮液をヴイスキングセ
ルースチユーブ(20/32型)に入れ、流水下に2
昼夜透析した後、透析チユーブ内の液を集め、こ
れを遠心分離して上澄液と沈澱を分けた。この上
澄液を噴霧乾繰し、粗エキス70gを得た。 この粗エキス1gを水5mlに溶かし、これをセ
フアデツクスG100デキストラン系ゲル濾過剤を
充填したカラム(φ3.6×50cm)に添加し、水1000
mlで溶出し、3mlずつ分画し、50番から100番ま
での区分を合せて凍結乾燥し、以上の操作を数回
くり返して褐色の生理活性エキス粉末50gを得
た。 この生理活性エキス粉末の組成は下記のとおり
であり、有効物質の糖蛋白結合体を比較的高率に
含有するものであつた。 総蛋白質 56.2% 糖 分 35.3% 脂 肪 0% 繊 維 0.1% 灰 分 0.2% 水 分 4.2% また、本エキス中の糖蛋白結合体を構成する蛋
白質部分のアミノ酸組成は次のとおりであつた。 アスパラギン酸 2.50% スレオニン 1.40% セリン 1.35% グルタミン酸 2.20% プロリン 0.95% グリシン 1.42% アラニン 1.10% シスチン 0% バリン 0.87% メチオニン 0% イソロイシン 0.60% ロイシン 0.80% チロシン 0.35% フエニルアラニン 0.63% リジン 0.80% ヒスチジン 0.50% アルギニン 0.90% トリプトフアン 0.50% 実施例 2 霊芝の乾燥子実体500gを水5中に、60℃で
時々撹拌しながら3時間放置した後、加圧濾過
し、濾液を第1抽出液とした。この濾過残渣を60
℃の温水5で時々撹拌しながら1時間放置した
後、加圧濾過し、濾液を第2抽出液とした。 第1、第2抽出液を合し、液量が3になるま
で減圧濃縮した。この濃縮液をヴイスキングセル
ロースチユーブ(20/32型)に入れ、流水下に2
昼夜透析した後、透析チユーブ内の液を集め、こ
れを遠心分離して上澄液と沈澱を分けた。 この上澄液を99%エタノール5中に常法で激
しく撹拌しながら10分間かけて除々に加え、その
まま30分間撹拌を続けた後、生じた沈澱を減圧濾
過により濾取し、この沈澱を99%アルコールで洗
浄し、80℃以下で減圧乾燥して褐色の生理活性エ
キス粉末1.5gを得た。 この生理活性エキス粉末の組成は下記のとおり
であり、有効物質の糖蛋白結合体を比較的高率に
含有するものであつた。 総蛋白質 56.5% 糖 分 36.3% 脂 肪 0% 繊 維 0% 灰 分 0.1% 水 分 3.9% また、本エキス中の糖蛋白結合体を構成する蛋
白質部分のアミノ酸組成は次のとおりであつた。 アスパラギン酸 2.20% スレオニン 1.30% セリン 1.31% グルタミン酸 2.15% プロリン 0.85% グリシン 1.31% アラニン 1.03% シスチン 0% バリン 0.84% メチオニン 0% イソロイシン 0.55% ロイシン 0.77% チロシン 0.34% フエニルアラニン 0.58% リジン 0.75% ヒスチジン 0.40% アルギニン 0.73% トリプトフアン 0.33% 試験例 実施例1で得られた糖蛋白結合体含有生理活性
エキスにつき、その生理活性(抗アレルギー作用
など)と安全性の確認の試験を行つた。(なお実
施例2のエキスもほぼ同様の結果が得られる。) (1) ラツト腹腔肥満細胞からのヒスタミン遊離抑
制作用 Uvnasらの方法[Exp.Cell.Res.,18,512
(1959)]に準じて分離調製したラツト腹腔肥満細
胞を、フオスフエートバツフアー生理液(PBS)
に2.9×106Cells/mlとなるように遊離させ、被検
物質およびヒスタミン遊離物質[Compound
48/80あるいは卵白アルブミン液(EWA)]とと
もに37℃、10分間インキユベートした後、PBS
中および細胞中のヒスタミン含量をShoreらの方
法[J.Pharmacol.Exp.Ther.,124,182(1959)]
に準じて蛍光法で測定した。 ヒスタミン遊離率は細胞の総ヒスタミン量に対
するPBS中のヒスタミン含量の百分率として算
出し、次式により被検体中のヒスタミン遊離抑制
率を求めた。 遊離抑制率(%)=(1−A−C/B−C)×100 A:被検体存在下のヒスタミン遊離率 B:被検体非存在下のヒスタミン遊離率 C:自発遊離率 なお対照薬として、ダイソデユウム クロモグ
ライケート(DSCG)を用いた。 結果を第1表に示す。
【表】 第1表から明らかなように、本発明の方法によ
り得られる生理活性エキスは、ラツト腹腔肥満細
胞からのヒスタミン遊離抑制作用を有する。 (2) モルモツト受身皮膚アナフラキシー反応に対
する効果 Hartley系雄性モルモツト(体重250〜300g)
の背部皮内に、江田らの方法[アレルギー、22
640(1973)]で調整した抗EWA家兎血清を注射
し、感作した。4時間後EWA2mgを含む1%エヴ
アンスブルー溶液を静脈内投与し、30分後に背部
皮膚の青染部の漏出色素量を、Katayamaらの方
法[Microbiol.Immunol.,22,89(1978)]に準
じて測定した。 なお、被検体はEWA静注の1時間前に経口投
与した。 結果を第2表に示す。
【表】 注 * 5%の危険率でコントロール群に
比べて有位差あり。
(3) ラツト受身皮膚アナフラキシー反応 Wistar系雄性ラツト(体重150〜180g)の背部
皮内にStotlandらの方法[Cand.J.Physiol.
Pharmacol.,52,1114(1974)]に準じて調整し、
40倍に希釈した抗EWAラツト血清を注射し、48
時間後EWA10mgを含む1%エヴアンスブルー液
を注射した。30分後に背部皮膚青染部の漏出色素
量を測定した。被検体はEWA静注の1時間前に
経口投与した。 結果を第3表に示す。
【表】
【表】 (4) モルモツト実験的喘息に対する効果 江田らの方法[Jap.J.Pharmacol.,30,559
(1980)]に準じて行つた。 Hartley系雄性モルモツト(体重250〜300g)
に抗ベンヂルペニシロイルボビン、γ−グロブリ
ン(BPO−BGG)・IgE血清の0.25ml/モルモツ
トを心臓内に投与して受動的に感作させ、48時間
後、500μg/Kgのベンヂルペニシロイルボビンシ
ーラムアルブミン(BPO−BSA)を静脈内投与
し、呼気性の喘息発作を誘起した。呼吸波の測定
は、気管カニユーレより、トランジユーサを介し
てひずみ圧力ポンプに入力して行つた。被検体は
BPO−BSA投与20分前に経口投与した。 結果を第4表に示す。
【表】
【表】 注 * 5%の危険率でコントロール群に
比べて有位差あり。
** 1%の危険率でコントロール群に
比べて有位差あり。
(5) 免疫溶血反応に対する抑制効果 森らの方法[薬学雑誌、95,1477(1975)]に準
じて、新鮮ヒツジ赤血球(SRBC)の免疫溶血反
応を検定した。 ゼラチンベロナールバツフアーで調整した10%
SRBC浮遊液に被検体、抗SRBC家兎血清、補体
(モルモツト新鮮血清)を順に加え37℃、90分間
インキユベートした。氷冷後、上清の540nmにお
ける吸光度を測定し、0.1%炭酸ソーダ液を加え
た場合の吸光度を完全溶血とし、これに対する吸
光度比を溶血率として求めた。 結果を第5表に示す。
【表】
【表】 (6) 糸球体腎炎に対する効果 永松らの方法[日薬理誌、78,491(1981)]に
準じて行つた。 ウサギ血清アルブミン(RSA)で予備免疫し
たDonryu系雄性ラツト(体重150g前後)に、
RSAの1mg/ラツトを隔日に8週間静注し、糸
球体腎炎惹起した。被検体を30日間経口投与し、
尿中蛋白排泄量、腎糸球体組織像及び総頚動脈圧
を測定した。 結果を第6表に示す。
【表】 注 * 5%の危険率でコントロール群に比べて有位
差あり。
** 1%の危険率でコントロール群に比べて有位
差あり。
(7) ピクリルクロライドによる接触性皮膚炎に対
する効果 Ashersonらの方法(Immunology,15,405
(1968)]に準じて行つた。 ddY雄性マウス(体重25g前後)の腹部に、7
%ピクリルクロライド(PC)のエタノール溶液
0.1mlを塗布して感作し、さらに7日後に両耳朶
に1%PCオリーブ油溶液を0.02mlづつ塗布して、
マウス接触性皮膚炎を誘発した。被検体を誘発直
前および16時間後に経口投与し、誘発24時間後の
耳朶の厚さおよび誘発直前の耳朶の厚さの差を腫
脹度(×10-3cm)として計測し、次式により腫脹
抑制率を求めた。 抑制率(%)=(1−A/B)×100 A:被検体投与群平均腫脹度 B:コントロール群平均腫脹度 結果を第7表に示す。なお対照薬としてはプレ
ドニゾロンを用いた。
【表】 第7表から明らかなように、生理活性エキスは
ピクリルクロライドによる接触性皮膚炎抑制作用
を有する。 発明の効果 本発明の方法によれば、霊芝の子実体の水抽出
物のうちの不要夾雑物が除かれ、抗アレルギー性
作用を有する成分(糖蛋白結合体)を高純度に含
有するエキスが得られる上、このエキスは安全性
が高いものである。従つて本発明の方法により取
得される目的物は、抗アレルギー剤として特に有
用である。 しかもこの有効成分を効率的に取得することが
できるので、医薬品としての量産化にとどまら
ず、服用しやすいかたちに加工ができるという利
点がある。 よつて、本発明は工業的に極めて価値あるもの
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 霊芝(Ganoderma Lucidum)から糖蛋白結
    合体含有の生理活性エキスを製造するにあたり、 霊芝の子実体を水により抽出温度30〜80℃で抽
    出する工程(A)、 前工程(A)の抽出液を透析または限外濾過する工
    程(B)、および、 前工程(B)の内液をデキストラン、アガロースま
    たはポリアクリルアミドから選ばれたゲル濾過剤
    を担体として用いたカラムクロマトグラフイー
    (GPC)に付して分子量15000〜20000の糖蛋白結
    合体を分離するか、あるいは、前工程(B)の内液と
    アルコール、ケトン、エステルまたはエーテル系
    溶剤から選ばれた親水性有機溶剤とを、該親水性
    有機溶剤の割合が内液と親水性有機溶剤の合計量
    の40〜80v/v%となるように混合し、析出した
    沈澱を分離する工程(C) を実施することを特徴とする霊芝から生理活性エ
    キスを製造する方法。
JP61219979A 1986-09-17 1986-09-17 霊芝から生理活性エキスを製造する方法 Granted JPS6372629A (ja)

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JPS5862118A (ja) * 1981-10-09 1983-04-13 Meiji Milk Prod Co Ltd 免疫賦活剤

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