JPH0351413Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【技術分野】

本考案は、洗面化粧台の洗面ボールなどの排水
部の構造に関する。

【背景技術】

洗面化粧台などは、その場で洗面以外の洗濯や
整髪などの行為が行なわれるれることが多く、こ
の時洗面ボール内に毛髪や糸屑などが落ち、水と
共に排水口から流れるとトラツプの詰まりの原因
となる。このため、第４図に示すように排水口２
の下方の排水筒４内に毛髪等除去用のネツト８が
設けられているが、従来例にあつては同図のよう
にオーバフロー水流路５下端のオーバフロー水流
入孔６の下方にネツト８が配設されていた。とこ
ろが、毛髪等がネツト８を完全に塞ぐと、オーバ
フロー口３から溢れた水もトラツプ側へ流れなく
なり、結果としては洗面ボール１の水位が上昇
し、洗面ボール１の外へこぼれるという欠点があ
つた。しかも、ネツト８の位置がオーバフロー水
流入孔６の下方にあつて位置が深いためにネツト
８に付着して毛髪等を掃除するのが困難であつ
た。

【考案の目的】

本考案は叙上のような技術的背景に鑑みて為さ
れたものであり、その目的とするところはネツト
が毛髪等で完全に塞がされた場合にもオーバフロ
ー口を溢れた水は支障無くトラツプ側へ排水され
るようにし、しかもネツトに付着した毛髪等を除
去しやすいようにすることにある。

【考案に開示】

本考案排水部の構造は、洗面ボール１の底に設
けられた排水口２の下に排水筒４を連設し、排水
口２に着脱自在なケレツプ７を取着し、下端に放
射状の脚１０を有する支持具１１を排水筒４内に
配設し、排水筒４内に設けられた段部９に支持具
１１の脚１０を係止し、洗面ボール１の上部に設
けられたオーバフロー口３と連通せるオーバフロ
ー水流路５の下端を排水筒４のオーバフロー水流
入孔６に接続し、排水筒４内のオーバフロー水流
入孔６よりも上方で且つ排水口２よりも下方に位
置するように上記支持具１１の上端に毛髪等除去
用のネツト８を配設し、支持具１１及びネツト８
に貫通するように設けられた通孔１２にケレツプ
７を上下させるための軸１３を挿通して成ること
を特徴とするものである。しかして、オーバフロ
ー口３と連通せるオーバフロー水流入孔６がネツ
ト８よりも下方に設けられているので、ネツト８
が毛髪等で完全に塞がつた場合にも、オーバフロ
ー口３から溢れた水をトラツプ側へ排水させるの
に支障なく、洗面ボールの外へ水が溢れたりする
ことがないのである。しかも、ネツト８がオーバ
フロー水流入孔６よりも上方に配設されているの
で、ネツト８の位置が浅くなり、ネツト８が毛髪
等で詰まつたときにも容易に毛髪等を除去でき、
特にポツプアツプ式のケレツプ７のように排水口
２から完全に取り除くことのできないケレツプ７
が設けられているときにも毛髪の除去を容易に行
えるのであり、従つて、排水筒６の下部の段部９
を利用して支持具１１を用いてネツト８を取り付
けるものでも、オーバフロー水流入孔６より上の
位置にネツト８を簡単に設けることができ、ま
た、ケレツプ７を上下させるための軸１３も支障
なく挿通できるものである。 以下本考案の実施例を添付図に基いて詳述す
る。第１図に示すように、洗面ボール１の底には
排水口２が開口されており、排水口２の下方には
筒状の排水筒４が垂下されている。また、洗面ボ
ール１の上部にはオーバフロー口３が開口されて
おり、オーバフロー口３と排水筒４の周面に開口
されたオーバフロー水流入孔６とはオーバフロー
水流路５により互いに連通させられている。更
に、排水筒４内周のオーバフロー水流入孔６の下
方には段部９が形成されている。毛髪等除去用の
ネツト８はステンレス製の皿状プレス品に多数の
孔を穿孔したものであり、ネツト８の下方には十
文字形の脚１０を有する合成樹脂製の支持具１１
が一体に形成されている。ここで、支持具１１の
高さは前記段部９からオーバフロー水流入孔６の
上端までの距離よりも大きなものであり、支持具
１１の中心からネツト８の中心にかけて通孔１２
が穿孔されている。しかして、この支持具１１と
一体となつたネツト８を排水筒４内周に納入し、
脚１０の先端を段部９の上に載置するとネツト８
がオーバフロー水流入孔６の上方に位置するよう
になつている。排水口２はケレツプ７を嵌めて閉
塞できるようになつており、ケレツプ７の下面よ
り下方へ延びた軸１３はネツト８及び支持具１１
の通孔１２に摺動自在に挿通させられ、排水筒４
の中央に配設されている。ケレツプ７の開閉は洗
面ボール１の後部に設けられたつまみ１４を操作
することにより、洗面ボール１内に手を入れるこ
となく間接的に行えるようになつており、つまみ
１４を上下すると球１５を支点として動くてこ機
構１６によりケレツプ７が上下させられ、遠隔的
にケレツプ７を開閉できるようになつている。し
たがつて、ケレツプ７を開いた時のケレツプ７と
排水口２との間の開き距離には制限があるが、ネ
ツト８の位置が浅いのでネツト８に付着した毛髪
等を除去しやすいようになつている。

【考案の効果】

本考案は、叙述のごとく洗面ボールの底に設け
られた排水口の下に排水筒を連設し、排水口に着
脱自在なケレツプを取着し、下端に放射状の脚を
有する支持具を排水筒内に配設し、排水筒内に設
けられた段部に支持具の脚を係止し、洗面ボール
の上部に設けられたオーバフロー口と連通せるオ
ーバフロー水流路の下端を排水筒のオーバフロー
水流入孔に接続し、排水筒内のオーバフロー水流
入孔よりも上方で且つ排水口よりも下方に位置す
るように上記支持具の上端に毛髪等除去用のネツ
トを配設し、支持具及びネツトに貫通するように
設けられた通孔にケレツプを上下させるための軸
を挿通してあるから、オーバフロー口と連通せる
オーバフロー水流入孔がネツトよりも下方に設け
られており、ネツトが毛髪等で完全に塞がつた場
合にも、オーバフロー口から溢れた水をトラツプ
側へ排水させるのに支障なく、洗面ボールの外へ
水が溢れたりすることがないという効果がある。
しかも、ネツトがオーバフロー水流入孔よりも上
方に配設されているので、ネツトの位置が浅くな
り、ネツトが毛髪等で詰まつたときにも容易に毛
髪等が除去でき、特にポツプアツプ式のケレツプ
のように排水口から完全に取り除くことのできな
いケレツプが設けられているときにも毛髪の除去
を容易に行えるという利点があり、従つて、排水
筒の下部の段部を利用して支持具を用いてネツト
を取り付けるものでも、オーバフロー水流入孔よ
り上の位置にネツト８を簡単に設けることがで
き、また、ケレツプを上下させるための軸も支障
なく挿通できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は同上の排水筒及びネツトを示す断面図、第３
図ａ，ｂ，ｃ支持具と一体に形成されたネツトを
示す平面図、断面図及び下面図、第４図は従来例
の断面図であり、１は洗面ボール、２は排水口、
３はオーバフロー口、４は排水筒、５はオーバフ
ロー水流路、６はオーバフロー水流入孔、７はケ
レツプ、８は毛髪等除去用のネツトである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗面ボールの底に設けられた排水口の下に排水
   筒を連設し、排水口に着脱自在なケレツプを取着
   し、下端に放射状の脚を有する支持具を排水筒内
   に配設し、排水筒内に設けられた段部に支持具の
   脚を係止し、洗面ボールの上部に設けられたオー
   バフロー口と連通せるオーバフロー水流路の下端
   を排水筒のオーバフロー水流入孔に接続し、排水
   筒内のオーバフロー水流入孔よりも上方で且つ排
   水口よりも下方に位置するように上記支持具の上
   端に毛髪等除去用のネツトを配設し、支持具及び
   ネツトに貫通するように設けられた通孔にケレツ
   プを上下させるための軸を挿通して成る排水部の
   構造。