JPH0350624Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、シールド被覆を有するケーブルを接
続するコネクタに関する。

（従来の技術） 従来、シールド被覆を有するケーブルを接続す
るコネクタとして、第６図及び第７図に示すよう
に、コネクタ本体ａとこれに接続されるケーブル
ｂの端末を２つのハーフカバーC₁C₂から成るシ
ールド用カバーＣ内に収納し、ケーブルｂのシー
ルド被覆ｄに係着した環状のクランプ金具ｅの端
部をハーフカバーC₂の内壁に形成した突起にネ
ジｆで止めてシールド被覆ｄとハーフカバーC₂
とを電気的に接続すると共にケーブルｂの端部を
シールド用カバーＣ内に係止し、クランプ金具ｅ
をハーフカバーC₂の内壁に形成した１対の弧状
突起ｇ内に係合して該ハーフカバーC₂に固定す
るようにしたものが提案されている。

尚、ｈはハーフカバーC₁C₂を結合するネジで
ある。

（考案が解決しようとする問題点） 上述のコネクタによれば、ケーブルｂのシール
ド被覆ｄとハーフカバーC₂を電気的に接続する
ために、クランプ金具ｅをハーフカバーC₂にネ
ジｆで止めなければならず、またハーフカバー
C₂にネジｆでクランプ金具ｅを止めるためのス
ペースが必要である。したがつて、ネジが必要で
あると共にシールド用カバーが大型になる不都合
があつた。

本考案は、従来のこのような不都合が解消する
コネクタを提供することをその目的とするもので
ある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上述の目的を達成するために、シー
ルドカバーを有するコネクタ本体と、該コネクタ
本体とシールド被覆を有するケーブルのコネクタ
本体接続部とを収容するシールド用カバーとから
成るコネクタにおいて、Ｕ字状に彎曲されその両
端部のクランプ片を内側に折曲することによりケ
ーブルのシールド被覆をクランプするクランプ部
と、該クランプ部と同一方向にコ字状に形成され
その両端部の弾性圧接片がシールド用カバーの内
壁面に弾性的に圧接するシールド用カバー圧接部
とは、並列配置され且つ対向する各側縁の中間位
置において互いに連結され、該クランプ部とシー
ルドカバー圧接部の各反対側側縁の中間位置にク
ランプ部及びシールド用カバー圧接部に対して反
対方向に鉤状に折曲されて抜け止め片が突出形成
されたクランプ金具を備え、該クランプ金具は、
その一対の抜け止め片がシールド用カバーの開口
部近傍の内壁に形成された一対の係合用溝に係合
してシールド用カバーに係止されて成る。

（作用） ケーブルのシールド被覆にクランプ金具のクラ
ンプ片をクランプしてクランプ金具を固着し、該
ケーブルの端末とコネクタ本体とをシールド用カ
バー内に収容することにより、クランプ金具の弾
性圧接片がカバーの内壁面に圧接し、シールド被
覆とカバーとが電気的に接続される。またクラン
プ金具の抜け止め片がカバーの係合用溝に嵌入す
るので、ケーブルに引つぱる力が加わつてもケー
ブルはカバーから引き出されない。

（実施例） 以下本考案の実施例を図面につき説明する。

第１図乃至第５図において、１はコネクタ本
体、２はシールド被覆を有するケーブル、３は該
コネクタ本体１及び該ケーブル２のコネクタ本体
１を収容するシールド用カバー、４はクランプ金
具である。

コネクタ本体１は周知の雌コネクタと特に異な
るところがなく、絶縁体５の一部がシールドカバ
ー６で覆われており、このシールドカバー６はコ
ネクタ本体１が相手側の雄コネクタのコネクタ本
体と結合した時、雄コネクタのコネクタ本体を覆
うシールドカバー（図示せず）と接触し、このシ
ールドカバーを介して電気的にアースされるよう
になつている。シールド被覆を有するケーブル２
をコネクタ本体１に接続するには、ケーブル２の
端末から所定の長さの絶縁被覆７及びシールド被
覆８を除去して露出した多数の芯線９，９，…を
コネクタ本体１のコンタクトに接続する。また更
に所定の長さだけ絶縁被覆７を除去してシールド
被覆８を露出し、このシールド被覆８に前記クラ
ンプ金具４を固定する。

該クランプ金具４は、板材を打ち抜くことによ
り一体に形成されたもので、Ｕ字状に彎曲されそ
の両端部のクランプ片１０，１０が折曲すること
により内部に収納されたケーブル２のシールド被
覆８を両側からクランプするクランプ部４₁と、
該クランプ部４₁と同一方向にコ字状に形成され、
その両端部の弾性圧接片１１，１１がシールド用
カバー３の内壁面に弾性的に圧接するシールドカ
バー圧接部４₂とが並列配置され且つ対向する各
側縁の中間位置において互いに連結され、該クラ
ンプ部４₁とシールド用カバー圧接部４₂の各反対
側側縁の中間位置にクランプ部４₁及びシールド
用カバー圧接部４₂に対して反対方向に鉤状に折
曲されて抜け止め片１２，１２が突出形成された
ものである。

前記シールド用カバー３は、１対のハーフカバ
ー３₁，３₂から成り、組合せた時、コネクタ本体
１を露出させる開口部１３とケーブル２を引出す
開口部１４を有する。ハーフカバー３₁は厚く形
成されており、コネクタ本体１の収容部１５とケ
ーブル２の端末の収容部１６を有し、前記開口部
１４の近傍の側壁に前記クランプ金具４の抜け止
め片１２の係合用溝１７，１７が形成されてい
る。

かくて、シールド用カバー３のハーフカバー３
_１の収容部１５及び収容部１６にそれぞれコネク
タ本体１とこれに接続されたケーブル２の端末の
接続部を収容し、クランプ金具４の抜け止め片１
２を係合用溝１７に嵌入した後ハーフカバー３₂
を被せてネジ１８で固定する。組立状態では、ク
ランプ金具４の１対の弾性圧接片１１，１１はハ
ーフカバー３₁，３₂の内壁面にそれぞれ圧接し、
またハーフカバー３₁，３₂の内壁面はコネクタ本
体１のシールドカバー６に接触する。

尚、図面において、１９はハーフカバー３₁に
嵌着されたコネクタ本体をロツクするロツク金具
である。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によるときは、ケ
ーブルのシールド被覆をシールド用カバーに電気
的に接続すると共にケーブルのコネクタ接続部を
シールド用カバー内に固定することが、ケーブル
のシールド被覆にクランプ金具をクランプするだ
けでよいので、従来のものに比べて作業性がよい
とともにねじ等の部品が不要になり、更にシール
ド用カバーの大きさが小さくなる等の効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例の正面図、第２図は
その１部を截除した正面図、第３図は第２図の
−線截断面図、第４図は第２図の−線截断
面図、第５図はそのクランプ金具の斜面図、第６
図は従来のコネクタの一部截除した正面図、第７
図は第６図の−線截断面図である。 １…コネクタ本体、２…ケーブル、３…シール
ド用カバー、３₁，３₂…ハーフカバー、４…クラ
ンプ金具、４₁…クランプ部、４₂…シールド用カ
バー圧接部、８…シールド被覆、９…芯線、１０
…クランプ片、１１…弾性圧接片、１２…抜け止
め片、１７…抜け止め片１２の係合用溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シールドカバーを有するコネクタ本体と、該コ
   ネクタ本体とシールド被覆を有するケーブルのコ
   ネクタ本体接続部とを収容するシールド用カバー
   とから成るコネクタにおいて、Ｕ字状に彎曲され
   その両端部のクランプ片を内側に折曲することに
   よりケーブルのシールド被覆をクランプするクラ
   ンプ部と、該クランプ部と同一方向にコ字状に形
   成されその両端部の弾性圧接片がシールド用カバ
   ーの内壁面に弾性的に圧接するシールド用カバー
   圧接部とは、並列配置され且つ対向する各側縁の
   中間位置において互いに連結され、該クランプ部
   とシールドカバー圧接部の各反対側側縁の中間位
   置にクランプ部及びシールド用カバー圧接部に対
   して反対方向に鉤状に折曲されて抜け止め片が突
   出形成されたクランプ金具を備え、該クランプ金
   具は、その一対の抜け止め片がシールド用カバー
   の開口部近傍の内壁に形成された一対の係合用溝
   に係合してシールド用カバーに係止されて成るコ
   ネクタ。