JPH0350025Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はタオル、ハンカチ、、スカーフ、ブラ
ウス、手袋、靴下等の被服類、その他、菓子類、
玩具類、日用雑貨類等、各種商品を収容して、店
頭等に於いて展示的販売を行うための展示用包装
容器に関するものであつて、棚上等に並べての販
売と、適宜スタンド等に吊り下げての販売との、
何れの販売形態にも即応可能とするように構成し
たことを特徴とするものである。

（従来の技術） 従来、上従した如き商品を収容して販売に供す
る展示用包装容器は、棚上等に並べての販売に供
する場合は、単なる容器状を呈する包装容器を用
い、また、適宜スタンド等に吊り下げての販売に
供する場合は、容器の上方等に吊下げ用鈎片を付
設した包装容器を用いるものであつた。

（考案が解決しようとする問題点） 上述した如く、棚上での販売用と、吊下げての
販売用の二通りの包装用容器を用いた場合、同一
商品にして二通りの包装容器に収容したものを用
意しなければならず、従つて、包装コストが高騰
化するばかりでなく、商品管理作業も著しく煩雑
化されることを余儀なくされた。更に、上記二形
態の包装容器収容商品であると、これを納品先毎
に区別しなければならず、すなわち、Ａ社に対す
る納品商品は吊下げ鈎片付きのもの、また、Ｂ社
に対する納品商品は吊下げ用鈎片が無いものと言
うように、同一商品であつても、その包装容器に
形態に依つて納品先が異なると言うような区別を
行わなければならないため、その商品配送が極め
て煩雑化することを余儀なくされた。

一方、全ての包装容器１を吊下げ用鈎片付きの
ものとした場合、理屈で言えば上記何れの販売形
態に応ずることが出来るも、これを棚上等に並べ
て販売した際、該吊下げ用鈎片の存在は、顕著な
不自然性が生じ、何と無くだらしない感じを生じ
させ、商品自体の魅力性を損なつてしまうことを
余儀なくされた。

本考案は、上記の如き従来に於ける問題点の解
決化を図つたことを特徴とするものであつて、棚
上等に並べての販売と、適宜スタンド等に吊り下
げての販売との、何れの販売形態にも、何ら不自
然性を生じることなく対応出来るようにしたもの
である。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、有底の包装容器１の上面開口部分
に、先端縁側に折曲げ垂下片３を垂設した蓋板２
を、その基端縁側において開閉自在に連設し、該
蓋板２と該垂下片３の隣接線部分には、下記吊り
下げ用鈎片５を挿通可能とする線溝孔４を設ける
と共に、該垂下片３の中央部には雌スナツプ８を
装設し、更に、上端に鈎部５ａを形成してなる吊
り下げ用鈎片５の下端部を、上記包装容器１の所
要開口縁部分に対し、上記雄スナツプ８と着脱自
在に係合する雄スナツプ６を介して取付け、更
に、該鈎片５のほぼ中央部分には、該鈎片５を下
方に折り返した際に前記雄スナツプ６に対する逃
げ的挿通をなすための逃げ孔７を開設したことを
特徴とする展示用包装容器に係るものである。

（作用） 本考案は、第１図に示す如き状態において、そ
の内部に所要の商品を収納して使用に供するわけ
である。

そして、本考案を適宜スタンド等に吊り下げて
の展示販売用として使用する場合は、第１図に示
す如き状態に於て、吊下げ用鈎片５を線溝孔４か
ら上方に突出させ、然る後、折曲げ垂下片３に設
けられている雌スナツプ８を、吊下げ用鈎片５の
下端部に設けられている雄スナツプ６に係合させ
れば、第２図に示す如く、鈎片５の鈎部５ａが包
装容器１の蓋板上方に突出させられるため、該鈎
部５ａを介しての吊下げ展示が可能化されること
となる。

また、本考案を棚上等に並べての販売用として
使用する場合は、第１図に示す如き状態に於て、
吊下げ用鈎片５を、同図に示す折曲げ線ａ部分で
下方に折り返すことに依つて、その逃げ孔７を雄
スナツプ６部分に嵌合し、然る後、蓋板２の垂下
片３に設けた雌スナツプ８を、該雄スナツプ６に
係止させれば、蓋板２の閉鎖が完了すると同時
に、鈎片５は第３図に示す如く包装容器１の背面
側に隠された状態にしてかつ微動だにしない顕著
な安定状態に保持されることとなる。従つて、こ
の状態において棚等に並べて展示した場合、鈎片
５の存在は全く現出しないため、何等不自然感を
生じさることがない。

（実施例） 本考案の構成を図面に示す実施例について詳細
に説明すれば次の通りである。

図に於て、１は有底の包装容器であつて、その
上面開口部には、先端縁側に折曲げ垂下片３を垂
設した蓋板２の基端縁が、該包装容器１の正面側
に於て開閉実在に連設されている。また、該蓋板
２と折曲げ垂下片３との隣接線部分中央には、後
述する吊下げ用鈎片５を挿通するための線溝孔４
が設けられている。

５は上端に鈎部５ａを形成してなる吊下げ用鈎
片であつて、該鈎片５は、包装容器１の背面側上
縁寄り中央部に対し雄スナツプ６を介してその下
端部において取り付けられている。７は該鈎片５
のほぼ中央部分に開設した雄スナツプ逃げ孔であ
つて、該鈎片５を第１図に示す折曲げ線ａ部分で
折り返した際、該孔７が雄スナツプ６部分に対す
る逃げ的貫通が成されるように構成してある。
８は前述した蓋板２に於ける折曲げ垂下片３の中
央部分に取り付けた雌スナツプであつて、該雌ス
ナツプ８は、上記雄スナツプ６に対し着脱自在に
係合するように構成してある。 処で、上述した
包装容器１であるが、図示の実施例にあつては縦
長直方体状を呈するものとしてあるが、これは、
例えば円筒形、楕円筒状形、袋状形等、適宜なも
のであつて可とする。そして、該包装容器１は軟
質の合成樹脂シート材で製したものを一般的とす
るが、比較的硬い合成樹脂材料で製したものであ
つても可とする。更に、該包装容器１はその内容
物が良く見えるように透明製とすることが望まし
いが、これに限定されることはない。

また、上述した雄スナツプ６と雌スナツプ８で
あるが、これは雄雌を逆にした状態で実施して
も、使用上何ら不都合を生じることが無い。すな
わち、該両スナツプ６，８は互いに係合可能とす
るものであれば、取付け箇所による雌雄の限定性
は存在しないものである。

更に、既述した線溝孔４であるが、これは第４
図に示す如く予め穿孔しておく以外、第５図に示
す如く穿孔案内用肉薄条溝を形成しておき、必要
時にこれを切り裂いて線条孔を開設するように構
成しても良い。

（考案の効果） 本考案は、有底の包装容器１の上面開口部分
に、先端縁側に折曲げ垂下片３を垂設した蓋板２
を、その基端縁側において開閉自在に連設し、該
蓋板２と該垂下片３の隣接線部分には、下記吊下
げ用鈎片５を挿通可能とする線溝孔４を設けると
共に、該垂下片３の中央部には雌スナツプ８を装
設し、更に、上端に鈎部５ａを形成してなる吊下
げ用鈎片５の下端部を、上記包装容器１の所要開
口縁部分に対し、上記雄スナツプ８と着脱自在に
係合する雄スナツプ６を介して取付け、更に、該
鈎片５のほぼ中央部分には、該鈎片５を下方に折
り返した際に前記雄スナツプ６に対する逃げ的挿
通をなすための逃げ孔７を開設したことを要旨構
成とするものである。

本考案は上記の如き構成を採用したから、既述
した如き組立て操作を施すことに依り、棚上等に
並べての販売と、適宜スタンド等に吊り下げての
販売との、何れの販売形態にも、何ら不自然性を
生じることなく対応することが許容化されること
となる。

従つて、本考案は、従来の如く、棚上等に並べ
ての販売用と、、適宜スタンド等に吊り下げての
販売用との二つのタイプの包装容器を用いた場合
に於て生じた包装コストの高騰化、並びに、商品
管理上及び商品配送上の著しい煩雑性は全く解消
化されることとなるから、本考案は展示用包装容
器としてその利用価値はとみに高いものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものであつて第１
図は本考案を背面側から見た状態を示す斜視図、
第２図は本考案を吊り下げ展示用包装容器として
組んだ状態を示しかつ背面側から見た状態を示す
斜視図、第３図は棚上等に並べての展示用包装容
器として組んだ状態を示しかつ背面側から見た状
態を示す斜視図、第４図は本考案に於ける線溝孔
４の一実施例を示す説明用平面図、、第５図は同
上他の実施例を示す説明用平面図である。 １……包装容器、２……蓋板、３……折曲げ垂
下片、４……線溝孔、５……吊下げ用鈎片、５ａ
……鈎部、６……雄スナツプ、７……逃げ孔、８
……雌スナツプ、ａ……折曲げ線部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 有底の包装容器１の上面開口部分に、先端縁側
   に折曲げ垂下片３を垂設した蓋板２を、その基端
   縁側において開閉自在に連設し、該蓋板２と該垂
   下片３の隣接線部分には、下記吊下げ用鈎片５を
   挿通可能とする線溝孔４を設けると共に、該垂下
   片３の中央部には雌スナツプ８を装設し、更に、
   上端に鈎部５ａを形成してなる吊下げ用鈎片５の
   下端部を、上記包装容器１の所要開口縁部分に対
   し、上記雄スナツプ８と着脱自在に係合する雄ス
   ナツプ６を介して取付け、更に、該鈎片５のほぼ
   中央部分には、該鈎片５を下方に折り返した際に
   前記雄スナツプ６に対する逃げ的挿通をなすため
   の逃げ孔７を開設したことを特徴とする展示用包
   装容器。