JPH0350328Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 本考案は、本体の上面側に吸込口を設け、前面
側には化粧板を配置してインテリア性を高めたエ
アコンに関し、特に、冷暖房時の吹き出し方向の
切り換え構造に係る。

〈従来技術〉 第３図はこの種エアコンの斜視図であつて、こ
の第４図において、１は本体である。この本体１
の上面側側には吸辺口２が形成されており、この
吸辺口２より室内空気を導入する。又、本体１の
前面側には化粧板３が配置されている。この化粧
板３は各種色彩、模様に形成されているものであ
つて、前面側に配置されることにより、エアコン
のインテリア性を高めている。この化粧板３の下
方には吹出口４が形成されている。

従来エアコンの内部構造を第４図に示す。尚、
第１図と共通のものには同符号を付し説明を省略
する。

第４図において、５は本体内部に収納されるケ
ーシングであつて、このケーシング５の前面側に
空気通路が形成される。６はこの空気通路内に配
置される熱交換器であつて、この熱交換器６の下
方にはドレン受皿７が配置され、熱交換器６の前
方にはフイルター８が着脱自在に配置されてい
る。９はクロスフローフアンである。上記吹出口
４には吹出風の方向左右方向に変更する縦ルーバ
ー１０と、吹出風をケーシング５面に沿つた水平
方向と鉛直下方向とに切り換える横ルーバー１１
とが配置されている。

上記縦ルーバー１０は左右方向に揺動すること
により、使用者の希望する方向に向けたり、又は
室内に万偏なく吹出すようにするためのものであ
る。上記横ルーバー１１は、冷房時に水平方向に
向けて上吹出しとし、暖房時に鉛直下方向に向け
て下吹出とすることにより、温風、冷風を効率良
く室内に供給するためのもである。

しかし、暖房時、つまり鉛直下方向に向けてい
る時には横ルーバー１１上面が大きく室内側に露
出しているために単なる板材では見栄が良くな
い。そのため、この横ルーバー１１上面に化粧パ
ネル３と同系の化粧板（シート）を貼着している
が、このような横ルーバー１１を設けることによ
り部品点数の増加、組立作業の煩雑さは免れな
い。

本考案は、本体前面に配置されている化粧パネ
ルに着目し、この化粧パネルを横ルーバーとして
兼用することにより、従来の横ルーバーの廃止を
目的とするものである。

〈従来の問題点を解決するための手段〉 化粧板を上、下動可能に設けて、この化粧パネ
ルの下端が吹出口の位置まで下降できるようにす
る。

〈作用〉 化粧板が上方にあるときは、通常の水平方向の
吹出であり、冷暖時に用いられる。ここで化粧板
を引き下げて下端を吹出口の位置まで下降させる
と、吹出風はこの化粧板に衝突し、コアンダ効果
により、化粧板に沿つて下方に流れ下吹出しとな
る、この下吹出しは暖房時に用いられる。

〈実施例〉 以下本考案の実施例を図面に従つて説明する。
尚、従来と同一部分については同符号を付し説明
を省略する。

第１図は本考案実施例の要部断面である。この
第１図について、１２は本体１の前面に上下動自
在に設けられた化粧板であつて、前面は適宜色
彩、模様に形成されている。この化粧板１２は本
体１前面に沿つて上、下動自在に配置されている
ものである。

上下動の機構について第２図を用いて説明す
る。この第２図に示すように、化粧板１２の裏面
には、上部側及び中央部分に支持片１３，１４が
後方に向つて突出している。本体１側には、対応
する位置に切り吹き窓１５，１６が設けられてお
り、上記支持片１３，１４が貫通している。尚、
この窓１５，１６は化粧板の下降長さ分以上の長
さに形成されている。

上記上部側の支持片１３の下方には周知の係止
機構１７が設けられており、支持片１３が係止機
構１７の位置まで引き下げられる。ここで一時的
に係止機構１７に支持片１３が固定され、化粧板
１２が再度押し下げられる等の動作により係止が
解除されるようになつている。

一方、中央部分の支持片１４と、窓１６の下端
に設けられた台１８との間にはコイルばね１９が
縮設されており、支持片１４ひいては化粧板１２
を上方側へ付勢している。

その他の構成は従来と同一である。

さて上記空気調和機の動作について説明する。
先ず、冷房の場合は、水平方向の吹出しとする。
この場合、化粧パネル１２は上方に引き上げた状
態にしておく。このようにすると、吹出風はケー
シング５に沿つて水平方向に吹き出されることに
なる。

次に、化粧板１２を下方に引き下げる。この場
合、上部側の支持片１３が化粧板１２の引き下げ
により係止機構１７に固定され、化粧板１２の引
き下げられた状態が保持される。この状態で化粧
板１２の下端は、第１図に２点鎖線で図示するよ
うに、吹出口４の位置まで下降している。従つて
吹出風は、この下降した化粧板１２に衝突して、
コアンダ効果により、化粧板１２に沿つて下方に
吹出されることになる。

この下吹出しから再度水平吹出しに切り換える
には、化粧板１２を再度押し下げる等の動作によ
り、係止機構１７の保持を解除する。従つて、ば
ね１８で支持片１４ひいては化粧板１２が上方に
付勢されているので、このばね１８の作用により
化粧板１２は上方へ引き上げられる。上記支持片
１３，１４はストツパーとなつて、化粧板１２は
適正位置に保持される。この化粧板１２の引き上
げにより、吹出口４には横ルーバーの役目をする
ものがなくなり、吹出風がケーシング５に沿つて
水平方向に吹き出される。

〈効果〉 以上本考案によれば、化粧パネルを下降させる
ことによりこの化粧パネルを横ルーバーつまり吹
出風を水平に吹出すか鉛直下方向に吹出すかを切
り換えるルーバーとして用いることができる。

従つて、従来の横ルーバーを廃止することがで
き、エアコンの見栄えを向上することができると
共に、部品の削減によるコストダウンを可能とす
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の要部断面図、第２図は
同要部断面図、第３図は一般的なエアコンの斜視
図、第４図は従来エアコンの要部断面図。 １：本体、２：吸辺口、４：吹出口、１２：化
粧板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 本体の上面に吸込口を設け、本体の前面側に化
   粧板を配置すると共に、この化粧板の下方側に吸
   出口を形成して成るものにおいて、 上記化粧板を、下端部が吹出口の位置まで下降
   するように、上下動自在に設けた空気調和機。