JPH0351457B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の属する技術分野） 本発明は、特に液体中に浸漬された切り刻んだ
食品用の撹拌アームに関するものである。

さらに明確には、上部は駆動装置に取付けら
れ、下部は鐘形をしている管状ガードを含んでい
る撹拌アームに関するものである。

（従来技術） 前記ガード内に長手方向に設けられた回転軸
は、鐘形部分の頂部を貫通し、その上端は駆動装
置によつて高速度で回転する駆動部に接続され、
一方、その下端は前記回転軸に横方向に取付けら
れた撹拌具と一体となつて回転する。

この種の撹拌アームは、主として野菜ポタージ
ュスープの調理に用いられ、ポタージュスープを
完全に均質化させるために、十分長時間の作動を
必要とするものであることは知られている。

（発明の目的） 本発明はこの種の撹拌アームを、与えられた機
能を完全に、しかも短時間で達成するように改良
することを目的としている。

（発明の構成） 本発明によれば、撹拌アームの鐘形部分は、頂
部壁を横断して下方に延びる隔壁を含んでいる。
この隔壁は鐘形部分の下方空間を二つの帯域に分
割し、一方の帯域は撹拌具が取付けられている吸
引帯域であり、他方は隔壁の外面と鐘形部分の対
応する壁面との間にある圧縮帯域である。隔壁の
上部部分は、その延長上に、前記吸引帯域を前記
圧縮帯域と連通させる横長形状の通過開口を備え
ている。

このような撹拌アームは、前記隔壁及びその通
過開口があるために、特に強力な流れが鐘形部分
内で二つの帯域の間に発生するので、特に効果的
である。この強力な流れは、ポタージュスープの
完全な均質化とか、驚いたことに、マヨネーズの
ようなエマルジヨンの調整とかに好適である。

（実施例） 第１図に示された撹拌アームは、上部１２がた
とえば駆動装置１４付きの手動式ミキサーに取付
けられ、下部１６が半球状の鐘形部分１８となつ
ている管状ガード１０を含み、鐘形部分はガード
１０に対して偏心して取付けられている。ガード
１０内に長手方向に設けられた回転軸２２は、扁
平な鐘形部分の頂部２０を貫通し、回転軸２２の
上端２４は駆動装置１４により高速回転される回
転駆動部２６に接続され、一方、下端２８は回転
軸２２に横方向に取りつけられた撹拌具３０と一
体になつて回転する。

本発明によれば、鐘形部分１８はその頂部壁２
０を横断して下方に延び、鐘形部分の下方空間を
二つの帯域、一つは撹拌具３０が取りつけられて
いるいわゆる吸引帯域、一つは後記の隔壁３２の
外面３８と鐘形部分１８の対応壁面との間にある
いわゆる圧縮帯域、に区切る隔壁３２を含む。こ
の隔壁３２の上の部分には撹拌具30の横で隔壁の
巾方向に延びており、吸引帯域３４を圧縮帯域３
６と連通する横長形状の通過開口４０を備えてい
る。

第２図でさらによく見られるように、この隔壁
３２は、全体として長方形の輪郭を有し、彎曲し
た面によつて鐘形部分１８の外に延びている。こ
の隔壁３２の両側端４２は鐘形部分１８の下向き
の壁に、直径方向の対向する２個所で接続され、
隔壁の上縁４４は、ほとんど下向きの壁の周縁４
６の高さではあるが、周縁４６に対して鐘形部分
の内側に少しずれた高さで側端４２に接続されて
おり、この隔壁の下端４８は、下向きの壁の周縁
４６から離れて位置している。通過開口４０は鐘
形部分の頂部２０と隔壁３２の上縁４４の間に配
置されている。図示しない別の態様では、隔壁の
上縁は鐘形部分の頂部に接続され、隔壁は通過開
口を提供する横長の開口で形成される。

鐘形部分の周縁４６は、圧縮帯域３６では、隔
壁の上縁４４と１０度程度の鋭角ａをなす平面に
延びる弧４９の形状を呈し、一方隔壁３２の上縁
４４は、この隔壁３２の内面５２から外面３８へ
広がつている外側面取り部５０を備えていること
は注目されよう。

人参、馬鈴薯のような食品材料の存在で撹拌ア
ームが完全に作動するように、撹拌具３０は、軸
２２に直角に取りつけられ、非対称で直径方向に
対向する２枚の刃５６，５８を備えたボス５４を
含んでいる。刃５６は下の方に向けられ、その自
由端はほぼ隔壁３２の上縁４４の高さにある平面
で円を描き、その弧は隔壁３２の内面５２にほと
んど接する。一方、刃５６より長い刃５８は、鐘
形部分の頂部に向けられ、その自由端６０は、円
を描き、その弧は隔壁３２の上縁４４の上方に位
置する。

食品材料を含んだ液体中に撹拌アームが浸漬さ
れると、吸引帯域３４の中央部分に挿入された軸
２２によつて高速で駆動される刃５６及び５８が
この吸引帯域３４でのほとんど完全な粉砕と同時
に吸引効果を生じさせ、圧縮帯域３６では同様に
混合物を下方に押しつける。後者の効果は、開口
の特殊な形状−隔壁３２の上縁に比して高くなつ
ている弧４９の縁及び外側面取り部５０−によつ
て助長されることが理解されよう。

鐘形部分１８の周縁４６，４９の下にそのほと
んどの高さが位置している隔壁３２の配置が、ほ
ぼ水平な液体循環（第１図の矢印Ｆ）を生じさせ
るのに役立ち、それにより圧縮帯域３６と吸引帯
域３４の間で食品材料が再循環するのを減少させ
ている。使用容器の底で静止している時に撹拌ア
ームを安定させるために、鐘形部分１８は、周縁
４６から隔壁３２の下縁４８まで下方に延びてい
る突出部６２を備えている。

さらに、通過開口４０の狭さ及びこの開口での
刃５８の端部６０の清掃作用によつて、吸引及び
圧縮両帯域間の液体の循環を助長するベンチユリ
効果があるばかりでなく、この開口の清掃は粉砕
されなかつた食品材料の滞留も避ける。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による撹拌アームの一部破断
側面図を示し、第２図は、鐘形部分を有する撹拌
アームの一部の斜視図である。 １０：管状ガード、１４：駆動装置、１８：鐘
形部分、２２：回転軸、３０：撹拌具、３２：隔
壁、３４：吸引帯域、３６：逆流帯域、４０：通
過開口、５６，５８：刃。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 上部が駆動装置に取付けられ、下部が頂部壁
   を有する鐘形部分を含む管状ガードと、前記管状
   ガード内に長手方向に設けられ、駆動装置によつ
   て高速で回転する駆動部に接続される上端及び鐘
   形部材頂部を貫通する下端を有する回転軸と、軸
   の下端にそれと一緒に回転する、軸に横方向に取
   付けられた撹拌具とを含む特に液中に浸漬された
   食品細片用撹拌アームであつて、前記鐘形部分が
   その頂部を横断して下方に延び、鐘形部分の下方
   空間を撹拌具が設けられている吸引帯域と自身の
   前面とそれと対応する鐘形部分壁面との間にある
   圧縮帯域とに分割する隔壁を含み、前記隔壁の上
   部部分には隔壁の巾方向に延び、吸引帯域を圧縮
   帯域と連通させる横長形状の通過開口を有してい
   ることを特徴とする家庭用撹拌アーム。 ２ 前記撹拌具が、混合された食品材料を吸引帯
   域から圧縮帯域へ通過させるようにほぼ開口に向
   い合つて取付けられたことを特徴とする請求項１
   記載の撹拌アーム。 ３ 前記隔壁が鐘形部分の外方に延び、鐘形部分
   の周縁から離れて位置する下縁を備えていること
   を特徴とする請求項１記載の撹拌アーム。 ４ 前記隔壁が彎曲して延び、その両側端が鐘形
   部分の下向きの壁に直径方向の対向する２個所で
   接続されていることを特徴とする請求項１記載の
   撹拌アーム。 ５ 前記隔壁が全体として長方形の輪郭を有して
   おり、その上縁がほぼ鐘形部材の下向き壁周縁の
   高さで前記両側端に接続され、通過開口が鐘形部
   分の頂部と前記隔壁の上縁との間に設けられてい
   ることを特徴とする請求項４記載の撹拌アーム。 ６ 前記鐘形部分周縁が前記圧縮帯域において隔
   壁の上縁と鋭角ａをなす平面に延びる弧の形状を
   示し、一方前記隔壁上縁は隔壁の内面から外面へ
   広がる外側面取り部を備えていることを特徴とす
   る請求項５記載の撹拌アーム。 ７ 前記撹拌具は２枚の刃を含み、少なくとも１
   枚の刃は下方に向けられ、その自由端は隔壁上縁
   の高さにある平面で円を描き、その弧はほとんど
   隔壁の内面に接していることを特徴とする請求項
   １ないし６のいずれかに記載の撹拌アーム。 ８ 前記２枚の刃の他方の刃は鐘形部分の頂部方
   向へ向けられ、その自由端は円を描き、その円の
   弧は前記隔壁の上縁の上方に位置しており、前記
   通過開口における粉砕食品材料の滞留を避けるよ
   うに前記通過開口を清掃することを特徴とする請
   求項７記載の撹拌アーム。 ９ 扁平な頂部を有する半球形状の前記鐘形部分
   がガードに対して偏心して取付けられそれにより
   軸が吸引帯域の中央部分に挿入されていることを
   特徴とする請求項１ないし８のいずれかに記載の
   撹拌アーム。